無機塗料とは?メリット・デメリットと有機塗料との違いを解説!

無機塗料とは、炭素を含まない無機物が含まれる塗料のことです。そんな無機物を含む無機塗料には、どんな特徴やメリット・デメリットがあるのでしょうか?

今回の記事では無機塗料の概要や特徴、メリット・デメリットのほか、無機塗料がどんな時に向いているかなどについてお伝えしていきます。興味のある方は、ぜひご一読くださいね!

この記事でわかること
  • 無機塗料とは?そのメリット・デメリット
  • 無機塗料の費用相場・代表的な塗料
  • 無機塗料と有機塗料の違いは?
  • 無機塗料の業者選びのポイント

「無機塗料」とは?

「無機塗料」という言葉はあまり一般的に知られていない言葉かもしれません。では無機塗料という塗料は、どのような特徴のある塗料なのでしょうか?

ここでは無機塗料とは何かということや、その特徴についてお伝えしていきます。

無機物を配合した塗料

無機塗料とは、炭素を含まない無機物が配合されている塗料のことを言います。ただし無機物がどれぐらい配合されていたら無機塗料、という決まりはありません。

2019年10月現在の基準では、わずかでも無機物が塗料に含まれていたら「無機塗料」と呼ぶことができます。そのため、質の悪い無機塗料もあるので商品を選ぶ際には粗悪品を選んでしまわないよう注意が必要です。

耐久性が高い

無機塗料は、有機塗料に比べて耐久性が高いという特徴があります。無機物は紫外線の影響を受けないので、塗膜に粉が吹いたようになってしまうチョーキング現象などの劣化現象が起こりにくいのです。

また無機塗料は耐久性、耐候性が高いため、有機塗料に比べて耐久年数が長いという特徴もあります。塗料の中の無機物の割合が高いほど耐久性も高くなりますが、無機物の多い塗料は塗装するのに熟練の技術が必要です。

完全な無機物はない

無機物は半永久的に劣化しない物質ですが、無機物だけで塗料を作ることはできません。無機物のみで塗料を作ろうとすると、硬すぎて素材に塗装ができないためです。

無機物を塗料として使用するには、無機物以外の素材も配合して塗料を作る必要があります。そのため100%無機物のみの塗料は存在しません。

セラミック塗料と無機塗料の違い

セラミック塗料という塗料もありますが、この塗料も無機塗料の一種です。セラミックという無機物が含まれているので、そのように呼ばれています。

セラミック塗料は、価格帯が他の無機塗料に比べて安価な傾向がある塗料です。商品の中には質の良い塗料もありますが、わずかにセラミックを含むだけの粗悪品もあるので、商品を選ぶ際には品質などにご注意ください。

まとめると…
  • 無機塗料とは無機物が配合された塗料
  • 無機物が入っているので耐久性が高い
  • 無機物100%の塗料は塗装できないので存在しない
  • セラミック塗料も無機塗料の一種

無機塗料のメリット

無機物を配合した無機塗料には、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは無機塗料の主なメリットについて、お伝えしていきます。

雨や紫外線の影響を受けにくい

無機物は有機物と違い、紫外線など外部からの影響を受けにくい物質です。そのため無機物が配合されている塗料は、紫外線や雨風などの環境にさらされても、劣化しにくいという特徴があります。

無機塗料は紫外線を長時間浴び続けるなど、過酷な環境での使用に向いている塗料です。日当たりの良い場所や、屋根の塗装にも適しています。

不燃性がある

火災

無機物は炭素が含まれていないため、燃えにくいという特徴もあります。無機物が配合されている無機塗料は、有機塗料に比べても不燃性が高い塗料です。

火事などによる燃え広がりを抑えたい場合は、無機塗料を使用すると良いでしょう。火を多く使う環境や、高温になりやすい環境に適した塗料です。

耐用年数が長い

無機塗料は無機物の配合の割合が高いほど、耐用年数が長くなります。ただし無機質がどれぐらい含まれているかは商品によって異なるので、耐用年数を長く保ちたい場合は塗料の品質に気を付けてください。

無機物をどれぐらい含めば無機塗料という基準がないため、質の悪い無機塗料にはほんのわずかしか無機物が含まれていないこともあります。無機塗料の高耐久性などのメリットを発揮したい場合は、信頼性の高い大手メーカーの無機塗料を選ぶと安心です。

変色しにくい

無機塗料は紫外線や雨風など、外部の環境の影響を受けにくいため、色の劣化も抑えることができます。塗膜が変色するのを防ぎたい場合は、無機物の比率が高い高品質の無機塗料を使用すると安心です。

まとめると…
  • 風雨や紫外線の影響を受けにくく劣化しにくい
  • 無機物が入っているので燃えにくい
  • 劣化しにくいので耐用年数が長い
  • 塗膜の色が変色しにくい

無機塗料のデメリット

様々なメリットのある無機塗料ですが、デメリットもいくつかあります。

では無機塗料にはどんなデメリットがあるのでしょうか。ここでは無機塗料の主なデメリットについてお伝えしていきます。

他塗料に比べ価格が高い

無機塗料は無機質が含まれている塗料のため原材料費が高く、他の塗料に比べて価格が高い傾向にあります。有機塗料と比べると数千円以上価格差が出ることもあるほど高価な塗料です。

無機塗料は商品によって品質や価格にバラつきがあります。中には価格が安い無機塗料もありますが、品質面で信頼性が低いことも多くおすすめできません。

ひび割れをおこしやすい

無機塗料は無機物が含まれている関係で、柔軟性は有機塗料に比べて劣ります。そのためひび割れしやすいというデメリットがあり、ひび割れを起こしやすい素材には向きません。

モルタルの外壁や揺れが起こりやすい環境の外壁の塗装は、柔軟性の高いウレタン塗料などでの塗装がおすすめです。

色味が少ない

無機物を塗料に配合すると、鮮やかな色を出しにくくなるという特徴があります。そのため、無機塗料は有機塗料に比べて、色味が少なく、デザイン性では劣ってしまいます

耐久性や耐候性よりも、デザイン性を重視したい場合は、色味や色数が豊富な有機塗料での塗装が適しています。

品質がピンキリ

無機塗料はわずかでも無機物が含まれていれば「無機塗料」と表記できるため、品質に大きなバラつきがあります。セラミックを少量配合しただけで「無機塗料」と名乗り、高額な価格で販売されている悪質な商品もあるほどです。

そのため商品を選ぶ際は、信頼性の高い高品質の無機塗料を選ぶ必要があります。低価格な商品もありますが、信頼性が確保されていない商品は選ばない方が無難です。

まとめると…
  • 他の塗料に比べると高価格
  • 硬いのでひび割れしやすい
  • 無機物が発色しにくいので色数が少ない
  • 基準がないので品質がマチマチ

無機塗料はどんな人におすすめ?

様々なメリット・デメリットがある無機塗料ですが、塗装する素材によって向き不向きがあります。

では、無機塗料はどんなケースの塗装に向いているのでしょうか?ここでは無機塗料での塗装が向いているケースを、いくつかご紹介していきます。

汚れやすい地域に住んでいる人

無機塗料は有機塗料に比べて柔軟性はありませんが、その分汚れがつきにくいというメリットもあります。環境的に外壁に汚れが付着しやすい環境の場合は、耐候性の高い無機塗料での塗装が向いているでしょう。

雨風が多い、土埃が立ちやすい、日照時間が長いなど、塗料の劣化を招きやすい環境での使用に適しています。初期費用をかけてでも、メンテナンスの回数を減らしたい方におすすめの塗料です。

きれいな状態を長持ちさせたい人

無機塗料は無機物が配合されているため、無機塗料で塗装した外壁は劣化しにくく、耐用年数が長くなります。外壁をきれいな状態で長持ちさせたい場合は、無機塗料で外壁を塗装すると良いでしょう。

ただし柔軟性がなくひび割れを起こしやすい塗料でもあるので、目の前に大きな幹線道路があるなど振動しやすい環境での使用は向かないこともあります。

メンテナンスの手間を省きたい人

無機塗料は耐候性、耐久性ともに高いため、耐用年数が長い塗料です。そのため、メンテナンスの回数も有機塗料に比べて少なくて済みます。

初期費用が高くても、塗り替えなどのメンテナンスを極力減らしたいという場合は、無機塗料での塗装がおすすめです。ただしこちらも、ひび割れしやすい環境の場合は無機塗料を使用してもメンテナンスが発生する可能性もあります。

まとめると…
  • 風雨が多いなど汚れやすい環境に向いている
  • 外壁をきれいな状態で長持ちさせたいときに便利
  • メンテナンスの回数を抑えたい人にもおすすめ

無機塗料の価格と施工費用

一般的に無機塗料は有機塗料に比べて高額ですが、無機塗料の価格や施工費用はどれぐらいの価格が相場なのでしょうか?

ここでは、無機塗料の価格と施工費用の価格について、お伝えしていきます。

無機塗料の価格

無機塗料の主な価格帯は、1平方メートルあたり4,500円から5,500円程度です。商品によってもバラつきがあるので一概には言えませんが、大手メーカーの信頼性の高い塗料は上記の価格帯になります。

アクリルやウレタンが1,000円から2,000円程度、シリコンやフッ素塗料が2,000円から4,000円程度であるのと比較すると、かなり高額な塗料と言えるでしょう。

無機塗料の施工費用

無機塗料の施工費用は、30坪程度の一般的な住宅を想定すると、屋根の塗装で40万円から80万円ほど、外壁の塗装で80万円から120万円程度が相場です。

無機塗料を使用した塗装は、ウレタンなどの塗装と比べると熟練した技術が必要になるため高額です。施工実績のある職人に依頼するとそれだけ施工費用も高額になりますが、技術が確かなだけに耐久性も高くなります。

無機塗料と有機塗料の違いとは?

無機塗料と有機塗料の違いとは、主にどのようなところにあるのでしょうか?上記で多少触れてはいますが、無機塗料と有機塗料の主な違いを以下にまとめました。

無機塗料の主な特徴と有機塗料との比較

無機塗料は、炭素の含まれない無機物が配合されている塗料のことです。無機物は紫外線や風雨などの影響を受けにくく、劣化しにくいという特徴があります。

そのため無機物の配合比率が高い無機塗料は、耐久性が高く耐用年数が長くなります。一方で柔軟性は有機塗料に比べて劣るため、ひび割れしやすく、揺れや振動が多い場所の塗装には向いていません。

また無機物を配合した塗料は、鮮やかな色を出しにくいため、無機塗料は色味が少ないというデメリットもあります。豊富な色味がある有機塗料に比べて、デザインの自由度は低めです。

有機塗料の主な特徴と無機塗料との比較

有機塗料とは、炭素を含む有機材で作られた塗料です。有機材は無機物に比べて紫外線などの影響を受けやすいため、有機塗料は無機塗料に比べて耐用年数が短い傾向にあります。

一方で無機塗料よりも柔軟性が高く、ひび割れしやすい場所への塗装に向いている塗料です。また、色味や色数も豊富なため、デザイン性が高いというメリットもあります。

まとめると…
  • 無機塗料は高い耐久性がある
  • 無機塗料は有機塗料よりもひび割れしやすい
  • 有機塗料は色味や色数が多くデザイン性が高い
  • 有機塗料の方が初期のコストが安い

代表的な無機塗料を紹介!

市場には様々な無機塗料が販売されています。無機塗料は品質の差が大きいので、商品を選ぶ際には粗悪品を選ばないように注意が必要です。

ここでは質の悪い商品を選ばないためにも、信頼性の高い代表的な無機塗料をご紹介していきます。

ダイヤモンドコート

ダイヤモンドコートは日本ペイントが、関東と愛媛のみで販売する無機塗料です。3年から7年という、長期間のメーカー保証があるのが特徴です。

ダイヤモンドコートで塗装すると、チョーキング現象が起こりにくく、日光や雨風による劣化も長期間防ぐことができます。またメーカー保証の範囲が広いので、付帯部分についても塗り直しの対象となり便利です。

無機ハイブリッドクリヤーJY

無機ハイブリッドクリヤーJYは、アステックペイントが販売する無機塗料です。紫外線が強いオーストラリア生まれの塗料で、紫外線に大変強く耐久性が高いという特徴があります。

耐候性が非常に高い塗料なので、直射日光がたくさん当たる場所や、風雨が多い場所での塗装に適しています。過酷な環境でも劣化しにくい塗料を選びたい方におすすめの塗料です。

セラミタイトペイント

エスケー化研も、セラミタイトペイントという1液形水性無機塗料を販売しています。耐汚染性、乾燥性、作業性に優れている塗料です。

セラミックが配合されている無機塗料で、価格は1平米あたり1,400円程度と他のメーカーの無機塗料に比べて安価です。コストを抑えて無機塗料を使用したい場合に適しています。

KFスーパーセラ

KFケミカル株式会社が販売するKFスーパーセラは、しなやかで強靭な塗膜、高い親水性が特徴の無機塗料です。無機塗料のひび割れしやすい性質を克服するために、有機塗料を独自の割合で配合しています。

高い耐久性と適度な柔軟性があるため、ひび割れしやすい環境にも使用できる無機塗料です。メンテナンスの頻度を抑えつつ、ひび割れしない塗膜を作りたい時に適しています。

まとめると…
  • ダイヤモンドコートはメーカーによる長期保証がある
  • 無機ハイブリッドクリヤーJYは耐候性が高く過酷な環境に向いている
  • セラミタイトペイントは耐候性や速乾性に優れコストも抑えられる
  • KFスーパーセラは有機塗料の柔軟性も兼ね備えた塗料

無機塗料の業者選びの注意点とは?

無機塗料は高い耐久性を持ち、長期間美しい状態を保つことができます。しかし無機塗料を美しく塗装するには、熟練の技術が必要です。

施工実績が少なく技術が足りない業者に塗装を依頼すると、無機塗料本来のメリットを発揮できないこともあるので注意が必要です。ここでは無機塗料の塗装業者を選ぶときの注意点を、いくつかご紹介していきます。

悪質な業者には要注意!

無機塗料は高い耐久性のある塗料ですが、その分施工に熟練の技術が必要になります。安い費用で施工を請け負う業者は、塗装技術が足りていない可能性もあるので、注意が必要です。

また、訪問営業で無機塗料による塗装をすすめてくる業者も詐欺の可能性があるため避けてください。そのほか無機物の比率が著しく低い粗悪品を高い価格で販売している業者もいるので、商品名を調べずに購入するのはやめましょう。

大手メーカーの無機塗料より安い、業者オリジナルの無機塗料を販売しているケースも注意が必要です。大手塗料が多くのコストをかけて作っている商品よりも高品質で低価格な塗料を、中小の企業が開発できる可能性は低いでしょう。

施工は実績のある業者に頼む

無機塗料は無機物が含まれるだけに、塗装には熟練の技術が必要です。熟練した技術がない業者や職人に依頼すると、無機塗料本来のメリットを発揮できず、1年ほどで塗装が劣化し剥がれてしまうリスクがあります。

無機塗料の塗装には相応の技術が必要ですが、施工価格も高額になります。安価だからと言って実績のない業者に依頼すると、施工不良を起こす可能性もあるのでご注意ください。

無機塗料の塗装を依頼する際は、施工実績が豊富な信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

まとめると…
  • 悪質な業者は品質の悪い有機塗料を高額で売りつけてくることもある
  • 訪問営業の塗装業者は詐欺の可能性もあるので避ける
  • 信頼性の不明な無機塗料は購入しない
  • 実績のない施工業者には安くても依頼しない

無機塗料は高価だが高い耐久性がある塗料

無機塗料は他の塗料よりも高価格ですが高い耐久性を持つ塗料です。熟練した技術を持つ職人に塗装を依頼することで、他の塗料よりも長い耐久年数を実現することができます。

無機塗料を使って外壁を塗装することで、汚れにくくメンテナンスの手間が少ない外壁にすることができるでしょう。デザイン性よりも耐久性を重視する場合は、無機塗料での塗装がおすすめです。

高価でもメンテナンスの手間を減らしたい方は、無機塗料を使って汚れにくく長持ちする外壁を目指しましょう!

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