「セラミック塗料」は悪徳業者のキーワード?正しい知識を解説!

今回はセラミック塗料の特徴から代表的なセラミック塗料の紹介、セラミック塗料に関する間違った知識などもご紹介していきます。

また、優秀なセラミック塗料ですが、悪徳業者が絡んでくることも…!騙されないようにはどういったことを気をつければいいのかも解説していくので、最後まで読み進めてみてください!

この記事でわかること
  • セラミック塗料についての正しい知識がまるわかり!
  • セラミック塗料に関する勘違いを治せる
  • セラミック塗料で悪徳業者に騙されなくて済む!
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セラミック塗料とは?

見出し画像(セラミック塗料とは?)セラミック塗料と聞いてすぐにイメージが湧く方はどれぐらいいるでしょうか?まずは、セラミックの意味からみていきましょう。

そもそも「セラミック」とは

「セラミック」とは、本来は「陶磁器」のことを指します。セラミック塗料におけるセラミックの定義は「無機物を焼き固めたものの総称」です。

金属や非金属を問わず、炭化物、酸化物、ホウ化物、窒化物などの無機化合物の成形体、膜、粉末、などの無機固体材料の総称として「セラミック」は用いられています。

セラミック塗料とは?

セラミック塗料 悩む女性

「セラミック塗料」とは、セラミックを配合した塗料の総称です。

そもそも塗料にはアクリル樹脂塗料・ウレタン樹脂塗料・シリコン樹脂塗料・ラジカル塗料・フッ素樹脂塗料の5種類があり、このグレードによって耐久性や価格が変化します。そしてこれらの塗料にセラミックを配合して使用するのです。

つまり「セラミック」とはあくまで性能のひとつで、セラミックが主成分となっている塗料のことではないのです。

そして塗料の1種とは言えないため、専門家は「セラミック塗料」という呼称は使用しません。

外壁塗装の塗料についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

セラミック塗料の特徴を解説!

見出し画像(セラミック塗料の特徴を解説!)

セラミック塗料は、他の塗料と比べてどのような特徴があるのでしょうか?実はこのセラミック塗料、メーカーによってデザインが特殊であったり、遮断性があったりなどさまざまな違いがあります。以下で細かく解説していくので、ぜひ特徴を覚えておきましょう。

立体感のある仕上がり

セラミック製の骨材を入れた塗料を使えば、天然の石をまぶしたような凹凸のあるデザイン性が高い外壁が作れます

また、立体感のある仕上がりや多彩な発色が、深みのある色の演出も可能です。そのため仕上がりにこだわる方はこのセラミック塗料を選ぶ場合が多いでしょう。

遮熱・断熱効果

セラミック塗料 青空と太陽

セラミックは真空状態を作りやすいため、セラミック配合塗料には遮熱性や断熱性が高い製品が各メーカーから多く販売されています

またセラミックは無機質なので、紫外線や雨水の影響をあまり受けないという特徴もあります。外壁の表面は「塗膜」と呼ばれる薄い保護膜によって守られていますが、長い年月、紫外線や雨風に晒されると劣化し、塗膜の保護機能が低下してしまいます。

しかしセラミックは紫外線を反射・分散させるため、紫外線による劣化を防ぐことが可能に。また外壁の温度が上昇するのを抑えることもできます。

汚れにくい

セラミック塗料 まだら

セラミック配合塗料の中でも、親水性(防汚性)の高い製品も人気があるようです。

このような製品の特徴は、セラミックが塗装表面に影響を与え、雨などによって汚れを落としやすい塗料となっています。なぜかというと、塗膜表面にシリカ微粒子という成分がくるように配合されており、表面の親水性が高くなっているためです。

汚れにくい分メンテナンスを頻繁に行う必要がなくなるので、手間や時間が省けるという点はメリットと言えるでしょう。

耐久性に優れている

また、セラミック塗料は耐久性がとても高いと言えます。というのも、セラミック塗料に配合されている成分には主に石であったり、水性であるため通気性が良かったりするからです

そのため、比較的昔にできた建物や外壁で、セラミック塗料を使用しているため現在でも長持ちしているものは多く見られます。

まとめると…
  • セラミック塗料を使用すると立体感のある仕上がりにできる
  • セラミック塗料には遮熱・断熱効果がある
  • セラミック塗料は汚れにくくなるというメリットもある
  • セラミック塗料は耐久性に優れている

代表的なセラミック塗料

見出し画像(代表的なセラミック塗料)続いて、代表的なセラミック塗料を紹介していきます。それぞれの特徴と値段との兼ね合いなどにも注目してみると選ぶ際よりスムーズに決めることができるかもしれません。

GAINA(ガイナ)

日進産業の「ガイナ」は、断熱・遮熱機能に優れたセラミック配合塗料です。宇宙ロケット技術を応用した特殊塗料で、セラミックの配合量が半数を超えているとされています。

ガイナに含まれているセラミックは中が空洞になっている球体のビーズで、塗膜することによりこの「セラミックビーズ」が塗膜表面に集まり、外壁と外の空気との間に空気のバリアが出来上がります

このバリアには熱を制限する機能があるので、夏の暑さや冬の寒さを軽減させることができるのです。また、この空気の層により遮音・防音効果や室内の消臭効果も期待できます。

価格は高めですが、耐用年数は約15〜20年と比較的長く、外壁塗装業者の間でも人気の高い塗料です

価格:3,800円/㎡(2回塗り。追加で下塗り費用がかかる)
耐用年数:15〜20年

水性セラミシリコン

セラミック塗料 白い塗料水性セラミシリコンは、セラミック配合のシリコン塗料です。シリコンとしては高耐久であり、汚染性が低い、また防水性があるなどといった特徴があります。

また、水性であるため安全な設計になっており、火災になったり溶剤中毒になる心配がありません。超耐久性であるというメリットもあります。それに加え水性塗料の為溶剤中毒の心配も無いため、作業性の向上に役立ちます。

・価格:1,900円/㎡(2回塗り。追加で下塗り費用がかかる)
・耐用年数:12〜15年

クリーンマイルドフッソ

こちらは、セラミック配合のフッ素塗料です。汚染性が低いなど、下地適用性が幅広いという特徴があります。また、弱溶剤系で安全性が保たれているので、良い作業環境が作れます。

塗膜の表面に無機化合物の「シリカ」という微粒子が付くように配合されています。シリカ微粒子によって低帯電性・親水性が向上、汚れが付着しにくく、付いた汚れも落としやすいというメリットが。微生物の汚染やカビ・藻の付着を防ぎます。

ちなみにクリーンマイルドフッソは、3分艶、5分艶、7分艶、艶ありの4種類があります。

・価格:2,800円/㎡(2回塗り。追加で下塗り費用がかかる)
・耐用年数:15〜20年

ここまでご紹介した3種類の塗料を一覧表にしましたので参考にしてみてください。

塗料の種類 価格 耐用年数
GAINA(ガイナ) 3,800円/㎡ 15〜20年
水性セラミシリコン 1,900円/㎡ 12〜15年
クリーンマイルドフッソ 2,800円/㎡ 15〜20年

セラミック塗料によくある「勘違い」

見出し画像(セラミック塗料によくある勘違い)セラミックについて勘違いしている方は意外と多いです。みなさんも、もしかしたら間違った知識で覚えている可能性があります。ぜひ以下でチェックしてみてください!

セラミック塗料は塗料の種類名ではない

セラミック塗料を塗料の名前だと思っている方は意外と多いです。しかし、ウレタン、シリコン、フッ素といった塗料の種類にセラミック塗料は含まれません。

あくまでセラミック配合塗料をセラミック塗料と呼んでいるに過ぎないので、混同しないように気をつけましょう。

セラミックだからといって耐用年数が長いわけではない

セラミック塗料 ベージュ外壁の家

塗料の耐用年数は塗料グレードで決まるので、セラミック=耐用年数が長いという考えは正しくありません。ちなみに塗料グレードとは、ウレタン、シリコン、フッ素などのことです。

ウレタンのセラミック塗料よりも、シリコンのセラミックなしのほうが耐用年数は長くなっています。つまり、セラミック配合だからといって耐用年数が長いとは限らないという点を押さえておきましょう。

同じ塗料グレードならセラミック配合塗料のほうが優秀なのか?

セラミック配合塗料には2種類あります。ひとつは塗料自体にセラミックを融合させたもので、もうひとつは塗料とは別にセラミックの骨材を混ぜたものです。

骨材を混ぜたものは塗料の装飾目的でしか無いため、耐用年数は長くなりません。また、塗料自体にセラミックを融合させたものは汚れに強くなりやすくなっています。ただし汚れに強くても耐用年数が延びるかは別問題です。

基本的にはセラミックを配合した塗料のほうが遮熱性能や断熱性能に優れているケースが多いと言えます。

まとめると…
  • 「セラミック塗料=塗料の種類名」は勘違い
  • 「セラミック塗料=耐用年数が長い」は勘違い
  • セラミックが融合されている塗料は汚れにくくはなるが、耐用年数が伸びるわけではない

「セラミック塗料」は悪徳業者の常套句?

見出し画像(セラミック塗料は悪徳業者の常套句?)

訪問販売などでセラミックを勧められた経験はありませんか?実は、セラミック塗料を利用して詐欺をする悪徳業者が存在します。

騙されないためにも、以下の内容には注意するようにしましょう。

セラミックの配合量に注意

セラミックが配合されていると言われると、高級な塗料だと思ってしまうかも方も少なくないはず。そのため、これを契約獲得のためにうまく利用しようと思っている悪徳業者も存在します。

実はセラミック塗料は、わずかでもセラミックを配合していたら「セラミック塗料」と呼べてしまうのです。

そのため、ほんの少しセラミックが入っているというだけで高額で売りつける悪徳業者が後を断ちません

「セラミック」とついているからといって、クオリティが高いとは限りません。「セラミック」という名前だけで判断せず、しっかり配合量まで確認するようにしましょう。

「セラミック塗料だから耐用年数が長い」は要注意

セラミック塗料 書類を書く手

セラミックを配合したからといって耐用年数が長くなるとは限りません。塗料の耐用年数は、ウレタン・シリコン・フッ素などといった塗料のグレードに準じます。

「セラミックを配合したので長寿命」という謳い文句は誤りですから、そのようなアピールをする業者は悪徳業者であるといって良いでしょう。

「セラミック100%の塗料です」はとにかく信用しないことが重要です。セラミックは粘性が無く、有機素材を配合しなければ塗料としての性質を維持できないため、そもそもセラミックが100%の塗料は現在の技術では作れません

そもそも優良業者は「セラミック塗料」とアピールしない

セラミック配合はあくまで性能向上のための手段の1つでしか無いため、塗料の種類として専門業者が呼ぶことはほとんどありません。

優良業者であれば「シリコン塗料のセラミック配合塗料」と呼ぶため、「セラミック塗料」とだけ語る業者には注意が必要です。

悪徳業者を見分けるコツや注意点については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
外壁塗装の「詐欺」にご注意!悪徳業者の見分け方・驚きの手口とは?

まとめると…
  • 塗料に含まれるセラミックの量には注意する
  • セラミック塗料だから耐用年数が長いと言われたら注意する
  • セラミック塗料とアピールしてきた業者がいたら詐欺の可能性を疑う

セラミック配合塗料は優秀だが悪徳業者には注意!

セラミック配合によって低汚染性や断熱性といった性能向上は見込めます。そのため、セラミック塗料で塗料の寿命が延びると強く主張する業者がいますが、そのような場合は詐欺である可能性が高いです。すぐに信じずに、疑ってみることが大切です。

外壁塗装の費用について気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
【2023年】外壁塗装の費用相場|坪数別の目安や見積もりのチェックポイント

 
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