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「ALC外壁」とは?その特徴とメリット&デメリットを紹介!

ALC外壁とは? 外壁材の基礎知識から塗装のポイントまで解説!

「ALC外壁」って、あまり聞きなれない言葉ですよね。「そもそもALCって何?」という方も多いのではないでしょうか。

「ALC外壁」は、新築やリフォームをお考えの方にはぜひ知っておいて欲しい、優れた機能をたくさん備えた外壁材なのです。

この記事ではALC外壁とは何か、そしてALC外壁の特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説します。お住まいに合った外壁材をお探しの方はぜひ参考にしてください。

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この記事の監修者
  • 高城 和幸
    和やか株式会社 想いを形に工房 代表
  • 30年の現場経験からお客様に寄り添った提案を心掛けている。お客様に寄り添った提案を心掛ける。 2022年に『一般社団法人木造住宅塗装リフォーム協会』の会員となり、正しい塗装工事を地域に広める活動を続けている。
    外壁塗装ほっとらいん編集部
  • 荒尾 薫
    外壁塗装ほっとらいんの相談・執筆担当
    ・外壁塗装業界でのアドバイザー10年以上
    ・12,000件以上のリフォーム相談に対応
  • 外壁塗装ほっとらいんは全国650社以上の優良塗装業者が加盟する塗装ネットワーク。塗装業者選びに悩む方のための中立的な紹介サービスです。

    外壁材「ALC外壁」ってどんなもの?

    外壁材「ALC外壁」ってどんなもの?
    外壁材「ALC外壁」ってどんなものかを確認する前に、ALC外壁の「ALC」の意味についてご説明します。

    ALCとは、Autoclaved(気泡の入った) Lightweight(軽量の) aerated Concrete(コンクリート)の頭文字をつなげたもの。高温・高圧で蒸気養生した「軽量気泡コンクリート」のことです。

    ALCは高性能なコンクリートで、パネル状に加工された状態で使用されるのため「ALCパネル」と呼ばれています。超高層の建物から一般住宅まで幅広く使用されている外壁材です。

    また、「ALC」という名前から最近作られた外壁材のような印象を受けますが、実は100年以上も前から作り続けられている歴史の古い外壁材なのです。

    それでは、ALC外壁の基本的な知識をご紹介します。

    ALC外壁とは

    ALC外壁とは、は珪石・生石灰・セメント質に発泡剤を加え、スチール製のパネル型に流し込んで成形したパネルのこと。途中、高温・高圧の蒸気釜で十数時間かけて固めて作られます。

    外壁材の一種であるサイディングボードと似ていますが、ALCパネルはサイディング材に比べて倍以上の厚みがあるのが特徴です。

    ALC外壁のもっとも大きな特徴は、ALCパネル材に気泡が入っていることです。実際に ALCパネルの断面を覗いてみると、コンクリートの内部に小さな気泡が無数にあります

    通常のコンクリートは施工現場に原料を運び、その場所で固めるので品質が現場作業の精度に依存してしまうところがありますが、ALCパネルは工場で塗装も施されているためムラがありません。

    さらに、ALCパネルの生産には日本工業規格の認証が必要で、生産できるのが日本に3社しかありません。そのため製品の出来栄えにムラができず、高品質で信頼性の高い外壁材なのです。

    ALC外壁のメリットとは?

    ALC外壁のメリットとは?
    ALC外壁のメリットは、ALCパネルにあいている小さな無数の気泡とかかわりがあります。

    この章では、ALC外壁のメリットについて詳しくご紹介します。

    耐久性が非常に高い

    耐久性が非常にたかいことが、ALC外壁のメリットの1つです。ALCパネルは医療施設や高層ビルでも使われているほど、高い耐久性があるのです。

    一般的なコンクリートは有機材が含まれているため、時間が経つにつれてひび割れが起きたり、反りが出てしまいます。しかし無機材で作られているALCパネルにはそのような心配がありません。

    建て替えをせずに長く住み続けたい方におすすめの外壁材といえるでしょう。

    耐火性と断熱性を兼ね備えている


    耐火性と断熱性を兼ね備えているのも嬉しいポイント。

    ALC外壁は無機物で作られているので炎や熱の影響を受けにくく、有害物質が発生することもありません。火事に対する安全性を重視する方にとっては、とても重要なポイントですね。

    また、ALCパネル内部の無数の気泡がパネル内部に空気の層を作って外部からの熱を断つため、季節を問わず室内を快適に保つことが可能に。ALCの熱伝導率は、一般的なコンクリートの10%です。

    ALCパネルの断熱性のおかげで夏は涼しく、冬は暖かいお住まいを実現。さらに、真夏や真冬のエアコンや暖房の使用率を減らすことができるので、電気代の節約にもつながるでしょう。

    軽量のため耐震性が高い

    軽量のため耐震性が高いのもメリットです。

    ALCパネルは、非常に軽量で通常のコンクリートの約1/4くらいの重さしかありません。軽い素材なら職人も扱いやすく、施工のしやすさにつながります。施工がスムーズに行われれば工期も短くて済み、費用を抑えることもできるでしょう。

    軽量で建物へかかる負担も小さいため、地震に対する安全性も高いです。さらにパネルの特性をいかした施工法で、より地震に強くすることもできるため、耐震対策を考えられている方にはうってつけの外壁材といえます。

    高い遮音性で騒音対策にも最適

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    高い遮音性を誇るのも、ALC外壁の魅力です。防壁材や新幹線のホームなどにも使われているのは、ALCの遮音性によるところが大きいようです。

    ご近所の音が気になる方、騒音の多い場所にお住まいの方は新築やリフォームの際にALCパネルの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

    調湿性がある

    調湿性にも優れています。

    ALCの外壁は、結露などの発生を抑えることも可能です。水分量をコントロールすることで、室内の空気を快適な状態に保つことができます。

    外壁の塗装には防水塗装を行うことで、調湿性を維持することができるでしょう。

    ALC外壁のデメリットとは?

    ALC外壁のデメリットとは?
    ALC外壁のデメリットも気になるところですよね。メリットばかり見ていて、デメリットを見逃した…となると、失敗を招きかねません。

    ALCパネルのデメリットについても確認しておきましょう。

    唯一の弱点は耐水性

    唯一の弱点とも言えるのが、耐水性です。

    ALCパネルは多孔構造なので、防水性が期待できません。また、内部に小さな穴が無数にあいているため、スポンジのように水を吸収してしまいます。

    気泡内に水が入ると膨張し、ひび割れなどの原因となることも。特に寒冷地などでは、吸水した水が凍ることで剥がれ落ちてしまうこともあります。

    外壁表面にしっかり防水処理を施し、防水性の高い塗料を仕上げ材に使用することでこれらのデメリットを補うことは可能です。ただし、ALCパネルの耐久性は防水剤の寿命や劣化状態に大きく影響を受けることを認識しておく必要があるでしょう。

    パネル間のつなぎ目が多い


    パネル間のつなぎ目が多く、コーキングやシーリングが使われている部分が多いのも、気になるところです。

    どうして? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、つなぎ目が多いということはそれだけ水が入るリスクが高いということです。

    ALCパネルはサイディングボードよりもサイズが小さい分、つなぎ目が多くそこで使われているシーリング材が劣化してしまうと、そこから水が浸入しやすくなるためです。

    他の外壁材より費用がかかる

    他の外壁材よりも費用がかかってしまうのも、デメリットと言えるでしょう。

    ALC外壁は、JIS規格に基づいた安定した品質レベルと総合的な機能性が高い分、外壁材の価格としてはやや高くなる傾向があります。

    他の外壁材と比べて工期が短くなるので人件費を抑えることは可能ですが、ライフプランやメンテナンス頻度なども考慮した上で使用することをおすすめします。

    ALC外壁の耐用年数と費用

    ALC外壁の耐用年数と費用
    ALC外壁の耐用年数や費用も、外壁材を選ぶうえで重要なポイントですよね。

    ここからは、ALC外壁の耐用年数と費用について見ていきましょう。

    ALC外壁の耐用年数

    ALC外壁自体の耐用年数は10~15年ですが、コーキングの部分はやや耐用年数が短く、10年程度となっています。

    ALC外壁は耐久性、耐震性、耐火性に非常に優れた素材です。一方で、防水性に難があります。防水性に難があるため、耐用年数もあまり長くはありません。

    そのため、10年に1度ほど、点検が必要と言えます。

    ALC外壁にかかる費用

    ALCパ外壁にかかる費用は、単価で7,500円〜程度です。やや高額ですが、それだけ高品質でメリットの多い外壁材であるともいえるでしょう。

    ALCはパネルを張りつけて施工するため、シーリングが必須です。欠けたシーリングを補填する「打ち増し」と、既存のシーリングを剥がして新たに張り直す「打ち替え」の2つの方法があります。

    1㎡あたりの打ち増しは500〜1,000円、打ち替えは700〜1,300円が相場です。

    さらにALCパネルの塗装も必要です。以下の表に塗料別に費用をまとめました。

    塗料 1㎡あたりの単価
    ウレタン塗料 2,100〜3,100円
    シリコン塗料 2,730〜4,140円
    ラジカル塗料 2,930〜4,290円
    フッ素塗料 3,690〜4,700円

    シーリング法や使用する塗料にもよりますが、30坪の一般住宅をALC外壁にする場合のコストの目安は200〜300万円程度になります。

    ALC外壁にメンテナンスは必要?

    ALC外壁にメンテナンスは必要?
    ALC外壁にメンテナンスは必要です。では、どんなメンテナンスが必要なのでしょうか。

    実際に外壁材に選ぶならば、その後のメンテナンスも気になりますよね。確認していきましょう。

    ALC外壁の劣化症状

    ALC外壁の劣化症状には、どのようなものがあるのでしょうか。

    ALCパネルは耐久性は高いものの水に弱いため、お住まいの環境によっては劣化が進みやすいケースもあります。

    そこで、ALC外壁に見られる劣化症状について把握し、劣化症状が現れたら注意しましょう。

    劣化の種類 外壁の状態
    チョーキング 塗膜の劣化により、触るとチョークのような白い粉がつく
    変色・褪色 紫外線により色が褪せる
    塗膜の浮き・剥がれ 塗膜が劣化し、塗膜が浮いたり剥がれる
    ひび割れ コンクリートの表面に細かいひびが入る
    カビ・コケ・藻などの付着 パネル内部に雨水が溜まり、微生物が繁殖する
    シーリングの劣化  ALCパネルをつなぐシーリングが割れたり剥がれる
    破裂 パネル内部に水分が溜まって鋼材が錆び、片々に砕ける

    ALC外壁の点検時期

    ALC外壁の点検時期は、箇所ごとにも違います。最も劣化しやすいのは、コーキングと塗膜です。

    コーキングは、10年に1度を目安に補修を行う必要があります。

    ALC外壁では、防水面は塗料に頼っているため、塗膜の劣化は住宅に大きな影響があります。そのため、塗料に合わせて適切に塗り直しを行う必要があります。

    ALC外壁の補修・メンテナンス方法

    ALC外壁の補修・メンテナンス方法としては、外壁塗装だけでなく、ALCパネル間のつなぎ目(シーリング)のメンテナンスも必要です。シーリング材が劣化すると、そこから水が浸入して外壁や構造部材へのダメージに直結します。シーリング材に割れや剥がれを見つけたら、「打ち替え」や「増し打ち」で早めに補修しましょう。

    外壁の表面にひびが入ったり、外壁を触ってみて白い粉がついたら塗り替えのサインです。表面塗膜の防水性が失われるとALCパネル内部に水が浸透し、強度を保つための補強材の劣化につながります。それにより、ALC外壁材のメリットのひとつである耐久性が落ちてしまうのです。

    ALCの高い耐久性をいかすためにも、定期的に塗装メンテナンスを行うようにしましょう。

    ALC外壁の主なメーカーを紹介!

    ALC外壁の主なメーカーを紹介!
    ALC外壁の主なメーカーについて確認していきましょう。

    ALC外壁を扱うメーカーは複数ありますので、理想の仕上がりに合うメーカーを探すのも重要なポイントです。

    旭化成 ヘーベル

    旭化成は、化学、住宅、建材、医薬品等幅広い事業を行う日本の大手総合化学メーカーです。

    そんな旭化成が販売しているヘーベルは、災害に強く、優れた耐久性を持ちながら、環境にやさしいことが特徴です。

    公式サイトはコチラ

    住友金属鉱山シポレックス シポレックス

    住友金属鉱山シポレックスは、世界初のALCであるシポレックスを販売する会社です。

    シポレックスは、軽量で耐震性に優れるほか、遮音性や断熱性にも優れています

    公式サイトはコチラ

    クリオン株式会社 ALCクリオン

    クリオン株式会社は、ALCを主に扱う建材の会社です。

    ALCクリオンは様々なデザインがあり、デザインにこだわりたい方にも向いています。また、スカイツリーにも使われています。

    公式サイトはコチラ

    ALC外壁は耐水性は不安だが、耐久性や耐震性に優れた外壁材!

    ALC外壁は、初期費用はやや高くなってしまいますが、耐久性・耐震性・防火性に優れた外壁材です。

    そんなALC外壁について、確認していきましょう。

    メリットは、耐久性・耐震性・耐火性に優れている点です。
    ALC外壁の寿命は10~15年です。

    10年に1度の点検が必要です。

    必要なメンテナンスとしては、コーキングの打ち直しや、塗装の塗直しが必要になります。
     
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