ベランダ防水工事の費用は?塗料の種類やDIYのコツまで詳しく紹介!

ベランダやバルコニーの床が最近劣化してきたな…、とお困りの方。実は、ベランダの劣化を放置しておくと防水機能が低下し、最悪の場合、下の階に水漏れを引き起こしてしまうこともあるのです。

しかし、「ベランダ防水」と言われてもピンと来ない方が多いはず。今回は、ベランダ防水に関する基礎知識をはじめ、補修の際にかかる費用やお財布に嬉しいDIYのやり方まで、ベランダ防水に関する情報をたっぷりご紹介します!

この記事でわかること
  • ベランダ防水の基礎知識
  • ベランダ防水「防水層」の種類
  • ベランダ防水工事の費用と工期
  • ベランダ防水「トップコート」のDIY方法

そもそもべランダ防水とは?ベランダ防水の基礎知識

見出し画像(ベランダ防水の基礎知識)まずはベランダ防水の基本的な知識について見ていきましょう。

そもそも「ベランダ防水」とは?

常に雨風にさらされているベランダやバルコニー。ここに雨水などが浸透してしまうと、下の階の雨漏りの原因になります。雨漏りは建物内部の劣化をも引き起こす非常に深刻な症状ですが、この雨漏りを防ぐための工事手法が「ベランダ防水」です。

ちなみに、屋根がある場合はベランダ、屋根がない場合はバルコニーと呼ばれます。

「防水層」と「トップコート」

ベランダ防水の構造(トップコート・防水層・下地)
そんなベランダ防水ですが、表面の塗膜である「トップコート」と、その下の「防水層」という2種類の層で成り立っています。

防水層はその名前の通り「防水能力がある設備」を指し、ベランダやバルコニーの下地の上に設置することで水の侵食を防ぐことができます。防水層にはアスファルト防水・塗装防水・シート防水などさまざまな種類があり、それぞれ下地の材質やベランダの環境によって最適な材質を選ぶことが重要です。

一方、この防水層を保護するために必要な塗装が「トップコート」で、トップコートを塗らないと防水層はすぐに劣化してしまいます

ベランダ防水の耐用年数は?

ベランダ防水の耐用年数は、防水層の種類によって差がありますがいずれも10〜15年と言われています。

さらに、トップコートの寿命は5年程度。前述の通り、ベランダのトップコートが劣化するとその下の防水層も劣化が進行しやすくなってしまうため、10〜15年間放置していても大丈夫、というわけではないのです。

トップコートの劣化は見た目が美しくないだけでなく、ベランダ防水そのものの寿命を縮めてしまうことにつながります。防水層の補修が必要となればその分修理費用も高額になるため、トップコートの塗り替えは定期的に行うのがおすすめです。

まとめると…
  • ベランダ防水は雨漏りを防ぐための工事手法です。
  • ベランダ防水は「トップコート」と「防水層」の2層で成り立っています。
  • ベランダのトップコートの塗り替えは定期的に行いましょう。

要注意!ベランダの「塗り替えサイン」とは?

見出し画像(ベランダの塗り替えサインとは?)このように、ベランダやバルコニーの防水機能を保つためには、定期的な塗り替えがとても重要。しかし、それを知らずに何年も放置していた…という方も実は少なくありません。

続いては、こんな症状が出ていたらすぐにでもベランダ防水を見直すべき、というベランダの「塗り替えサイン」をご紹介します。

トップコートが剥がれている・膨れている

ベランダ防水のトップコートがはがれている画像

ベランダの床が一部剥がれている…。これは、ベランダ表面のトップコートが剥がれてしまっている状態です。床の一部が膨れてブカブカになっている場合もトップコートが浮いている状態ですので、ゆくゆくは同じように剥がれてしまいます。

トップコートが剥がれていると、当然雨水がその下の防水層まで侵食していくため、放置すれば雨漏りの原因に。場合によってはトップコートだけにとどまらず、防水層すら剥がれてしまっているものもあります。

たとえまだ防水層があらわになっていない状態でも防水効果は確実に失われているため、業者に状態を確認してもらったうえで早急な補修が必要です

ベランダに水たまりができる

ベランダやバルコニーの床は通常、排水溝に向かって傾斜がついており雨水が自然と排水溝へと流れる仕組みになっています。

しかし、工事不良などによりきちんと傾いていないベランダでは、床の一部に水たまりが生じてしまいます。この水たまりができやすい部分は他の部分よりも長時間水にさらされるため、この部分だけトップコートや防水層の劣化が激しくなってしまうのです。

こういった原因で水たまりができてしまう場合、塗装だけでは解決できないため、左官による工事が必要となります。ただし、排水溝の詰まりが原因で水たまりができてしまうというパターンもありますので、この場合には排水溝を掃除して詰まりを取り除きましょう。

塗装にひび割れが発生している

ベランダの床に亀裂が入っていると、そこから水が侵食して雨漏りの原因となります。

こういった亀裂のうち、トップコート部分だけの表面的な細い割れを「チェッキング(またはヘアクラック)」、トップコートを貫通した深い割れを「クラッキング」と言いますが、いずれの場合も亀裂を補修し、表面を塗り直す必要があります。

ベランダに亀裂が生じている場合、チェッキングとクラッキングどちらの状態なのかをプロに見極めてもらうとよいでしょう。

ベランダ下にある天井から雨漏りが生じている

ベランダからの雨漏りは、雨水が防水層を貫通して下の階の天井まで侵食してしまっているという、もっとも深刻な状態です。

ベランダの雨漏りは建物内部の骨組みや柱などを劣化させてしまう原因にもなるため、一日も早い工事が必要です。ただし、排水溝から水が漏れているというパターンも少なくないため、まずは業者に雨漏りの原因を見極めてもらいましょう。

まとめると…
  • トップコートが剥がれている場合は、早急に補修が必要なサインです。
  • ベランダの水たまりができやすい場所は、「トップコート」や「防水層」の劣化が激しくなっています。
  • ベランダの亀裂は、雨漏りの原因になるため修復と塗り直しが必要になります。
  • ベランダからの雨漏りは建物内部の劣化にも繋がるため、一日も早く業者に連絡しましょう。

FRP・ウレタン・シート防水…防水層の種類を解説

見出し画像(ベランダ防水 防水層の種類を解説)ここまでベランダ防水の重要性や補修のタイミングについてお伝えしてきました。それでは実際にベランダやバルコニーの塗り替えを行うとなった場合、いったいどんな材質を選べばいいのでしょうか?

ここでは「防水層」の種類ごとに、その特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

防水層の種類①シート防水

シート防水は、合成ゴムや塩化ビニルで作ったシートを張り巡らせることで防水する工事方法で、防水が必須な屋上などにもよく用いられている防水の手段です。

液体を塗装して防水するのではなく、ベランダの下地に大きめのシートを貼り付けていく方法なので、他の工法に比べて均一な厚さに仕上げることができるうえ、費用や施工期間も他の工法より抑えることができるのが魅力。

ただしシートという性質上、凸凹のある下地のベランダには利用できないほか、狭い場所にはあまり向いていないというデメリットがあります。

シート防水のメリット&デメリット
  • 厚さが均一できれい!
  • 工期が短く、費用も抑えられる
  • 凸凹のある下地には使えない
  • 狭いベランダには向いていない

防水層の種類②FRP防水

FRPとはFiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)の略で、プラスチックやガラス繊維などを組み合わせた塗料を塗っていく防水方法です。

表面が硬くガラス質な表面が特徴で、その硬さから他の防水素材よりも摩擦や衝撃に強いのが最大のメリット。またベランダの下地によっては施工できないシート防水とは違い、どんな複雑な下地でも塗装できます。

ただし、シート防水に比べると施工に時間がかかり、価格もやや高価になります。また衝撃に強い一方で紫外線には弱く、ベランダで長期間日光にさらされると劣化してヒビが入ってしまうというデメリットもあるため、定期的な塗り替えが必要です。

FRP防水のメリット&デメリット
  • 頑丈な材質で、どんな下地でも対応可能
  • シート防水に比べると高額、時間もかかる
  • 紫外線によって劣化しやすい

防水層の種類③ウレタン防水

 

ウレタン防水もFRP防水同様、塗料を用いて防水する工法です。ウレタン塗料はFRP塗料やシート防水に比べると安価で、塗装で防水するので下地の形状にも左右されません。

しかし、ウレタン塗料は均一な厚さに塗るのが非常に難しく、職人の腕によって仕上がりに差が出てしまうというデメリットがあるほか、乾きにくい塗料のため他の防水方法に比べて施工期間が長くなってしまいます。

ウレタン防水のメリット&デメリット
  • 3種類の中で一番費用が抑えられる
  • 均一な厚さに塗るのが難しい
  • 乾きにくく、完成までに時間がかかる
まとめると…
  • 「シート防水」は凹凸のある下地や狭いベランダには不向きですが、厚さが均一で工期も短く費用も抑えられます。
  • 「FRP防水」は高額でやや時間もかかりますが、頑丈でどんな下地にも使えます。
  • 「ウレタン防水」は厚さを均一にするのが難しく、乾燥しにくいため時間がかかりますが一番費用が抑えられます。

ベランダ防水工事の費用・工期はどれくらい?

見出し画像(ベランダ防水工事 その費用と工期は?)定期的なメンテナンスが必要となれば、やはりそのお値段は気になるところ。ベランダの防水工事を業者に依頼する場合、費用はどの程度かかるのでしょうか?また洗濯物を干すなど毎日の生活で利用するベランダやバルコニー。この空間が何日も使えないというのは避けたいところです。

ここからは、トップコートのみ塗り直す場合・また防水層も含めた場合に分け、ベランダ防水にかかる費用、さらには工事にかかる日数について詳しくご紹介します。

トップコートのみの補修費用

ベランダ防水のトップコート工事画像トップコートのみの塗り替えであれば、塗装にかかる費用は1㎡あたり2,000〜2,500円ほど

ただし、業者に工事を依頼するとなればこの他に養生費用(塗装部分以外に塗料が付着するのを防ぐためのビニールやテープ代)や人件費がかかるため、一般的なベランダ(総面積4㎡)であれば予算は全部で1〜5万円程度と想定しておきましょう。

防水層からの補修費用

トップコートだけではなく防水層まで補修が必要な場合、相当な腕前でない限り基本的にはプロに任せなければなりません。また、シート防水・FRP防水・ウレタン防水など、どの防水層を用いるかによって工事費用も異なってきます。ベランダの形状や条件とも照らし合わせながら、どの防水層を用いるか検討しましょう。

それぞれの平均的な費用は以下の通りです。なお、この費用にはトップコート代も含まれています。

防水層 平均的な費用(1㎡あたり)
シート防水 3,000〜5,000円
FRP防水 5,000〜8,000円
ウレタン防水 4,000〜7,000円

ただし、こちらもトップコートのみの場合と同様、養生費用や人件費が追加で必要となるため、実際の工事総額は5〜10万円程度が一般的です(ベランダの総面積が4㎡の場合)。

ベランダ防水工事にかかる期間は?

ベランダやバルコニーの防水層から補修を行う場合、その工事には1〜2日ほどかかりますが、トップコートのみであれば1日で作業が完了します。

ただし施工当日の気温や湿度によって塗料の乾燥時間には差が出るため、明確に何時間・何日で完了するという基準はありません。また、塗装以外に下地補修などの作業が追加される場合などは、合計で3日以上の期間を要する場合もあります。

まずは一度見積もりを出してみるのがオススメ

ベランダ防水の一般的な工事費用や所要日数はこれまでご紹介した通りですが、もちろんベランダの総面積や工事の難易度、補修状況などによって価格・工期は変動します。

また、塗り替えを想定してプロに見てもらったところ、塗装以外にも床の勾配の調整や排水溝の修理が必要だった…なんてことも。この場合、費用はさらに高額になりますので、まずは信頼できる業者にベランダの状態を見てもらい、それに応じて予算を相談してみましょう。

まとめると…
  • 「トップコート」のみであれば、4㎡のベランダだと1~5万程度の費用で1日で作業が完了します。
  • 「防水層」からの補修の場合、4㎡のベランダで5~10万程度の費用と1~2日の工事が必要になります。

トップコートだけならDIYでもできる!

見出し画像(トップコートだけならDIYでもできる!)防水層の補修を自力でやるのは難易度が非常に高いですが、トップコートの塗り替えだけであればDIYで行うことも可能です。トップコートは頻繁に塗り替えなければならないことを考えると、DIYで補修費用を抑えられるのは嬉しいところですよね!

ここからはベランダのトップコートをDIYで塗り直す際のコツやオススメの塗料、注意点などについてご紹介します。

トップコートDIYのやり方&オススメ塗料

まず準備するものは以下の通り。いずれも必ず準備しておきましょう!

準備するもの
  • トップコート用下塗り塗料
  • トップコート仕上げ塗料
  • ヘラ
  • サンドペーパー
  • 高圧洗浄機
  • ハケやローラー(どちらもあるとよい)
  • ローラーバケット(塗料を入れるバケツ)
  • マスキングテープ
  • マスカー(テープとビニルシートがくっついた養生道具)
  • 清掃道具
トップコートの塗り替えをDIYで行う場合、塗装は比較的作業がしやすいウレタン防水を用いるのがオススメです。なかでも水性塗料は臭いがきつくないため、初心者でも比較的扱いやすいといえます。

またネット通販などではベランダ防水のDIY専用として、下塗り用の塗料と仕上げ用の塗料がセットで販売されているものもありますので、こういったトップコートセットを購入するとたいへん便利です。

準備が整ったら、以下の手順で作業していきましょう。

作業の手順
  1. 床の剥がれなどをヘラやサンドペーパーで軽く落としてから、ホームセンターで購入できる高圧洗浄機を使って洗浄する(ヘラで防水層を削ってしまわないよう注意)
  2. テープやマスカーで、塗らない場所を養生する
  3. ハケとローラーでトップコートの下塗り
  4. ハケとローラーでトップコートの仕上げ塗り2回(1回だと厚さが足りないため)
  5. 清掃したら完成!

DIYでベランダ防水を行う際の注意点

ベランダ防水トップコートのDIY中画像ベランダの塗り替えは、湿度が低く晴れた日に行いましょう。気温が低かったり湿度が高いと乾燥が不十分になり、かえって剥がれの原因となってしまうことがあります。さらに、万が一雨が降ると塗料が流れてやり直しになってしまいますので、ベランダ防水の塗装は天候が万全な日に行うようにしてください。

また、塗装を始める前の洗浄や、古いトップコートを剥がす作業を怠ると、せっかく塗り直したトップコートもすぐに劣化してしまいます。面倒な作業ではありますが、トップコートを長持ちさせるために塗装前の準備は入念に行いましょう

DIYでかえって費用がかさむケースも?

上記の通りに正しい手順を踏んでトップコートの塗り替えを行なっても、どうしてもプロの技術には届かないもの。道具を揃えて自力で塗装したものの、すぐにまた剥がれてしまい、蓋を開けてみたら業者に任せた方が安く済んだ…というケースは少なくありません。

一見お得に見えるDIYですが、ご自身の技術とも照らし合わせながら慎重に検討してみることをおすすめします。

防水層の塗装もDIYでできる?

防水層の塗装はDIYでできるのか?…結論から言えば、不可能ではありません。

しかし、相当な技術を持ち合わせていない限り、かなりの高確率で失敗してしまうといえるでしょう。もし失敗してしまった場合、防水層の薄い部分から雨漏りがしたり、ベランダの塗装がすぐに剥がれてしまったりと、より一層深刻な状況に陥ってしまう可能性すらあります。

どうしてもDIYでチャレンジしてみたい!という方は挑戦してみてもいいかもしれませんが、費用が無駄になってしまう、状態がさらに悪化してしまうかもしれない…というリスクを考慮すると、よほどの事情がなければプロに依頼した方が安心でしょう。

まとめると…
  • DIYでトップコートの塗り替えを行う場合は、「ウレタン防水」がおすすめです。
  • ベランダの塗り替えは、湿度が低い晴れた日に行うようにしましょう。
  • DIYでトップコートの塗り替えを行うと、かえって費用がかさむケースもあるため注意が必要です。

ベランダ防水はDIYも可能!ただし費用が増大するリスクも

普段あまり気にかけることのないベランダやバルコニーですが、大切な家を雨水などから守るためには定期的なメンテナンスが欠かせない場所です。5年以上放置している場合には劣化が進んでいる可能性が高いですので、ベランダ防水の機能を見直してみましょう。

ベランダの劣化が気になっている方は、ぜひ一度信頼できるプロに相談してみてはいかがでしょうか?

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