外壁塗装をどれだけこまめに行なっていても、いつかは外壁の寿命が訪れます。そんな時に必要になるのが外壁の張り替えですが、十分な知識がないと悪徳業者に騙されたり、満足いく仕上がりにならなかったりと思わぬ結果を招くことに。
今回は、外壁の張り替えを検討している方のために、外壁リフォームの基本的な知識から、実際に外壁の張り替え工事を行う場合の費用シミュレーション、さらには悪徳業者の見分け方まで、外壁の張り替えを行う前に必要な知識をくまなくご紹介します!
当サイトでは、外壁・屋根塗装の見積もりシミュレーションを無料で行っています。初めて外壁塗装を検討している方は、まず下記ボタンより、最新料金相場を確認しましょう。
目次
外壁の張り替えってどういう工事なの?
外壁リフォームの手段は大きく分けて3種類。まずはそれぞれのリフォーム方法について見ていきましょう。
張り替え工事とは
外壁の張り替え工事とは、既存の外壁材を撤去して新しい外壁材を設置する工事のことです。
古くなった外壁を剥がして新しい外壁を張り替えるという方法ですので、まるで新築によみがえったかのような美しい仕上がりにできるのが最大の魅力でしょう。
外壁リフォーム 3つの方法を比較
外壁のリフォームには、「塗り替え(塗装)」「張り替え」「カバー工法(重ね張り)」の3つがあり、現在の壁の状況や希望の外観などによって工法が変わってきます。それぞれメリットデメリットもありますので業者さんとよく相談したうえで工事をするようにしましょう。
※参考)金属サイディング工業会『外壁リフォームのすすめ』を一部改変 (http://www.jmsia.jp/download/pdf/manual08.pdf)
張り替えのメリット
全体的に新しい外観にできる
外壁を丸々新しいものにするため、まるで新築のように外観を生まれ変わらせることができます。
外壁材の内部の劣化でもすべて補修できる
外壁を一度すべてはがすため、内部の断熱材等の劣化もすべて補修することが可能です。
張り替えのデメリット
撤去から設置まで行うため、時間と費用がかかる
外壁を全てはがすため手間が多く、その分かかる時間と費用は多くなってしまいます。
構造的に張り替えられない外壁もある(モルタル・コンクリート)
サイディングやガルバリウム鋼板などは問題なく張り替えることができますが、モルタルやコンクリートは塗り壁なので張り替えることはできません。下地の損傷が少ない場合はカバー工法可能です。
廃材の処分費用が掛かる
剥がした外壁を処分場まで運搬、廃棄するための費用が掛かります。材質によって異なりますが、一立方メートルあたり5千~1万円程度かかります。
\地元の最新料金相場をみる/
外壁の張り替えはいつする?
外壁の張り替えはいつするのが妥当なのでしょうか。ここでは、張り替えのタイミングについてお伝えしていきます。
外壁内部の劣化が深刻な場合
壁から雨漏りが発生しているなど、外壁内部の損傷ある場合は塗装やカバー工法は手遅れです。すぐに張り替えを検討しましょう。
経年劣化によるメンテナンスの場合
外壁材に大きな損傷はなくても、一定年数を経過したらメンテナンスが必要です。
外壁材別の張り替え時期
耐用年数を超えたら張り替えを検討しましょう。耐用年数は外壁材によっても異なります。外壁材ごとの耐用年数を以下にまとめましたので、参考にしてください。
種類 | 1平方メートルあたりの価格 | 耐用年数 |
窯業系サイディング | 3,000〜10,000円 | 30〜40年 |
金属系サイディング | 3,500〜8,500円 | 30〜40年 |
木質系サイディング | 5,500〜10,000円 | 30〜40年 |
樹脂系サイディング | 3,400〜9,000円 | 30〜40年 |
モルタル | 2,000〜8,000円 | 30〜40年 |
タイル | 9,000〜30,000円 | 40年以上 |
ALC | 5,500〜10,000円 | 50年以上 |
漆喰 | 6,000〜20,000円 | 50年以上 |
板張り | 1,000円〜(材質や加工方法によって変動) | 30〜50年 |
外観や機能性を改善する場合
理想の外観に「カバー工法」を用いてリフォームする場合も、外壁の耐用年数を超えないタイミングで施工するのがオススメです。また、屋根のメンテナンスと一緒に行うことで、足場設置が一度で済むため、足場代の節約になります。
外壁の張り替えにかかる費用と工期
外壁の張り替えにはどれぐらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、張り替え工事に必要な費用とおおよその工期についてお伝えしていきます。
なお、こちらでご紹介している費用と工期については、30坪程度の住宅を想定しています。
- 必要な費用は30〜50万円
- おおよその工期は2~4日
- 必要な費用は12〜20万円
- おおよその工期は3~4日
- 必要な費用は80〜120万円
- おおよその工期は6~12日
- 必要な費用は20〜30万円
- おおよその工期は2〜3日
- 必要な費用は清掃や廃材処理等諸経費含み30万円程度
- おおよその工期は1日
外壁の張り替え費用を抑える方法は?
外壁張り替えの費用は高いことが多いです。ここでは、外壁張り替え工事のコストを抑える方法についてお伝えしていきます。
火災保険を利用する
災害によって破損した場合は、火災保険が適用になることもあります。ケースによっては全額補償されることも。
外壁の補修が火災保険によってカバーできるかどうかは、保険によっても異なります。補修する前に保険が適用されるか確認しておくと良いでしょう。
複数の業者に見積もりを依頼する
業者に作業を依頼するときは、複数の業者に見積もりを取って比較検討することが大切です。価格だけではなく、見積書の中身や業者の対応などもあわせてチェックしておきましょう。
補助金が受給できないか確認する
工事の内容によっては、自治体から補助金が支給されることもあります。支給の条件は自治体によって異なるので、補助金の要件に当てはまっているかを事前に確認しておくと良いでしょう。
「塗装」「張り替え」「カバー工法」どれがいい?
外壁の工事には、主に塗装と張り替え、カバー工法の3種類があります。どの工事で外壁を補修するのが良いのでしょうか。
費用で比較
※参考)金属サイディング工業会『外壁リフォームのすすめ』を一部改変 (http://www.jmsia.jp/download/pdf/manual08.pdf)
※ここでの「初期費用」は、「初回工事費用」にあたります。
上のグラフのように、実はカバー工法は非常にコスパのいい工法なのです。
初回の工事では「塗装」の金額よりも費用はかさんでしまいますが、耐用年数・その後のメンテナンス費用等トータルで見ると、カバー工法の方が平均15万円ほど安くなります!
ただし、カバー工法ができる条件は限られています。元の外壁の種類やその傷み具合などによって、カバー工法ができない場合も多いです。外壁を新しくしたい方で、カバー工法が可能な場合はおすすめです!
カバー工法が気になる方はこちらの記事で詳しくチェック!
工事内容 | 価格帯 |
塗装 | 90〜180万円 |
カバー工法 | 200〜250万円 |
張り替え | 300~350万円 |
施工期間で比較
張り替え工事は既存の外壁を撤去するため、工期も長くなります。
工事内容 | 施工期間 |
塗装 | 1~2週間程度 |
カバー工法 | 2~3週間程度 |
張り替え | 1か月程度 |
デザイン性で比較
デザイン性でも新しい外壁材に交換できる張り替え工事が優れています。
工事内容 | デザイン性 |
塗装 | 材質は既存外壁材のものになるためカラーチェンジが基本。 |
カバー工法 | 金属および樹脂サイディング外壁からデザインを選ぶ。デザインは豊富 |
張り替え | サイディング・塗り壁など様々な外壁材に変更することができる。※基礎に依る |
外壁塗装がオススメの場合
コストを抑えて短期間でメンテナンスしたいときにおすすめです。
- 外壁材を変えず、メンテナンスとカラーチェンジが目的の場合
- コストを安く抑えたい場合
外壁カバー工法がおすすめな場合
張り替えほどのコストをかけたくない場合におすすめです。
- 外観を変え、先々のメンテナンスコストを抑えたいとき
- 断熱性や遮音性など機能性を高めたいとき
外壁張り替えがおすすめな場合
外壁の状態が悪いとき、耐用年数を大幅に超えているときは張り替え工事が必要です。
- 外壁の耐用年数を超え、内部の劣化も気になる場合
- 外観を大幅に変えたい場合。
10秒でわかるおさらい!
外壁張り替えのポイントをおさらいしましょう!
張り替え工事のメリット・デメリットとは?
張り替えの主なメリットは、外壁のデザインや建材を新しくできること。またデメリットは費用が高いことです。詳しくはコチラ。
張り替え工事の費用相場は?
張り替え工事の費用相場は、住宅の広さや使用する建材、塗料によっても異なります。詳しくはコチラ。
張り替え工事の平均的な工期は?
一般的には2週間から3週間程度です。工期についてもコチラを参考にしてください。
\料金相場を30秒でチェック/