アルミサイディングとは、金属サイディングの一種です。ここではアルミサイディングについての特徴や、工事の方法、工事を行った際にかかる費用について、詳しくご紹介していきます。
外壁材には多くの種類があって、決められない!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな悩める方に必見の記事です!
- アルミサイディングって何?
- 工事にはどのくらいの費用がかかるの?
- アルミサイディングのメーカーやおススメ商品は?
目次
そもそも「アルミサイディング」ってなに?
アルミサイディングというものを初めて聞いたという人もいるのではないでしょうか。アルミサイディングとはどういうものなのか、その特徴についてまとめていきます。
アルミサイディングとは
アルミサイディングとは、断熱材の表面にアルミメッキを施したアルミプレートのサイディング材です。アルミサイディングはメリットが多いサイディングのため、各メーカーで取り扱われています。
実際に使用されている例もたくさんあり、今人気で注目のされている外壁材になります。
アルミサイディングの特徴
アルミサイディングの大きな特徴として、とても軽量であることがあげられます。そのため建物へかかる負担が少なく済み、耐震性に優れています。
そのうえ耐久性や耐候性も良く、外気温の変化などにも強い外壁材です。また、加工もしやすいため業者としても取り扱いやすいサイディング材になります。
このように、アルミサイディングはとても優秀な外壁材でメリットがたくさんあります。しかしメリットばかりではなくデメリットになる部分もあるため、それらについてこれからご紹介していきます。
- アルミサイディングとは、断熱材の表面にアルミメッキを施したサイディング材
- アルミサイディングは軽量で、耐震性や耐久性に優れている
サイディング外壁の種類や特徴についてさらに詳しく知りたい方は、次の記事もぜひ参考にしてください。
サイディング外壁とは?種類やメリット&デメリットまで徹底解説!
アルミサイディングのメリットとは?
アルミサイディングには、たくさんのメリットがあると前述しました。では、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、そんなアルミサイディングのメリットについて細かくご紹介していきます。
軽量で耐震性に優れている
外壁材にはモルタル、金属系サイディング、ACLパネルなど多くの種類があります。その中でもアルミサイディングはトップクラスの軽さを誇ります。
そのため、古い物の上から新しい物を取り付けるカバー工法に適しています。解体をする必要があまりないので、廃材がほとんど出ません。
またアルミサイディングは、耐震性にも優れています。建物を建てる際、建材の重量は耐震性に大きく関わってくるポイントです。重量が多くなる程、耐震性は悪くなってしまいます。
アルミサイディングは、他の外壁材に比べ耐震性が優れているといえるでしょう。
業者としても扱いやすく、アルミサイディングの大きなメリットです。
断熱性が高い
アルミサイディングは素材の主要部分を断熱材が占めているので、断熱性がとても高い外壁材です。アルミサイディングには、硬質発砲プラスチックフォームというものが裏打ちされています。
硬質発砲プラスチックフォームとは気泡の集合体で、その気泡の中に熱を閉じ込めてしまうのです。そのため外の気温から影響を受けにくく、家の中の温度を保つことができます。
アルミサイディングを使用することで1年通して過ごしやすく、快適な生活を送ることができるでしょう。
防水性が高く、錆びにくい
アルミサイディングは防水性が高く、金属サイディングの中でも錆に強いサイディングです。表面に金属である耐蝕アルミニウム超合金を採用しているため、透水や吸水をすることがありません。
そのため雨風をしっかりと防ぎ、住宅を劣化から守ってくれます。アルミサイディングの防水性は、寒冷地においても劣ることはありません。
寒冷地では、窯業系サイディングボードなどの場合『爆裂』という劣化現象が起きてしまいます。
爆裂とは冬季に起こる現象で、外壁材に入った湿気が凍結と融解を繰り返すことで、ひび割れのようになってしまうものです。
しかしアルミサイディングであれば湿気が入らないため、寒冷地であってもその特性を発揮してくれますよ。
防音性が高い
アルミサイディングの主要部分は断熱材で、硬質発砲プラスチックフォームが使われていると前述しました。その硬質発砲プラスチックフォームは、断熱性だけでなく防音性まで高めることができます。
気泡が建物の中や外からの騒音を吸収することにより、生活音や騒音を抑えることができるのです。
さらにカバー工法で取り付けを行うことで外壁が二重になるため、より防音性を高めることができるというメリットもあります。
生活音を気にしなくてよくなると、とても過ごしやすくなりますよね。アルミサイディングは防音性が高いため、家で楽器を弾くなんて方にもおすすめですよ。
- アルミサイディングはとても軽く耐震性が高い
- アルミサイディングは断熱性が高い
- アルミサイディングは防水性が高く錆びにくい
- アルミサイディングは防音性が高い
アルミサイディングのデメリット
ここまでは、アルミサイディングの良い特徴についてご紹介してきました。しかしアルミサイディングには、メリットだけでなくデメリットも存在します。ここでは、アルミサイディングのデメリットについてまとめていきます。
価格が高い
そもそもアルミサイディングを含む金属サイディングは、他のサイディング材より価格が高くなる傾向があります。
アルミサイディングは、同じ金属サイディングのガルバリウム鋼板と比べても価格が高くなってしまいます。
得られるメリットが大きい分かかる費用も多くなってしまうため、「導入したいけど費用が、、、」と悩む方もいることでしょう。費用が大きいとどうしても導入しにくくなるものです。
導入を考えている人にとっては、とても大きなデメリットになるでしょう。
色が少ない
アルミサイディングは、色のバリエーションが少ないというデメリットがあります。金属系のサイディングになるため、他の外壁材に比べデザインの自由度は低いといえるでしょう。
窯業系サイディングの場合であれば、レンガや木目調などの豊富なデザインから選ぶことができます。
しかしアルミサイディングはデザインが限られるため、希望のデザインがあってもできない可能性があるので注意しましょう。
ですがアルミサイデイングは金属ならではなモダンな雰囲気を演出できるので、デザインが良くないわけではありませんよ。
衝撃に弱く傷がつきやすい
アルミサイディングはその名の通りアルミ合金を素材として作られています。アルミは衝撃に弱い素材のため、強い衝撃などを受けるとへこみやすいというデメリットがあるのです。
さらに、金属のため小石や砂がこすれるとすぐに傷がついてしまいます。また寒暖差や急な温度変化にも弱く、変形したりしてしまうことがあるので、建材選びなどにも配慮が必要になってきます。
- アルミサイディングは価格が高い
- アルミサイディングは色のバリエーションが少ない
- アルミサイディングは衝撃や急な温度変化に弱い
- アルミサイディングは傷がつきやすい
アルミサイディングとガルバリウム鋼板の違いとは?
アルミサイディングは金属系サイディングの一種です。ですが、金属系サイディングにはアルミサイディングの他に、もう一つ代表的な外壁材があります。それがガルバリウム鋼板です。
ここでは、そのガルバリウム鋼板とアルミサイディングの違いについてまとめていきます。それぞれの耐用年数、重さ、耐久性、遮熱性、価格の比較について一覧にしてみました。
アルミサイディング | ガルバリウム鋼板 | |
耐用年数 | 約30年 | 約20年 |
重さ | 軽い | やや軽い |
耐久性 | やや良い | 良い |
遮熱性 | 良い | やや良い |
価格 | 高い | やや高い |
同じ金属系サイディングであっても、それぞれ特性が違うことがお分かりいただけたでしょうか。外壁材を選ぶ際は、重視するポイントに合わせて選ぶように注意しましょう。
アルミサイディングの外壁にする工事方法
アルミサイディングを施工する際は、どのような工事方法で施工するのでしょうか。ここではアルミサイディングを施工する際の工事方法について、主な2つの方法をご紹介いたします。
張り替え
張り替えとは文字通り、既存の外壁を剥がしてアルミサイディングを張り付ける工法のことを言います。張り替えのメリットとしては、外壁をまるっきり新しいものにしてしまうので長く安心して住むことができます。
また、防水紙などの壁の内側もメンテナンスができることもメリットです。
ですが、張り替えにもデメリットがあります。張り替えのデメリットとしては、外壁の撤去と新設という大規模な工事のため工事費用が高く、工期が長いことです。
さらに、既存の外壁を撤去した際に廃材が出るので、その廃材の処分費用も重ねてかかってしまいます。
重ね張り
重ね張りとは前述したカバー工法のことで、既存の外壁の上からアルミサイディングを重ね張りする工法のことをいいます。この重ね張りにもメリットとデメリットが存在します。
まずメリットは、既存の外壁を撤去しないため、廃材が発生せず廃材の処理費用がかからないことです。また、工期も短くて済みます。
さらに、外壁が二重になるため耐熱性と防音性を増すことができることもメリットです。デメリットとしては、既存の外壁の劣化が激しいと施工ができない場合があります。
また、重量が多くなるため耐震性が悪くなる可能性がでてきます。
ですが、アルミサイデイングはとても軽い外壁材なので重量にはあまり影響しないでしょう。
- 張り替えは細部までメンテナンスができるため安心
- 張り替えは廃材が出るため工事費用が高く工期が長い
- 重ね張りは廃材が出ないため安価で工期が短い
- 重ね張りは施工できない場合があり耐震性が悪くなる
サイディングの張り替え工法・重ね張り工法については、以下の記事で徹底解説しています。ぜひご一読ください。
サイディングの張り替え費用は?そのメリットを重ね張りと徹底比較!
アルミサイディングの工事にかかる費用
アルミサイディングの価格が高いことは上記でもお話ししました。では、実際の工事にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。ここでは、アルミサイディングの実際の工事にかかる費用についてまとめました。
アルミサイディングの工事にかかる費用 | |
張り替え工事にかかる費用(30坪の住宅) | 約200~400万円 |
重ね張り工事にかかる費用(30坪の住宅) | 約200~400万円 |
上記の表を見てわかる通り金額に大きな差があるかと思います。性能やデザインの差が金額に影響を与えることがあります。また、決して安ければ良いというものでもありません。
アルミサイディングの価格や工事費用はメーカーによって変わってくるので、いくつかのメーカーに相談や見積もりをお願いしておくことをおすすめしますよ。
アルミサイディングの主なメーカー
『アルミサイディングの特徴は分かったけど、結局どこのメーカーがいいの?』と思う方もいるのではないでしょうか。
ここではアルミサイディングを取り扱う主なメーカーを、商品例を交えていくつかご紹介していきます。
YKK AP
YKK APは数ある外壁材メーカーの中でも、取り扱っているアルミサイディングの種類が特に多いメーカーです。その中でも『アルカベール』という商品は、なんと外壁材の中で最も軽いアルミサイディングです。
そのため建物への負担が少なく、耐震性は抜群といえるでしょう。また、高耐候塗料というもので表面をコーティングしているため劣化に強く、耐久性と耐候性にも優れています。
さらにデザインの種類も豊富に揃えているので、希望のデザインを見つけることができるかもしれないですね。
旭トステム外装
旭トステム外装は、軽量かつ高断熱なアルミサイディングを取り扱うメーカーです。その商品が『金属Danサイディング』というアルミサイディングです。このアルミサイディングの重量は窯業系サイディングのわずか1/8になります。
さらに、硬質発砲ポリウレタンを採用しているため、高断熱を実現しています。
東邦シートフレーム
最後にご紹介するのは東邦シートフレームです。このメーカーはアルミサイディングだけでなく金属サイディング全般に力を注いでいるメーカーになります。その中でも人気の商品は『ラピスV5AL』という商品です。
ラピスV5ALは、表裏5層の多重塗装が施されているアルミサイディングです。そのため耐久性が良く、さらにデザイン性にも優れています。
タイル調の仕上がりにできるため、『金属系サイディング特有の質感が苦手だけど機能性が高い外壁材にしたい』という方に非常に人気ですよ。
- YKK APはアルミサイディングの種類が豊富で『アルカベール』がおすすめ
- 旭トステム外装は軽量かつ高断熱な『金属Danサイディング』がおすすめ
- 東邦シートフレームは多重塗装が施された『ラピスV5AL』がおすすめ
アルミサイディングの工事を頼む業者の選び方
アルミサイディングなどの金属系サイディングは金属を扱うため、施工にはある程度の技術が必要です。そのため、専門の業者もいます。ここでは、施工を依頼する際の業者の選び方についてご紹介いたします。
板金専門の業者を選ぶ
板金工とは金属を扱った工事などを専門にしている業者のことを言います。専門業者なので技術力も間違いありません。やはり専門業者に頼むのが一番安心できるでしょう。
ですが一つ難点として、ただの塗装業者に比べ板金業者は数が少ないので注意しましょう。大きい金属板を保管するための保管所が必要になるため、塗料を保管するだけの塗装業者より難しいのです。
金属系サイディングは板金工の領域なので一度調べてみてくださいね。
自社施工をする会社にする
『大きな会社だから安心だろう』という考えで業者を選ぼうとしていませんか? 有名なメーカーだと確かに安心感はありますが、だからと言ってその業者にすぐに依頼するのは良くありません。
必ず依頼する前に、自社施工をしている業者かどうか確認するようにしましょう。自社施工していないハウスメーカーなどに依頼すると、下請けに工事を依頼する必要があります。
そのため、仲介料が余分にかかってしまうことがあるのです。仲介料は下請けの業者ではなく依頼者に請求が来るので、その分損をしてしまいます。
依頼をする際は、自社施工をしている実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。
施工実績が豊富な業者を選ぶ
依頼する際には施工実績を必ず確認するようにしましょう。金属系サイディングの施工には専門的な技術と知識が必要です。
施工実績の少ないメーカーに依頼してしまうと工事終了後に欠陥が見つかったり、工期が予定より伸びてしまう可能性があります。
施工実績の件数の目安として、1000件以上の施工実績があるかどうかを確認すると良いでしょう。確かな技術や知識があるというためには、1000件以上の施工実績があることが望ましいです。
たくさんの施工実績があった方が、安心して頼むことができますよね。
相見積もりをする
施工を依頼する際に、一社だけに絞って依頼しようとするのはとてもハイリスクです。一社だけだとその業者の見積もりが、妥当なものかどうかの判断を付けることができません。
高い費用を求められたり価格は安いが工事内容がわからなかったりしても、妥協してしまい後々後悔することになるかもしれません。
そのようなことが起きないために、必ず複数の業者から見積もりを取ることがとても大切です。信頼できるメーカーを選ぶよう心がけましょう。
アルミサイディングで快適な暮らし
いかがでしたでしょうか。今回はアルミサイディングについてその機能性や施工の際の注意点などについてまとめてきました。
たくさんの機能を備えており、そのどれもが高性能であることがこの記事でお分かりいただけたのではないでしょうか。
アルミサイディングは様々な状況にも対応がきき、住みにくいと感じていた要因を解消することができるかもしれません。
しかし、施工の際は様々な注意点もありました。その注意点に気を付けながら、施工の際は話をスムーズに進めましょう。
アルミサイディングを最初知らなかった方でも、興味を持っていただけたのではないかと思います。アルミサイディングはあなたの暮らしを快適なものにしてくれるでしょう。
サイディング外壁の費用について気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
外壁サイディングの価格を徹底比較!費用を抑えるポイントとは?
加盟店募集中!詳しくはこちらをクリック