外壁塗装の劣化症状の1つである「チョーキング現象」をご存知でしょうか?この記事では、外壁のチョーキングの症状や原因を紹介します。
さらに、チョーキングとはどれくらい深刻な症状なのか、またチョーキング現象の補修方法や対策についても解説していますので、お家の壁にチョーキングが見られるという方はぜひ参考にしてみてください。
- チョーキング現象の仕組みや原因、チェックする方法
- チョーキングの修理方法とかかる費用について
- 塗装業者に依頼する際のポイントと注意点
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目次
チョーキング現象(白亜化現象)とは?
チョーキング現象(白亜化現象)とは、外壁塗装の劣化症状の一つで、外壁塗装が粉状になってしまう劣化現象を指します。チョーキングが起こっている場合、外壁を触った時にチョークのような粉が手につくため、専門的な知識がない人でも比較的わかりやすい劣化症状です。
チョーキングが起こっている塗装面は、外壁を保護する役目をはたしていないため、外壁素材が劣化しやすくなるため注意が必要です。新築(建売)の場合、だいたい5年から10年ほどでチョーキングが出てくるといわれています。
他の劣化症状に比べてそこまで深刻な症状ではありませんが、放置していると塗装が剥がれたりひび割れが起きたりします。チョーキングが起こっている場合は、なるべく早期に塗り直しなどのメンテナンスをしていくことが大切です。
チョーキングが起こる仕組み
外壁塗装に使われる塗料は、大きく分けると「樹脂」と「顔料」という2つの成分で構成されています。樹脂は塗料の主成分、顔料は塗料に色をつける粉状の物質ですが、長年、紫外線や雨風などにさらされると塗膜が分解され、主成分である樹脂が劣化してしまいます。
この樹脂が劣化した時に、顔料が露出してしまうのがチョーキング現象です。顔料はもともと粉状の物質のため、外壁に粉が付着したようになってしまうのです。
外壁塗装の塗料についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
チョーキングが起こる原因
これまで解説した通り、チョーキングが起こる主な原因は、外壁が長い間紫外線や雨風にさらされ続け劣化してしまうことです。
ただし、塗装して2〜3年などあまりに短い期間でチョーキングが発生してしまった場合、これは塗装業者が適切な作業を行わなかった「施工不良」が原因と考えられます。
具体的には、
- 塗装前に十分外壁を洗浄しなかった
- 下地処理(塗装前に塗装の密着度を高めるために行う作業)が不十分だった
- 塗装の下塗りや中塗りを怠った
また、お住いの立地によってチョーキングが起こることもあります。
たとえば積雪・塩害・排気ガスなどの影響によって、比較的早い段階でチョーキングが発生するケースです。これは、使用している塗料が立地条件や住環境に合っていないと起こりやすくなります。
近年では、耐候性に優れた塗料がたくさん製造されていますので、お住いや地域の環境に合った塗料を使うことで改善できる可能性が高いです。
チョーキングが発生しやすい壁
サイディングやモルタル外壁をはじめとした、顔料を含む塗装を行っている壁はチョーキングが発生します。
一方顔料を含まない塗装(クリア塗装)や、塗装をしていない壁材(レンガやタイル)などでは発生しません。
逆に、チョーキングが発生しにくい塗料に「ラジカル塗料」という種類の塗料があります。ラジカル塗料については以下の記事で詳しくお伝えしていますので、こちらも合わせてご覧ください。
チョーキングの発生しやすい場所
家の外壁の中でも、チョーキングの症状が現れやすい部分・現れにくい部分があります。
すでにご紹介した通り、チョーキングの主な原因は紫外線や雨風。こういった環境にさらされやすいのは、南向きで日が当たりやすい外壁部分や雨に濡れやすい部分です。
こういった箇所でチェックしてみてチョーキングが見られなければ、他の箇所でも症状が出ていない可能性が高いでしょう。
逆に、あまり日が当たらない部分を触って粉がつかなかったからといって、「うちの外壁は大丈夫」とは判断できません。
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外壁のチョーキングをチェックする方法は?
外壁塗装のチョーキングは手で触れば確認できるため、比較的だれでも簡単に発見することができる症状ですが、もちろん1箇所確認すればOKというわけではありません。
ここからは、ご自宅の外壁にチョーキングの症状が現れていないかチェックする方法について解説していきます。
外壁のチョーキングをチェックしよう
まずは手で外壁を触ってみましょう。手に白い粉がついていたら、チョーキングの可能性が高いです。ただし、ホコリや汚れの可能性もありますので、色々な場所を触ってみて複数箇所で粉がつくかどうか試してみると良いでしょう。
複数箇所でチョーキングが発生している場合は、外壁塗装が劣化しているサイン。ひび割れなど、より深刻な症状が併発している可能性もありますので、チョーキングを見つけたら他にも劣化症状がないか外壁全体をよく調べてみましょう。
外壁のひび割れや剥がれなどチョーキング以外の症状が出ている場合、早めの塗り替えが必要かもしれません。これらを発見したら一度業者に状態を見てもらうのがおすすめです。
また、セロハンテープを壁に貼り付けて剥がし、粉が付着するかどうかでチェックすることもできます。こちらの方がどれぐらい粉がついてくるかを目視しやすいので、手でこすってチェックするよりもわかりやすいでしょう。
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補修のタイミングは?
チョーキングが発生している場合は、外壁全体の塗り替えを検討する時期です。チョーキングを放置すればどんどん塗装の状態が劣化して、外壁の保護機能が失われていきます。
外壁の保護機能が失われると、塗装の下にある外壁材も劣化してしまい建物全体の耐久性も低下してしまうため注意が必要です。
またチョーキングは、塗装のひび割れや剥がれなども起こり始める前段階でもあります。
今すぐに塗り替えないと危険とまでは言いませんが、外壁材の機能を維持していくためにも、チョーキングが起こったら塗り替えをするのが望ましいでしょう。
チョーキングが出る前に対策を!
レンガ調やタイル調といった、デザイン性の高いサイディング外壁を塗り替える場合は、元のデザインを塗りつぶさないように、多くの場合はクリア塗料で塗り替えを行います。
しかし、クリア塗装はチョーキングが発生した外壁に塗装するのは難しいため、デザイン性の高い壁にチョーキングが起こった場合、せっかくの風合いを別の塗料で塗りつぶしてしまうことに。
外壁のデザインや風合いを維持していくには、チョーキングが出る前の定期的な塗装がおすすめです。
以下の記事はクリア塗装についてお伝えしている記事です。よろしければこちらもあわせてご覧ください。
チョーキングの修理方法や費用は?
チョーキングは一部で発生しているケースは稀なので、全面的な塗装リフォームが一般的です。もしも一部だけ塗り直すとしてもほかの部位も近いうちに劣化する可能性が高いので、一部分だけの塗り直しよりは全体の塗り直しを行った方が効率が良いでしょう。
全面的な塗り替え費用は、30坪程度の住宅で外壁のみの場合70万円から100万円程度が相場です。屋根も一緒に塗装するのであれば、100万円から140万円程度の費用が必要になります。
外壁などにチョーキングが発生している場合は塗り替えが望ましいですが、「今すぐに塗り替えないと危険」というほどのケースは多くありません。「すぐに塗り替えないと危険」と工事を急がせる業者には注意が必要です。
チョーキングによる塗り替えを業者に依頼する場合は、チョーキング現象を的確に説明できる業者がおすすめです。
信頼できる塗装業者を見極めるポイント
もしチョーキングの補修として外壁塗装を検討する場合、どんな塗装業者を選ぶかがその後の寿命にも大きく関わってきます。
最後に、安心して工事を任せられる塗装業者の選び方についてご紹介します。
強引な訪問業者は信用しない
すでにお伝えした通り、チョーキング現象だけであれば今すぐ外壁が劣化するようなことはありません。
突然自宅に訪問してきて、「今すぐ塗り替えが必要です」「今なら割引があります」などと施工を急かしてくる業者。こういった業者の口車に乗せられて外壁塗装を決めてしまうのは大変危険です。
必ずしも、「訪問営業をしている業者=悪徳業者」というわけではありませんが、極端に強引な業者は悪徳業者である可能性が高いため、他の業者を見ないで依頼するのはハイリスクといえます。
見積もりが具体的かどうかチェックする
業者に塗り替えを依頼する場合、施工前に「見積書」が提示されます。施工を依頼する際は、この見積書の内容におかしな点がないか注意深く見てみましょう。
塗料の項目に具体的な商品名が記載されておらず、「シリコン塗料」といった塗料の種類しか書いていないような見積書の場合はかなり怪しいので注意してください。
チョーキング現象を正しく説明してくれる業者に依頼する
これまでお伝えしたとおり、チョーキング現象が起こっているだけなら今すぐ外壁が劣化するようなことな稀です。塗り替えまで猶予がある劣化現象であるにも関わらず、「今すぐに塗装をしないと危険」と危機感を煽って契約を迫るような業者は信用してはいけません。
チョーキングの仕組みなどを正しく説明してくれて、依頼主の質問にも具体的に答えてくれるようであれば信頼できる業者の可能性が高いです。
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チョーキングが起きても慌てない!
チョーキングは深刻な劣化症状ではありませんが、外壁塗り替えのタイミングをわかりやすく示してくれるサインです。発見したらぜひ早めの外壁塗装を検討してみてくださいね!
サイディング外壁のメンテナンスについて気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
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