この記事では、瓦屋根の修理のタイミングや方法、費用の相場など、瓦屋根のメンテナンスについてまとめました。
瓦屋根の補修を検討中の方はぜひ参考にしてください。
- 瓦屋根に修理が必要なのはどんな時?
- 瓦屋根を破損した状態で放置するとどうなる?
- 瓦屋根の修理方法と費用は? どんな保険が適用される?
目次
知っておきたい瓦屋根の基礎知識
そもそも、瓦屋根とはどのような屋根材なのでしょうか? 瓦の特徴や、瓦を使用した屋根の構造をご存知ですか?
瓦屋根の修理についてご説明する前に、まずは瓦屋根の基礎的な知識についてまとめました。
瓦屋根とは
「瓦屋根」とは瓦を使用した屋根の総称です。一口に「瓦」といっても陶器瓦・粘土瓦・セメント瓦・コンクリート瓦などいくつかのタイプがあります。
以前と比べてデザインやカラーバリエーションが豊富で、和風だけでなく洋風の家にもマッチ。近年人気の古民家はもちろん、モダンな建築やデザイナー物件などでも人気の高い屋根材です。
瓦屋根の特徴
瓦屋根の特徴のひとつに耐久性が高いことがあります。最近ではセメントやコンクリートを原料にした瓦も普及していますが、特に陶器瓦や粘土瓦は丈夫で破損しにくいのがメリット。1枚1枚が重いため、強風でも屋根が吹き飛びにくい屋根材です。
紫外線や風雨に強く、塗膜が色あせしたりサビることがほとんどないためメンテナンス頻度が少なくてすむ上、他の屋根材と比べて修理費用も安いためコストパフォーマンスにも優れています。
耐久性以外にも、遮音性・遮熱性が高いのも特徴です。
瓦屋根の構造
瓦屋根は、「野地板」と呼ばれる屋根の下地となる木材部分によって支えられています。野地板は木材なので、雨が降ったら雨水が浸入し雨漏りや腐食の原因に。そのため、野地板の上に「ルーフィング」という防水シートを引いてコーティングすることが重要です。
ルーフィングは、水の浸入を遮断するだけでなく瓦の下地の役割も備えています。この下地の上に瓦を並べ、棟部分に漆喰で接着させれば完成です。
かつては防水シートの上に瓦を乗せるだけでしたが、最近では地震や台風などによるズレを防ぐため、クギ止めすることが一般的です。
- 瓦屋根は耐久性・遮音性・遮熱性に優れた屋根材
- 色あせやサビにくいためメンテナンス頻度は低く、修理費用も安い
- 瓦屋根は、野地板にリーフィングという防水シートを敷き、その上に瓦を並べて築く
瓦屋根の修理が必要となる原因とは?
瓦屋根は丈夫で耐久性に優れた屋根材ですが、場合によっては修理が必要になります。
この章では瓦屋根の修理が必要になる原因についてご紹介します。
経年劣化
瓦屋根が耐久性に優れた屋根材とはいえ、長い間使用していれば経年劣化でヒビ割れたり塗装が剥がれることがあります。
小さなヒビや剥がれと軽く見て放置してしまうと、雨水が浸入して雨漏りや腐食の原因となります。ヒビ割れや塗装の剥がれを見つけたら、早めにメンテナンス業者に相談しましょう。
災害や気候によるもの
瓦屋根は重い屋根材なので、少々強い程度の風では飛ばされることはありません。しかし台風クラスの強風になると、瓦が吹き飛ばされてしまうこともあるようです。
また、地震で強い衝撃を受けたり、強風で飛来したものが落下すれば破損することもあります。
破損したり瓦自体が落下した場合も、早めの処置が必要です。応急処置を行ったら、修理業者に相談するようにしましょう。
- 長い年月の使用によってヒビ割れや塗装の剥がれが起こる
- 地震で衝撃を受けたり、強風で飛ばされたものが当たることで破損することも
瓦屋根の修理が必要な症状とは?
家の外観を美しく保つには、定期的なメンテナンスは欠かせません。瓦屋根が丈夫で耐久性が高いとはいえ、破損や劣化したら修理が必要です。
では、瓦屋根の修理はどのタイミングで行えばいいのでしょうか? この章では、瓦屋根のメンテナンスのサインについて解説します。
瓦の割れやズレ
長い間使用していれば瓦に飛来物が当たって割れたり、地震や台風で瓦がズレることもあります。
すぐに雨漏りが起きていなくても、割れたりズレた瓦を放置しておくのは絶対にやめましょう。割れた部分やズレた隙間から雨水が浸入して下地を傷め、雨漏りや腐食の原因となります。また、ズレた瓦は落下の可能性があるため危険です。
瓦が1枚割れただけ、ちょっとズレただけ、などと軽視せずに早めに補修を行いましょう。
漆喰の剥がれや崩れ
瓦は漆喰で棟と接合しています。漆喰が剥がれたり崩れると内部の土が露出し、雨で流されたり風で飛び散ってしまいます。その状態を放置すると、棟が変形したり曲がったりして雨漏りをもたらすことも。
漆喰の補修は、破損具合によって対策が異なります。軽い破損ならば欠けた部分を漆喰で埋め直すだけですみますが、広い範囲が破損していれば既存の漆喰を撤去してから詰め直す必要があるでしょう。
塗装の剥がれ
瓦屋根は紫外線に強いので、塗膜の色あせや剥がれは起こりにくい屋根材です。しかし塗装が剥がれることがあれば、屋根の美観を損なうことに。
急いで対処する必要はありませんが、せっかくの見た目が悪くなるため再塗装した方が良いでしょう。
屋根の破損
台風で飛来物が当たったり、地震で強い衝撃を受けた場合は瓦屋根が破損することがあります。また、屋根に大きなダメージを受け、瓦だけでなく野地板や防水シートも破損した場合は早急な対応が必要です。
放置しておくと雨漏りだけでなく、屋根や建物自体の寿命にも影響を与える原因となります。応急処置を施したら、早めに修理業者に相談するようにしましょう。
症状がなくてもメンテナンスは必要
症状がなくても、メンテナンスをすべきタイミングというものもあります。
瓦は耐用年数が他の屋根材よりも長いと言われ、セメント瓦・乾式コンクリート瓦で30~40年程度、粘土瓦だと50年を超えるとも言われています。ですが、それは定期的なメンテナンスがあってこそのこと。
これまでにお伝えしたような症状がなく、見えるところまで広がっていなくても、経年劣化をしている可能性もありますので定期的なメンテナンスが必要です。
瓦は、漆喰というもので固定しています。この漆喰は、経年劣化によってだんだんと剝がれてくるのです。剥がれてしまうと、そこから雨水が浸入して家全体の劣化につながることもあります。
漆喰のメンテナンスの目安時期は、10年に1度です。
また、瓦の下には雨漏りを防ぐ防水紙が敷かれています。この防水紙の耐用年数は20年ほどですので、こちらも定期的なメンテナンスが必要になります。
瓦自体のメンテナンスももちろん必要です。セメント瓦や乾式コンクリート瓦は、瓦自体が雨水を吸って劣化してしまいます。そのため、塗装が必要不可欠なのです。瓦の劣化を防ぐためにも、10~15年に1度は塗装を行うようにしましょう。
- 瓦屋根の割れやズレを放置すると、雨漏りの危険性がある
- 漆喰が剥がれたら接合部分が脆くなり、棟の湾曲や変形につながる
- 塗装の剥がれは緊急性はないが、見た目が悪くなるため再塗装がおすすめ
- 屋根自体が破損したら建物の寿命に影響を与えるため、早急に補修が必要
- 症状がなくても定期的なメンテナンスが必要
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瓦屋根を修理せずに放置すると…
劣化や破損症状が出た瓦屋根を放置するとどのようなリスクがあるのでしょうか?
この章では、破損した瓦屋根を放置したらどのような事態が引き起こされるかについてまとめました。
雨漏り
ヒビ割れやズレを放置しておくと、隙間から雨水が浸入し防水シートや野地板を傷める原因となります。それらの下地が傷むと家の内部に雨水が浸入し、雨漏りの原因に。また腐食も進めば家の骨組みも傷み、家全体の強度が衰えてしまいます。
修理を怠ると室内の雨漏りだけでなく建物の寿命にも関わってきますから、症状が軽いうちにメンテナンスをするようにしましょう。
屋根からの雨漏りについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
雨漏り修理の全情報をまとめ!費用相場から応急処置まで徹底解説
塗装などの保護がなくなるため瓦が破損しやすくなる
瓦屋根は丈夫な屋根材ですが、経年によって塗装が剥がれてまうことも。塗装が薄くなり保護する力が弱まれば、瓦は破損しやすくなります。
そうなると瓦の耐久性が低下し、寿命が本来より短くなる可能性もあるでしょう。
補修費用が増える
破損した瓦屋根を放置しておくと、放置期間が長いほど屋根の悪化も進みます。問題が深刻になってからメンテナンスしようとしても、修理に膨大な費用と長い時間ががかかってしまいます。
瓦屋根の破損は、症状が軽い間に修理をすることが非常に重要なのです。
- 小さい破損でも放置すると雨漏りの原因になる
- 塗装が剥がれると瓦を保護する力が弱まり、破損しやすくなる
- 放置が長引くほど屋根の悪化が進み、修理費用が増える
瓦屋根を修理する方法
瓦屋根には必要に応じたメンテナンスが大切ですが、修理にはどのような方法があるのでしょうか?
ここでは瓦屋根のメンテナンス法についてご紹介します。
部分補修工事
一部の瓦だけが割れたり欠けたりする場合は、部分補修でメンテナンスをします。この際、下地部分に問題がないことを必ず確認しましょう。下地もダメージを受けていたら、部分補修では十分な修理が施せないこともあります。
瓦の破損が深刻であれば、問題のある瓦だけを新しい瓦と交換すれば完了です。破損状態が軽かったり瓦が外れないといったケースでは、瓦修理用のテープやパテなどで修復することも可能です。
また、ズレた瓦の再配置、崩れた漆喰の修理、棟の補修なども部分補修に含まれます。
塗装補修
瓦屋根には、陶器瓦・粘土瓦・セメント瓦・コンクリート瓦など種類が豊富です。そのため、タイプによっては塗装を必要とする瓦もあります。
劣化や破損などで塗装が剥げたら、瓦本来の性能が発揮できなくなることも。また、塗装が剥がれた瓦をそのままにしておくのは見た目にも悪いですね。
塗装が剥がれたら塗装補修で塗り直しましょう。
屋根の塗装について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
「屋根塗装の単価」費用・相場をくわしく解説!【屋根材別・坪別】
葺き替え工事
瓦屋根の下地が傷んでいたり、広い範囲で瓦屋根がダメージを受けた場合は葺き替えが必要です。葺き替えとは、既存の瓦を撤去して新しい屋根材を設置する工法のこと。
傷んだ下地を放置しておくと雨漏りをしたり、耐久性・断熱性・遮音性といった瓦屋根の性能が衰えてしまいます。葺き替え工事の際には防水シートや野地板もチェックするようにしましょう。
- 部分補修は一部の瓦が破損した場合に行う。問題のある瓦を新しい瓦と交換したり、テープやパテなどで修復すれば完了
- 瓦の中でも塗装が必要なタイプもあるため、塗装が剥がれてきたら再塗装して補修する
- 葺き替えは既存の瓦を撤去し、新しい屋根材を設置する修理法。瓦屋根が広い範囲で傷んでいたり、下地もダメージを受けた時に採用される
瓦屋根の修理にかかる費用
耐久性に優れた瓦屋根ですが、破損すれば修理が必要ですね。瓦屋根の修理にはいったいどのぐらいの金額がかかるのでしょうか?
瓦屋根のメンテナンスに必要な費用の相場についてまとめてみました。
足場費用
瓦屋根を修理するには、屋根の上に登らなくてはならないため必ず足場が必要になります。屋根からの落下の避けるためにも、足場は必ず設置しましょう。
足場の設置にかかる費用は1㎡あたり700〜1,000円が相場です。
部分補修工事
部分補修が必要なケースは異なりますが、ここでは瓦の割れ・瓦のズレ・漆喰の補修についてご紹介します。
およその目安として、瓦の割れは1枚あたり5,000〜9,000円、瓦のズレは1枚あたり3,000〜10,000円、漆喰の補修は1㎡あたり10,000円が相場となるようです。
塗装補修
瓦屋根の塗装が剥がれたら再塗装が必要です。
塗装補修の費用は30坪の住宅で40〜70万円が目安です。
葺き替え
広範囲で瓦屋根が傷んでしまったり、防水シートや野地板にもダメージがある場合は屋根全体の葺き替えを行います。
葺き替え工事の費用の相場は、30坪の住宅で180〜260万円です。
以下に、メンテナンス法別の費用相場をまとめました。実際の工事には、これらの費用以外に足場費用が必要です。
メンテナンス法 | 費用相場 |
部分補修 | |
瓦の割れ | 1枚あたり5,000〜9,000円 |
瓦のズレ | 1枚あたり3,000〜10,000円 |
漆喰の補修 | 1㎡あたり10,000円 |
塗装補修 | 30坪の住宅で40〜70万円 |
葺き替え | 30坪の住宅で180〜260万円 |
修理費用は火災保険でまかなえることも
災害によって瓦屋根が破損した場合は、火災保険の適用で工事費が全額補償される可能性があります。
火災保険で屋根のメンテナンスができるのは助かりますね。しかし火災保険で補償を受けるには、条件や気をつけるポイントがいくつかあるのです。
火災保険が適応される条件については、次の章で詳しくご紹介します。
瓦屋根の修理に火災保険が適用される条件とは?
瓦屋根の修理は、火災保険を使えば全額無料になる可能性がありますが、条件や被害状況によって火災保険が適用されるかが異なるので注意が必要です。
この章では、火災保険が使える条件や被害状況について詳しくご紹介します。
風災に適応している保険に加入しているか
災害で瓦屋根が破損した場合、火災保険で修理費を補償されることがあります。
火災保険の中には「風災」という補償があり、災害による破損が風災として認められれば、それに応じた保険金を火災保険会社から受け取ることができるのです。
一般的な火災保険ならば「風災」は条件に入っているケースがほとんどですが、念のために確認しておくことをおすすめします。
屋根の破損が強風などによるものか
火災保険で修理費をまかないたいと思っても、保険金は風災による破損であると認定された場合に限り支払われます。
「風災」とは、台風・大雪・雹(ひょう)といった自然災害のこと。これらの影響により雨漏りや瓦屋根のズレ・割れ、漆喰の崩れなどが起こった場合は、風災として適用されることが多いようです。
瓦屋根の破損の原因は、自然災害だけではなく長い期間の使用による劣化も考えられます。しかし、経年劣化で破損した場合は火災保険の適用外となるので気をつけましょう。
保険会社に連絡する前に工事業者に相談
瓦屋根修理で火災保険が使えれば、費用を安くできて大きなメリットがありますね。
火災保険の保険金は、工事前の屋根修理の見積額に対して判断されます。つまり、工事後に保険会社に費用を請求するのではなく、実際に屋根修理を行う前に申請が必要なのです。
そのため自然災害で瓦屋根が破損した時には、保険会社ではなくまず最初に修理業者に相談することになります。その際、火災保険を使用した工事の実績が豊富な業者ならば、スムーズに適切な処置を行ってくれるでしょう。
修理業者を選ぶ時には火災保険の適用実績を確認し、適切に保険金を利用できる業者を選ぶようにしましょう。
- 「風災」に適応する火災保険に加入している必要がある
- 「風災による破損」限定のため、経年劣化による破損は適応されない
- 保険金額の決定は見積もり金額に対して審査が行われる。そのため、保険会社に連絡する前に工事を行う業者に相談する
瓦屋根を修理する業者選びのポイント!
瓦屋根にはさまざまなメリットがありますが、修理する業者の技術しだいで瓦の性能が十分生かされなかったり、屋根や建物の寿命が短くなることもあるようです。
この章では、瓦屋根を正しく修理できる業者選びのポイントについて解説します。
複数の業者に見積もりを依頼する
メンテナンス業者選びの際は、1社だけでなく必ず複数の業者に「相見積もり」することが重要です。
「相見積もり」とは、同じ工事内容で複数の業者に見積もりを出してもらうこと。各社からの見積もりを比較することで、費用の相場や必要な修理の内容が判断できます。
相見積もりで1社だけ価格が高かったり、見積書の内容や記載が「一式」などと曖昧な業者は悪徳業者である可能性が高いでしょう。そのような業者はトラブルの元となる場合が多いので、避けるのが無難。逆に、相見積もりで素人にも分かりやすく丁寧に説明してくれる業者は、優良業者であることが多いようです。
このように、相見積もりは業者の質を判断するにも効果的な方法です。実際に契約をする前に、最低でも3社以上の業者に相見積もりを依頼しましょう。
自社施工している業者を選ぶ
メンテナンス業者の中には、依頼だけ受けて実際の工事は下請け業者にすべて丸投げするケースも少なくありません。下請け業者を使うと仲介料がかかるため、その分、修理工事の費用が高額になります。
同じ内容の工事なら、できるだけ工事費用を抑えたいですよね。自社施工の業者に依頼すれば仲介料が発生しないため、費用が安くすむでしょう。
訪問営業をする業者は危険
住宅地を訪問営業する業者は、悪徳業者が多いので注意が必要です。訪問業者の中には「このまま放置すると雨漏りが発生する」とお客様の不安を煽ったり、「今契約すれば見積もり無料」などとお得なアピールをするケースもありますが、絶対に契約しないようにしましょう。
そもそも優良業者は仕事がたくさんあるため、訪問営業などする必要がありません。訪問営業するのは悪徳業者か、仕事や対応が悪くお客様がいない業者であることが多いようです。
大切なお住いの修理なのですから、信用できない訪問業者に依頼するのは避けましょう。
- 価格・工事内容・業者の質を判断するために「相見積もり」は必須
- 自社施工の業者に依頼すれば、仲介料が不要なため無駄な出費を抑えられる
- ほとんどの訪問営業の業者は悪徳業者か不良工事業者。契約すればトラブルの元になるため要注意!
瓦屋根の修理はDIYでも可能?
瓦屋根の修理をする際、修理業者に依頼すればDIYより費用も時間も多くかかってしまいます。その点、ご自分で修理すれば節約できますね。
ここではDIYで気をつけるポイントや、修理に必要な道具について見ていきましょう。
応急処置ならDIYでも可能
結論からいうと、DIYを行うのは応急処置程度でとどめるのがベター。基本的には、些細な破損や問題でも専門業者に依頼することをおすすめします。
割れている瓦をテープで抑える程度ならば素人でも可能ですが、瓦の配置を大きく動かしたり下地の修理をするのはリスクが高いです。治したつもりでもしっかり補修されていなかったり、瓦の上を歩いたら知らないうちにズレてしまったりすれば、新たな問題を生むことになってしまいます。
瓦のひび割れをテープで抑える程度ならDIYでも可能ですが、応急処置をしたら早めに屋根業者に相談しましょう。
テープを使用する修理
割れている瓦の応急処置はテープが効果的です。
まず割れた瓦を取り除き、瓦をきれいに掃除したら防水テープを張ります。テープの張り付けが終わったら、元の位置に瓦を戻して完成です。
・補修用スプレー
・雑巾
・足場(ハシゴなど)
・滑らない手袋
・命綱
・ヘルメット
・安全靴
・ブルーシート
道具をすべて揃えると、1〜3万円ほど費用がかかるようです。
ズレた瓦を回収する
瓦が大きくズレていたら、落下の危険がある場合は回収した方が良いでしょう。問題の瓦が道路に面していたり、玄関や窓の真上にある場合は、誰かが歩いたり出入りしている最中に落下する危険性があります。
回収した瓦は保管しておいて、業者による工事の際に渡すようにしましょう。
瓦屋根の修理をDIYで行う際の注意点
DIYで屋根修理をする時の困難な点は、高所での作業であることと瓦の踏む位置に注意が必要なことです。
屋根の上は傾斜がありますから、ただでさえ歩くのが難しいもの。屋根から落下しないように命綱をつけ、必ず2人以上で作業するようにしましょう。雨の日や湿度が高い日は瓦が滑るので、絶対に屋根に登らないようにしてください。
一般的に瓦は波のような形になっていますが、踏む場所によっては割れてしまうため細心の注意が必要です。瓦の取り外しや取り付けで屋根の上を歩く時は、踏む箇所に気をつけてください。
- 応急処置ならDIYでも可能だが、基本的には専門業者にまかせる
- 割れた瓦はテープで処置が可能
- ズレた瓦は落下の可能性があるため、回収した方が良い場合もある
- 傾斜のある高所での作業なので足元に注意
瓦屋根の修理は専門業者に依頼しよう
瓦屋根は優れた耐久性が魅力です。他の屋根材と比べてメンテナンス頻度も少なく費用も安いので、同じ屋根材を長く使用したいと思う方にはぴったりの屋根材であるといえるでしょう。
とはいえ、破損すれば修理が必要です。ご自分で治せば安く行うことができますが、瓦屋根のメンテナンスは専門性が高いため失敗して症状を悪化させてしまうケースもあります。また、傾斜のある高い場所での修理となるため、慣れていない人には作業自体が困難となるでしょう。
長く瓦屋根を使用しようと思えば、メンテナンスはプロの業者に依頼するのが無難です。DIYよりコストがかかるとはいえ、他の屋根材と比べると修理費用は少なめ。瓦屋根のメリットのひとつである耐久性を維持するためにも、専門家にまかせるのがベストです!
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しかし、外壁塗装の「価格相場」というのはとても複雑。外壁の状態や使用する塗料によって金額が大きく変動するため、素人がその適正価格を見極めるのはとても難しいのです。
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