サイディングとは、主に外壁や屋根に使用する薄い板状の外壁材のことです。施工の難易度が低く価格が安いことから近年人気がある外壁材となっています。
人気の高い外壁材、サイディングですが、補修はどれぐらいの周期でどのような補修をする必要があるのでしょうか。今回の記事ではサイディングの補修方法やその時期、費用などについてお伝えしていきます。
サイディングの補修について興味がある方は、ぜひご一読くださいね!
- サイディングとはどんな建材?
- サイディングの補修方法や補修時期、必要な費用
- 補修ごとの一般的なメンテナンス時期
- 業者を選ぶときの注意点
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目次
サイディングの基礎知識!
サイディングとは薄い板状の外壁材のことですが、様々な種類があり特徴なども異なります。
ここではサイディングについての基礎的な知識を概要としてご紹介していきます。
サイディングとは
サイディングとは、薄い板状の外壁材です。外壁を作るときは、この板状の建材を組み合わせながら平たく張っていきます。
素材は金属や木材、樹脂、陶磁器など色々なものがあり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが違います。耐用年数なども変わってくるので、総合的に判断しながら使用する外壁材を選ぶと良いでしょう。
サイディングの種類
サイディングには、主に窯業系サイディング、金属系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングの4種類があります。
窯業系サイディングは価格が安く、デザインが豊富なので多くの住宅に使用されている人気のサイディングです。金属系サイディングは素材がアルミやガルバリウム鋼板などの金属でできており、価格が最も安くて軽量なためこちらも人気があります。
木質系サイディングは温かみのあるデザインが特徴ですが、価格が最も高いので窯業系や金属系に比べるとそれほど需要は高くありません。樹脂系サイディングも価格が高く、また施工難易度が高いため需要は高くありませんが、メンテナンスがほとんど必要ないというメリットもあります。
サイディング外壁について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね!
サイディングにメンテナンスは必要?
サイディングを外壁に使ったら、定期的にメンテナンスをする必要があります。主なメンテナンスは補修と塗装で、塗装の塗り直しは少なくとも10年に1回は必要とされています。
そのほか窓枠などの接合部部に使用されているシーリングの劣化を補修するメンテナンスも必要です。
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サイディングのメンテナンス時期とは?
サイディングのメンテナンスはどれぐらいの周期で行う必要があるのでしょうか。
ここではサイディングの種類ごとに、必要なメンテナンスについてお伝えしていきます。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは概ね10年から15年に1度は、塗装の塗り直しが必要と言われています。塗装のほか、穴あきやひび割れなどを起こしたサイディングの補修や交換も必要です。
窯業系サイディングの中には、耐用年数がこれよりも多いタイプのサイディングがあります。また環境が過酷な場合は、一般的な耐用年数よりも短い期間で劣化することも。
劣化具合に合わせてメンテナンスした方が、確実にメンテナンスをすることができます。商品の仕様の年数よりも、実際の劣化具合で補修が必要かどうかは判断した方が良いでしょう。
金属系サイディング
金属系サイディングは金属素材や商品によってメンテナンスが必要な時期は異なります。しかし一般的には10年から15年に一度は塗り直しが必要です。
窯業系サイディングと同様、塗り直しのほかシーリングや破損個所の補修も大切です。定期的に点検しておくと、穴あきなどの被害を最小限にすることができます。
また金属系サイディングの中には錆に強いタイプのものもありますが、塩害が多い地域など錆びやすい場所では錆びが起こることもあります。環境によって耐用年数は変わってくるので、こちらも実際の劣化具合でメンテナンスの時期を判断した方が良いでしょう。
木質系サイディング
木質系サイディングのメンテナンスは主に塗装の塗り直しで、時期は窯業系や金属系サイディングよりも短く、7年から13年に1度必要と言われています。
木質系サイディングは窯業系や金属系よりも劣化しやすいので、なるべくこまめに状態をチェックした方が安全です。屋根や高いところなど自分では点検しにくい場所は、業者に依頼して定期的にてんけんしてもらった方が確実に補修することが出来ます。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは窯業系や金属系、さらに木質系よりも短い10年から20年に1回塗り直しやメンテナンスが必要です。サイディングの品質や、周辺の環境によってもメンテナンスが必要な時期は変わってきます。
こちらも建物の様子を見ながら補修が必要なようであれば、メンテナンス時期を待たずに点検や補修を行う方が良いでしょう。
劣化症状もメンテナンスのサイン?
サイディングも長い年月が経過することで、劣化していきます。劣化の程度やスピードは、材質や品質などによって左右されるため、それぞれの環境に合わせた時期にメンテナンスすることが大切です。
建物のある場所や環境、品質などによって耐用年数はバラバラになりやすいため、メンテナンスが必要かどうかは実際の劣化具合から判断した方が適切な時期を見抜きやすくなります。
また過酷な環境にある建物の場合、特に劣化しやすい傾向があるため、定期的に点検をした方が確実に補修やメンテナンスを行うことができるのでおすすめです。
サイディングの補修が必要な劣化症状
サイディングも年月が経過すると劣化していきます。ではサイディングにはどのような劣化症状があらわれるのでしょうか。
ここでは、サイディングが劣化したときに出てくる主な症状についてお伝えしていきます。
カビ・コケなどの発生
カビやコケは、いくつかの条件が揃った時に発生しやすいのが特徴です。たとえば川や池、畑など水場が近くにある場合、家の日当たりが悪い場合、外壁の近くに植物がある場合はカビやコケが付着しやすくなります。
サイディングにカビやコケが発生しても、表面に付着しているだけで内部まで侵食していないこともありますが、ひどい場合はシックハウスやアレルギーの原因になってしまうことも…。
掃除してもカビやコケが頻繁に発生するようなら、症状が進行する前に専門家に確認すると良いでしょう。
色褪せ
色褪せとはサイディングの表面の塗料が劣化して、色が薄くなったりはげてきたりする劣化症状です。色褪せだけが起こっている時点では、見栄えが悪くなっているだけなので大きなメンテナンスをしなくてもすぐに問題になるわけではありません。
ただし見栄えが悪いと気になっている場合は、塗り直しの作業をしても良いでしょう。また色褪せはチョーキングが起こる前の段階でもあります。
たかが色褪せと思わずに、チョーキングも起こっていないかを確認しておいた方が安全です。
ひび割れ
サイディングは薄い板状の外壁材なので、衝撃に弱く何らかの衝撃でひび割れなどの破損を起こすことがあります。ひび割れが起こると外壁材の内部に雨水などが浸透して、内部まで劣化が進行してしまう可能性があるので注意が必要です。
外壁にひび割れを見つけたら、なるべく早期に補修をしましょう。補修をするときは被害が他に広がっていないかも合わせて点検してもらうと確実です。
チョーキング
チョーキングとは表面の塗膜が劣化して、粉を吹いたような状態になる劣化現象です。塗膜の効果が切れ始めているので、なるべく早い時期に塗り直しが必要となります。
チョーキングを放置しておくと、そのうち塗膜が剥がれ落ちたり、膨らんできたりするようになります。そうなると塗装が剥がれたところから錆びが広がったり、劣化が進んだりするため要注意です。
塗膜のはがれは外壁材本体や建物内部にまで劣化を広めてしまう恐れがあるため、チョーキングが起きたら放置しないことが大切です。
破損
先ほどひび割れの項目でもお伝えしましたが、サイディングは薄い外壁材なので破損しやすいという特徴があります。台風などで落下物などが当たるなどで破損することもあり、破損を起こした場合は速やかに修理が必要です。
破損個所から内部が見えている場合は、建物内部の建材にまで劣化が広がっていく可能性が高いため、早急に補修を依頼してください。内部まで劣化が進行している場合は、張り替え工事が必要になることもあります。
破損を長期間放置するほど、建物内部にも劣化が広がる可能性があるので破損を見つけたら早めに対処しておくようにしましょう。
シーリングの劣化
シーリングは、サイディングボードの間の隙間を埋める重要な役割があります。一般的にシーリングはサイディングボードよりも経年劣化しやすいので、シーリングの傷みが出てきたら外壁の塗り替えやメンテナンス時期が近くなったと考えて良いでしょう。
シーリングが縮んで浮いてきたり、ひび割れやはがれなどが起こると、隙間から雨水などが浸入し雨漏りや外壁の腐食の原因になります。
サイディング材の耐用年数が十分に残っていても、シーリングのメンテナンスはこまめに行うようにしましょう。
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サイディングの補修方法と費用
サイディングにはどのようなメンテナンスの方法があり、費用はどれぐらい必要なのでしょうか。
ここではサイディングの主なメンテナンス方法と、その費用についてお伝えしていきます。
シーリング工事
シーリングとは、サイディングと窓枠など他の建材の隙間を埋める建材です。シーリングは劣化しやすいため、劣化してきたら適宜補修をしていくことが大切です。
一般的には古いサイディングを剥がしてから新しいシーリングを設置していきます。しかし業者によっては、古いシーリングの上から新しいシーリングを打ち増しする方法で補修をする場合もあります。
補修費用は1平方メートルあたり、打ち替えで700円から1,300円程度、打ち増しで500円から1,000円程度が相場です。工期は規模によっても変わりますが、一般的には1日、多い場合でも1週間程度でしょう。
塗装工事
サイディングの主なメンテナンスは塗装です。塗装が劣化してくると内部の建材まで劣化が進行していくので、劣化症状が出てきたら塗装の塗り直し作業が必要になります。
塗装の費用は使用する塗料や施工の難易度によっても変わりますが、一般的に1平方メートルあたり2,000円から4,500円程度。工期も規模によって変動しますが、3日から3週間程度かかることが多いようです。
サイディングの塗装についてはこちらの記事でも詳しく紹介します。ぜひご一読ください!
張り替え工事
張り替え工事とは、サイディングが劣化した場合にサイディング自体を交換する工事のことです。既存のサイディングを剥がしてから、新しいサイディングを張っていきます。
施工費用はサイディングの素材や品質などによっても変わりますが、一般的に1平方メートルあたり1万円から2万円ほどです。工期も規模によりますが、1日から2週間程度必要となります。
なお、張り替え工事については以下の記事に詳しくまとめています。こちらもあわせてご覧ください。
日常的にできるメンテナンス方法も?
サイディングは日常的にメンテナンスをすることで、耐用年数を長く保つ効果が期待できます。日常的に行うことができるメンテナンス方法として、サイディングの汚れを洗浄する方法があります。
外壁についた土や砂などの汚れをホースと水で洗浄するだけでOKです。あまり強くこすりすぎると細かい傷がついてしまうので、できれば優しく洗い流すだけの方がおすすめです。
汚れの蓄積が気になるけど自分で洗浄するのは大変という場合は、業者に依頼して高圧洗浄機などで洗浄してもうらう方法もあります。工期としてはだいたい1日ぐらいで終わることがほとんどです。
サイディングのメンテナンスプランの立て方
サイディングのメンテナンスをするときは、あらかじめプランを立てておくと効率的にメンテナンス作業を進めることができます。
ここでは場所ごとのメンテナンスの周期についてお伝えしていきます。プランを立てるときの参考になさってください。
シーリング工事の場合
シーリングのメンテナンスはだいたい7年から10年周期で行います。シーリングの補修自体はそれほど大規模なものでなければすぐ終わるので、計画を綿密に立てて置く必要はないでしょう。
概ね7年程度が経過したらシーリングの状態をチェックしておいてください。劣化症状が出てきたら、シーリングの補修作業を行えば水漏れなどの心配はありません。
シーリングが劣化するとそこから雨水などが染み込みやすくなります。シーリングの劣化を甘く見ずに、劣化症状が見られたら早めの修復作業が大切です。
塗装工事の場合
塗装については10年から15年周期でメンテナンスを行うのが適当とされています。ただし環境によっては劣化が早いこともあるので、実際の劣化具合に合わせてメンテナンスをした方が確実です。
外壁と屋根の塗装時期を合わせておくと足場を組む費用を節約できたり、工事が一度に終わったりとメリットが多くなります。塗料を選ぶときに、屋根と外壁の耐用年数を合わせておくのも一つの方法です。
屋根は外壁に比べて紫外線など過酷な環境になることが多いので、外壁よりもワンランク上の塗料を使うとメンテナンスの時期を合わせやすくなりますよ。
張り替え工事
張り替え工事はだいたい20年から30年に1度行うのが適当とされています。ただし実際の破損状況を見ながら補修を行う方が、確実に補修をすることが出来るので安心です。
こちらも屋根と合わせると工事が一度に住んで便利ですが、張り替え工事は高額になるので、時期をずらして工事を行っても良いでしょう。また、サイディングはカバー工法もできるので、費用を抑えたい場合は外壁の上にサイディングを張り付けるカバー工法もおすすめです。
また雨漏りが起こると被害が深刻になるのは屋根の方です。さらに屋根は外壁よりも普段目にすることが少ないので、破損していても気が付きにくいことがあります。
屋根や外壁は定期的な補修工事や張り替え工事に加えて、点検も適度に依頼しておいた方が破損に気が付きやすくなるため安心です。
外壁の洗浄
外壁の洗浄はだいたい1年周期で行うのが良いとされています。汚れがつくと錆びの原因になることもあるので、汚れたら随時洗浄するのが理想です。
ただし外壁の高いところや屋根については、自分で洗浄するのが難しいということもあります。そういった場合は無理をせずに業者に依頼すると安全かつ確実に洗浄することが可能です。
サイディングの補修はDIYでも可能?
ここまで見てきたように、劣化症状の種類や程度によってサイディングの補修方法も変わってきます。
「何十万円も何百万円も外壁の補修にお金をかけたくない」「どうにかしてサイディングの補修費用を節約できないだろうか?」と考える方も多いはず。
では、サイディングの補修はDIYでもできるのでしょうか?
簡単な補修であればDIYでもできる
結論から言うと、ひび割れ程度の簡単な補修ならばDIYでも可能です。塗装やシーリングに関しては「絶対に無理」というわけではありませんが、高度な技術が求められるので素人がDIYをしようとしても難しいでしょう。
なお、高度かつ専門的な技術と知識が必要となるカバー工法や張替えは、DIYは不可です。
DIYでの補修に必要な道具
では、簡単な外壁の補修をDIYで行う場合、どのような道具が必要なのでしょうか?
外壁の劣化症状の種類や程度によって必要な道具は若干変わってきますが、絶対に必要なアイテムは以下の通りです。
- シーリング
- 塗料
- ハケ
- ローラーとローラーバケット
- 汚れてもいい服や軍手
- 養生道具(マスカー、マスキング、養生テープ)
- ハシゴや脚立
パテ塗りと呼ばれる下地の処理などDIYで行うにあたっては、服も作業箇所周辺も汚れてしまうため、汚れてもよい服や軍手を着用したり、しっかりと養生をして周囲の汚れを防ぎましょう。
養生作業を怠ると、周辺に塗料が飛び散ってしまい、見た目的によくありません。なお、シーリングや塗料は専門店に行けば購入することができます。
DIYで補修する際の注意点①高所は避ける
塗装のアルバイト経験などがない場合、DIYで補修を行う際にはさまざまな点について注意する必要があります。
たとえば、足を滑らせて怪我をする可能性があるので、高所は自分で工事するのは避けましょう。
怪我だけで済まず、命を落とす重大事故に発展する可能性もあります。
DIYで補修する際の注意点②塗料の飛沫を防止する
事故以外でも近隣住宅への塗料の飛散に注意する必要があるでしょう。塗料を物に付着させると高額な賠償金を請求されてしまうことも…。
そうなるとDIYで修繕費を抑えるつもりが、かえってお金が出て行ってしまいます。養生作業を徹底して行うことで、近隣住宅や車・バイクなどに塗料が飛び散らないように注意しましょう。
住宅が密集した地域にお住いの場合、気をつけて作業をしていても近隣の迷惑になる場合もあります。念のため、作業前に挨拶に伺っておけば安心でしょう。
サイディングの補修を業者に頼む時の注意点
サイディングのメンテナンスを業者に依頼するときには、どんな点に注意したら良いのでしょうか。
ここではサイディングのメンテナンスを業者に依頼するときの注意点のほか、業者の選び方などについてもお伝えしていきます。
複数社から見積もりをしてもらう
業者に作業を依頼するときは、メンテナンスに限らずですが複数の業者から見積もりを取ることが大切です。複数の業者から見積もりを取ることで、施工費用だけでなく工事の内容についても比較検討することができます。
業者1社だけから見積もりを取ると、例え高額すぎる工事だったとしても気づくのが難しくなります。そのほか手抜き工事の内容を見積もりに乗せてきても気づけません。
自社施工する会社を選ぶ
大手の施工業者に依頼すると、実際に工事をするのは下請けが行うことが多くその際の仲介料を取られることがあります。地元密着型の業者に多いですが、自社施工の業者に依頼すれば仲介料の分だけ費用が安くなりお得です。
また地元密着型の業者に依頼すれば、地元特有の気候の問題などにも対処してもらえる可能性が高くなります。業者に依頼するときは、地元密着型で自社施工の業者に依頼した方が良いでしょう。
訪問営業をする業者は危険
外壁やリフォーム業者の中には、訪問営業で依頼を取りに来る業者もいます。こうした訪問営業をしてくる業者の中には、詐欺や手抜き工事を行う業者が少なくありません。
強引に押しかけて工事をしていくなどの悪徳業者も多いため、訪問営業の業者に依頼するのは避けた方が無難です。業者に依頼するときはまずは見積もりを取って比較検討してから依頼する業者を決めましょう。
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サイディングは定期的な補修で長持ち
サイディングは窯業系や金属系など、様々な素材の商品があります。サイディングの素材によって、性質や耐久性などの特徴が異なるのでサイディングを選ぶときは、目的や用途に合ったものを選ぶことが大切です。
またサイディングは定期的にメンテナンスをすることで、耐用年数を長く保つことができます。適した時期に適した補修を行うことで、建物へのダメージを最小限に抑えることが可能です。
目的に合ったサイディングを選び、定期的ななメンテナンスをしていくことで、自宅のサイディングを長持ちさせていきましょう!
サイディングのリフォームについて気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてくださいね。
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