家の外壁は、家全体の印象を大きく左右する重要なポイントです。せっかく外壁をメンテナンスするのなら、おしゃれで見栄えのいい外観にしたいですよね。
しかし、どんな材質にするかを決めるのはなかなか容易なことではありません。頻繁に取り替えることのできない外壁ですから、見た目の好みだけでなく、機能なども考慮して後悔しないように慎重に選びたいものです。
この記事では、現在使用されている主な種類の外壁について、それぞれのメリットやデメリット、費用や耐用年数まで詳しくご紹介します。新しいお住いを考えている方はもちろん、外壁メンテナンスを考えている方も必読です!
- 外壁にはどんな種類があるの?
- 種類ごとのメリットやデメリットは?
- 目的別に検証! おすすめの外壁材はこれ!
目次
種類を知る前に…外壁の役割とは?
「あるのが当然」と思われている外壁。あまりに当たり前すぎて、外壁の役割など考えたことのない人も多いのではないでしょうか。
外壁にはどんな役割があるかを改めて認識することで、お住いに適した種類の外壁を見つけられるかもしれません。そこで、外壁の種類について考える前に、まずは外壁の役割についておさらいしてみましょう。
雨漏りや建築材の劣化を防止する
外壁がなければ建物の内側に雨が浸入し、雨漏りの原因となりますね。また、水に濡れたり湿気がこもることで、柱や鋼材、コンクリートといった建築材の劣化の原因となるでしょう。
外壁は、建物の構造を支える建築材を守る大切な役割を果たしているのです。
見栄えを良くする
外壁材がないと、建築材や下地材が露出してしまいます。建物の構造を隠し見栄え良く見せるためには、外壁材はなくてはならないものなのです。
室内環境を整える
近年、遮熱性や耐熱性など、高機能を備えた外壁も数多く存在します。環境や気候に合わせた外壁を使用することで、室内の温度や湿度の調整が可能に。上手に取り入れれば、より快適なお住い作りに役立つでしょう。
- 天候原因による建築材の劣化を防ぐ
- 建物としての見栄えを整える
- 機能素材でより快適な室内環境に
外壁材の種類① 窯業系サイディング
ここからは、外壁材ごとにその特徴やメリット・デメリット、さらに相場費用や耐用年数を見ていきましょう。
まず最初は、窯業系(ようぎょうけい)サイディングです。現在、日本で需要の多い外壁材のひとつですが、どのような魅力があるのかをまとめてみました。
窯業系サイディングの材質・特徴とは?
窯業系サイディングはセメント質と繊維質を主な材料とし、板状にした外壁材のこと。住宅の外壁でもっとも利用されている外壁材です。
窯業系サイディングのメリット
窯業系サイディングは、他の外壁と比べて価格が安いのがメリットです。そのため、広い面積の施工を行う場合や費用を抑えたい場合におすすめです。また、サイディング素材の中ではデザイン性が高く、お好みの外壁に作り上げることが可能となります。
耐火性や耐熱性に優れているのも窯業系サイディングの特性です。この特性のため、室温の上昇を防ぎやすく、快適なお住い作りに役立つでしょう。
窯業系サイディングのデメリット
窯業系サイディングのデメリットは、外壁素材の中では耐用年数が短いこと。定期的な塗装の塗り替えやメンテナンスをしないと、劣化してしまうので注意が必要です。サイディング自体に劣化が見当たらなくても、継ぎ目に使用しているコーキングが劣化している可能性もあるので、メンテナンスは定期的に行いましょう。
窯業系サイディングの費用・耐用年数
窯業系サイディングの1平方メートルあたりの材料費は3,000〜10,000円、耐用年数は30〜40年が目安です。
メンテナンスは10年ごとの塗装補修、耐用年数になったらサイディング自体の張り替えも必要となります。塗装メンテナンスは1平方メートルあたり5,000〜12,000円が相場です。
- 価格が安く、デザイン性に優れた外壁材。日本の住宅で人気
- 耐火性と耐熱性が高く、室温上昇を抑える効果も
- 塗装補修は約10年ごと、耐用年数がすぎたら張り替えが必要
外壁材の種類② 金属系サイディング
次にご紹介するのは金属系サイディングです。金属系ならではのメリット・デメリットにはどのようなものがあるのか見てきましょう。
金属系サイディングの材質・特徴とは?
金属系サイディングとは、断熱材に金属メッキを張り付けた外壁材です。住宅の外壁材としては、すでにご紹介した窯業系サイディングに次いで利用されています。
金属系サイディングのメリット
金属系サイディングの長所は、何といっても価格が安いこと。サイディング素材の中でもっとも低価格の外壁材とされています。
また、軽量で耐震性に優れているのも、災害時には大きなメリットとなるかもしれませんね。
金属系サイディングのデメリット
金属製サイディングは、その材質ゆえ錆びる恐れがあります。塩害・サビ・電蝕には注意しましょう。また、金属製のためデザインが限られているので、外観に凝りたい方には選択肢が少ないかもしれません。
金属系サイディングの費用・耐用年数
金属系サイディングの1平方メートルあたりの材料費は3,500〜8,500円、耐用年数は30〜40年とされています。
メンテナンスには10年おきの塗装、耐用年数になったらサイディング自体の張り替えが必要となるでしょう。塗装メンテナンスは1平方メートルあたり5,000〜12,000円が目安です。
- サイディング素材の中でもっとも値段が安い
- 軽くて耐震性に優れている
- 窯業系同様、10年ごとの塗装、メンテナンスには張り替えが必要
外壁材の種類③ その他のサイディング
窯業系・金属系サイディングをそれぞれご覧いただきましたが、ここではそれ以外の木質系・樹脂系サイディングについてご紹介します。
まず、それぞれの材質の違いや特徴を見ていきましょう。
木質系サイディング、樹脂系サイディングの材質・特徴とは?
木材を使った外壁材を「木質系サイディング」、樹脂を使用したものは「樹脂系サイディング」と呼ばれています。
現在の日本の住宅では、どちらのサイディングも利用頻度は低い状態です。
木質系サイディングのメリット
木質系サイディングは、木の木目を生かした外壁材。こちらの外壁素材を使用することで、木材特有のナチュラルで落ち着いた外観が楽しめるでしょう。
木質系サイディングのデメリット
木質系サイディングは耐水性能や耐火性能をほとんど備えていません。価格が高めで、他の外壁材に比べて劣化しやすいのもデメリットです。変色などにも気を遣いましょう。
樹脂系サイディングのメリット
樹脂系サイディングは耐久性に優れているのが特徴です。そのため、メンテナンスの手間がほとんどないのが大きなメリットといえるでしょう。
樹脂系サイディングのデメリット
樹脂系サイディングは、施工が難しい外壁材といわれています。その難易度の高さゆえに、工事できる業者が少なく、実際の住宅建設ではなかなか使用できないのが現状です。また、樹脂系サイディングは耐火性に難があるため、その点も考慮して検討する必要があります。
木質系サイディング、樹脂系サイディングの費用・耐用年数
木質系サイディングは1平方メートルあたり5,500〜10,000円、耐用年数は30〜40年です。
樹脂系サイディングは1平方メートルあたり3,400〜9,000円、耐用年数はこちらも30〜40年が目安です。
メンテナンスには木質系サイディングの場合は8〜10年おき、樹脂系サイディングの場合は10〜20年おきに塗装の塗り直しが不可欠となります。またどちらの材質も、耐用年数になったらサイディング自体の張り替えが必要です。
- 木質系サイディングは素材を生かしたナチュラルな材質が魅力だが、価格が高く劣化しやすい
- 樹脂系サイディングは耐久性に優れているが、施工できる業者が少ない
- 木質系・樹脂系サイディングの利用頻度は低い
サイディングについては以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひご一読ください!
外壁材の種類④ モルタル
「モルタル」という名前は、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
この章では、知っているようであまり知られていない、モルタルのメリットやデメリットを詳しくご紹介します。
モルタルの材質・特徴とは?
モルタルは、セメントに砂と水を混ぜて作り上げた外壁材です。
基本的に新築の際にしか利用しないため、既存外壁の張り替えで使用することはありません。かつては多くの住宅で使われていましたが、近年ではほとんど利用されなくなったようです。
モルタルのメリット
モルタルはデザインの自由度が高く、さまざまな模様付けが可能です。
十分な防火性があるため、火事の際には延焼のリスクが低いのもメリット。また、強度が高く継ぎ目がないため、強風や大雨でも破損しにくいのも安心ですね。
モルタルのデメリット
モルタルはひび割れしやすいのがデメリットです。そのため、定期的な補修やメンテナンスが欠かせません。
またモルタル自体のデザイン性は高いものの、職人の技術によって完成度は大きく左右されます。モルタルの扱いが得意でない業者に依頼すると望み通りのデザインにならなかったり、耐用年数が縮む可能性もあります。
モルタルの費用・耐用年数
モルタルの1平方メートルあたりの材料費は2,000〜8,000円、耐用年数は30〜40年が目安です。
メンテナンスは10年おきの塗装は必須で、耐用年数になったらサイディング材への張り替えが必要となります。
また、モルタルには仕上げ方法が複数あります。仕上げ方によっては耐用年数が変わったり、強度が変わったりもするので、注意が必要です。
リシン仕上げは、粗い表面になりつや消し効果があるとともに、自然石などの風合いに近いのが特徴です。デメリットとしては、安価なアクリル樹脂を使われることも多いため、耐久性が高くないという点が挙げられます。リシン仕上げの耐用年数は、およそ7~8年です。
スタッコ工法は、リシン仕上げよりも厚めに仕上がります。そのため、重厚感や高級感があります。メリットは価格が安く、耐久性が高い点、デメリットは表面がざらざらしているため、汚れがつきやすい点です。塗り替えを行う際には、下塗り塗料や上塗り塗料を工夫することで、汚れのつきやすさをカバーすることもできます。
吹き付けタイルは、外壁に多彩な表情を演出できるのがメリットです。その一方で、使用する樹脂によって耐用年数が左右されてしまうという難点もあります。
ジョリパットは、下地の変化に合わせて変化するため、耐久性が高いのが特徴です。また、カラーバリエーションが豊かなため、選択肢が広がります。しかし、表面に凹凸があるため、汚れがつきやすくなっています。
- デザインの自由度が高い
- 強度が高く、破損に強い
- 定期的なメンテナンスや塗装が必須
- 仕上げ方法によってメリット・デメリットが違う
外壁材の種類⑤ タイル
タイルというと内装に使われるイメージが強いかもしれません。では、タイルを外壁材として使う場合には、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
タイルの材質・特徴とは?
タイルとは粘土や陶器などの薄い板のこと。それを外壁に張り付けることで外壁材として利用することができます。
材質としてのタイルは劣化に非常に強く、汚れにくいのが特徴です。
タイルのメリット
タイル材は劣化しにくい素材です。そのため目地以外の部分を除いては、ほとんどメンテナンスの手間はかかりません。タイル外壁は高級感がある仕上がりが魅力ですが、汚れにくいため美観を保ちやすいのも嬉しいですね。
耐用年数が長いため、メンテナンスが少なくて済むのもメリットです。
タイルのデメリット
タイル外装は1枚1枚手作業で張り付けるので、当然時間もかかります。そのため他の外壁材と比べ、工期が長くなる可能性が高いでしょう。また初期工事価格が高く、他の工法の2倍以上になることも珍しくありません。
タイル材は1枚1枚に重みがあります。その重さのために、地震で落ちる危険性があることも認識しておきましょう。深目地に雨水がたまる可能性があることにも留意が必要です。
タイルの費用・耐用年数
タイル外壁の1平方メートルの材料費は9,000〜30,000円が目安で、耐用年数は40年以上とされています。
メンテナンスは10年おきに目地の補修が必要。それ以外にも、タイルが割れた場合は個別で補修する必要があるでしょう。
- 劣化に強く汚れにくいので、美観を維持しやすい
- 手作業なので工期が長く、初期工事価格も高い
- 目地の補修は10年が目安。タイルは割れた時に個別で補修が必要
外壁材の種類⑥ ALC
「ALC」といわれても、ピンと来ない方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、たくさんの住宅建築で使われている機能性の高い素材なのです。
この章では、ALCについて詳しく解説します。
ALCの材質・特徴とは?
「ALC」とは、セメントに発泡剤を加えることで内部に気泡を発生させた軽量気泡コンクリートのこと。つまり、軽くて気泡が入っている特殊コンクリートなのです。
ALCを外壁に使用することで壁の中に空気の層が生まれます。この空気層によって断熱性が高まるため、室内を「夏は涼しく、冬は暖かく」保つことができようになるのです。
ALCのメリット
すでにお伝えした通り、断熱効果が高いのがALCの優れた点のひとつです。
また、耐久性が非常に高いため交換頻度が少なくて済むのもメリットです。防火性に優れているので火事の際には延焼を防ぎます。さらに日本の住宅には欠かせない調湿性も備えているため、湿度を調節しやすいのも大きな魅力です。
ALCのデメリット
機能性に優れた素材なので当然なのですが、価格単価はやや高く設定されています。
また、塗料の防水性能がなくなれば水分を吸収してしまうため、定期的な塗装やメンテナンスは不可欠です。寒冷地での使用にも注意が必要でしょう。
ALCの費用・耐用年数
ALCの1平方メートルあたりの材料費は5,500〜10,000円、耐用年数は50年程度が目安です。
メンテナンスには10年おきに塗装が必須で、耐用年数になったらALCの張り替えも必要です。
- 断熱性・耐久性・防火性・調湿性に優れた機能素材
- 価格はやや高め
- 水分がしみ込みやすいため、10年に1度は防水処理のメンテナンスが必要
外壁材の種類⑦ 漆喰
漆喰も非常にポピュラーな外壁材ですね。すでにご存知な方も多いかと思いますが、特徴や作業工程、メリット・デメリットを詳しくまとめてみました。
漆喰の材質・特徴とは?
漆喰は、水酸化カルシウムを原料としています。昔からお城や蔵の建造にも利用されているおなじみの素材ですね。
現在はモルタル外壁の上に漆喰を塗るのが一般的です。作業は職人が手作業で行っているため、熟練職人の施工では丁寧で綺麗な仕上がりになります。
漆喰のメリット
漆喰には独特の質感や光沢など、長年愛されてきただけの素材としての魅力があります。和風な家だけでなく洋風な家にもマッチする、優れた外壁塗装材であるといえるでしょう。
漆喰の魅力はその仕上がりだけでなく、調湿性・殺菌性・消臭性能に優れていることでもあります。シックハウス症候群にも安心な環境に優しい素材なので、これからますます需要が増えるのではないでしょうか。
漆喰のデメリット
残念ながら、漆喰にもいくつかデメリットがあります。漆喰はコストが高く、職人の手作業のため工期が長くなってしまいます。
さらに、漆喰の外壁は汚れが目立ちやすくなるので、綺麗な状態を維持するには、定期的な塗り直しが必須となるでしょう。
漆喰の費用・耐用年数
漆喰の1平方メートルあたりの材料費は6,000〜20,000円、耐用年数は50年以上が目安です。
メンテナンスは10〜15年ごとに補修や漆喰の塗り直しが必要。一般的なメンテナンス塗料はすぐに剥がれる危険性があるため、漆喰用の塗料が求められます。
- 和風にも洋風にも合うポピュラーな外壁材
- 調湿性・殺菌性・消臭機能を備えたエコな素材
- 汚れやすいため、専用塗料を使用したマメなメンテナンスが必要
外壁材の種類⑧ 板張り
「板張り」と聞いて、懐かしく感じる方も多いのではないでしょうか。かつての日本の住宅に多く使用されていた外壁材です。
ここでは、一般的な板張り材の傾向についてご紹介します。
板張りの材質・特徴とは?
外壁に板張りを用いている住宅は、近年の都市部ではあまり見られなくなりました。
板張り外壁とは木材を張り付けた外壁のこと。自然の木目を生かした家の外観や、天然素材をお好みの方の中には今でもファンが多い外壁素材です。
板張りのメリット
板張り材の魅力は、何といっても木材独特の温かみのある質感です。ナチュラルで味のある仕上がりを求める方にはおすすめの外壁といえるでしょう。
耐久性・調湿性に優れているため、室内の環境を整えやすいのも板張り外壁のメリットです。
板張りのデメリット
板張り材は木材ですから、耐火性が低いのが難点です。火事になると他の外壁材よりも火の回りが早く、延焼する危険性が高いでしょう。
さらに、天然素材なので長持ちさせようと思えばメンテナンスは必須です。劣化を防ぐには定期的な塗り替えが必要となります。
板張りの費用・耐用年数
板張り材の材料費は材質や加工方法によって大きく変動しますが、1平方メートルあたり1,000円から、というのが相場。耐用年数は30〜50年です。
塗装メンテナンスは1平方メートルあたり5,000〜12,000円程度となるでしょう。
- ナチュラルで温かみのある素材感が魅力
- 調湿性に優れている
- 耐火性が低く、劣化しやすい。定期的な塗り替えが必須
【種類別】外壁材の費用・耐用年数一覧表
これまで、さまざまな種類の外壁材をご紹介してきましたので、ここで費用と耐用年数をまとめてみましょう。
種類 | 1平方メートルあたりの価格 | 耐用年数 |
窯業系サイディング | 3,000〜10,000円 | 30〜40年 |
金属系サイディング | 3,500〜8,500円 | 30〜40年 |
木質系サイディング | 5,500〜10,000円 | 30〜40年 |
樹脂系サイディング | 3,400〜9,000円 | 30〜40年 |
モルタル | 2,000〜8,000円 | 30〜40年 |
タイル | 9,000〜30,000円 | 40年以上 |
ALC | 5,500〜10,000円 | 50年以上 |
漆喰 | 6,000〜20,000円 | 50年以上 |
板張り | 1,000円〜(材質や加工方法によって変動) | 30〜50年 |
あなたにおすすめの「外壁材の種類」はズバリこれ!
さまざまな種類の外壁材をご紹介しましたが、特徴やメリットを知るだけでは最適な外壁材を選ぶことは難しいですよね。
この章では、一般的な希望に適した外壁材を目的別に見ていきましょう。
初期費用を安く抑えたいなら
工事の費用を安く抑えるには、窯業系サイディング・金属系サイディングを選ぶのがおすすめです。
窯業系サイディングはデザインの自由度が高いので、コストを抑えつつ外観にもこだわりたい方に適しています。また、「とにかく初期費用にはお金をかけたくない!」という方には、サイディング材の中でもっともローコストな金属系サイディングがぴったりでしょう。
サイディングの工事費用については以下の記事もぜひ参考にしてください。
メンテナンス費用を抑えたいのなら
メンテナンスの費用を抑えるのならタイル材が最適です。他の外壁材と比べて初期費用はやや高めですが、タイル自体はなかなか劣化しないので、メンテナンスを繰り返す必要はほとんどありません。
コストパフォーマンスの高い外壁材を選ぶのなら、タイル材がおすすめです。
メンテナンスの手間を省きたいなら
タイル材を選ぶメリットはコストパフォーマンスだけではありません。タイル自体はほとんど劣化しないので、タイル外壁のメンテナンスは目地の補修がメインになります。
タイル材であれば他の外壁材のような大掛かりなメンテナンスを必要としませんから、手間を省きたい方にはぴったりです。
断熱性能を重視するなら
近年では高性能な外壁材が多く揃っていますが、断熱性を求めるのなら多孔構造のALCが断然おすすめです。室温を調整しやすい機能を備えているので、快適な空間を維持するには最適でしょう。
1番人気の外壁材を使いたいのなら
家の外壁に流行を取り入れたい方には、サイディング外壁がおすすめです。
サイディング外壁のシェア率は、なんと7割以上! サイディングと一口にいっても、窯業系・金属系・樹脂系などさまざまな種類が揃っていますから、さらにその中から仕上がりのイメージや質感、機能性などお好みやこだわりに合った素材を選ぶことができるでしょう。
とことんおしゃれな外壁にこだわりたいなら
「機能や性能より、おしゃれな外観にこだわりたい!」という方には、仕上がりが美しい漆喰材はいかがでしょうか。漆喰特有の白い外壁は、和風・洋風問わずどのような住宅にもぴったりです。
他の人とかぶりにくい外壁材をお求めならば板張り材もおすすめ。天然の木目や色合いはいわゆる「1点もの」ですので、他の板張り材の住宅でもまったく同じ雰囲気に仕上げることは難しいのです。また、縦張り・横張りなどの張り方によっても、おしゃれな外壁を作ることができるでしょう。
- 機能性や見栄えなど、外壁に求めるものを明確にする
- 実際に外壁材を選ぶ前に、コストパフォーマンスやメンテナンス頻度などを検討する
外壁材以外にも重要な「外壁塗装の種類」
ここまで外壁材についてご覧いただきましたが、より美しく仕上げるために外壁材の上に塗装を施したり、塗料を塗ってより機能を強化したり効果を高めたいという方もいらっしゃることでしょう。
そこで、ここでは外壁の上に重ねる塗料の種類についてまとめてみました。外壁材とのコンビ使いをお考えの方は必見です!
塗料のグレード
塗料には「グレード」と呼ばれる種類が存在します。代表的な塗料を価格が安い順に並べると、「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「ラジカル塗料」「フッ素塗料」となります。
外壁材同様、それぞれにメリット・デメリットがありますが、どれを選んでいいか迷ったら「シリコン塗料」がおすすめです。コストパフォーマンスが高い上に、長く普及している塗料なので依頼者も施工者も安心して使用できるでしょう。
塗料の色選び
塗料の色選びにもコツがあります。一般的な例をご紹介しますので、ぜひ色選びの参考にしてください。
メンテナンスの手間を省くならグレーやブラウンがおすすめです。汚れが目立ちにくいだけでなく、環境に馴染みやすい色でもあります。配色次第ではおしゃれで見栄えのよい外壁になるでしょう。
おしゃれな外壁を目指すなら白や黒の外壁はいかがでしょうか。汚れや傷は目立ちやすい色ですが、シックでスタイリッシュな印象に仕上がります。
色選びに失敗しても、頻繁に塗り直すことは容易ではありません。プロの業者にお好みの仕上がりを相談し、慎重に色選びをするようにしましょう。
色選びのポイントや人気の色の組み合わせに興味のある方は、こちらの記事も参考にしてください!
艶(つや)
外壁の色だけでなく、「艶」がお住いの印象を左右することもあります。艶のない塗料と比べ、艶がある塗料は輝いて見えますね。適度に美しい艶のある家は、どことなくお手入れが行き届いているように見えるものです。
ただし、艶がありすぎるとギラギラと派手な印象を与えてしまいます。悪目立ちすることのないよう、環境に合わせた適度な艶になるよう気をつけましょう。
特殊塗料
特殊塗料とは、室内環境を快適に導く効果のある塗料のことです。現在普及している塗料には、室温を調節する「遮熱塗料」「断熱塗料」、外壁の汚れを自動で落とす「光触媒」などがあります。
これらの塗料を上手に取り入れることで、お住いの環境をより快適に保つ効果が期待できるでしょう。
- 塗料を塗る場合、迷ったら「シリコン塗料」が無難
- 塗料の色や艶によって家の印象が変わる
- 特殊塗料でより快適な住環境に!
外壁の種類を選ぶときのポイント
外壁材や塗料を選ぶとき、素人では分からないこともたくさんありますね。そんなときはプロである業者に相談するのが一番ですが、どのような業者を選べばいいのでしょうか?
ここでは業者選びのコツや、知っておくと役に立つ外壁材選び・塗料選びのポイントをご紹介します。
疑問にしっかり答えてくれる業者を選ぼう
基本的なことですが、依頼主の質問に分かりやすくきちんと答えてくれる業者を選びましょう。
信頼できる業者であるかを判断するためには、「相見積もり」が効果的です。「相見積もり」とは、同じ条件で複数の業者に見積もりを依頼すること。見積もり価格が1社だけ高すぎ・安すぎたり、必要ないメンテナンスや塗装をすすめてくる業者は詐欺や悪徳業者である可能性が高いです。
相見積もりは、最低でも3社以上に依頼するのがおすすめ。相見積もりをして、質問に具体的に答えてくれるか確認しましょう。
訪問営業の業者には依頼しない
住宅を訪問営業する業者は、高確率で悪徳業者である可能性があります。中には「見積もりだけでも取らせて欲しい」「すでに劣化が進んでいるから早くメンテナンスが必要」などと不安を煽る業者もいますが、依頼するとトラブルを引き起こす危険性が高いです。
優良業者はたくさん仕事がありますから、訪問営業などする必要などありません。自宅に訪問してくる業者は、その場ではっきりと断るようにしましょう。
住宅を建て替える年数を予測してメンテナンスの計画を立てる
現在、快適に住んでいる家も、劣化が進めば建て替えや大掛かりなメンテナンスが必要になるでしょう。今、部分的なメンテナンスが必要だとしても、建て替えのタイミングによって必要なメンテナンス法が変わってくる場合もあります。
建て替えのタイミングを逆算し、長期的な計画を立てることで、これからのお住いに適した外壁材や、現在必要なメンテナンス法が導き出せるかもしれません。
迷ったときは最も人気の外壁材・塗料を選ぶ
現在、さまざまな種類の外壁材や塗料が存在しています。それぞれにメリットやデメリットがあるため、業者にすすめられてもどれを選んでいいか決められないこともあるでしょう。
そんなときは、人気の外壁や塗料を選ぶようにしましょう。人気があるものには実績があり、業者も工事に慣れているから安心して任せることができます。人気の外壁材としては「窯業系サイディング」、塗料は「シリコン塗料」がおすすめです。
- 相見積もりは必須! 訪問業者は避けて、きちんと説明してくれる業者を選ぶ
- 長期的なメンテナンス計画を立てる
- 評判のいい外壁材や塗料には理由がある。迷ったら人気のあるものを選ぼう
外壁の種類を選ぶための選び方や特徴をおさらい!
外壁材の種類や選び方についてポイントをおさらいしましょう!
そもそも外壁の役割は何?
雨漏りや顕在の劣化を防ぐ、見栄えを良くする、室内環境を整えるなどの役割があります。詳しくはコチラ
窯業系サイディングの特徴とメリット&デメリットは?
窯業系サイディングはセメント質と繊維質を主な材料としている外壁材です。メリットは価格が比較的安いながらデザイン性が高いこと。デメリットは耐用年数が短いことです。
金属系サイディングの特徴とメリット&デメリットは?
金属メッキを貼り付けた外壁材です。メリットはサイディング素材の中でもっとも価格が低いこと、デメリットは金属製なのでデザインが限られることです。
外壁塗装の費用を詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
【令和3年更新】外壁塗装の費用相場はいくら?内訳と計算方法を解説【保存版】
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