切妻屋根(きりづまやね)とは、2つの斜面で構成されている三角屋根のことを指し、日本で最も多く見られる屋根の形です。しかし、切妻屋根について詳しくわからない方は多いのではないでしょうか。
そこで、当記事では切妻屋根のメリットやデメリットを解説しています。施工の費用相場や寄棟屋根(よせむねやね)、片流れ屋根(かたながれやね)との違いについても紹介しているので、切妻屋根について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
切妻屋根の特徴
切妻屋根は、2つの斜面で構成されている三角屋根で、日本で多くの住宅に使われています。シンプルな形状なので、和風から洋風な住宅まで、幅広い建物に使用できます。
家を建てる時や選ぶ時に、屋根の形に迷ったら、切妻屋根にしておけば失敗する可能性は低いです。
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切妻屋根の5つのメリット
切妻屋根の5つのメリット
- 価格が安い
- 施工期間が短い
- 換気がしやすい
- 太陽光発電をしやすい
- 雨や雪が屋根から落ちやすい
価格が安い
切妻屋根は、他の屋根よりも価格が安いというメリットがあります。形状がシンプルなため施工しやすく、材料費も安いため、費用があまりかかりません。
切妻屋根は、費用相場が約100万円~300万円がかかります。切妻屋根の次に多い形状の寄棟屋根は、切妻屋根よりも材料が多く費用がかかる可能性があるので、屋根の施工費用を抑えたい方は切妻屋根がおすすめです。
施工期間が短い
切妻屋根は、シンプルな形状の屋根なので、施工期間が短いというメリットがあります。複雑な工程が必要ないので、施工期間が短縮できます。
家を建てる時やリフォームする場合は、切妻屋根にすることで、施工を短い期間で完了できるのでおすすめです。
換気がしやすい
切妻屋根は、屋根裏の風通しを良くできるので、換気がしやすいというメリットがあります。換気がしやすいとカビなどの発生を抑えることができ、建物の劣化を防ぐことができます。
屋根裏の空間も広く、部屋やロフトとして使用もできるので、自分の好みに合った方法で使用しましょう。
太陽光発電をしやすい
切妻屋根は、ソーラーパネルを設置しやすく、太陽光発電しやすいというメリットがあります。シンプルな構造で、適度な勾配と面積があるため、工事のための下準備が少なく済みます。
ソーラーパネルなど屋根の設備を検討している方は、切妻屋根にするのがおすすめです。ただし、屋根の方向や日当たりによっては太陽光発電の効率が悪い場合もあるので、設置業者の方に相談してしっかり確認しておきましょう。
雨や雪が屋根から落ちやすい
切妻屋根は、屋根の形状が2方向に分かれているため、雨や雪が屋根から落ちやすいというメリットがあります。雨や雪が屋根に残ると雨漏りの原因になります。
特に、雪がよく降る地域では勾配が緩いと雪が残ってしまうので、雪がしっかりと落ちるように勾配をつけましょう。
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切妻屋根の2つのデメリット
切妻屋根の2つのデメリット
- 個性が出しにくい
- 軒が無い壁面が劣化しやすい
個性が出しにくい
切妻屋根は、シンプルな構造で多くの住宅で使用されているので、個性が出しにくいです。「自宅のデザインを個性的なものにしたい」「こだわりのある屋根形状にしたい」という方には向いていません。
切妻屋根以外にも寄棟屋根や片流れ屋根といった屋根の形状があるので、業者と相談し自分のこだわりに合った屋根の形状を選びましょう。
軒が無い壁面が劣化しやすい
切妻屋根は、軒が無い壁面側に雨や紫外線が当たりやすくなるので、壁面の劣化が進みやすいです。雨や紫外線を受けることで、雨漏りや塗装が剥がれ落ちるといった劣化が起きやすくなります。
定期的に壁面を確認し、劣化を発見したら業者の方に依頼してこまめにメンテナンスしてもらいましょう。
切妻屋根と寄棟屋根どっちおすすめ?
切妻屋根は低価格で施工期間を短くしたい方におすすめ
切妻屋根は、低価格で施工期間を短くしたい方におすすめです。形状がシンプルなため施工しやすく、材料費も安いため、施工期間と費用がかかりません。
寄棟屋根は、材料費が高く施工期間も長いので、費用と施工期間を重視している方は切妻屋根にしましょう。
寄棟屋根は耐久性を重視している方におすすめ
寄棟屋根は、耐久性を重視している方におすすめです。頂点から4方向に傾斜する屋根で建物を守れるので耐久性が高く、形状も自分好みにしやすいのでおしゃれな形状にもできます。
しかし、施工期間や費用がかかるといったデメリットが多いです。切妻屋根よりも耐久性やデザインを重視したい方は、寄棟屋根にしましょう。
片流れ屋根はデザイン性を重視したい方におすすめ
片流れ屋根は、デザイン性を重視したい方におすすめです。一方向だけに傾斜しているので、切妻屋根や寄棟屋根よりもデザイン性が高く自分の個性を出せます。
しかし、雨漏りしやすかったり、日当たりが悪いと結露を起こしやすいので、片流れ屋根にする場合は、業者の方によく相談しましょう。
切妻屋根の施工費用相場
屋根塗装
塗料 | 耐用年数 | 相場(㎡) |
---|---|---|
ウレタン塗料 | 5~7年 | 約2,500~3,200円 |
シリコン塗料 | 6~12年 | 約2,800~3,500円 |
フッ素塗料 | 8~15年 | 約3,600~4,100円 |
遮熱塗料 | 5~15年 | 約3,400~4,600円 |
切妻屋根を塗装する場合は、1平方メートル約3,000~5,000円で塗り替えられます。塗料の種類には、ウレタン塗料やシリコン塗料などがあり、種類によって耐用年数が異なります。
塗料や塗装面積によって費用が変動するので、屋根のメンテナンスで塗り替えを考えている方は塗装業者に正確な見積もりを取ってもらいましょう。
部分補修
施工内容 | 施工費用相場 |
---|---|
スレート | 約50~80万円 |
アスファルトシングル | 約60~80万円 |
ガルバリウム鋼板 | 約60~90万円 |
瓦 | 約80~120万円 |
切妻屋根の部分補修の相場は、約50~120万円で施工できます。屋根が破損している箇所のみを補修するので、屋根全体を葺き替えるよりも安く施工可能です。
屋根材や補修箇所の数や面積で費用が変動するので、屋根の補修を考えている方は、専門業者の方に相談してみましょう。
新築のリフォーム
施工内容 | 施工費用相場 |
---|---|
新築のリフォーム | 約100~200万円 |
切妻屋根の新築リフォームの相場は、約100~200万円で施工できます。新築は劣化なども少ないので、何年も住んだ住宅よりも安く施工できます。
正確な費用を知りたい方は、専門業者に相談してみましょう。
葺き替え
施工内容 | 施工費用相場 |
---|---|
スレート | 約70〜200万円 |
アスファルトシングル | 約90〜190万円 |
ガルバリウム鋼板 | 約100〜200万円 |
瓦 | 約100〜240万円 |
切妻屋根の葺き替え相場は、約70~240万円で施工できます。費用が高額ですが、自治体によっては助成金や補助金が使える可能性があります。
屋根を全体的にリフォームすることを考えている方は、ぜひ近くの専門業者で見積もりを取ってみましょう。
カバー工法
施工内容 | 施工費用相場 |
---|---|
カバー工法 | 約100~300万円 |
切妻屋根のカバー工法相場は、約100~300万円で施工できます。カバー工法は今使用している屋根材よりも、軽量なもので施工する必要があるので、ガルバリウムといった軽量の屋根材で施工します。
カバー工法は、家への負荷が大きくなるので、耐震性などに問題が無いか、専門業者にしっかりと調査してもらってから依頼しましょう。
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依頼する業者の選び方
施工実績が豊富な業者に依頼する
切妻屋根の施工依頼は、施工実績が豊富な業者に依頼しましょう。施工実績が多ければ多いほど、技術力が高く信頼できる業者です。
公式ホームページに施工実績が掲載されているので、その数が多いほどおすすめできます。
自社で施工ができる業者に依頼する
切妻屋根の施工依頼は、自社で施工している業者の方がおすすめです。大手の施工会社の中には、請け負った仕事を自社で施工せず下請けに依頼し、その中間マージンを取る企業もあります。
そのため、中間マージンの分だけ費用が高額になるケースがあり、注意が必要です。自社で施工をすべて行っている業者に依頼すれば、中間マージンの分の費用が抑えられます。
業者に作業を依頼する際は、自社施工を行っているかどうか最初に確認しておくと良いでしょう。なお、足場の設置と解体に関しては専門の資格が必要となるため、自社では行わないケースもあります。
相見積もりをする
業者に作業を依頼するときは、屋根の葺き替えに限らず、複数の業者から見積もりを取るようにしてください。複数の業者に見積もりを出すことで、費用面だけでなく工事内容や施工会社の対応なども比較検討することができます。
相見積もりを行う時は、外壁塗装ほっとらいんの見積もりのシミュレーションなどのツールでできるので、ぜひ活用してください。
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切妻屋根はシンプルで人気の高い三角屋根
切妻屋根は、2面に分かれた形状の屋根で、日本で最も多く見られる形状の屋根です。シンプルな作りなので施工費用が安く、施工期間も短いため需要が高い屋根形状となっています。
ただし、それだけに特徴のあるデザインにしにくいという面もあります。切妻屋根にしつつ個性を出したいという方は、勾配や塗装で個性を出していくという方法もあるので、専門業者の方と相談するのがおすすめです。
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