この記事では、雨漏りをした場所への補修方法を紹介します。また、簡単にできる応急処置についても書いていますので、今ご自宅が雨漏りして困っているという方は必見です。
雨漏りはいつ起こるかわからないものです。「いざとなった時のために備えておきたい」という方もぜひお読みください。
- 雨漏りへの応急処置
- 雨漏りが発生しやすい場所
- 【場所別】雨漏りの補修方法
- 雨漏りの原因を特定する調査方法
- 雨漏りの補修はDIYでも可能なのか?
- 雨漏りの補修にかかる費用
- 補修を業者に依頼する際のポイント
目次
雨漏り発生!まず何をすべき?
雨漏りが起こった際には、突然の出来事に慌ててしまうことも多いでしょう。まずは落ち着いて、自分にできる対策を見つけることが大事です。ご自宅に家族がいれば、作業を手伝ってもらうのも良いでしょう。
応急処置を施す
まずは、応急処置です。雨漏りしている箇所にバケツを置くなどして、家具が濡れないようにするのが先決でしょう。条件がそろっていれば、雨漏りの原因とみられる場所にブルーシートをかぶせる作業も可能といえます。応急処置については次回の項目「補修前の雨漏りの応急処置のやり方」で詳しい方法を紹介しています。
他の雨漏りがないかチェック
家の一部が雨漏りしている場合、他にも雨漏りしている箇所があるかもしれません。もしそういった場所を見つけたら、そちらの雨漏り箇所にもバケツなどを置いて対策しましょう。
家の内部で雨漏りしやすいところとしては、主に以下の場所があります。チェックの参考にしてください。
- 壁や天井のシミ・雨水の落下
- 壁紙や天井のクロスが浮いている
- サッシや窓枠から雨水が浸入する
・壁や天井のシミ・雨水の落下
壁や天井から雨水がポタポタと落ちていれば、雨漏りの可能性が高いです。雨水が屋根裏を伝って天井に流れ込み、室内にまで達しているということになります。
また、壁や天井の色が一部分だけ濃くなっていたりくすんでいれば、雨水が染み込んでシミになっていると考えられます。実際、壁や天井のシミを発見することで、建物内部が雨漏りしていることに気付くケースが多いようです。
木材でできた天井板でも、濡れることで変色するので雨染みに気付く可能性があります。
このような雨漏りを見つけたら、できるだけ早い対処が必要です。放置すると床が水浸しになったり、カビの発生につながります。また近くに家電などが置いてある場合は、水に濡れると故障につながる恐れもあるため注意しましょう。
・壁紙や天井のクロスが浮いている
内装の壁紙や天井のクロスが浮いたり膨らんでいる場合も、雨漏りの水がその付近まで達している可能性があります。
雨水で壁や天井が濡れると、湿気によって壁紙やクロスの接着剤の力が弱まります。症状が進行すると接着力がさらに弱まりますので、壁紙やクロスがめくれて剥がれてきてしまいます。
このような状態で放置すると、黒ずんだカビや悪臭が発生するケースもあるようです。
・サッシや窓枠から雨水が浸入する
台風や豪雨で雨が外壁に吹き付ける場合、窓のサッシや窓枠から雨水が家の中に浸入することがあります。これはサッシに隙間ができたり、外壁表面のコーキングが磨耗・破損することで起こる症状です。
このようなケースでは、防水テープなどで隙間をふさいだり、周囲に新聞紙や雑巾を置くことで応急処置ができます。サッシから雨漏りしている場合は、カビを防ぐためにカーテンを外しておいた方が良いでしょう。
雨漏り修理業者に連絡する
応急処置を済ませたら、急いで業者に修理を依頼しましょう。季節やタイミングによっては業者がすぐに来られるとは限らないので、待っている間に症状が悪化してしまう場合も。
そんな事態を防ぐためにも、雨漏りに気付いたら早めに連絡しておきましょう。
- 雨漏りしたらまずは応急処置を!
- 他にも雨漏りしている場所がないか確認
- 急いで雨漏りの補修業者に連絡!
補修前の雨漏りの応急処置のやり方
雨漏りが起こった際に、まず行うべきなのが応急処置です。この項目では応急処置のやりかたについて詳しく紹介していきます。
バケツを置く
まずは、雨漏りしている場所にバケツや洗面器などを置くべきです。床にブルーシートやレジャーシートなどを敷いてから、水が垂れている場所にバケツを置きます。バケツの周りには新聞紙や雑巾などを置き、バケツからの水はねを防ぎましょう。
- バケツや洗面器
- ブルーシートやレジャーシート
- 新聞紙や雑巾
雑巾を置く
窓やサッシから雨漏りする場合、水が垂れている部分に雑巾を敷いたり、雑巾を隙間に詰めたりして対処するしかありません。水濡れを防ぐため、カーテンは早めに外しましょう。
屋根裏を点検する
屋根裏を見ることができる構造のお宅の場合には、屋根裏の応急処置も行えます。雨水が垂れているところにブルーシートを敷いて、その上にバケツを置きます。
- はしごまたは脚立(屋根裏への階段がある場合は不要)
- ブルーシート
- バケツや洗面器
屋根をブルーシートで覆う
晴れている場合は、屋根に上がってブルーシートで覆う作業もできるでしょう。雨漏りしている箇所を正確に特定するのはまず不可能なため、大きめのブルーシートを用意しましょう。おもりには、目の荒い砂利を袋に詰めた土嚢(どのう)がおすすめです。
- ブルーシート
- 砂利を詰めた土嚢
- 仮留め用のテープ
ただし、足を滑らせて落下してしまう可能性や屋根材を踏み抜いてしまう可能性があるため、とても危険な作業といえます。高いところでの作業に不安がある場合は、あきらめて業者にお願いしましょう。
また、雨が降っている最中や、強風が吹いているときなどは、格段に危険度が高まります。絶対に自力での作業は行わないでください。
防水テープを貼る
防水テープとは、粘着力が強く水に強いテープのことです。片面、両面、アルミ素材などがあり、用途に合わせて使い分けることができるでしょう。耐熱効果を兼ね備えた商品もあるので、屋外での使用も可能です。
雨樋や外壁、サッシなどが破損してしまった場合、防水テープを使って応急処置ができます。使うときのポイントは、まずテープを張る面の汚れをふき取ってから使うことです。接着面に汚れやホコリがついていると、テープの効果が弱まってしまうので注意しましょう。
もう一つのポイントは、下から上にテープを貼ることです。上からテープを貼ってしまうとシワができやすくなり、そこから水が侵入します。雨樋などにテープを巻き付ける際にも、下から上を心がけましょう。
- まずは部屋にバケツを置いて水濡れ対策
- 天井裏にバケツを置いてもOK
- 窓の雨漏りには雑巾を使用
- もし可能であれば、屋根にブルーシートをかぶせる
- 防水テープによる補修も可能
雨漏りが発生しやすい場所とは?
雨漏りの原因となる箇所は建物によってさまざまですが、ある程度の規則性があります。それでは雨漏りが起こりやすい場所とは、どこなのでしょうか?以下で紹介します。
スレート
スレートとは屋根材の一種で、セメントなどを混ぜ合わせて薄い板にしたものです。スレートは、屋根材と下地の隙間に雨が入り込む構造をしています。そのため、施工不良や経年劣化によって隙間に入り込んだ雨が逃げられなくなると、内部から雨漏りが発生しやすくなるのです。
雨樋
雨樋は屋根から地面に雨を流す役割をしています。その雨樋が破損すると雨水の流れがいびつになって、外壁に雨水がかかるようになります。さらに外壁のヒビ割れなどから雨水が侵入するため、雨漏りが発生しやすくなるでしょう。
窓のサッシ
窓のサッシの隙間は、コーキングと呼ばれるゴム状の素材でふさがれています。このコーキングが施工不良で十分になされていなかったり、劣化が進んで隙間が開いたりすると雨漏りする原因になります。コーキングにひび割れや剥がれがないか、普段からチェックすることが大事です。
また、引き違いサッシの隙間や、窓ガラスとサッシの隙間から強い風雨が吹き込むことが原因となることもあります。
ベランダ
ベランダの床は防水が必要な箇所で、防水シートやプラスチック製の板を張ったり、FRP防水やウレタン防水を行ったりしてあります。これらの寿命は長くて10年ほどです。
ただし、物を置くことや上を歩くこと、雨風にさらされることで劣化は早まります。そして、ベランダの床の防水加工がひび割れたりはがれたりして劣化すると、雨漏りしやすくなるのです。
屋上
ベランダと同じく、屋上の床の防水加工が劣化すると、雨漏りしやすい状態となります。また、壁と防水層のつなぎ目や手すりも隙間が開きやすく、雨漏りの原因となりやすい箇所です。
屋上やベランダは水が排水溝に流れるよう傾けて設計されています。設計ミスでその傾きが不十分になっていると、床に水溜まりができたり、防水層が劣化したりと雨漏りの原因になりやすいです。
排水溝
排水溝は水の流れを作って、雨水を床面に浸透させないという機能があります。そのため、屋上やベランダなどの排水溝が詰まると雨漏りしやすいです。
排水溝の入り口が詰まるだけでなく、流れ込んだゴミが配水管の途中で詰まるパターンもあります。詰まったゴミが原因で水の流れが止まり、圧がかかって配水管が破損。漏れた水が外壁にかかり、そこから雨漏りする、という実例も少なくありません。
笠木(かさぎ)
笠木とは、塀や手すりなどの一番上に施工する仕上げ材のことです。雨風にさらされることが多いため、劣化しやすい箇所といえます。
ベランダや屋上の手すり部分が劣化すると、その隙間から雨漏りしやすくなります。また、笠木と壁の接合部分や、笠木を打ち付けた釘の穴も隙間ができて雨漏りが起きやすい部分です。
特に古い笠木は木材でできている場合が多いです。破損部分から水が入り込み、内部から腐っていたというケースもよく見られます。
外壁
外壁が破損して、その壁面を放置してしまうとひび割れから雨水が浸入します。浸入した雨水が家の中へと染み出すことにより、雨漏りしやすい状態となります。少しの劣化と風雨が雨漏りへと直結しやすい部分といえます。
外壁からの雨漏りについては、以下の記事でも詳しく解説します。
外壁からの雨漏りは珍しくない?その原因と修理方法を解説!
- 屋根のスレートの破損は、雨漏りの原因になりやすい
- 雨樋や排水溝の破損または詰まりには要注意
- 窓のサッシは、コーキングの劣化や隙間がないかをこまめにチェック
- ベランダや屋上は、床面や付属物などから雨漏りの可能性が
- 笠木は劣化が起こりやすい部分
- 外壁は風雨が雨漏りへと直結しやすい部分
【場所別】雨漏りの補修方法
次は、雨漏りの補修方法について見ていきましょう。
スレート
スレートが劣化している場合は補修工事を行います。屋根の塗装を行う際には、雨の逃げ道を作る「縁切り」をします。
縁切りとは、カッターまたはタスペーサーという専用の器具を使用して、屋根と屋根の間に隙間を作ることです。スレートは構造上どうしても雨水が入り込むようになっていますが、縁切りをすることで入り込んだ雨水の排出口ができます。そのため、縁切りは補修工事には欠かせない作業です。
窓のサッシ
経年劣化によってできた剥がれやひび割れをコーキング剤で補修します。窓ガラスとサッシの隙間が空いている場合は、サッシの調整や窓ガラスの交換です。
また、雨戸を取り付けるという方法もあります。最近の雨戸は軽くなってきており、収納スペースも必要ないものが増えているため、以前に比べると手軽に取り付けられるでしょう。引き違いサッシの隙間が原因の場合はこの方法で雨漏りが解決することも多いです。
一方、サッシの劣化が激しい場合には、サッシ自体を交換する必要が出てきます。
ベランダ
ひび割れがどこにあるかはっきりとわかる場合、業者が来るまで、防水テープなどで応急処置をしておくことができます。可能であればやっておきましょう。
補修方法としては、床の防水加工をメンテナンスすることで雨漏りを直すことができます。具体的にいうと、防水効果のある塗料を塗布したり、防水シートを敷いたりすることです。
ベランダの壁がひび割れている場合、表面だけならひび割れた所をコーキング剤で補修すれば良いでしょう。ただし、損傷の状況によっては、大がかりな補修が必要な場合もあります。例えば雨漏りの原因が下地にある場合、塗装をめくって中の下地を補修することもありますし、外壁全体が傷んでいる場合はすべて撤去して新しいものに取り換えることもあります。
屋上
ベランダと同じく、塗料や防水シートを使用して床の防水加工をメンテナンスします。排水溝や笠木が原因の場合はそちらを補修します。
排水溝
まずは掃除をしてみましょう。第一に排水溝の詰まりを取り除くことが必要だからです。排水溝(ドレン)周り自体が傷んでいる場合は、改修用ドレンというパーツを取り付けることで、雨漏りを改善できます。
笠木
笠木の破損部位の補修をします。損傷が激しい場合には、笠木自体の交換が必要となることもあるでしょう。笠木はベランダや屋上に多くついているため、笠木を補修することがこれらの場所からの雨漏りを直すことにもつながります。
外壁
外壁は一部を補修すれば解決する場合もあれば、広範囲の補修が必要となる場合もあります。劣化が広範囲に及ぶ場合は、塗装をしたり外壁材の交換をしたりすることが必要です。
また、調査の結果、窓からの雨漏りの原因が外壁に起因しているのがわかる場合もあります。その場合は、サッシではなく外壁の修理をします。
- スレートの劣化には「縁切り」作業を行う
- サッシからの雨漏りには、原因によって違う対策が必要
- ベランダや屋上の床の補修には、防水塗料や防水シートを
- 排水溝の詰まりを清掃
- 笠木の補修はベランダや屋上からの雨漏りを防ぐ
- 外壁の補修内容は劣化の程度次第
雨漏りを補修する前に!原因を特定する調査方法
以下では、雨漏りの原因を調査するための方法を紹介しています。
雨漏りは原因特定が難しい?
雨漏りの原因特定はプロでも難しいといわれています。雨漏りの経路は必ずしも真上からとは限らないからです。たとえば雨水が屋根から壁を伝って1階のサッシから雨漏りするなど、複雑な経路を伝って天井や窓に至り、雨漏りをすることもあります。
素人が自己判断すると、誤った場所を補修してしまい結局雨漏りが治まらなかったり、雨漏りを放置することでさらなる劣化を招いたりします。雨漏りの原因の調査は、専門業者におまかせしましょう。
目視調査
目視検査とはその名の通り、雨漏りの原因を目でチェックして見つけることです。
まずは雨漏りしている箇所をおおまかに推測します。そして、屋根や天井裏に上がって、雨水が浸入した形跡を目視で検査していくのです。また、該当箇所を手で触って確かめることもあります。
器具などがいらないため、もっとも手軽に行える調査方法といえます。調査費用も比較的お安く済むでしょう。
散水調査
散水調査とは、屋根などに実際に水を流して雨漏り箇所を確認することです。
シャワーホースを使い、実際の雨に近い形で水を撒いていきます。細かく水をかける場所を変えることで、雨漏りの原因箇所を正確に特定できます。
その調査方法から、調査に時間がかかることがデメリットといえるでしょう。早くとも30分以上、長いと調査に2日から3日ほど掛かります。
発光調査
発光調査とは、光る液体を流して雨漏り箇所を具体的に確認する調査です。散水検査でだいたいの原因を発見できたあとに、雨漏り箇所が複数見られる場合に用いられます。
手順としては、まず紫外線に反応する発光塗料を混ぜた検査液を、雨水が浸入していると思われる箇所に流し込みます。そして紫外線を当てて発光した箇所から、雨水が浸入していると思われる箇所を特定するのです。
赤外線調査
赤外線で建築材の劣化状況を調べて、雨漏りによる被害を確認する調査です。
赤外線調査では、赤外線サーモグラフィー装置を使い、建築材の温度を調べます。雨水が染み込んでいれば、その部分は温度が下がるため、雨漏りしている場所が見抜けるのです。
費用としては比較的高めになることと、赤外線サーモグラフィー装置を三脚で立てるため使える場所に制限があるのがデメリットです。
解体調査
解体調査とは、屋根材などの一部を取り外したりして雨漏りの原因を探る方法のことです。
雨水の浸入口や経路は、見た目だけでは判断できない場合もあります。そのようなケースでは、実際に一部を解体して、さらに内側まで調査することで原因を特定します。
- 雨漏りの原因特定はプロに任せること
- 目視検査とは、雨漏りの原因を目でチェックする調査
- 散水調査とは、水を流して雨漏り箇所を確認する調査
- 発光調査とは、光る液体を流して雨漏り箇所を確認する調査
- 赤外線調査とは、赤外線で建築材の劣化状況を調べる調査
- 解体調査とは、屋根材などを実際に解体し雨漏り原因を探る調査
雨漏りの補修はDIYでも可能?
雨漏りの補修方法については、お分かりいただけたかと思います。では、それらの方法はDIYでも可能なのでしょうか。
DIYでできる雨漏りの補修方法とは?
ご家庭でできる雨漏りの補修は応急処置のみです。具体的にいうと、バケツを設置したり、屋根をブルーシートで覆ったり、防水テープで一時的に補修することのみ可能です。
前述した通り、プロの業者でも雨漏り箇所を特定するのは難しいといわれています。そのため、素人が応急処置以上の補修を行ってしまうと、逆に雨漏りを悪化させることにもなりかねません。
また雨漏り修理は、再発の可能性のある工事です。再発の原因については次の見出しで詳しくご説明しますが、雨漏り原因を正しく特定できなかったり、修理を施したために雨漏りが再発する可能性もあります。
「DIYでしっかり雨漏り修理をしたはずなのに、まだ雨漏りする…」ということになったら、もうお手上げですよね。雨漏りをこれ以上悪化させないためにも、本格的な補修工事は専門業者に任せるようにしましょう。
雨漏りが再発しやすいわけは?
専門業者に雨漏り補修を依頼しても、残念ながら雨漏りが再発するケースは少なくありません。その主な理由としては、以下の4つが挙げられます。
- 特定した原因が間違っていた
- 実際の原因は複数あるのに、一部の原因しか特定・対応できなかった
- 特定した原因に対し、適切な処置をしなかった
- 建物の寿命がきていて、雨漏りしやすくなっている
・特定した原因が間違っていた
雨漏りの再発で多いのが、この特定した原因が間違っていたケースです。
当たり前のことですが、雨漏りの原因である雨水の浸入口や経路を正しく認識していなければ、雨漏りに対する適切な処置を行うことはできません。
原因特定の調査を慎重に行っていないために起こります。
・実際の原因は複数あるのに、一部の原因しか特定・対応できなかった
こちらも、雨漏り原因を正しく把握していなかったり、見落としがあった場合に起こるケースです。
雨漏りの原因は必ずしもひとつであるとは限りません。家の内部の雨漏りは1箇所であったとしても、雨水の浸入口が複数あるということも考えられるのです。
他の原因には気がつかず、一部分だけ修理をした状態では雨漏りはすぐに再発してしまうでしょう。
・特定した原因に対し、適切な処理をしなかった
原因を正しく特定しても、やみくもに修理をすればいいというものではありません。適切な処置ができていなければ、雨漏りは再発してしまいます。
仮に雨水の浸入口をコーキング材でふさいでも、他の部分の雨水の通り道をふさいでしまえば、別の部分に雨水がたまり雨漏りが起きてしまいます。
現在の雨漏りの原因を解消したとしても、それが別の雨漏りの原因になってしまうケースもあるのです。雨漏りに限りませんが、工事をするのであれば適切な処置を施すことが重要になります。
・建物の寿命がきていて、雨漏りしやすくなっている
外壁や屋根自体が耐用年数を超えてしまっていれば、雨漏りの再発を防ぐことは難しいでしょう。一部の雨漏りを適切に直したとしても、別の部分からの雨漏りを繰り返すことになる可能性が高くなります。
このようなケースでは部分的な処置だけでなく、建物全体のメンテナンス工事を検討する必要があるでしょう。
以上のことが原因で、プロの業者が直した雨漏りでも再発してしまうことがあるのです。雨漏り補修はDIYで簡単にできる工事ではないということがお分かりいただけたでしょうか?
また、知識や経験が少ない業者に依頼してしまうと、何度も再発を繰り返すことになります。雨漏りは家自体の耐久性や劣化に大きな影響を与えますので、業者選びは慎重に行いましょう。
業者に依頼するべき雨漏り補修とは?
雨漏り箇所の特定、雨漏り箇所の修理はすべて業者の手が必要です。素人がDIYでおこなうと間違った補修をしてしまい、最悪の場合、雨漏り箇所が増える結果になることもあります。
- DIYで可能なのは応急処置のみ
- 雨漏り箇所の特定は業者に任せること
- 修理はプロの手で行わないと危険!
雨漏りの補修にかかる費用
雨漏りの補修には、どれくらいの予算が必要なのでしょうか。
雨漏りの補修にかかる費用の目安
調査には、0~20万円ほどの費用が掛かります。
道具を使わない目視検査(0万円~)や、ご家庭の水道を利用する散水調査(5万円~)は比較的安価で調査ができます。逆に、赤外線サーモグラフィーカメラを使う赤外線調査はかかる費用が多めです。
補修は、5~50万円くらいが費用の目安です。
どうしてこれほど費用に差があるのかというと、損傷の種類や大小によって工事の規模が変わってくるからです。コーキングによる簡単な修復なら5万円程度ですが、防水加工をし直す場合など大規模な補修だと30万円を超えることもあります。
雨漏り修理の費用に関しては、こちらの記事でも詳しくご紹介します。ぜひご一読ください。
雨漏り修理の全情報をまとめ!費用相場から応急処置まで徹底解説
補修にかかる費用は業者ごとに違う?
雨漏りの補修には明確な相場はないため、業者によって価格は異なります。複数の業者に見積もりを依頼することにより、その地域のおおよその相場を推測することができるでしょう。
補修費用を安くするには?
費用を安く済ませるには火災保険を使うのが良いでしょう。雨漏りは火災保険の中でも風災というものに該当することがあります。風災とは台風や突風などによる被害のことです。雨漏りの原因が台風などであった場合は、風災の適用範囲内となります。
この風災が適用されれば、雨漏りの修理費用を一部負担してもらえます。場合によっては、補修費用が0円になるケースもありますが、必ず適用されるとは限らないので注意が必要です。
- 調査で0~20万円、補修で5~50万円くらいが目安
- 補修にかかる費用は業者ごとに違う
- 火災保険が適用される場合もある
もちろんチェックは完全無料&匿名。
いくつかのチェック項目を入力するだけで、塗装にかかる適正価格が簡単にわかりますので、ぜひお気軽にチェックしてみてくださいね!
雨漏りの補修を業者に依頼する際のポイント
雨漏りの補修を業者に依頼するべきなのは、前に書いた通りです。では、良い業者を選ぶポイントとは何なのでしょうか。以下で紹介します。
複数の業者に見積もりを依頼する
見積もりを依頼するのが1社だけだと、高額な請求となるおそれがあるため、3社程度に見積もりを依頼して相場を確認することが大切です。また、見積もりが安すぎる業者は手抜き工事や安い材料を使う可能性が高いため、候補からは外します。過度な値引きを行う業者についても注意が必要でしょう。
火災保険の適用実績があるかチェックする
火災保険を適用したことがない業者に依頼すると、火災保険が使えないおそれがあります。過去に火災保険で雨漏りをどの程度修理したかを業者に確認することが必要となってきます。
綿密な調査を行い、アフターフォローや補償がしっかりしている
補修の際には綿密な調査は欠かせません。調査を失敗すると見当違いな工事になってしまい。さらなる補修が必要となってしまうからです。大規模でお金のかかる調査ばかりを要求したり、調査の時間が短すぎる業者は危険度が高いです。
逆に、しっかりとした調査を行ってくれる会社は信用できるといえるでしょう。調査の前後の説明が丁寧で、見積書が明確に描かれている業者を選びましょう。工事の際の補償がきちんと明示されているのも良い業者の証です。
悪徳業者の見分けかた
悪徳業者は消費者の不安をあおり、契約を急かす特徴があります。突然訪問してきて、修理の必要を訴える業者も危険な業者といえるでしょう。
火災保険の代理申請を提案する業者もいますが、火災保険の申請は絶対に本人にしかできないものです。こういった提案をされたり、「かならず火災保険が適用されます」と断言したりするような業者は、悪徳業者と見分けることができるでしょう。
- 複数の業者に見積もりを依頼
- 火災保険の適用実績があるか確認
- 綿密な調査とアフターフォローができるか
- 悪徳業者を見分けて避ける
手早く適切な雨漏り対策を!
いかがでしたでしょうか?この記事では、雨漏りへの応急処置や補修方法についてお伝えしました。また、雨漏りしやすい場所や、調査の方法についてもお分かりいただけたかと思います。
雨漏りの補修はそのほとんどが業者の手によって行われるものです。よって、信頼できる業者を探すことが雨漏りを解決する際の大きなポイントともいえるでしょう。「雨漏りの補修を業者に依頼する際のポイント」を参考にして、良い業者を見つけられることを願っています。
また、家主様自身による日々のチェックも大切な作業です。記事の中でご紹介した雨漏りしやすい部分を中心に、目配りをしていきましょう。あなたが大切な家を雨漏りから守るために、この記事が助けになれば幸いです。
屋根塗装の費用について気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
「屋根塗装の単価」費用・相場をくわしく解説!【屋根材別・坪別】
しかし、外壁塗装の「価格相場」というのはとても複雑。外壁の状態や使用する塗料によって金額が大きく変動するため、素人がその適正価格を見極めるのはとても難しいのです。
中にはその複雑さに付け込み、不当な価格を要求したり手抜き工事をする悪質な業者も…
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ご自宅の相場がわからないという方も、今の業者でいいのかな…と不安な方も、ぜひ一度見積もりをしてみてはいかがでしょうか?