屋根塗料の正しい選び方3STEP|種類や特徴を理解して最良な屋根塗装を!

例え瓦の屋根でも、基本的に屋根塗装は必要となります。なぜなら見栄えのためだけでなく、常に紫外線や雨に晒される屋根を守るために定期的な塗装が必須だからです。

そんな屋根塗装の際の正しい塗料の選び方を知っていまか?今回の記事では屋根塗装の塗料の選び方を分かりやすく3stepで紹介します。塗料選びシュミレーションもありますよ。

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屋根塗料の正しい選び方3STEP

塗料の選び方を、わかりやすく3STEPにして紹介します。それぞれのステップにつていは、後の方で詳しくお伝えします。

STEP.1
屋根材と塗料の相性で選ぶ

屋根の材質と相性の良い塗料を選びます。相性が良くないと早く剥がれてしまうなど、施工不良が起こりやすくなります。

STEP.2
塗料の種類を選ぶ

塗料には様々な種類があります。種類によって特徴や価格が違うので希望に合うものを選ぶようにしましょう。

STEP.3
塗料の機能や特徴を選ぶ

同じ種類の塗料でも、商品によって持っている機能や特徴は様々です。目的に合った機能を持つ塗料を選んでください。

STEP1 屋根材(建材)と塗料の相性で選ぶことが最重要!

屋根塗装の塗料を選ぶ時には、予算や耐用年数、こだわりたい条件など考えることがたくさんあります。でもまずは、屋根材と塗料の相性をみることが大切です。

屋根材の特徴を把握し、屋根材にあった塗料を塗らないと長持ちしません。屋根塗装には下塗り塗料と上塗り塗料があり、上塗り塗料に目が行きがちです。しかし、塗料は下塗り塗料から屋根材に適したものを選ぶ必要があります。

屋根と塗料の相性の一例

主な屋根材と塗料の相性を表にまとめました。

屋根材 相性の良い塗料の特徴
粘土瓦 粘土瓦は基本的に塗装の必要はありません。
セメント・コンクリート瓦 元々熱を通しにくいため、遮熱・断熱塗料は効果が薄いので必要ありません。
スレート スレートは薄型の屋根材です。最もシェア率が高く、塗料の種類も豊富。遮熱・断熱塗料やラジカル塗料など様々な機能性のある塗料も選択可能です。
トタン トタン屋根の大敵はサビです。ですので塗装の際にはサビ止めの効果があるものを下塗り材に使用しましょう。トタン用の塗料もあるのでそちらは相性も良くおすすめです。
ガルバリウム合板 ガルバリウムは表面がツルツルしており、サビや汚れが付きにくい素材。ツルツルしている表面に塗料を密着させるためには専用の下塗り材が必要です。
対候性とは

耐候性とは、プラスチックや塗料、繊維、有機素材等の工業製品が、太陽光・温度・湿度・雨等の屋外の自然環境に耐 えうる性質であることをいいます。

メーカーが自社の塗料の耐久年数のテストをする場合は、促進耐候性試験と呼ばれる、室内で人口の強い太陽光を浴びせる試験をします。ただし室内の試験なので、塩害や凍害、雨などの劣化を早くする要素が含まれていません。

あくまでもテスト上の耐久年数であることを考慮に入れておいた方が良いでしょう。

遮熱塗料と断熱塗料

「遮熱」と「断熱」は似ている言葉ですが、意味は違います。「遮熱」は日光の紫外線を反射することで屋根が熱を吸収するのを防ぎ、室内の温度上昇を減らすことを言います。ただし遮熱では冬の寒さは防げません。

一方「断熱」は熱や冷気の出入りを防ぐということです。夏場は熱が侵入するのを防いで温度上昇を減らし、冬場は熱が逃げるのを防いで暖かさを保ってくれます。ただし最近の住宅はもともと屋根に断熱材が入っていることも多く、塗装による断熱効果は実感できない場合もあります。

STEP2 塗料の種類を選ぶ!

塗料の種類はグレードとも言います。ここでは、塗料の種類についてお伝えしていきます。

塗料の種類って?

塗料の種類は俗にグレード(等級)と呼ばれ、グレードごとに価格や耐用年数がおおよそ決まっています。また値段と性能はおおよそ比例します。塗料のグレードは外壁材との相性をみながら、耐候年数と予算のバランスで決定しましょう。

アクリル塗料は、最近の塗装ではほぼ使われません。イベントの建物など期間が限定的で、色とコスパを重視するときには使われこともあります。

項目 内容
耐用年数 5~7年
単価(平米単価、三回塗り) 1,400~1,600円
メリット 安い、発色の良さ、デザイン性の高さ
デメリット 耐久性悪い、頻繁なメンテナンス
具体的な商品例 「ニッペ サーモアイヤネガード」「関西ペイント アレスルーフフィラー」

ウレタン塗料より新しく出た塗料のほうがコスパが良いため、費用対効果が劣ります。しかし木材や塩ビ製の雨樋などと相性が良い塗料です。その他、コンクリートのヒビ対策、鉄部のさび止めなど、細かい用途でよく使われます。

項目 内容
耐用年数 8~10年
単価(平米単価、三回塗り) 1,700~2,200円
メリット 光沢感、高密着がある
デメリット 汚れやすい、紫外線に弱い、変色しやすい
具体的な商品例 「ニッペ サーモアイUV」「関西ペイント アレスクール2液U」

現在最も使用されている一般的な塗料です。大手メーカーから製品がたくさん出ています。

項目 内容
耐用年数 10~15年
単価(平米単価、三回塗り) 2,300~3,000円
メリット コスパが良く、耐久性がアクリルやウレタンの1.5倍ある。汚れに強い。
デメリット これといった弱点はないが、多少ひび割れしやすく、重ね塗りが難しい。
具体的な商品例 「関西ペイント スーパーフッソルーフペイント」「エスケー化研 クールタイトSi」

シリコン塗料の次の標準塗料候補と言われている次世代塗料です。シリコンと同程度の価格で、性能はフッ素塗料に迫ります。

項目 内容
耐用年数 12~15年
単価(平米単価、三回塗り) 2,500~3,000円
メリット 値段、耐候性、防汚性、耐用年数のバランスが良く、塗りやすい。
デメリット 新しい塗料で実績が少なく、わからない部分も多い。
具体的な商品例 「ニッペ ファインパーフェクトベスト」

予算に余裕があり、良い塗料を使いたい人向きの塗料です。耐久性に優れ、汚れにも強く、スカイツリーに使われるほど。しかし次の塗り替えで使える塗料の種類が限られます。

項目 内容
耐用年数 15~20年
単価(平米単価、三回塗り) 3,800~4,800円
メリット 対候性がとても高く劣化しにくい。光沢が長持ちし、汚れをはじく性質がある。
デメリット 単価が高いため、次回の塗り替えが難しい。
具体的な商品例 「ニッペ ファイン4Fベスト」「エスケー化研 ヤネフレッシュF」

日光が当たると自ら汚れを分解します。急斜面の屋根など、周りから目立つ場所に塗装すると汚れにくいのでおすすめです。ただし塗装には高度な技術が必要なので、取り扱い業者は限られます。

項目 内容
耐用年数 15~20年
単価(平米単価、三回塗り) 4,200~5,000円
メリット 汚れに極めて強く、カビや藻にも強い。セルフクリーニング機能を持つ。 
デメリット 単価が高く、塗装には高度な技術が必要。
具体的な商品例 屋根用は販売されていない

とにかく総合的に耐久性がピカイチです。一つの家に長く住むことを想定し、耐久性を極限まで高めた塗料ですが、塗装に高い技術力が求められるため業者選びが難しいという一面もあります。

項目 内容
耐用年数 20~25年
単価(平米単価、三回塗り) 4,500~5,500円
メリット 耐用性抜群で対候性はフッ素塗料の性能を越える。対汚性も光触媒に匹敵する。不燃。 
デメリット 単価が高く、塗装には技術力が必要。屋根塗装には不向き。
具体的な商品例 「アステックペイント 無機ハイブリッドコートJY」

STEP3 塗料の機能や特徴を選ぶ

こだわりで選ぶことも必要です!

塗料には同じグレードだとしてもそれぞれ特徴があります。カラーバリエーションが豊富だったり、遮熱効果があったり、耐候性に特化していたりなど。

特徴はメーカーによっても異なります。「ここだけはこだわりたい!」というポイントがあれば、業者の人に相談しましょう。最適な塗料が選べます。

よくある特徴一覧
  • カラーバリエーションが豊富
  • 火に強い
  • 水に強い
  • 遮熱性がある
  • 紫外線に強い
  • 防カビ・防藻
  • 環境にやさしい

様々な特徴を持った塗料例

人気のある主な塗料ごとに特徴は以下のとおりです。

商品名 主な特徴
ニッペ ファインUVベスト 紫外線から屋根を長期に守ってくれる。
ニッペ パーフェクトクーラーベスト 最大限にまで効率化した遮熱効果と、下塗り「パーフェクトクーラーサーフ」の熱伝導制御技術との組み合わせで、より高い遮熱性能を発揮する。
エスケー化研 ルーフスターシリーズ 激しい降雨や積雪などに対して優れた耐久性を発揮すると共に、寒暖の繰り返しによる耐ひび割れ性にも優れている。

屋根塗料選びの注意点

もっとよい塗料を選ぶために、ぜひ注意してほしいことをまとめました。

色で遮熱効果が変わる

黒系の色のほうが、白系の色より表面温度が上昇します。濃く黒い色ほど、太陽を反射しないので表面温度が高くなるためです。たとえ遮熱塗料だとしても、濃く暗い色だと、明るい色より遮熱効果は劣ることがあります。

艶ありのほうが良い

屋根は雨やごみが当たる機会がとても多い場所ですが、掃除はなかなかできません。屋根に艶消し塗料を塗装すると、耐久性が下がったり、汚れが落ちにくくなる可能性も。屋根は耐久性重視で艶アリを選ぶと良いでしょう。

外壁塗料と同等かワンランク上を選ぶ

屋根と外壁は同時に塗装すると費用も抑えられ、手間も少なくなります。ただ、屋根のほうが直接紫外線をうけて劣化が早いため、屋根をグレードの低い塗料で塗装すると、外壁部分に比べて屋根だけ先に劣化してしまうため注意が必要です。

外壁はシリコン、屋根はフッ素など、屋根の塗料をワンランク上にするとちょうどよいでしょう。屋根の塗料を選ぶときは、最低でも外壁と同等程度のものを選んでください。

業者さんは何を見てる!?外壁塗料選びデモ

業者さんと実際に塗料を決めるときにはどんなことを聞かれ、何を基準に塗料を決めていくのでしょうか。実際の流れを見ながら塗料選びに必要なポイントを押さえましょう。

屋根材は何を使用していますか?

粘土瓦の場合は塗装が必要ないですが、そのほかの屋根材では必ず塗装する必要があります。また、屋根材によって下地にさび止めが必要だったりと処理に違いが出てきます。もちろん素材ごとに適した塗料もあるので、屋根材を確認することは大切です。

主な屋根材
  • 粘土瓦
  • セメント・コンクリート瓦
  • スレート
  • トタン
  • ガルバリウム合板

現在の屋根はどのような状態ですか?

屋根の状況によっては葺き替えが必要なこともあります。ただし、屋根の状況を調べるために屋根に上ることは非常に危険ですので、きちんとしたチェックは業者に頼みましょう。双眼鏡を使ったり、二階の窓やベランダから一回の屋根を確認する方法であれば、自分でも確認することができます。

主な屋根の状況
  • ところどころ色褪せている
  • カビ・コケが発生している
  • ひび割れが見られる
  • 屋根が反っている
  • サビが発生している
屋根の痛みがひどく、塗装で対応できないときは葺き替え

葺き替えが必要になってしまっても、一部分の葺き替えで済めば費用もそこまでかかりません。早めの屋根塗装で、重度の劣化を防ぎましょう。


重視したい機能はありますか?

ご使用の屋根材に適した塗料の中から、重視したい機能をみてさらに塗料を絞っていきます。遮熱塗料など機能性のある塗料は、値段は上がりますがその分屋根を長持ちさせてくれるなどメリットも大きいので、妥協せず選んでいきましょう。

塗料の主な機能
  • 遮熱性
  • 汚れを防ぎたい
  • 水に強い
  • 紫外線に強い

費用は?

塗料の費用はグレードによってはもちろん、重視する機能によっても費用は変わってきます。費用対効果を考えて選んでいく必要があります。

費用はどうしたい?
  • なるべく抑えたい
  • コスパ重視
  • 高くてもいいからとにかく機能重視
塗料豆知識

①水性と油性って?
同じグレードの塗料でも水性か油性かの違いがあります。二つの違いは、希釈材が水かシンナーか。油性のほうが耐久性が高いですが、臭いは水性のほうが少ないです。
②1液性と2液性って?
1液タイプは缶を空ければそのまま塗装でき、2液タイプは主剤と硬化剤を混ぜないと塗装できません。耐久性は、2液タイプの方が高く、値段も2液タイプの方が1~2割高いです。使いやすさは1液タイプの方が上ですが、2液型の方が全般的に質が高く、塗装できる素材も幅広くあります。


まとめ

屋根塗装のポイントをおさらいしましょう!

屋根塗装の塗料の選び方は?

屋根材と相性が良い塗料を選びます。詳しくはコチラ


塗料にはどんな種類がある?

アクリル塗料やウレタン塗料など、さまざまな特徴を持つ塗料があります。詳しくはコチラ


塗料選びで注意することはある?”

色や艶のほか、外壁と同時に塗り替え時期がくるよう塗料を選ぶことも大切です。詳しくはコチラ


 
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