雨樋は、家にとって重要なもの。雨樋に異常がないときにはその存在は目立ちませんが、異常があると家にとって大きなダメージになります。
「雨樋って…何のためにあるの?」「雨樋のこと、知らない…」という方、いらっしゃいませんか?
普段は目立たないこともあって、雨樋の役割や種類など知らないことが多いという方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、雨樋の役割や種類などの基礎知識を徹底解説します。
また、雨樋はマイホームを長持ちさせるのに必要な存在ですから、メンテナンスも重要になります。雨樋の劣化の原因やメンテナンス法についてもお伝えしますので、雨樋のメンテナンスでお悩みの方もぜひご一読ください。
- 雨樋の基礎知識
- 雨樋の種類
- 雨樋の劣化の原因は?
- 雨樋の劣化を防ぐには?
- 雨樋の修理方法と費用
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目次
雨樋の基礎知識
まずは、雨樋の役割や種類といった基礎知識からお伝えしていきます。
基礎知識がないと、いざメンテナンスをするときにもより不安になりやすいですし、業者さんに相談する際にも困ってしまいますよね。
すでにご存知の方も、もう一度確認しておきましょう。
雨樋の役割
雨樋の役割は、屋根の雨を一箇所に集めて管や鎖に伝わらせて排水設備や地面に流すというもの。
雨樋がなければ、雨水が軒先・軒裏や外壁にまわり、建物が腐食してしまう可能性があります。また、雨樋は雨水の浸入による腐食や湿気から住まいを守り、快適性を高めてもくれます。
外壁を伝うと外壁にダメージがありますし、屋根から直接地面に雨が落ちるのも、実は基礎の部分にダメージを与えてしまいます。そこで、雨樋が必要になるのです。
雨樋はお住まいを守っているのです。ですから、お住まいを長くいい状態で保ち続けるためにも、雨樋のメンテナンスは欠かせません。
雨樋の部位の名称
雨樋は3つの部位に分けることができます。縦樋、軒樋、集水器の3つです。
軒樋(のきどい)とは、軒下にあり雨を受け止めている部分のこと。縦樋(たてどい)とは、縦に伸びている雨を地上に流す部分のことです。軒樋と縦樋を繋いでいるのが集水器で、軒樋の雨を集めて縦樋に流しています。
雨樋の劣化を放置するのは危険!
雨樋の劣化は目には見えづらいかもしれません。しかし、雨樋の劣化を放置してしまうのは大変危険なことです。
雨を保ちきれなくなった雨樋から雨が漏れ出し、外壁やドアの上を流れてしまうと、外壁やドアの劣化や雨漏りにつながってしまいます。外壁やドアの劣化や雨漏りに発展すると、大掛かりな補修工事が必要になってしまいますし、本来の耐久性よりも耐久性が低くなってしまう可能性もあります。
- 雨樋は雨水から家を守っている
- 雨樋は、縦樋、軒樋、集水器から成っている
- 雨樋の劣化はすぐに修繕を!
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雨樋の形状の種類
次は、雨樋の形状の種類についてお伝えしていきます。雨樋の形状には3種類あります。
半円型
半円型は、最も一般的な雨樋のタイプです。
単純な構造で、価格が安いのも多く普及している理由となっています。
角型
角型は、半円型よりも流水量が多いことから、近年利用者が拡大していると言われているタイプです。
雨の多い地域では、角型は適しているといえるでしょう。
特殊型
特殊型は、北国の雪かきで破損しないように屋根がついた特殊形状の雨樋のこと。
雪国では特殊型を使うのが最適ですが、特別仕様ということもあって、価格が高額となっています。
- 半円型…価格が安く、最も普及している
- 角型…雨の多い地域に適している
- 特殊型…雪国仕様の雨樋
雨樋の素材の種類
雨樋の形状について見てきました。こんなにも種類があること、ご存知なかった方も多かったのではないでしょうか。
次は、雨樋の素材についてです。雨樋と一口に言っても、素材にも種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。選ぶ際には、何を重視するのかを決めてから選ぶといいでしょう。
塩化ビニル樹脂
塩化ビニル樹脂は、一般的に普及している素材で、工事が簡単なのが特徴です。
しかし、耐久性が低いというデメリットがあります。
1本あたり1,000〜3,000円という価格帯になっています。
塩化ビニル以外の合成樹脂
塩化ビニル以外の合成樹脂を使っている雨樋もあります。
塩化ビニル樹脂よりも耐久性が高く、金属より価格が安いという両者のメリットを兼ね備えた素材です。
1本あたり1,500〜3,500円という価格帯になっています。
ガルバリウム鋼板
ガリウム鋼板でできた雨樋は、耐久性が高く錆びにくいうえ、金属製としては安いという特徴があります。
1本あたり4,500〜7,000円という価格帯で、樹脂製のものよりは高価です。
銅
銅製の雨樋は、耐久性が高い一方で、値段も高くなっています。銅は色の変化が起こるため、デザイン性にも優れています。
神社などで主に使われており、1本あたり9,000〜13,000円と高価です。
ステンレス
ステンレス製の雨樋は、ほぼ錆びることがなく、非常に耐久性が高いのが特徴です。また、継ぎ目が無いため、デザイン性にも優れています。
価格は紹介した素材の中では最も高いですが、入手も困難であるために相場は特に存在しません。
- 塩化ビニル樹脂…工事は簡単だが耐久性が低い。
- 塩ビ以外の樹脂…塩ビよりも耐久性が高く、金属製よりも安価。
- ガルバリウム鋼板…耐久性が高く錆びにくい。金属製としては安価。
- 銅…耐久性が高く、デザイン性に優れる。値段は高め。
- ステンレス…ほぼ錆びず、耐久性・デザイン性ともに高い。しかし入手困難。
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雨樋が劣化・破損する原因
雨樋が劣化・破損してしまうと家にとって重大なダメージを与えてしまうということは先にお伝えした通りです。
それでは、雨樋が劣化・破損してしまう原因は何なのでしょうか。原因を知ることは、少しでも雨樋の寿命を延ばすことにも繋がり、重要です。
雨樋が詰まっている
雨樋が詰まってしまうと、雨水が流れにくくなったり、流れなくなったりします。
雨樋が詰まる原因としては、落ち葉やごみなどがあげられます。庭や家のそばに落葉樹がある場合には、落ち葉は気にかけておきましょう。
経年劣化する
経年劣化も大敵です。年月が経過したことによる老朽化によって、雨樋がひび割れてしまう可能性があるのです。
ひび割れてしまっていると、そこから雨水が漏れてしまい、雨樋があっても雨樋がないのと同じ状態になってしまいます。
雨樋の傾斜の問題
これは設置に際しての問題ですが、傾きに問題があると正常に雨水が流れなくなってしまいます。
低い位置に向かって雨水が流れていきますが、そこに逃げ場がないとそこであふれてしまい、家にダメージを与えてしまうのです。
温度変化による伸縮
温度変化によって雨樋の素材が伸縮し、それによって変形することもあります。
変形によって接続部分がズレてしまったり、長さが足りなくなってしまうと、そこがダメージにつながるので要注意です。
部品の外れ
金具やネジなどの部品がが外れて、壊れてしまうこともあります。
接続部分を留めている部品が外れてしまうと、雨樋全体にかなりの負荷がかかっている可能性もあり、金具の取り付け工事だけではなく、雨樋全体を交換することになる場合も。
自分で修理をするのは難しいため、業者に見てもらうようにしましょう。
雪で破損する
雪の重みや雪かきで雨樋が破損する危険もあります。
ご存知の方も多いと思いますが、雪は非常に重たいもの。その重みに耐えきれず、雨樋が破損してしまうのです。あるいは、雪かきの際に道具が雨樋に接触してしまい、雨樋が破損することも。
こちらも、雨漏りにつながる可能性があり、修理の必要があります。
継ぎ手に問題が発生する
雨樋の継ぎ手にすきまができたり、継ぎ手が外れたりすることもあります。この原因としては、接着不良や経年劣化が考えられます。
継ぎ手に問題があるままだと、そこから雨水が漏れてしまったり、うまく雨水が伝わらなくなってしまいます。
早いうちに業者に修理を依頼すれば、費用もあまり高額になりませんし、家を守ることもできますので、早いうちに業者に相談しましょう。
- 落ち葉やごみで雨樋が詰まる
- 経年劣化による破損
- 雨樋の傾斜が悪い
- 温度変化による破損
- 部品の外れによる破損
- 雪や雪かきによる破損
- 継ぎ手の破損
雨樋の劣化・破損を防ぐためには?
雨樋の劣化や破損は、直接お住まいに影響を及ぼしてしまいます。そのため、あまり寿命を縮めてしまわないようにできることはしておきたいですよね。
ここからは、雨樋の劣化や破損を防ぎ、少しでも雨樋の寿命を延ばすためのポイントをお伝えします。
定期的に点検や掃除を行う
雨樋の寿命を延ばすために必須なのが、定期的な点検や、お手入れ。5年に1度は点検しておきたいですね。
また、雨樋に枯葉などが詰まっていても、雨樋の劣化を速めてしまいますので、定期的に枯葉等を取り除いておくことも重要です。
悪化する前に業者に連絡する
雨水が流れていない、漏っているなど、問題を見つけたらすぐに修理することが大切です。自分で修理しようとするよりも、業者に連絡する方がいいでしょう。
雨樋をDIYで修理する危険性については次で詳しくお伝えします。
- 定期メンテナンスやこまめな手入れをする
- 劣化・破損に気付いたらすぐ業者に!
雨樋はDIYで修理できる?
雨樋の修理、業者に頼むのも大げさだし…DIYで修理しちゃおうかな?なんて、お考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
雨樋の修理がDIYでも可能かどうか、見ていきましょう。
DIYでの修理・交換は危険性が高い
結論から申し上げますと、DIYでの雨樋の修理・交換はおすすめできません。
雨樋の修理・交換は、簡単なように思えるかもしれませんが、実は奥が深いのです。
素人のDIYだと、傾斜のミスや施工不良を引き起こす可能性があり、せっかく修理したはずが、よりひどいことになる、なんてことも。
また、雨樋は高所にありますので、自分が転落してしまったり、道具を落としてしまったりする可能性もあります。
しっかり修理して快適に暮らすためには、大げさに思えても業者に連絡するのが一番です。
DIYで修理するなら雨漏りを覚悟する
どうしてもDIYで修理したい!という方は、外壁の劣化や雨漏りの危険性があることを理解しておきましょう。
危険性があることを理解し、失敗したときには早急に業者に連絡する、ということが決断できるのであれば、DIYでの修理を行ってもいいでしょう。
- 雨樋の補修は専門家に任せよう
- どうしてもDIYで修理する場合は、外壁の劣化や雨漏りの可能性を覚悟する
雨樋のメンテナンス方法と費用
雨樋のメンテナンスが重要であるということは分かっていただけたかと思います。そこで、気になるのはメンテナンスの方法と金額、ですよね。
ここからはメンテナンスの方法と、金額の相場についてお伝えします。
雨樋の清掃
最も高い頻度で必要とされるのが、雨樋の清掃です。雨樋の清掃は、1mあたり1〜3万円で行うことができます。
雨樋をブラシや洗浄機で洗います。洗浄機を使う場合には、洗浄機の勢いが強すぎて破損しないように注意しましょう。
雨樋の修理・一部交換
雨樋の修理や一部交換は、1〜10万円で行うことができます。
これは、破損している部分を交換する工事です。破損の具合や、取り換え範囲によって値段が変動しますので、相場も幅広くなっています。
雨樋の継ぎ手補修
雨樋の接合部に破損がある場合、継ぎ手を補修する工事が必要になります。この工事は、1箇所あたり5,000円〜2万円が相場です。
雨樋の全交換
雨樋の劣化が激しい場合には、すべての雨樋を新品に交換する工事が必要になります。雨樋の取り換えは、15〜60万円と高額に感じられるかもしれませんが、雨樋は家を守るために重要なもの。
全交換が必要な場合には交換を行い、よい状態にしておきましょう。
- 清掃…ブラシや洗浄機で行う。1mあたり1〜3万円
- 修理・一部交換…破損部分の修繕や、部分的な取り換えを行う。1〜10万円
- 継ぎ手の補修…継ぎ手の接着や部品の交換を行う。5,000円〜2万円
- 全交換…雨樋を新品に取り換える。15〜60万円
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雨樋のメンテナンスを依頼する業者選びのポイント
雨樋のメンテナンスが必要になった場合、どの業者に依頼すべきか、というのは頭を悩ませるポイントですよね。
ここからは、雨樋のメンテナンスを頼む業者を選ぶポイントについてお伝えしていきます。選ぶ前に、選び方をおさえておきましょう。
修理専門の業者に施工してもらう
先にも述べたように、雨樋の修理というのは意外と奥が深いもの。傾斜や金具の打ち方などにも、注意が必要なのです。
ですから、雨樋修理の経験がない業者を選んでしまうと、施工不良の危険があります。そのため、雨樋の修理を専門にしている業者を選んで施工してもらうようにしましょう。
複数の業者に見積もりを依頼する
急いで修理したいのはわかりますが、焦って1社しか見ないうちに業者を決めてしまうのは避けましょう。
1社しか見ていない状態だと、その費用や施工方法が適切かがわかりません。また、その業者が悪徳業者であった場合にも、見抜くことができなくなってしまいます。
少なくとも2,3社から相見積もりをとり、価格や工事内容を比較して、適切な業者を選びましょう。
重要なことを決める際には急がば回れ、それが悪徳業者から身を守るすべにもなります。
火災保険が適用されるか確認する
たとえば、台風、落雷、暴風雨などの自然災害による雨樋の破損の場合、火災保険の適用が可能な場合も。雨樋が自然災害によって破損した場合には、火災保険の「風災補償」「雪災補償」という保険項目に該当します。
火災保険に加入している場合は、加入している保険会社のホームページや資料で確認してみましょう。ただし、火災保険の適用には条件があるので、条件の確認も忘れずに。
- 専門の業者に依頼する
- 相見積もりをする
- 火災保険が適用されるか確認する
家を守る雨樋を大切にしよう
雨樋は、雨水から家を守ってくれる大切な存在です。
そんな雨樋を守るためには、定期的なメンテナンスや清掃、早め早めの修繕が欠かせません。
うまく雨水が流れていない、雨樋の途中から雨水が漏れている…などの異常を発見した場合には、業者に修理を依頼しましょう。
業者を選ぶ際には、雨樋の施工を専門に行っている業者を複数選び、相見積もりをとりましょう。
雨樋は重要な存在ですから、プロの手で正しく、適正な価格で修理したいですよね。
悪徳業者に引っかかってしまわないためにも、相見積もりは有効ですから、絶対に忘れないでくださいね。
雨樋の重要性を知り、家を守っていきましょう!
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