ブロック塀のある戸建てにお住まいの方も多いのではないでしょうか。
ブロック塀は耐久性や防犯性に優れているといった長所をもつ反面、適切なメンテナンスを怠ると倒壊のリスクがあるといったデメリットもあります。
「古くなったブロック塀はどうやって補修すればいいの?」「DIYでブロック塀を補強できる?」と疑問に感じている方も多いはず。
そこでこの記事ではブロック塀の基礎知識に加えて、その補修方法や費用の目安について徹底解説しています。ブロック塀の劣化症状が気になりはじめた方は、ぜひ最後までご覧ください。
- ブロック塀のメリットとデメリットとは?
- 補修の目安となるブロック塀の劣化症状は?
- 業者によるブロック塀の補修方法と費用は?
- DIYでブロック塀を補修する方法とは?
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目次
ブロック塀の補修方法が知りたい!
優れたコストパフォーマンスをもつブロック塀は、日本において最もポピュラーな塀のひとつ。
ブロック塀があると外から家の中が見えにくくなりますし、敷地内に侵入しにくくなるため、プライバシーや防犯の観点からブロック塀を設置するご家庭も少なくありません。
他方で、ブロック塀は重量があるため、万が一倒壊してしまうと重大な事故を招いてしまうことも…。倒壊リスクを減らすためには、建築基準法を厳守してブロック塀を設置すること、定期的に補修をおこなうことが不可欠です。
ブロック塀の補修の目安やその方法についての知識を得て、ご自宅のブロック塀を適切にメンテンナンスしましょう。
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ブロック塀のメリットとデメリット
住宅街を歩けば、ブロック塀が設置された多くの住宅を目にすることでしょう。ブロック塀は私たちにとってとても身近な塀ですが、そもそもどのような性質があるのでしょうか?
ここではまず、意外と知らないブロック塀のメリットとデメリットについて解説していきます。
ブロック塀のメリット
ブロック塀の主なメリットとして挙げられるのは、以下の3つです。
- プライバシーを守れる
- 防犯性が高い
- 耐久性が高い
外から室内が見えにくくなるためプライバシーが確保できるということ。
人通りや交通量の多い道路に面した住宅でも、ブロック塀を設置することで外から家の様子が見えてしまうのを防げるのです。
また、ブロック塀はある程度高さがあり乗り越えるのには手間がかかるため、フェンスなどと比べると防犯性が高く、敷地内に侵入されにくくなると言えるでしょう。
メンテナンスの手間が少なくてすむというのも、ブロック塀ならではの長所。耐久性が高く、基本的には洗浄以外のメンテナンスをせずとも30年はもちます。
ブロック塀のデメリット
ブロック塀の欠点としては、以下のようなものが挙げられます。
- 開放感がない
- 防犯性に穴がある
- 倒壊リスクがある
フェンスと比べるとブロック塀は見る人に圧迫感を与え、家を手狭に感じさせるという欠点があります。高さも密集性もあるため、風通しも悪くなるでしょう。
また、ブロック塀は確かに侵入までのハードルを高くしてくれるものの、塀の内側に侵入されると防犯性が一気に低下するというデメリットも…。
ひとたび敷地内に入ってしまえば外から中の様子が見えにくくなるため、プロの空き巣にとってブロック塀は好ましい存在ですらあるのです。
加えて、軽量なフェンスと比べるとブロック塀は重量であり、地震で倒壊してしまうと重大な事故を招くリスクがあります。
実際に地震によってブロック塀が倒れたために、下敷きになって死亡する事故が起きていることを知っておく必要があるでしょう。
ブロック塀の補修が必要な劣化サイン
ブロック塀の劣化症状を放置していると家全体の美観が損なわれるだけでなく、耐久性が低下し、地震発生時に倒壊してしまう危険性すらあります。
こうしたリスクを排除するためには、倒壊の要因になる劣化サインを見逃さないことが大切。そこで以下では、ブロック塀の補修の目安となる劣化サインについてチェックしておきましょう。
ひび割れ・欠け
ひび割れが出た場合は、ブロック塀の補修が必要です。髪の毛の細さほどの微細なひび割れのことを「ヘアークラック」と呼ぶのに対して、それよりもひび割れの幅や長さがひどいものを「構造クラック」と呼びます。
構造クラックを起こしている場合は倒壊などの危険性があるので、早急に補修しましょう。
他方で、ヘアークラックの場合は今すぐに補修をしなければならないというわけではありませんが、放置しておくと構造クラックに発展しかねないため、できるだけ早めに補修をしておいたほうがよいでしょう。
またブロック塀が欠けると、そこからどんどん損傷が広がってしまいかねません。欠けた部分から雨水が内部に侵入すると内部の腐食の原因となり、倒壊のリスクが高まるので補修が必要です。
ブロック塀が傾いている
内部の鉄筋の腐食が進むとブロックの重さを支えられなくなり、ブロック塀そのものが傾いてしまうことがあります。
傾きはブロック塀の耐久性を低下させ、倒壊のリスクを高めるのでため急いで補修をおこないましょう。
鉄筋がむき出しになっている
欠けなどの経年劣化によって、内部の鉄筋がむき出しになっているというのも補修が必要なサインのひとつ。
放置すると雨風にさらされた鉄筋が錆びて耐久性が低下してしまうため、早めの補修が必要です。
ブロック塀に穴があいている
穴があくというのもブロック塀によくある劣化サインです。小さな穴ならばそれほど心配する必要はありませんが、穴の大きさによっては倒壊のリスクもあります。
また、最初は小さな穴であっても放置するとだんだんと穴が大きくなり、ブロック塀が崩れる恐れもあるので要注意。
- 補修のサイン1:ひび割れや欠け
- 補修のサイン2:内部の腐食によってブロック塀が傾く
- 補修のサイン3:内部の鉄筋が見える
- 補修のサイン4:穴があいている
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ブロック塀を補修せず放置すると…
補修工事にはお金も時間もかかるもの。「これくらいならばまだ大丈夫」と安易に捉えて、ブロック塀の劣化サインを見逃してしまうとさまざまな弊害が生まれます。
ここからは、ブロック塀を適切に補修しなかった場合のリスクについて確認しておきましょう。
外観を損なう
ブロック塀は家の外観を大きく左右するため、ひび割れや錆びなどを放置すると家そのものの見栄えが悪くなるでしょう。
最初は軽微な劣化サインであっても時間が経つにつれて劣化が進行するため、家がどんよりと暗くボロボロな印象をもたれることに…。
倒壊する危険性
家の美観が損なわれるだけならばまだしも、傾きなどの深刻な劣化症状を放置しておくと地震発生時などにブロック塀が崩れてしまう恐れがあります。二次被害が発生する可能性も高いでしょう。
ブロック塀の劣化は早めの補修を
劣化したブロック塀は人を巻き込んで倒壊する恐れがあり、死亡事故の原因となりかねないため、早急に補修が必要です。
適切なメンテナンスを怠り、万が一死亡事故を起こしてしまったならば高額な賠償金を請求されることも…。
- 家全体が古びた印象になってしまう
- 軽度の地震でも倒壊する危険性が高まる
- ブロック塀の倒壊が死亡事故を招くことも
ブロック塀の補修方法
ここまで見てきたように、劣化症状が出たときにはできるだけ早くブロック塀を補修することが大切です。
では、具体的にどのような手順で補修をおこなうのでしょうか?以下では、ブロック塀の補修方法についてチェックしていきましょう。
ブロック塀の塗装
塗装には、ブロック塀の美観を高めると同時に汚れやカビ・コケなどの付着を防ぐ役割があります。塗装が剥げてしまえば表面に汚れが付きやすくなり、ブロック塀の見栄えも悪くなってしまうことに…。
メンテナンスでは、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗装をするのが一般的です。軽度な劣化症状ならば、以下のようなものを使ってDIYで塗装をおこなうことも可能。
- 下塗り塗料
- 仕上げ塗料
- ローラー
- ハケ
- 洗浄ブラシや高圧洗浄機
- 養生シート
- マスキングテープ
塗料の飛散を防ぐために、まずはシートやマスキングテープを使用してしっかりと養生作業をおこないましょう。
表面に汚れやカビ・コケが付着したままだと塗料がすぐ剥がれてしまうため、高圧洗浄機などを使用して塗料が定着しやすい状態を整えておきます。
面積の大きい部分はローラーを使用し、ブロックとブロックの境目などはハケを使用すると綺麗な塗装に仕上がるのでおすすめです。
ひび割れの補修
ひび割れを起こしたブロック塀の修理では、コーキング材を注入します。必要な道具として、以下のようなものが挙げられます。
- コーキング材(補修材)
- コーキングガン(補修材を注入する道具)
- ヘラ
- プライマー(下塗り材)
- ブラシなどの洗浄道具
欠けの補修
ブロック塀の欠けは、以下のような道具を使って補修をおこないます。
- モルタルの原料(補修材の原料)
- 水
- コテ
- 洗浄ブラシなどの塀を洗う道具
まずは、モルタルの原料と水を混ぜ合わせて補修材となる「モルタル」を作り、欠けの部分を洗浄してからモルタルを塗っていきます。
塗装はマストではありませんが、必要に応じて塗装をおこなう場合も。
ブロック塀の補修はDIYでも可能?
信頼できる業者にブロック塀の補修工事を依頼するのが一番ですが、費用がかかってしまうというデメリットも…。
「できるならば費用を抑えてブロック塀のメンテナンスをおこないたい」と考えている方も多いことでしょう。
では、ブロック塀の補修はDIYでもできるのでしょうか?
小さなひびや欠けならDIYでも補修可能
結論から言うと、軽微な劣化症状ならばDIYでもブロック塀の補修が可能です。ただし、補修に失敗するとすぐに塗料が剥がれてしまう恐れがあることに要注意。
その場合は業者に依頼して再補修をしてもらうことになるため、かえって費用と時間がかかってしまうでしょう。
劣化が進んでいる場合は業者に依頼を
ひび割れや欠けが広範囲に及んでいたり、内部の鉄筋まで劣化が進んで傾きなどの深刻な劣化症状が出ている場合には、DIYでの補修は不可能です。
深刻な劣化症状の補修においては高い技術力と豊富な知識が必要になるため、業者に補修してもらいましょう。
業者選びにおいては、知人からの口コミなどでいくつかめぼしい業者を絞り込み、相見積もりをおこなってみてください。見積もりを比較することで、適正な価格・施工内容の優良業者を選びやすくなるはずです。
- 軽微な劣化症状→DIYでも修理が可能
- 深刻な劣化症状→業者に依頼するしかない
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ブロック塀の補修にかかる費用
ブロック塀の劣化サインが出始めたときに気になるのが、「補修にどれくらいの費用がかかるのか」ということでしょう。
そこでここからは、DIYと業者に依頼した場合の補修費用の目安についてご紹介していきます。
DIYの場合
DIYならば3,000円〜5万円ほどで補修が可能です。補修の範囲が広範に及ぶ場合は数万円ほど費用がかかります。
他方で、一箇所だけ軽微な劣化症状が出ている場合には数千円ほどで補修できるのでお得だと言えるでしょう。
業者の場合
業者に補修を依頼した場合の費用の目安は3〜20万円ほどです。ただし、大きく破損していてブロック塀を作り直す必要がある場合には、30万円以上かかることもあります。
- DIY:3,000~5万円前後
- 業者に依頼:3~20万円前後
ブロック塀の補修にかかる費用
「DIYで適切に補修作業ができる自信がない」という理由で業者に補修工事を依頼する方も多いはず。それでも、できるだけ費用を抑えたいものです。
以下ではブロック塀の補修費用を抑えるコツについてご紹介していきますので、ぜひ参考になさってみてください。
火災保険が適用されないか確認する
敷地内に設置されたブロック塀であれば火災保険の対象となる可能性があるので、契約内容を確認してみてください。
契約内容によっては、火事だけでなく風災や水災、雪災などの自然災害によるブロック塀の破損も保険の適用対象となります。
なお、自然災害による破損が発生してから3年経つと保険金が受け取れなくなってしまうので、できるだけ早く保険会社に連絡をすることが大切です。
コチラの記事では火災保険について詳しく条件や申請方法を解説しています。実際の事例もいくつか紹介しているのでぜひご覧ください。
自治体の補助金制度を調べる
リフォーム工事に対して補助金を設けている自治体もあります。お住まいの地域の情報をチェックして、自治体の補助金制度が利用できないかどうか調べてみましょう。
- 火災保険が利用できるかどうか確認する
- 自治体の補助金制度を利用できるかどうか調べる
ブロック塀の正しい補修方法を知っておこう
今回はブロック塀によくある劣化症状や補修の方法・費用についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ブロック塀は耐久性が高く、30年ほどメンテナンスが必要ないと言われていますが、耐用年数内であっても劣化症状が出てしまうこともあります。
傾きや鉄筋の腐食などの劣化症状は放置しておくと倒壊につながりかねないため、補修の目安となるサインを見逃さないことが大切です。
ブロック塀に関する正しい知識を得て、適切な時期にメンテナンスをおこなうようにしましょう。
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