防水工事は建物を雨水から守るための大切な工事です。防水工事について知りたい方は、ぜひ今回の記事をご一読ください。
- 防水工事とはどんな工事?
- 防水工事の種類とその特徴
- 防水工事が必要なケース
- 工事を検討した方が良い劣化症状とは
目次
防水工事とは?
防水工事とはどのような工事のことを言うのでしょうか。
ここでは、防水工事の概要や必要性、施工する場所などについてお伝えしていきます。
防水工事はなぜ必要?
防水工事は、建物を雨水などの水分から守るために必要な工事です。防水工事を行わないと、雨が降ったときに容易に雨水が建物内に浸入してしまいます。
雨水が建物内部に入り込むと、外壁の内部が腐食してしまい、建材が劣化します。そうなると、建物の全体的な劣化が進み寿命も縮んでしまうでしょう。
建物の良い状態を保ったまま、建物の寿命を縮めないためには、質の良い防水工事は欠かせません。
防水工事を行う場所
防水工事は主に、屋根や屋上、外壁の目地といった雨水が入り込みやすい場所に行います。屋上や外壁の他には、バルコニーやベランダの床などにも行われる工事です。
これらの場所に防水工事が行われることで、建物の内部に雨水が浸入することがなくなり、雨水による建物の劣化を防ぐことができます。
- 防水工事は雨水を建物に入れないために必要な工事
- 建物内に雨水が浸入すると建材の劣化が早まる
- 防水工事は主に屋根や外壁、バルコニーやベランダの床に行われる
防水工事の種類
防水工事には、アスファルト防水、ウレタン防水など、さまざまな種類があります。
以下に主な特徴を表にまとめましたので、ご参照ください。詳しい特徴などは後の章でお伝えしていきます。
防水工事の種類 | 主な特徴 | 工事費用(1平方メートルあたり) |
アスファルト防水 | アスファルトで防水工事をする。防水機能は高い。 | 8,000円ほど |
FRP防水 | ガラス繊維を含んだ塗料で行う防水工事。防水箇所の形状を問わない。 | 9,000円ほど |
ウレタン防水 | ウレタン塗料による防水工事。費用が安いが耐久性も低い。 | 7,500円ほど |
シート防水 | 防水シートによる防水工事。屋内防水には必須の素材。 | 屋上の場合7,000円ほど
室内の場合は1,000円ほど |
シーリング防水 | シーリングで目地の防水を行う工事。 | 1メートルあたり500円から1,200円程度 |
防水工事の種類と特徴①アスファルト防水
アスファルト防水とは、アスファルトを用いた防水工事のことです。
ここでは、アスファルト防水の特徴やメリットデメリットなどについてお伝えしていきます。
アスファルト防水とは
アスファルト防水とは、アスファルトを使って屋上を防水する方法です。アスファルトを屋上に張り付けて防水するため、かなり防水効果は高いと言われています。
アスファルト防水にも工事方法が複数あるので、それぞれの建物に適した工事方法を行うことが大切です。勾配が少なく、スレートなどが使えない屋根にも有効な防水方法となっています。
アスファルト防水のメリット・デメリット
アスファルト防水にはメリット、デメリットがあります。
主なメリットは、防水性が高いこと、また耐用年数が他の材料と比べて長いことが挙げられます。
一方デメリットは、アスファルトを高熱で溶かす処理をする際に、異臭や煙が発生することです。環境によっては、周辺からの苦情の原因になることもあるので、注意が必要でしょう。
アスファルト防水の工事費用
アスファルト防水の工事費用は、一般的に1平方メートルあたり8,000円程度です。アスファルト防水にも複数の種類があり、種類ごとに価格は異なります。
アスファルト防水の工事方法や状況によっても価格は変動するので、工事業者から見積もりを取得して費用を確認することが大切です。
- アスファルト防水とはアスファルトで防水する工事
- 防水性が高い
- 費用は1平方メートルあたり8,000円ほど
もちろんチェックは完全無料&匿名。
いくつかのチェック項目を入力するだけで、塗装にかかる適正価格が簡単にわかりますので、ぜひお気軽にチェックしてみてくださいね!
防水工事の種類と特徴②FRP防水
FRP防水とは、塗料を使った防水工事です。
形状を問わないので様々な場所の工事ができます。
FRP防水とは
FRP防水とは、プラスチックとガラス繊維の塗料を使ってバルコニーやベランダを防水する方法です。
アスファルト防水よりも見た目が美しいので、デザイン性を重視する場合にも重宝される施工方法となっています。
FRP防水のメリット・デメリット
FRP防水にもメリットとデメリットがあります。
FRP防水の主なメリットは、FRPが塗料なので塗装場所の形状がどんな形状でも防水可能である点と、ガラス繊維が入った塗料なので仕上がりがガラスのように美しくなる点です。
一方デメリットは、塗料の価格が高く、またひび割れを起こしやすいという点になります。耐久性や強度を求めるのであれば、FRP防水よりもアスファルト防水の方がおすすめです。
FRP防水の工事費用
FRP防水の工事費用は、塗料単価が高いなどの理由で1平方メートルあたり9,000円程度です。
見た目が美しい、防水する場所の形状を問わないなどのメリットを活かしたい場合はFRP防水で防水すると良いでしょう。
- FRP防水とはガラス繊維を含む塗料による防水工事
- 仕上がりが美しいがひび割れが起こりやすい
- 費用は1平方メートルあたり9,000円ほど
防水工事の種類と特徴③ウレタン防水
ウレタン防水とは、ウレタン塗料を使った防水工事です。
ここでは、ウレタン塗料を使ったウレタン防水についてお伝えしていきます。
ウレタン防水とは
ウレタン防水とは、ウレタン塗料を使って屋上やバルコニー、ベランダを防水する方法です。
アスファルト防水やFRP防水よりも気軽に防水できますが、耐久性が低いという難点もあります。
ウレタン防水のメリット・デメリット
ウレタン防水にもメリットとデメリットは存在します。
ウレタン防水の主なメリットは、塗料を使用するため防水する場所の形状を問わないという点です。また、ウレタン塗料は塗料単価がリーズナブルなので施工費用が安くなります。
主なデメリットは、アスファルトやFRPに比べると耐久性が低い点です。また、10年単位で塗り直しが必要になり、メンテナンスにコストが必要となります。
高い耐久性と防水性を得たい場合は、アスファルト防水の方がおすすめです。
ウレタン防水の工事費用
ウレタン防水の工事費用は、1平方メートルあたり約7,500円ほどです。
アスファルト防水やFRP防水よりも単価が安く、初期費用を低く抑えたい場合には向いている防水方法です。
- ウレタン防水とはウレタン塗料による防水
- 塗料の単価が安い一方で、耐久性も低い
- 費用は1平方メートルあたり7,500円ほど
防水工事の種類と特徴④シート防水
シート防水とは、シート状の防水素材を使った防水工事です。
ここでは、シート防水の概要やメリット、デメリットについてお伝えしていきます。
シート防水とは
シート防水とは、防水シートを使って屋上や屋根内部(ルーフィング)を防水する方法です。
シートを貼っていく工事なので、比較的作業しやすい防水工事でしょう。
シート防水のメリット・デメリット
シート防水のメリットとデメリットは、以下の通りです。
主なメリットとしては、屋上の場合は施工が簡単でかつ費用が安いという点があげられます。屋根内部を防水する場合は、雨漏りの防止ができます。
一方デメリットは、屋上の場合屋根の形状が複雑だと利用できないという点です。屋根内部を防水シートで防水する場合のデメリットは特にありませんが、屋根の内部を防水する場合には必須の防水素材でしょう。
シート防水の工事費用
シート防水の工事費用は、屋上の場合1平方メートルあたり7,000円程度です。
屋根の場合は、1平方メートルあたり900円から1,200円とリーズナブルになります。
- 防水シートを使った防水工事
- 屋根の防水をする場合は必須の素材
- 屋上の場合は1平方メートルあたり7,000円ほど
- 屋内の場合は1平方メートルあたり900円から1,200円ほど
防水工事の種類と特徴⑤シーリング防水
シーリング防水とは、シーリングという素材で目地から入る雨水を防ぐ工事です。
ここでは、シーリング防水についてお伝えしていきます。
シーリング防水とは
シーリング防水とは、シーリング剤を使って外壁の目地や窓サッシを防水する方法です。
タイルやスレートのつなぎめに弾力性のある素材を補填していくことで、防水機能を発揮します。
シーリング防水のメリット・デメリット
シーリング防水のメリットとデメリットは以下の通りです。
主なメリットは、外壁の目地部分を防水できる唯一の素材という点です。デメリットは、シーリングの耐用年数が短く、7年から10年程度で補修が必要になるという点があげられます。
シーリング防水の工事費用
シーリング防水の工事費用は、1メートルあたり500円から1,200円程度です。
- シーリングを使って目地から入る雨水を防止
- シーリングは安価だが耐用年数が少なく7年から10年で補修が必要
- 費用は1メートルあたり500円から1,200円ほど
防水工事が必要なケースとは?
防水工事が必要なケースとは、どのようなケースなのでしょうか。
ここでは、防水工事が必要になるケースをいくつかご紹介していきます。
前回の改修から10年経っている
屋根内部のルーフィングシート以外は、防水工事は10年が目安なので、10年を経過したら劣化の調査を依頼してください。
特に補修が必要な劣化症状がなければ様子見でも大丈夫でしょうが、補修する必要がある箇所が見つかった場合は、適宜対応していく必要があります。
劣化症状が出ている
シーリングが破損している、雨漏りしている、塗装がひび割れているなどの劣化症状が出ている場合は、補修をする必要があります。
劣化症状を放置していると、建物内部に雨水が浸入し劣化が進行してしまいます。
- 前回の補修から10年以上経過している場合は点検を依頼する
- シーリングや雨漏りなどの劣化症状がある場合は早急に補修する
防水工事を検討すべき劣化症状
劣化症状によっては、防水工事を検討した方がいい場合もあります。
ここでは、防水工事を検討した方が良い劣化症状についてお伝えしていきます。
剥がれや膨れ
特に塗装に多い現象ですが、防水のための塗料に剥がれや膨れといった現象が出てきたら防水工事を行うサインです。
シート防水の場合は、一部が剥がれている状態になっていたら補修工事なり防水工事なりを行いましょう。
ひび割れ
塗料や材料がひび割れを起こしていたら、早急に防水工事が必要です。
ひび割れを放置していると、その隙間から雨水が浸入して建材の劣化を早めます。ひび割れを見つけたら、放置せずに補修や工事を業者に依頼してください。
破損
防水シートや塗装の一部が下地ごと破損している状態のときも、補修が必要です。
防水シートや塗装の破損を放置しておくと、水分が建物内部に浸入して劣化を早めてしまいます。雨漏りをしているようなら、防水シートだけでなく他の建材も破損している可能性があるので、早急に調査を依頼した方が良いでしょう。
チョーキング
チョーキングとは、塗料の膜が劣化して触るとチョークのような粉がついてくる現象のことです。
チョーキングが起こると、塗膜がだいぶ劣化してきたことの証なので、起こった場合塗り直しなどのメンテナンスが必要となります。
- 剥がれや膨れなどの塗膜ほ劣化が出てきたら補修が必要
- ひび割れや破損は雨水の浸入の危険が高いので早急に補修が必要
- チョーキングが起こったら塗膜の塗り直しを検討する
防水工事にはさまざまな種類がある
防水工事とひとことで言っても、アスファルトを使ったり塗料やシートを使ったりと、様々な種類のものがあります。
勾配が少ない平らな屋上は、アスファルトで防水するのがおすすめです。一方ベランダの床など雨水が当たりにくい場所は、ウレタン防水やFPR防水など塗料による防水でも問題ない場合があります。
どの工法が適しているかは、依頼者の好みや環境や状況によっても異なるので当事者同士で相談し合いながら決めるのがベターです。
防水工事を行うときは、建物に合ったタイプの防水工事を選んで、満足度の高い防水工事をしてもらいましょう。
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