かつての日本の住宅の外壁は、モルタル外壁がほとんどでした。近年では「サイディング」という外壁材がよく使用されています。サイディング外壁はデザインが豊富で優れた機能もあり、新築でもリフォームでも人気の高い外壁材です。
とはいえ、外壁のリフォームなどそう何度も行うことではありませんから、外壁材を選ぶにも慎重になってしまいますよね。
この記事では、サイディングのリフォーム法である「張り替え」工法と「重ね張り」工法についてまとめました。それぞれの違いやメリット・デメリット、費用や施工方法について詳しくご紹介します。
外壁リフォームを検討中だけど、どんな方法があるかわからない、費用や工期も不安…、とお悩みの方は必見です!
- サイディングの「張り替え」と「重ね張り」の違い
- サイディング張り替えのメリット・デメリット
- サイディングを張り替える方法・費用
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目次
サイディングの「張り替え」と「重ね張り」どっちがおすすめ?
サイディングのリフォームで検索すると出てくる「張り替え」と「重ね張り」、一体何がどう違うのでしょうか?それぞれについてまとめました。
サイディング外壁について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
サイディングの補修方法は3種類
どれだけ綺麗な状態を維持しようとしても、経年劣化などで必要となる補修。サイディングの補修は主に次の3種類になります。
- サイディングの塗装
- サイディングの重ね張り
- サイディングの張り替え
「塗装補修」は、定期的なメンテナンスでよく行われる補修法です。塗装の剥がれや色あせといった軽度の劣化には対応できますが、ひび割れや破損、下地の劣化などには対応できません。
さらに、サイディング外壁で忘れてはいけないのが「シーリング」の補修です。
サイディング材は薄い板状の外壁材で、1枚1枚外壁の表面に張り付けて施工します。サイディングボードとサイディングボードの間に継ぎ目ができますが、そこをつなぐのが「シーリング」と呼ばれる弾力性のある詰め物です。サイディング材と比べてシーリングは劣化しやすいので、こまめなメンテナンスが必要になります。
サイディングの張り替えとは?
「張り替え」とは古いサイディング外壁を撤去し、新しいサイディング外壁を張り付ける施工法のことで、「部分張り替え」と「全体張り替え」の2種類があります。
「部分張り替え」は傷んでいる部分のサイディングのみを張り直すことです。使用する分のサイディング材の材料費と施工費だけで行うことができるので、全面張り替えと比べて費用は格段に安く済むのがメリット。サイディング材の問題を、コストを抑えてできるだけ早くどうにかしたい、という方におすすめです。
サイディング材自体に問題がある場合は、部分的に張り替えるだけでも対処できますが、下地材などに問題がある場合には不向きな方法です。
「全体張り替え」は、文字通り建物の外壁材をすべて撤去して、新しく張り替える方法のことを指します。現在の外壁をすべて剥がすことにより、下地材の状態をチェックできるので、現状の問題を確実に解消することができるでしょう。
使用していたサイディング材の撤去や処分にも手間や費用がかかりますが、工事後は新築同様の外観になります。外壁材の耐用年数が近づいていたり、外壁材だけでなく下地材に問題がある可能性が高い場合は、全体張り替えを行うのがおすすめです。
サイディングの重ね張りとは?
「重ね張り」は既存の古い外壁は残したまま、その上から新たにサイディング外壁を張り付ける施工になります。既存の外壁を撤去しない分、費用を抑えることができます。
しかし、現在あるサイディング材の上に重ねるため、新たに張り付けるサイディング材は限られてきます。窯業系サイディングのような重い外壁材を張ることは難しいためで、軽量な金属系サイディングが使用されることが一般的です。
- 軽度の補修であれば塗装補修
- 重度の補修が必要であれば「張り替え」か「重ね張り」
- シーリングは劣化しやすいので、こまめなメンテナンスが必要
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サイディング張り替えのメリット
それでは、サイディングを張り替えることでどんなメリットがあるのでしょうか?
外壁の内部構造をチェックできる
古い外壁を撤去するため、外壁の内部まで確認することができます。外壁材を剥がした際に外壁内部の下地材などをチェックすることができるので、必要に応じて補修もできるのがメリットです。
デザインを変えられる
既存の外壁材を撤去するのですから、新しい外壁のデザインをこれまでと全く違うものに変えることも可能です。色を変えたり柄を変えたり、見た目をガラッと変えることができます。
安心して長く住める
修繕作業によって装い新たに美しくなった家は、その後約20~30年はリフォーム不要となります。施工により不具合が取り除かれ、安心して暮らせるでしょう。
耐震性のアップ
既存の外壁より軽い外壁材を新たに施工すれば、地震対策になります。外壁が軽くなれば家そのものに与える負荷が軽減するため、耐震性アップに繋がります。
- 新築のようにデザインを一新できる
- 外壁の内側をチェックできるので安心して長く住める
- 重ね張りより重量が軽くなるため耐震性アップ
サイディング張り替えのデメリット
続いて、サイディング張り替えのデメリットを確認していきましょう。
既存の外壁を取り外す手間がかかる
張り替えるためには既存の外壁を取り外し、撤去する必要があります。
一方の重ね張り工法ではこの工程がないため、撤去の手間がかかりません。
費用がかかる
既存の外壁を取り外して撤去するには、その分の人手が必要になるため人件費がかかります。また、除去した外壁材は行政の定めた方法で処分しなくてはならないため、それにかかる費用も必要です。
重ね張り工法では、これらの費用も省くことができるのです。
工期が長い
既存の外壁の取り外し、撤去、処分は重ね張りでは行わない工程です。
そのため重ね張り工法と比べると、この工程の分の工期が長くなります。
- 古い外壁を撤去する手間が最大のデメリット
- 張り替えには工期も費用もかかる
サイディングの「張り替えvs重ね張り」徹底比較!
ご紹介した通り、張り替えと重ね張りのもっとも大きな違いは「既存の外壁材を取り除くか・残しておくか」ということです。
この違いによって、施工費用と施工期間も大きく異なってきます。
この章では、張り替え・重ね張りの価格と施工期間の長さを比較してみました。
価格面で比較!
まずは施工費用から。
家屋の大きさや施工箇所、サイディング材の種類によって金額が多少変わりますが、おおよその目安は以下の通りです。
施工方法 | 施工にかかる費用 |
張り替え | 200~280万円 |
重ね張り | 180~260万円 |
施工期間で比較!
既存の外壁材の撤去をするか・しないかで差が出ます。目安となる期間は以下です。
施工方法 | 施工にかかる期間 |
張り替え | 14~25日 |
重ね張り | 8~15日 |
張り替え・重ね張り、どちらの施工についても最低1週間以上はかかることを覚えておきましょう。これより短い施工期間を提示される場合は、悪徳業者の可能性があります。
また天気や家のつくりによって、同じ大きさの家でも施工期間が同じにならないことがありますので、その点は注意が必要です。
- 費用と施工期間を比べると「重ね張り」がお得
- 施工期間が短すぎる場合は悪徳業者の可能性がある
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こんな人にはサイディングの張り替えがおすすめ
数字だけ見ると、費用も施工期間も少なくて済む「重ね張り」工法が魅力的ですね。しかし、施工方法は費用や工期だけで決めるのではなく、現在の外壁の状態や条件も考慮する必要があります。
この章では、どのような外壁に「張り替え」工法が適しているかを見ていきましょう。
外壁の内部まで点検したい人
張り替え工法のメリットの項でもご紹介しましたが、張り替え工法では建物内部まで点検することが可能です。
そのため、現在雨もりや浸水など外壁に問題がある場合は、外壁材を取り除いて内部までチェックできる張り替え工法がおすすめ。外壁リフォームの際に下地材などの補修を同時に行えば、その後も安心して長く住み続けることができるでしょう。
前回のメンテナンスでカバー工法を行った人
カバー工法とは「重ね張り」のことです。重ね張りは既存の外壁の更に外側に新しい外壁を取り付けるため、どんどん壁がせり上がってきます。
そこにさらに新しい外壁を取り付けてしまうと、窓や室外機、ダクトなどが壁に埋もれてしまうため、家の外観を損ねてしまう場合があります。
すでに1度カバー工法(重ね張り)を行ったのであれば、その次の外壁リフォームは張り替えを検討しましょう。
屋根が大きく重い家に住んでいる人
耐震性の高い外壁材というと軽量なサイディングを思い浮かべる方が多いようですが、実際は屋根とのバランスが重要です。
屋根が大きく重いにもかかわらず外壁が軽すぎると、建物自体のバランスが崩れ、耐震性能が落ちてしまいます。軽いサイディング材の方が耐震性が高いイメージがありますが、大きく重い屋根の場合はある程度重量のある外壁材が必要なのです。
既存の外壁材が屋根の重量と釣り合っていない場合は、屋根にふさわしいサイディング材に張り替えることで家全体の耐震性能を維持できるようになるでしょう。
既存の外壁に反りがある人
シーリング劣化やひび割れなどは比較的補修しやすいですが、外壁に反りが出てしまっていると、その上から重ね張りを施工することは基本できません。既存の外壁が変形してしまっているような方には「張り替え」がおすすめです。
築30年以上の家で、それまで外壁リフォームをしていない人
サイディングの外壁の寿命が大体30年くらいになりますので、それを過ぎている場合は表面に出ていないだけで内部劣化が進んでいる可能性があります。
まだまだ長く住むことを想定されているのであれば、「張り替え」がおすすめです。
- 「張り替え」の施工で内部まで点検できる
- 「重ね張り」が施工済みの場合は次のリフォームは「張り替え」がおすすめ
- 築30年以上の場合は経年劣化が想定されるので「張り替え」がおすすめ
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サイディングの張り替え方法
それでは、サイディング外壁の張り替え方法について、順を追って見ていきましょう。手順を知ることで、業者との見積もりや施工方法についてのやり取りが円滑に進められるようになります。
足場の設置
家が2階建て以上であれば、安全に高所作業を行うために足場は必要です。足場の設置が終わると、作業で発生する粉塵が飛び散らないよう飛散防止シートをかけて完成。
この作業に丸1日かかります。
古いサイディングボードの撤去
新しいサイディングボードを取り付ける前に、古いサイディングボードを剥がして撤去します。撤去することで普段は見られない内側が見えるようになるため、このタイミングで内部に異常が無いかのチェックを行いましょう。
この作業には大体3~5日必要です。
下地材の修繕
古い外壁を撤去した際に、修繕の必要がある下地材が見つかった場合には修理を行います。これを行うことで、家の強度を高めることができるでしょう。
修理の必要な箇所や範囲、程度によって変わりますが、補修作業には大体2~4日かかります。
透湿防水シートの処理
下地材の修繕が終わったら、次は透湿防水シートを家全体に取り付ける作業です。断熱シートなどを施工する場合もこのタイミングとなります。透湿防水シートは湿気は通すが水は通さないシートで、雨水などから家を守る防水剤です。
この施工に大体1~2日かかります。
新しいサイディングボードの取り付け
取り付ける箇所に合わせて、加工したサイディングボードを取り付ける作業です。下から上に向かって、一面ずつ仕上げていきます。
この施工に大体8~14日かかります。
シーリング工事
いよいよ仕上げです。サイディングボードとサイディングボードの間や、ダクト回りなどの隙間ができている部分にシーリングを施工していきます。こうすることで気密性・水密性を高め、雨漏りなどを防ぐことに繋がります。
この施工には大体1~3日かかります。
足場の撤去
全ての施工が終了したら、飛散防止シートと足場を撤去します。大体1日かかります。
足場を撤去したら、清掃して終了となります。
サイディングの張り替えにかかる費用の内訳
実際に張り替えをするとなった場合、費用はどれくらいかかるのか、またその内訳はどうなっているのでしょうか?気になるお金の話、しっかりと把握しておきたいですよね?
施工を検討する際に色々と調べた後は、業者へ見積もりを依頼することになるかと思います。ここからは、サイディングの張り替えにかかる費用の内訳と、それぞれが何を指しているのか解説していきます。
張り替え費用の内訳①足場代
安全に施工する上で欠かせない足場。無いと高所作業がとても危険になることはもちろん、施工途中を確認することも難しくなります。ここを端折ってしまわないようにしましょう。
足場代は1㎡あたり600~800円が相場となります。
張り替え費用の内訳②施工費
実際の工事にかかる費用となります。そのほとんどは作業を行う人件費です。人件費と聞くと、人数を減らせば安くなると思いがちですが、人数を減らしてしまうと時間がかかってしまい、作業効率が悪くなります。
施工費は1㎡あたり2,500~3,000円が相場となります。
張り替え費用の内訳③材料費
施工で使用するサイディングボードやシーリング材、下地修繕などがあれば下地材の費用も含まれます。サイディングボードは材質によっても金額が異なるので、ご注意ください。
材料費は1㎡あたり2,000~10,000円となります。
張り替え費用の内訳④既存外壁材の撤去費用
張り替えに伴い、取り外した古い外壁の撤去・処分にかかる費用が発生します。産業廃棄物となるため、各家庭でゴミ出しするのではなく業者に依頼しましょう。
既存外壁材の撤去費用は1㎡あたり800~1,000円となります。
張り替え費用の内訳⑤シーリング打ち費
サイディングボードの目地にシーリング材を打ち込むには、シーリング打ち費がかかります。業者によっては施工費に含まれている場合もありますので、気になる際は確認しましょう。
シーリング打ち費は一式 50,000~100,000円となります。
張り替え費用の内訳⑥資材運搬費及び諸経費
資材運搬費は、材料を工場やメーカーから現場まで運ぶのにかかる費用です。送料と言ってもいいかもしれません。諸経費は各業者によって異なりますが、大体総工費の3~5%程度となります。少しでも気になったら直接業者に問い合わせましょう。
一式(あわせて)100,000~200,000円となります。
張り替え費用の内訳 | 費用相場 |
足場代 | 600~800円/㎡ |
施工費 | 2,500~3,000円/㎡ |
材料費 | 2,000~10,000円/㎡ |
既存外壁材の撤去費用 | 800~1,000円/㎡ |
シーリング打ち費用(一式) | 50,000~100,000円 |
運搬費・諸経費(一式) | 100,000~200,000円 |
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サイディングの張り替え費用、相場は?
張り替え費用を大きく左右する材料費について、さらに詳しく掘り下げていきましょう。サイディング外壁の材質別にメリット・デメリットも簡単にまとめました。
サイディング外壁の材質①窯業系サイディング
窯業系サイディングのサイディングボードは、粘土、ケイ砂、石灰岩などから陶磁器、瓦、ガラス、セメントなど、非金属原料を高熱処理して作られています。日本の住宅の外壁材の約80%を占めている、もっとも人気のあるサイディング材です。
窯業系サイディングのメリットは、デザインや色のバリエーションに優れていること。また、耐震性や防音性が高いことも人気の理由です。ポピュラーな外壁材であることから施工できる業者の数も多く、比較的費用を抑えて工事を行うことができます。
しかし防水機能がやや低いため、雨や雪などの水分を吸水しやすいというデメリットもあります。定期的なメンテナンスを怠ると、劣化の速度が速まる可能性が高くなるでしょう。
窯業系サイディングの相場は1㎡あたり2,000~8,000円、耐用年数は約7〜10年が目安です。
サイディング外壁の材質②金属系サイディング
金属系サイディングのサイディングボードは、表面にメッキ塗装が施された金属板に断熱材が裏打ちされた、厚さ15mm以上の金属製の外壁材です。
表面の金属板には、塗装ガルバリウム鋼板、塗装溶融亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム合金塗装板、塗装ステンレス鋼板の4種類のうちのいずれかが使われています。
金属系サイディングは非常に軽量で、断熱性・耐震性・耐凍害性・耐久性が高く、メンテナンス期間が長いことがメリットです。一方でデザイン性に劣るため、色やおしゃれなデザインを好む方には少々物足りないかもしれません。
金属系サイディングの相場は1㎡あたり4,000~7,000円、耐用年数は約10〜15年が目安です。
サイディング外壁の材質③木質系サイディング
木質系サイディングのサイディングボードは、天然の木材を板状に加工したものに、木目を活かす形で塗装が施されたものが一般的です。
木質系サイディングの魅力は、なんといっても天然素材ならではの温かみのある木の風合いでしょう。外壁に部分的に使用することでおしゃれなイメージを演出したり、経年に伴い風合いの変化が楽しめるのも人気の理由です。また、機能面でいうと断熱性や保温性に優れているというメリットもあります。
しかし木を加工する木質系サイディングは、職人の手間と技術が必要になるため、施工費用がやや高くなるのがデメリットです。
木質系サイディングの相場は1㎡あたり5,000~10,000円。一般的な耐用年数は約7〜10年です。
サイディング外壁の材質④樹脂系サイディング
樹脂系サイディングのサイディングボードは塩化ビニル樹脂でつくられています。海外での普及率が非常に高く、アメリカやカナダなどでよく利用されていますが、日本でのシェアは1~2%ほどだと言われています。
樹脂系サイディングのメリットは、軽量で耐凍結性や防火性に優れていること、塩害に強いことなどです。また水や湿気の影響を受けにくいため、錆や腐食の危険性もなく、持続的に高い性能が期待できるるでしょう。
しかし日本での普及率が低いため、施工できる職人が少なく、施工費用が高くなるというデメリットもあります。
樹脂系サイディングの相場は1㎡あたり3,500~9,000円、耐用年数は約10〜20年です。
各材質ごとに見ても、デザインや機能性によって費用が異なります。見た目なのか、機能性なのか、今後のメンテナンスなのか、それぞれの特徴を把握してサイディングボードの材質を決めるとよいでしょう。
サイディング材 | 費用相場 |
窯業系サイディング | 2,000~8,000円/㎡ |
金属系サイディング | 4,000~7,000円/㎡ |
木質系サイディング | 5,000~10,000円/㎡ |
樹脂系サイディング | 3,500~9,000円/㎡ |
サイディングの費用については、以下の記事にも詳しくまとめています。ぜひ参考にしてください。
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サイディングを張り替える際の注意点
実際にサイディングの外壁を張り替える際には、どんなことに注意すればいいのでしょうか?
サイディングを張り替える時に注意したいポイントをまとめました。
張り替えできない外壁もある?
サイディングに張り替えることが難しい外壁もあります。それは、モルタル外壁の場合です。決して張り替えができないわけではないのですが、塗り壁という特性上、部分的に張り替えるといった軽微な補修には不向きとされています。
モルタル外壁からサイディング外壁への張り替えを検討されているのであれば、すべての外壁をサイディングに張り替えるようにしましょう。
DIYはおすすめできない
リフォーム費用を抑えるために、DIYをお考えになる方もいらっしゃるかと思います。材料などをすべて揃えてしまえば、できないことはないのですが、おすすめはできません。
内部のチェックや補修など、外壁以外の部分の施工が必要になることもあり、またその部分を素人がやってしまうことで、伸ばすはずだった外壁の寿命を縮めてしまうことにもつながりかねません。
2階建てであれば足場は必須ですし、そもそも外壁は家の見た目の大半を構成する重要部分。外観を損ねてしまい、改めて業者に依頼する、となってしまっては元も子もありません。信頼できる業者選びが重要です。
業者選びは複数から
業者ってどうやって決めればいいの?どうやって探せばいいの?という方も多いのではないでしょうか。安易に近所だから、付き合いがあるから、だけで決めてしまうのはもったいない!本命の業者があったとしても、それ以外の業者からも見積もりを取りましょう。
複数の業者から同じ条件で見積もりを取ることを「相見積もり」といいます。相見積もりをすることで、本当に必要な施工や適正価格を見極めることができます。
相見積もりの目的は、業者の見積書を比較することなので、最低でも3社以上の業者から見積もりを取るようにしてください。複数を見比べることで、安すぎたり高すぎたりするおかしな業者を見つけることも容易になりますし、見積もりの際に「他社からも見積もりを取ってます」と伝えれば、価格を下げられることもあるようです。
「見積もりを依頼したら、その会社に工事を頼まないと悪いかな…」といった心配は無用です!優良業者であれば「相見積もりは常識」と理解していますから、しつこく連絡をしてくることはないはずです。逆に見積もりをしただけで工事を迫ってくる業者は、悪徳業者である可能性も考えられますので、避けた方が無難かもしれません。
優良業者の見極め方
優良業者かどうかを見極める大きなポイントが見積もりです。必要のない工事をすすめてくるような業者は悪徳業者の可能性が高いです。もちろん、必要な工事をきちんと提示してくれている業者もいますので、何かをすすめられたら全部ダメというわけではありません。
ただ、その場合は他の業者からも同様の工事をすすめられる可能性が高いため、ひとつの判断基準になるかと思います。
見積もりを取る際は、1社だけに依頼するのではなく複数の塗装業者で「相見積もり」を取ることで、ご自宅に必要な施工内容やその相場を正確に把握しやすくなります。
地域密着型の地元業者が安心!
大手業者の方が施工事例や実績が豊富なため、なんとなく安心感があるかと思います。ただ、大手業者による施工は基本的に下請けなどの協力業者が行なうことがほとんどです。そのため、中間マージンが費用に盛り込まれてることがあります。
地域密着で自社施工を行う地元業者であれば、中間マージンが無い分、費用を抑えることができること、また施工後にトラブルがあった際にすぐに見に来てもらえるという安心感が得られます。
工事中の注意点は?
施工中にも注意すべき点があります。それは2階部分の施錠です。工事中は足場が組まれているため、普段とは異なり2階にも外部から容易に侵入できてしまいます。
さらに飛散防止シートが付けられていれば外からは見えにくいため、室内に侵入されやすくなってしまいます。施錠はしっかりしておきましょう。
- モルタル外壁の張り替えは慎重に
- DIYより信頼できる業者に任せる方が安心
- 見積もりは複数社に依頼
- 施工中の施錠は忘れずに
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信頼できる業者に外壁の「張り替え」を依頼するのが一番
費用や施工期間だけを比べてしまうと、どうしても「重ね張り」に目が行きがちですが、それ以上に「張り替え」で得られるメリットもあります。また各家屋の状態によっては選択の余地がない場合もありますので、きちんと確認が必要です。
信頼できる業者を見つけて、施工を依頼することができれば、新築のように生まれ変わった家に長く住むことができます。業者選定から気を抜かずに、「張り替え」た素敵な家で暮らしていけるようにしたいですね。
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