「屋根のリフォームを考えているけれど、屋根材の種類が多すぎてどれを選べばよいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
屋根材はセメント系、金属系、瓦系、スレート系の大きく4つに分けられ、それぞれに多種多様な特徴をもつ商品があります。
「屋根材にはどのような種類があるの?」「種類によってどのような違いやメリット・デメリットがあるの?」と疑問に感じている方も少なくないはず。
そこでこの記事では屋根材の種類別の特徴や長所・短所から、屋根材の選び方のコツや商品の人気ランキングに至るまで徹底解説しています。
屋根工事を検討中の方や屋根材選びで迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
- 屋根材にはどのような種類があるの?
- 屋根材の各種類の特徴やメリット・デメリットとは?
- 屋根材の人気ランキングは?
- 屋根材の代表的なメーカーとおすすめの商品は?
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目次
屋根材にはどんな種類がある?
住宅関係の仕事にでも就いていないかぎり、屋根材の種類について多くの知識を持っている人はそう多くないことでしょう。
だからこそ、マイホームの新築や屋根のリフォーム工事の際には「どの屋根材を選べばよいの?」と迷ってしまいがち。
屋根材にはいくつかの種類があり、それによって特徴やメリット・デメリットが大きく異なってきます。
「よくわからないから、とりあえず建築士や業者に勧められた屋根材を選んでおこう」という選択も悪くはありませんが、せっかくならば希望する仕上がりのイメージを実現してくれるもの、あるいは予算内に収まるものを選びたいところですよね。
そこでここではまず屋根材の主な種類と、それぞれの基礎知識についてチェックしておきましょう。
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屋根材の主な種類
屋根材の種類は、大きく分けて以下の4つがあります。
- スレート系
- 金属系
- 瓦系
- アスファルトシングル
スレート系は素材によって3種類に分類され、天然の岩を用いた天然スレート、セメントを主成分とする薄型化粧スレート、一般の戸建てには使用されずに工場などに設置される平波スレートがあります。
金属系はその名のとおり金属素材で作る屋根材であり、種類としてはトタンやガルバリウム鋼板、銅板などが挙げられます。
これらの中でも特にガルバリウム鋼板は比較的サビに強く、軽量で耐久性があることからカバー工法などで重宝されているほど。
瓦系は粘土を焼いて作られるため粘土系とも呼ばれ、厚みのある重い屋根材です。住宅への重量負担がかかり耐震性が低くなるものの、高級感と重厚感のある和風建築とマッチするというメリットも。
昔ながらの粘土を主成分とする瓦もあれば、セメント、コンクリートを混ぜて従来のものよりも軽量化を図った瓦も登場しはじめています。
最後にアスファルトシングル系は、ガラス繊維にアスファルトを含ませて砂などを付着させたシート状の薄い屋根材のこと。
薄くて軽いため住宅に重量負担がかからず、万が一地震が発生した時でも揺れを軽減しやすくなります。
求めるもので選び方も変わる
同じ瓦系の屋根材であっても、お寺や城に使用されるような本葺き瓦は高額であるのに対して、樹脂やセメントを主成分とした瓦は比較的安価な傾向にあります。
このように屋根材は種類によって、また製品によって価格が異なるのです。価格の安さを重視するのであれば安価なスレート系や金属系の屋根材がおすすめ。
他方で、「耐久性が高く、メンテナンスの手間がかからない屋根材がよい」という方には瓦がよいでしょう。スレート屋根の耐用年数が10~25年前後であるのに対して、瓦の耐用年数は50~100年ほどです。
メンテナンスに関して言えば、スレートは7年前後で補修が必要ですが、瓦は20~30年に一度の補修ですみます。
- 屋根材の種類はスレート・金属・瓦・アスファルトシングル系の4つある
- 屋根材は種類によって特徴や耐用年数・費用が大きく異なる
- 価格の安さを重視→スレート系や金属系がおすすめ
- 耐用年数の長さを重視→瓦系がおすすめ
屋根材の種類と特徴①スレート
スレート系の屋根材にはどのような性質があり、いかなるメリット・デメリットがあるのでしょうか?
以下では、スレート屋根の特徴について詳しく見ていきましょう。
スレートの特徴
スレート屋根材は、天然の岩やセメントで作った薄い板のような形状が特徴的。
天然の石を用いた天然スレートならば重厚感と高級感のある屋根を実現できますが、石が含有されているためやや重量負担がかかってしまうのが難点です。
その点、セメントを主成分としたスレート屋根材は薄くて軽量です。かつては人体に有害なアスベストを含有していましたが、法規制によって現在は完全にノンアスベストに切り替えられています。
スレートのメリット
スレートは屋根材の中でも安価であり、初期費用を抑えられるという理由から選ばれることが多いです。
また比較的軽量であり、瓦の約5分の1ほどの重さしかないため、耐震性の点でもおすすめできる屋根材だと言えるでしょう。
スレートのデメリット
スレートは耐久性が低く、耐用年数は15~25年ほどです。
メンテナンスは7年前後を目安におこなう必要があるため、初期費用は安価であるものの、高い頻度でのメンテナンス費用を含めて考えると、あまりお得感はないでしょう。
- 特徴:薄い板状で、天然の岩やセメントを主成分とする屋根材
- メリット:施工費用が安く比較的軽いので耐震性が高い
- デメリット:耐用年数がやや短く、メンテナンスの頻度・費用が高くなる
屋根材の種類と特徴②ガルバリウム鋼板
金属系の屋根材にはトタンや銅板などがありますが、これらはサビに弱いという金属ならではの欠点をもっています。
こうした金属系の欠点を解消すべく開発されたのが、ガルバリウム鋼板です。近年では、「金属系の屋根材と言えばガルバリウム鋼板」と言ってもよいほど主流となっています。
以下では、ガルバリウム鋼板の特徴について詳しく見ていきましょう。
ガルバリウム鋼板の特徴
ガルバリウム鋼板は金属屋根の一種であり、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の比率でメッキ加工が施された鋼板のこと。
これまでの金属系の屋根材は軽量で耐震性があったものの、サビに弱く耐久性が低いというデメリットも抱えていました。
こうした従来の金属屋根のメリットを継承しつつ、デメリットを解消したものがガルバリウム鋼板になります。
ガルバリウム鋼板のメリット
ガルバリウム鋼板は非常に軽く、耐震性に優れているためカバー工法でもよく用いられます。
屋根のリフォーム工事では、既存の屋根をすべて撤去してから新しい屋根材を張り付ける「葺き替え」工法と、既存の屋根の上に新しい屋根材を張り付ける「カバー工法」の2種類があります。
カバー工法ならば葺き替え工法よりも安く短期間で工事が完了するため、軽量なガルバリウム鋼板を用いたカバー工法を選ぶ人も多いのです。
また、金属材としては錆びにくいのもガルバリウム鋼板ならではの魅力だと言えるでしょう。
ガルバリウム鋼板のデメリット
薄くて軽量であるというのはガルバリウム鋼板のメリットではありますが、傷がつきやすいというデメリットも併せ持っています。
他の金属製の屋根材と比べるとサビに強いものの、傷ができるとそこからたちまちサビが発生してしまうリスクがあることに要注意。
サビは家の外観を損ねるだけでなく、腐食などの二次被害を招き、屋根の耐久性を低下させる原因にもなり得ます。
- ガルバリウム鋼板とはアルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキ加工した金属屋根
- メリット:金属屋根の中ではサビに強く、非常に軽量
- デメリット:傷がつくとすぐにサビが発生してしまう
屋根材の種類と特徴③粘土瓦
屋根材の種類のひとつとして挙げられるのが、粘土瓦です。ここからは、粘土瓦ならではの特色やメリット・デメリットについて解説していきます。
粘土瓦の特徴
粘土瓦とは、粘土を焼いて形を整えた瓦素材のこと。作り方によって大きく2種類に分けることができ、「釉薬瓦」と「無釉瓦」があります。
「瓦=和風の建築様式と相性がバッチリ」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。実際に多くの和風家屋で瓦が屋根材として用いられています。
ですが、こうした和瓦に加えて洋瓦もあるのです。たとえば緩やかな波状をしたS型(スパニッシュ型)で、なおかつテラコッタカラーの洋瓦をチョイスすれば、温かみのある南欧風の屋根が実現できます。
粘土瓦のメリット
粘土瓦の最大のメリットは耐久性が非常に高く、さまざまな屋根材の中でも特に耐用年数が長いということ。
高品質な瓦を選び、技術力のある職人に施工してもらえば、最長で100年ほどの耐用年数が期待できます。
基本的には20~30年に一度の目安で補修をすればよいため、メンテナンスの頻度も費用も低く抑えることが可能。
また、和瓦にせよ洋瓦にせよ独特のデザイン性があるため、屋根の外観にこだわりのある方にもおすすめできます。
粘土瓦のデメリット
ガルバリウム鋼板などの金属屋根やスレート屋根と比べると、粘土瓦は重さがあり、屋根のみならず住宅本体にも重量負担をかけてしまうというデメリットがあります。
屋根材が重ければ重いほど、耐震性が低下することに注意が必要。地震が発生した時に揺れやすくなり、瓦の落下や住宅の倒壊のリスクが高まってしまうのです。
また、粘土瓦の一般的な耐用年数は50~100年ほどでメンテナンスの頻度も少なくて済むので、長期的に見るとお得ですが、初期費用が非常に高いという欠点も…。
- 粘土瓦とは粘土を焼いて形を整えた瓦素材のこと
- メリット:耐用年数が非常に長くメリットの頻度も費用も抑えられる
- デメリット:重さがあり耐震性が低い、施工時の費用がかなり高額になる
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屋根材の種類と特徴④セメント・コンクリート瓦
セメントやコンクリートを原料とする屋根材もありますが、瓦やスレート、ガルバリウム鋼板などと比べると目にする機会は少ないことでしょう。
以下では、セメント・コンクリート瓦について解説していきます。
セメント・コンクリート瓦の特徴
セメント・コンクリート瓦はその字のとおり、セメントやコンクリートを主原料として作られた瓦素材のこと。
通常の瓦と比べると大量生産しやすく、焼きムラも出にくいといった理由から数十年ほど前に一時人気を得ました。
ですが、耐久性が低く塗装のメンテナンスが必要であること、一部にアスベストが含まれていたことなどから、近年ではセメント・コンクリート瓦はほとんど製造されていません。
セメント・コンクリート瓦のメリット
粘土瓦よりも安価であり、なおかつ瓦屋根のデザイン性を得られるという点が、かつてセメント・コンクリート瓦が流行った理由でした。
セメント・コンクリート瓦のデメリット
セメント・コンクリート瓦は粘土瓦と違って塗装を必要とするため、メンテナンス頻度が高くなってしまうというデメリットがあります。
そのため、長期的に見るとメンテナンス費用が高くついてしまうでしょう。塗装の劣化症状を放置すれば、カビやコケが生えて見た目が悪くなるだけでなく、耐久性が低下してしまいます。
また、法律によってアスベストの使用・製造が全面的に禁止された2006年以前のセメント・コンクリート瓦には、アスベストが含まれている可能性があることに要注意。
リフォームの際にアスベストが飛散する危険性があり、こうしたリスクを抑えるために、通常のリフォームよりも複雑な工程で作業をおこなわなければなりません。
その結果、リフォーム費用が高くなりやすいのです。
- セメント・コンクリート瓦はセメントやコンクリートで作られた瓦素材のこと
- メリット:瓦屋根ならではの外観を実現でき、粘土瓦よりも費用が安い
- デメリット:こまめなメンテナンスが必要になる
屋根材の種類と特徴⑤アスファルトシングル
屋根材にはアスファルトシングルと呼ばれる種類もあります。では、具体的にどのような特徴があるのでしょうか?
ここからは、アスファルトシングルのメリットやデメリットについてご紹介していきます。
アスファルトシングルの特徴
アスファルトシングルとは、ガラス繊維にアスファルトを含ませて砂などを付着させたシート状の薄い屋根材のこと。屋根材の種類としては、「シングル系」に分類されます。
瓦などと比べるとあまり耳慣れない屋根材ではありますが、20世紀初頭に開発され、アメリカやカナダなどの北米地域で広く用いられてきた屋根材です。
アスファルトシングルのメリット
アスファルトシングルは非常に軽量であり、耐震性が高いところが魅力的。住宅への重量負担がかかりにくいため、地震発生時のリスクを軽減できます。
デザインが豊富であり、おしゃれな洋風モダンの外観を実現してくれるところも人気の秘訣だと言えるでしょう。
また、耐久性が高いところもアスファルトシングルが北米で高い使用率を誇る理由のひとつ。金属系のようにサビが発生したり、瓦やスレート系のようにひび割れを起こすリスクがないのです。
アスファルトシングルのデメリット
軽量で薄いというのはアスファルトシングルのメリットですが、同時に風で吹き飛びやすくなるため、デメリットでもあります。
また、表面に含有されている小さな石はアスファルトシングルのおしゃれでモダンな雰囲気に一役買っていますが、強風や雨水にさらされると、ポロポロと剥がれ落ちてしまうことも…。
- アスファルトシングルとはガラス繊維にアスファルトや砂などを混ぜた薄いシート状の屋根材
- メリット:軽量で耐震性・耐久性が高く、サビにも強い
- デメリット:軽くて薄いので風で吹き飛びやすい
屋根材の人気ランキング!
ここまでは、屋根材の主な種類やそれぞれの特徴について解説してきました。
種類によって機能性やメリット・デメリットが異なるため、どれを選べばよいのか迷ってしまう人も少なくありません。
では、実際にどの屋根材が選ばれているのでしょうか?以下では、屋根材の人気ランキングをご紹介していきます。
第1位 ガルバリウム鋼板
数ある屋根材の中でも圧倒的な人気を誇るのが、ガルバリウム鋼板。軽量で耐震性が高く、比較的安価で工事ができる点が魅力です。
何より、既存屋根の上に新しい屋根を重ねる「カバー工法」が可能な点がガルバリウム鋼板の最大のメリットだと言えるでしょう。
既存の屋根をすべて撤去・解体する葺き替え工法では費用が高く工期も長くなってしまうため、コストを抑えて短期間で施工可能なカバー工法を選ぶ人が多いのです。
第2位 スレート
人気ランキング第2位のスレートは、軽量で耐震性が高いにも関わらず、価格が特に安い点が魅力的です。
長期的に見るとメンテナンスをこまめにおこなう必要がありますが、初期費用を最小限に抑えられるため、安さを重視する人に人気があります。
第3位 粘土瓦
粘土系は、種類によっては100年近く耐用年数があるほど高耐久なところがメリットです。
スレート系のように低耐久の屋根材と比べると、長期的に見たメンテナンス費用を低く抑えることが可能でしょう。
ただし、価格・初期費用が高くなることに加えて、重量があるため耐震性が低下することが難点です。
第4位 アスファルトシングル
アスファルトシングルは北米地域で広く使用されている人気の屋根材ですが、日本ではあまりポピュラーではありません。
軽量でデザイン性が高いものの、風に弱く吹き飛ばれやすいため、台風被害の多い日本の家屋には向いていないからです。
第5位 セメント・コンクリート瓦
人気ランキング最下位は、現在ではほとんど使用されることのないセメント・コンクリート瓦です。
セメント・コンクリート瓦は、粘土瓦のデザイン性を安価で手に入れられるという理由で数十年ほど前に人気がありました。
ですがメンテナンス頻度が高く、重くて耐震性も低いこと、近年では入手難易度も上がっていることなどから人気度・おすすめ度ともに低いのが実情です。
- ①ガルバリウム鋼板:軽量で耐震性が高い、カバー工法が可能
- ②スレート:安価で耐震性も高い
- ③粘土系:高耐久であるものの重くて耐久性が低く、初期費用が高い
- ④アスファルトシングル:デザイン性が高くて軽いが、強風に弱い
- ⑤セメント・コンクリート系:耐震性・耐久性が低くあまり使用されていない
屋根材別!主なメーカーとおすすめ商品を紹介
セメント・コンクリート系の商品は現在あまり出回っていませんが、それ以外の屋根材ならばさまざまなメーカーから多くの商品が販売されています。
以下では、屋根材別に代表的なメーカーとおすすめの人気商品をご紹介していきます。屋根材選びの参考としてぜひチェックしてみてください。
ケイミュー コロニアルグラッサ
スレートの屋根材をお探しならば、ケイミューから販売されている「コロニアルグラッサ」がおすすめ。
ケイミューが誇る人気の「コロニアル」シリーズのひとつで、安価でありながらも高性能なスレートの屋根材です。
独自の「グラッサコート」によって紫外線のダメージを受けにくくなっているため、色褪せしにくく、美しい外観を維持できます。
デザインやカラーが豊富なところも魅力的。洗練されたモダンな屋根から温かみの感じられるおしゃれな屋根まで、希望するイメージを実現してくれます。
ニチハ 横暖ルーフα・プレミアムS
軽くて耐震性の高いガルバリウム鋼板の使用をお考えならば、ニチハの「横暖ルーフα・プレミアムS」がおすすめ。
ニチハの人気商品のひとつで、安価・高耐久・錆びにくさの3つを実現した優秀な金属素材です。
断熱材を使用しているため、金属素材の弱点である断熱性の低さを克服しているのも横暖ルーフα・プレミアムSならでは。
カラーバリエーションは深みのあるブラック、ブラウン、ブルーの3色で、落ち着いたシックな外観の屋根を実現できるでしょう。
鶴弥 防災瓦エース
鶴弥の「防災瓦エース」は、粘土瓦の屋根材をお探しの方におすすめです。日本瓦は耐久性が高く、美しい和風の屋根を実現できるものの、地震や台風に弱いというデメリットがあります。
「防災瓦エース」は最新技術によって、日本瓦の弱点である耐震性・耐風性を強化しているため、災害時に強いと言えるでしょう。
また、カラーバリエーションは13色と豊富であり、優れたデザイン性を兼ね備えている点も人気の秘訣です。
旭ファイバーグラス リッジウェイ
日本ではあまりメジャーではないものの、アスファルトシングル素材の屋根をご希望ならば、旭ファイバーグラスの「リッジウェイ」が人気です。
欧米の国々で利用されている屋根材であるので、欧米風のモダンでおしゃれな外観をご希望の方にピッタリ。
瓦の4分の1の重さしかないため、重量負担がかかりにくく、スレートの上から貼りつけることも可能です。
「アスファルトシングルは風に弱く、台風の多い日本には不向き」というイメージもありますが、リッジウェイは耐風性が高く、強風下での実験などによって風に強い商品であることが確認されています。
- スレート→ケイミューの「コロニアルグラッサ」
- ガルバリウム鋼板→ニチハの「横暖ルーフα・プレミアムS」
- 日本瓦→鶴弥の「防災瓦エース」
- アスファルトシングル→旭ファイバーグラスの「リッジウェイ」
屋根材を選ぶ時に確認すべきポイントとは?
何の知識もない状態で、業者から勧められるままに屋根材を選んでしまうと「思っていたのと違った」と後悔してしまうことがあります。
屋根工事にはお金も時間もかかるため、後悔のないように屋根材を選びたいところ。そこで以下では、屋根材を選ぶ際のチェックポイントについて見ていきましょう。
耐用年数
屋根材選びにあたってまず確認したいのが、耐用年数です。耐用年数とは、屋根材を交換するまでに必要な年数のこと。
トタン屋根のように耐用年数が短くて10年のものもあれば、日本瓦のよう50~100年ほどのものもあります。
耐用年数が低ければ低いほどメンテナンスの頻度やリフォームの費用が高くなるため、長期的に見ると耐用年数が高い屋根材を選んだほうがお得だと言えるでしょう。
価格
「できるだけ価格を安く抑えたい」とお考えの方も多いことでしょう。安さを重視するのであれば、金属系やスレート系の屋根材を選ぶのがおすすめです。
ただし、金属系であっても銅やステンレスなど一部の金属は高額になることに要注意。また、瓦は職人による手間と技術力が必要になるため、初期費用は高額になります。
重さ
日本は地震が多いため、屋根材を選ぶにあたっては耐震性についても考慮したいところ。
屋根材が軽ければ軽いほど地震時の揺れや倒壊のリスクが低くなりますし、反対に重ければ重いほど耐震性が低くなってしまいます。
軽くて耐震性が高い屋根材としては、アスファルトシングルや金属が挙げられます。他方で瓦は重いため、住宅本体に重量負担がかかりやすいことも知っておきましょう。
デザイン
せっかくならば、おしゃれで素敵な外観の屋根に仕上げたいもの。デザイン性の高さを重視するならば、欧風のおしゃれなアスファルトシングルや、重厚感と高級感のある瓦がよいでしょう。
金属系の屋根材はデザインの幅が狭いため、おしゃれさを重視する方にはあまりおすすめできません。
耐火性
火事に強い屋根材という点では、瓦がおすすめです。瓦は耐火性が高く、反対にアスファルトシングルは燃えやすいことを知っておきましょう。
耐熱性
耐火性と同様に、瓦は耐熱性が高くアスファルトシングルは低い傾向にあります。
夏場に高温になりやすい地域にお住まいならば、耐熱性のある屋根材を選びたいところです。
普及率
普及率が高ければ高いほど、工事や材料価格が安い傾向にあります。スレートや金属系は普及率が高く、反対にアスファルトシングルは日本国内ではあまり普及していません。
アスファルトシングルのような普及率の低い屋根材は、施工できる業者や職人も限られてしまいます。施工時のみならず、メンテナンスの際も費用が高額になる可能性が高いでしょう。
こうした理由から、屋根材選びにあたっては普及率もチェックしておきたいものです。
メンテナンス性
「初期費用が安いから」という理由だけで屋根材を選んでしまうのは要注意。メンテナンスの頻度によって長期的なコストが変わるからです。
初期費用が安かったとしても、耐久性や耐用年数が低ければメンテナンスの頻度が高くなるため、トータルで見ると費用が高額になってしまうことも…。
瓦は初期費用は高額ですが、メンテナンスコストが低いのが魅力的です。スレートのようなほかの屋根材は、瓦よりも初期費用は安価ですがメンテナンスの頻度・費用が高くなりやすいでしょう。
防音性
薄い屋根材は軽量な傾向にありますが、その分防音性が低くなってしまいやすいことにも注意が必要。
防音性の低い屋根材を使用すると、屋根の上を鳥が歩いたり雨が降ったりしたときに音が響いて気になることがあります。
瓦は防音性が高く金属系の屋根材は低いため、騒音対策を重視するのであれば瓦がおすすめです。
- 耐用年数が高ければメンテナンスコストを抑えられる
- 初期費用の安さを重視するのであればスレート系や金属系を選ぶ
- 金属系のように軽量であれば耐震性が高くなる
- 瓦やアスファルトシングルはデザイン性が高い
- 瓦は耐火性が高い
- 瓦は耐熱性が高く、高温地域に向いている
- 普及率が高い屋根材は材料費や工事代が低い傾向にある
- 長期的な視点からメンテナンスにかかるコストも考慮する
- 金属系は防音性が低く瓦は高い
希望や好みに合う屋根材を見つけよう
今回は屋根材の主な種類と、それぞれの特徴や長所・短所などについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
軽量で耐震性の高いガルバリウム鋼板のような金属系の屋根材もあれば、安さと耐震性を兼ね備えたスレート系の屋根材や、高耐久で重厚感のある粘土系の屋根材もあります。
それぞれメリットもあればデメリットもあり、また希望する仕上がりのイメージや予算によって、選ぶべき屋根材の種類も異なってくるでしょう。
なお、初期費用が安い屋根材の場合、耐久性が低ければメンテナンスの頻度・費用が高くなってしまうため、長期的に見るとほかの屋根材よりも割高になってしまう可能性も…。
屋根材選びにあたっては自分で情報収集をおこなうと同時に、業者に相談し、適切なアドバイスをもらうことも大切です。そのためにも相見積もりなどを通じて、信頼できる業者を見つけましょう。
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