ケレンとはどんな作業?ケレンの重要性や気になる費用を一挙解説!

ケレンとはどんな作業?ケレンの重要性や気になる費用を一挙解説!

外壁塗装の見積もりを依頼した際、項目の中で「ケレン」という文字を初めて目にする人も多いのではないでしょうか?

実は、良い外壁塗装を行うには、この「ケレン作業」が欠かせません。

ケレン作業がきちんと行われていないと、たとえ高価な塗料をたっぷり使ってお金をかけても、外壁塗装の意味がなくなってしまいます。

この記事では、ケレンとはどんな作業なのか、また、ケレンの重要性や費用などを徹底解説します!ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること
  • ケレンとは何か?
  • ケレンを行う目的や重要性って何?
  • ケレンの特徴や種類
  • ケレンの費用
  • ケレンを知る必要性
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ケレンは塗装前の重要な作業!

ケレンは塗装前の重要な作業!
外壁塗装の「ケレン」とは、一言でいうと「塗装前のさび落とし作業」です。(正確に言うと、元の塗料の除去も含んでいます)

そのため、外壁塗装の仕上がりを決定する、とても大切な工程になります。

まずは「ケレン」についての基礎知識についてご紹介していきます。

そもそも「ケレン」とは?

ケレンとは塗装前の下地(塗布面)をサンドペーパーやスクレーパーなどで削ったり研磨したりする作業です。

つまり、塗料を塗りやすく綺麗な素地に調整する作業、と言えます。実は「ケレン」という言葉は英語の「クリーン」に由来します。

ケレンという言葉だけだと、専門用語でわかりにくいのですが、外壁塗装において「外壁塗装前に下地面を綺麗にすること」が、ケレンなのです。

ケレンの他に「素地調整」「素地ごしらえ」「下地処理」などとも言います。

まとめると…
  • 「ケレン」とは「外壁塗装前に下地面を綺麗にすること」
  • 「ケレン」という言葉は英語の「クリーン」に由来

ケレンを行う目的ってなに?

ケレンを行う目的ってなに?
それでは、ケレンという素地調整を行う目的は何なのでしょうか?

ケレンを行う目的について大切な点をご紹介します。

塗料を塗る場所を整える

塗料はそもそも、さびや汚れから外壁守るために塗るものです。

しかし、長年外壁を守ってきた塗料も、年月とともに剥がれたり、さびが出たりします。

塗料の劣化した外壁をベースに、いくら高性能の塗料を塗っても、効果は発揮できません。

そのため、外壁塗装を行う前に、塗布面の凹凸を平らに整えたり、さびや付着している余計な物を綺麗に無くす清掃作業が必要になります。

また、ケレンを行うことによってさびの進行を抑えることもできます。

塗料が付着しやすくする

塗装
ケレンは綺麗に清掃された下地面を作ると同時にザラザラにして、塗装が付着しやすくなるようにします。

なぜなら、ケレンにより素地調整が行われた表面はとても綺麗なため、そのまま塗っても塗料が付着しにくくなってしまうからなのです。

そこで、わずかな凸凹、つまり表面をザラザラにして塗料をしっかり定着させます。

塗料を付着しやすくすることで、長く塗料を保つことができるのです。

サビを落とす

外壁のさびを落として塗装後にさびが出にくいようにします。

特に鉄の部分(トタン・屋根・鉄階段・鉄の手すりなど)に塗装をする際は注意が必要です。金属面のケレンには、専用のケレン道具を使い、しっかりとさびを落としておきます。

まとめると…
  • ケレンを行う目的は3つある
  • ケレンをしっかり行うことで外壁塗装を長く保つことができる

どうしてケレンは重要なの?

どうしてケレンは重要なの?
ケレンの目的はわかりましたが、どうしてケレンは重要なのでしょうか?

ここではケレンの重要性について見ていきましょう。

外壁塗装を行う上で、とても大切なポイントとなりますので、ぜひ理解をしておきましょう。

ケレンを行う重要性について

ケレンは家を長く安心に保つためにとても重要です。

ケレンをしないと下地が剥がれやすい状態になるため、塗装してもすぐ剥がれてしまいます。

長い年月、風雨や紫外線などにさらされれば、外壁はどうしても劣化していきます。しかし、数か月のレベルで塗料が剥がれたり、さびが出たりした都度塗りなおしていてはきりがありません。

また、ケレンをしないと劣化した塗装やゴミが残るため異物が塗料に入り込みます

そして、塗料の剥がれた場所はもろくなり、外壁自体の構造が劣化していき、ひいては家自体を損傷させる結果につながりかねません。

そのため、外壁塗装を長く持たせるための技術として、ケレンは非常に重要な作業なのです。ケレンの効果は、塗料を塗り重ねるよりも建物を守る上で効果的です。

ケレンの種類と特徴

ケレンの種類と特徴
ケレンには大きくわけて4つの種類があります。

さびの大きさや劣化など、外壁塗装を行う下地面がどのような状態なのかを見極めて、どの種類の器具や方法を使ってケレンを行うのか決定していきます。

1種ケレン

細かい砂や金属片などを使った研磨剤を高い圧力で打ち付けて削り落とす「ブラスト法」を利用したケレン。さびを徹底的に削ります。

大規模な作業になり、例えば、道路橋など大きな構造物に対してのみ行われ、住宅で使うことはありません。

2種ケレン

「電動工具」を使って錆びていない塗装も削り落とすケレン。

さびが発生している面積が30%以上の場合で、職人の手作業で全てを行います。作業に時間がかかり費用も高いため、基本的には住宅で使うことはあまりありません。

3種ケレン

アスファルト防水
「スクレーパー」などを使って錆びなどを削り落とすケレン。

もともと塗ってある古い塗料でも、しっかり密着している部分は残し、さびが発生したり、ひび割れて劣化している塗料面はしっかり除去します。

1種、2種はさびや汚れだけではなく、すべての古い塗料を取り除くのですが、3種は使用できる塗料面は残す作業になります。

4種ケレン

「サンドペーパー」を使って、表面をザラザラにする程度のケレン。住宅における大半は4種にあたります。

もともと塗ってある古い塗料でも、しっかり密着している部分は残し、さびが発生したり、ひび割れて劣化している塗料面はしっかり除去します。

3種ケレンとの違いは、全体的なダメージが少なく、さびもあまりないことが条件で、異常のある塗付面が5%以下のケースであることです。

そのため4種ケレンは素地調整の意味合いが強く汚れを落とすことと、塗布面をザラザラに調整するしすることが目的となります。

まとめると…
  • ケレンには大きくわけて4つの種類がある
  • ケレンの種類は外壁塗装を行う下地面がどのような状態なのかによって決まる
  • 住宅におけるケレンは2種~4種が選択される

ケレン作業に使われる工具

ケレン作業に使われる工具
ケレンには大きくわけて4つの種類がありましたが、2種ケレンから4種ケレンで使用する道具はだいたい同じです。

ケレンに使用する専用の工具は

  • 電動
  • 手動

上記の2種類に分けられます。ここでは、ケレン作業に使われる主な工具を紹介します。

ワイヤーブラシ

ブラシ部分が金属製の工具のこと。

手作業で、さび落としやクリーニングに使えます。毛の部分が金属でなので、やすりよりもガリガリと汚れを落とすことができます。

ワイヤーカップ

ブラシ部分が金属製の工具で円形のもの。

手作業で研磨しにくい場合に、電動工具へ取り付けて広範囲の平面を研磨できます。

ディスクサンダー

ディスクサンダー
先端に砥石などを取り付けて高速回転する電動工具。

ディスクグラインダーともいいます。金属やコンクリートの研磨や切断まで行うことができます。

スクレーパー(ケレン棒)

先端が刃物になっている棒状の工具

先端についた刃を作業面に、約30度の角度であてて、塗料を削ぎ落とすよう使います。

サンドペーパー

表面をザラザラにするための紙。

目の粗さにより用途が異なります。さび落としには目の粗いもの、汚れ落としやザラザラと凹凸をつけるには目の細かいものを使用します。

まとめると…
  • ケレンの種類によって、使用する専門の工具がある
  • 電動、手動問わず、2種ケレンから4種ケレンで使用する道具はだいたい同じ

ケレンの相場はどれくらい?

ケレンの相場はどれくらい?
住宅の外壁塗装の際のケレンは専用の工具を使い、素地調整をしていきます。

そのため、面積やケレンの種類で値段が異なります。

そこでケレンの相場を以下の表にまとめました。

ケレンの種類 値段
1種ケレン 3,000円以上(素材によって大きく変動)
2種ケレン 1,500〜2,000円
3種ケレン 600〜1,000円
4種ケレン 300〜400円

※1平方メートルあたりの参考価格

※住宅の外壁塗装では1種ケレンを行うことありません。

注意点として、住宅におけるケレンというのは、外壁の状況により異なります。本来3種で済むはずのケレンが4種で見積もられるなど、不正が行われやすいのです

(外壁の状況により判断は異なります)

2種と4種では値段に5倍もの差があります。

外壁塗装の見積書の中でケレンを確認する時には

  • ケレン何種を行うのか
  • ケレン相場から大きくはずれていないか

など、相場表を参考に、しっかり確認をするようにしましょう。

まとめると…
  • 面積やケレンの種類で値段が異なる
  • 住宅におけるケレンの見積もりは不正がされやすい
  • 住宅におけるケレンは2種から4種が行われるので相場を抑えておく

ケレンを行う際の注意点とは?

ケレンを行う際の注意点とは?
外壁塗装においてケレンは仕上がりの品質を左右するとても重要な作業です。

しかし、ケレンは上から塗料を塗ってしまえば作業が行われたかについてはまったくわからないため、悪徳業者や技術の低い業者の手抜き作業が行われる可能性が高いのです。

そこで、悪徳業者を選ばないために、ケレンの注意点について解説します。

 見積書にケレン作業が記載されているか確認する

見積
ケレン作業自体が見積書に記載されていない場合、手抜き工事やいい加減な業者、つまり悪徳業者の恐れがあります。

事前に住宅を確認しに来ているならなおさら、住宅の状態を把握し、塗料やケレンを選定しているはずです。

それなのにケレンを項目に載せていないというのは、何のために事前調査にきたのか?ということにもなります。ケレンという言葉で書いていない場合も同様です。

必ず「ケレン」について、施工業者に確認をするようにしましょう。

ケレンの種類によって費用が全く違う

外壁塗装の見積書をもらう際、何種のケレンを行うのかを確認しましょう。

ケレンの相場でもご紹介しましたが、住宅の場合は3種か4種が一般的なので1平方メートルあたり300〜1,000円が目安の費用となります。

何種のケレンかはっきりしないまま、値段だけの記載の場合には注意が必要です。

住宅はどの程度の劣化があって、何種のケレン(素地調整)が必要なのか、きちんと説明を受けた上で、依頼しましょう。

さびがひどくなりすぎる前にメンテナンスをする

外壁のさびがひどくなればなるほど、必要なケレン作業は大掛かりなものになっていきます。作業規模の大きいケレン作業では、作業方法が難しくなり、価格相場も高くなります。そのため、費用も高額に…。

定期的なメンテナンスをおろそかにし、下地調整ができないほど外壁を劣化させてしまってからでは、ケレンを行うだけではすみません。外壁材そのものを交換することになり、高額なリフォームになってしまう場合もあります。

ケレンを行うことができるうちに、定期メンテナンスを行っていれば、ケレン作業もシンプルで、比較的少ないコストで行うことができます。

ケレンは塗装と同じくらい重要な調整作業!

ケレンは外壁塗装において重要な調整作業であり、悪徳業者の手抜き作業が行われやすい工程であると理解いただけましたでしょうか。

特に、見積もり項目に「ケレンが含まれているか」が悪徳業者を見抜くポイントになります。

ケレンは綺麗(クリーン)にし、住宅のいい状態を長く保つために必要なこと。優良業者を選択するうえで、必ずケレンが重要になりますので、このケレンという言葉をぜひ覚えておいてくださいね。

 
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