トタン屋根の修理方法まとめ!【症状別】補修方法とかかる費用とは?

トタンは近年主流ではなくなっていますが、現在でも多くの住宅で使用されている屋根材です。トタン屋根を長く持たせるには、メンテナンスや定期的な補修が必要になります。

トタン屋根の修理やメンテナンスは、どんなことをすればよいのでしょうか。今回の記事ではトタン屋根の概要やそのメンテナンス方法、補修の相場などについてお伝えしていきます。

トタン屋根のメンテナンスに興味がある方は、ぜひご一読ください!

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そもそも「トタン屋根」とは?

トタン屋根は近年ではあまり見かけなくなりましたが、現在でも多くの住宅や建物に使われている屋根です。では、トタン屋根とはどんな屋根なのでしょうか?

以下にトタン屋根の特徴やメリット・デメリットについて、お伝えしていきます。

トタン屋根とは

トタン屋根とは、金属屋根の一種で薄い鋼板に亜鉛メッキを施した屋根材で作られた屋根です。1980年代までは一般の住宅や集合住宅でも使用されていましたが、現在では主流ではなくなっています。

主流ではなくなったとは言え、現在でも多くの建物にトタン屋根が使用されています。

トタン屋根のメリット・デメリット

トタン屋根の主なメリットとデメリットをまとめました。

トタン屋根のメリット
  • 軽量で耐震性が高い
  • 価格つなぎ目がなく雨漏りしにくいが安い
トタン屋根のデメリット
  • 耐用年数が短い
  • 錆びる
  • 防音性が低い
  • メンテナンス頻度が高い

【症状別】トタン屋根の修理方法と費用

トタン屋根の修理は、症状によって方法が異なります。ここではトタン屋根の修理方法と、その費用の相場についてお伝えしていきます。

塗装の剥がれ・色褪せ・錆

トタン表面に塗った塗料は、長い年月の間に雨や紫外線などによって傷むと色褪せが起こり、やがて塗膜が剥がれてしまいます。経年劣化以外にも、接着力の低い塗料や質の低い塗料を使用した場合、塗装を繰り返したせいで塗膜が厚くなってしまい、剥がれやすくなることもあるようです。

塗膜が剥がれると金属部分がむき出しになるため、雨水を吸収してさらに錆が進み、雨漏りの原因になってしまう可能性も。

このような事態を避けるためには、塗装の定期的な塗り直しが必須です。塗り直し作業はトタン屋根の面積によっても異なりますが、一般的な住宅の場合は30万円から60万円程度が相場です。

塗り直し作業をするときに足場を組む場合は、足場代も10万円から20万円程必要になります。また使用する塗料の単価によっても、価格は変動しますのでご注意ください。

さび穴

トタン屋根に何らかの理由で穴が開いた場合も、修理が必要です。また、錆を長期間放置すると腐食して、穴が開く原因となることもあります。穴あきの範囲が限定的であれば、部分的な補修で済む可能性が高いでしょう。

補修費用は穴あきの状態にもよりますが、10万円から60万円程を想定しておくと良いでしょう。

全体的な劣化

屋根表面が全体的に傷んでおり、塗装では対応しきれない場合はカバー工法で修理します。カバー工法にかかる費用は一般的な住宅で130万円から240万円ほどが目安です。

カバー工法では、屋根を二枚重ねることになるので屋根が重くなります。そのため耐震性能の問題などで、使用できる建材は限られます。

屋根内部に及ぶ劣化

屋根の表面だけでなく、屋根そのものがひどく劣化していたり、下地や中の防水シートまで傷んでいる場合(雨漏りが発生していることも)は葺き替え工事で修理します。部分補修やカバー工法でも対応できない全面的な傷みは、既存の屋根を取り除いての修理が必要です。

葺き替え工事の目安は、一般的な住宅で140〜260万円程度です。

耐用年数を過ぎたら葺き替えを!

トタン屋根の耐用年数は長くても20年程度です。それを過ぎたら劣化の状況にかかわらず基本的には葺き替え工事が必要になります。

トタン屋根を修理せずに放置すると…

トタン屋根の劣化を修理せずに放置すると起こる可能性が高いことについてまとめました。

雨漏り

雨漏りは屋根が劣化すると起こる主なトラブルです。ここでは雨漏りが建物に及ぼす影響についてお伝えしていきます。

構造材の腐食

雨漏りが起こると屋根の内部にも雨水が入り込みます。侵入した雨水は、屋根の内部の木材などを腐食させるため注意が必要です。
室内への雨漏り

錆びが広がる

トタン屋根が錆びると、建物内部の金属部分にも錆が広がってしまいます。

塗装などの保護がなくなるためトタンが破損しやすくなる

トタンの塗装が劣化すると、トタン自身の耐久性が低下して屋根の寿命が短くなります。屋根が破損しやすくなるため、葺き替えなどの工事が短期間で必要になるでしょう。

補修費用が増える

劣化を補修せずに放置している期間が長くなると、損傷部分が広がっていきます。結果として、屋根の補修にかかる費用は増加していきます。

トタン屋根修理を依頼する前に!火災保険を要チェック

トタン屋根を修理するときには、火災保険が適用される場合があります。屋根が破損した原因にもよりますが、リフォームにかかる金額の負担を減らすことができることもあるので、一度チェックしておきましょう。

STEP.1
火災保険に入っているか確認する

入っているつもりでもうっかり満期を迎えて契約が切れていることも

STEP.2
保険が適用されるかチェックする

火災保険の適用条件に該当するか、契約書をチェックしたり工事業者に確認する
屋根修理は風災と認定されれば火災保険が受け取れることが多い

STEP.3
保険会社に申請

必要な書類などの準備を整えて保険会社に申請する

STEP.4
保険金を受け取る

無事に申請が通ったら保険金を受け取り、工事を依頼

以下の記事は火災保険とリフォーム全般についてまとめたものです。より詳しい条件や申請手順、さらに実際に火災保険が適用された事例も紹介しているのでぜひ参考にしてください。

外壁塗装に火災保険が適用になる条件とは?申請のポイントや注意点まで解説

定期的なメンテナンスが肝心!

補修が増えると手間も費用もかさむものです。屋根を定期的なメンテナンスをすることで、大掛かりな補修を防ぎ、トータルとして費用の節約に。また定期的にメンテナンスした方が屋根も長持ちします。

屋根洗浄

トタン屋根はまっすぐな板なだけに汚れが付着しやすいという特徴があります。1年おきに高圧洗浄機などで屋根を洗浄することで、カビやほこり、苔などの付着を防ぐことが可能です。

汚れをつきにくくすることで、塗装が長持ちし、錆びなどの劣化の進み具合も遅くすることができます。

屋根塗装

屋根の塗装が劣化したり、耐用年数を超えたりしたら、塗装の塗り直しが必要です。屋根の塗装にかかる費用は、屋根の勾配や面積によって異なりますが、30坪程度の住宅なら60〜80万円程度が目安でしょう。

また、塗料のグレードによっても塗装費用は変わってきます。以下はグレードごとの塗料単価です。

塗料のグレード 塗料単価(目安)
シリコン塗料 2,700〜4,100円/平方メートル
フッ素塗料 3,700〜4,700円/平方メートル

なお金属屋根は熱を吸収して室温を上げやすいため、遮熱塗料を使って熱の発生を抑制した方が良いでしょう。

塗装の時期については、トタン屋根の場合7〜10年おきに塗装が必要です。また、屋根の塗装は業者に依頼した方が安全かつ確実です。

トタン屋根の修理・メンテナンス業者を選ぶポイント!

トタン屋根を修理するときは、業者に依頼する方がきれいに仕上がります。では業者に工事を依頼するときには、どんなことに気を付けたら良いのでしょうか。

ここでは、業者に工事を依頼する際に、気を付けるべきポイントについてご紹介していきます。

外装リフォーム専門の業者に依頼する

トタン屋根の工事は、外装リフォーム専門の業者に依頼すると確実です。内装業者や屋根補修の実績が少ない業者に依頼すると、施工不良を起こしてしまう可能性があります。

屋根の補修を業者に依頼するときには、業者の実績をチェックしてから依頼する方が安全です。

実績が豊富な業者を選ぶ

実績が豊富な方が、信頼性の高い工事を期待できます。100件ほどの工事の実績よりも、1万件の実績がある業者の方が安全で確実です。

ホームページなどで実績件数をチェックしたり、口コミサイトなどで評判を確かめたりして、業者の情報を集めてから依頼するようにしましょう。

悪徳業者には注意する

トタン屋根は外から劣化がよく見える屋根なので、悪徳業者に狙われやすい屋根と言われています。訪問営業で工事を勧めてくる業者は、ほとんどが悪徳業者と思った方が良いでしょう。

高額な工事費用を請求されたり、施工不良を起こされることも多いので、訪問営業の業者との契約は避けるようにしてください。

相見積もりをする

「相見積もり」とは、複数の業者から見積もりを取り、費用や施工内容を比較することをいいます。見積書を比較することで、適正費用やお住いに本当に必要な施工内容が見極められるでしょう。

見積書を比較する時は、1社だけ費用が高すぎたり安すぎる業者や、他の業者にはない施工が加えられている業者には注意が必要です。複数の業者の見積書を比較することが目的なので、最低でも3社以上の業者から見積もりを取るようにしてください。

「見積もりなんて面倒だから1社だけで十分!」と相見積もりをしないでいると、悪徳業者に引っかかって契約後に後悔することにもなりかねません。必ず複数業者から見積もりを取るようにしましょう。

トタン屋根修理はDIYでも可能?

トタン屋根の修理費用は決して安くはありません。補修する場所が一部だった場合、DIYで補修したくなりますが、DIYでの補修は可能なのでしょうか?

ここではDIYで補修が可能な部分や、補修が不可能な範囲についてお伝えしていきます。

防水テープで手軽に補修

トタン屋根の破損が軽度の場合は、防水テープで手軽に補修しようと考える人も多いでしょう。ただし、防水テープはすぐに剥がれてしまうので恒久的な補修には向きません

さらに屋根の作業は安全ヘルメットや落ちないための専用の靴、補修テープなどが必要になります。屋根からの落下の危険性もあるので、不可能とは言わないもののおすすめはできません。

自分で塗装

トタン屋根はまっすぐなので、一見自分で塗装もできそうな気がします。しかし塗料は均一に塗り、さらに重ね塗りなどをしないと美しい塗膜が仕上がりません。

塗膜がデコボコしていたり、綺麗に付着しなかったりすると、耐久性が低くなりすぐに剥がれてしまいます。屋根の塗装はトタン屋根の業者に依頼した方が安全で確実です。

なお、塗装に必要な道具は安全対策のヘルメットなどの道具、ハケ、ローラー、養生道具、高圧洗浄機が必要です。作業手順は、足場を設置した上に、高圧洗浄機などで屋根の清掃を行い、下地処理→下塗り→仕上げ塗装と塗装をしていきます。

足場の設置は素人だけでは難しいので、業者に依頼する必要があります。

自分で葺き替え

トタン屋根の状態がひどく、張り替えが必要になった場合は、業者に依頼するしか方法がありません。DIYでの張り替えはほぼ不可能なので、信頼できる業者に作業を依頼しましょう。

まとめ

トタン屋根の修理が必要な症状は?

塗装の剥がれ・色褪せ、穴あき、錆びが見られるときには補修が必要です。修理が必要な症状についてはコチラ

トタン屋根の修理方法は?

部分的な補修や塗装を施しますが、症状がひどい場合には葺き替えが必要になります。費用についてはコチラ

修理せずに放置するとどうなる?

雨漏りが発生して室内にまで被害が及んだり、補修費用がかさむ原因になります。修理せずに放置するとどうなるかについてはコチラ

 
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