また、外壁に開いた穴をそのままにしておいては、建物の状態や寿命に悪影響を与えることもあります。これからも長く住む家なら、早めに補修を行いたいところです。
とは言え、外壁の穴はどのように補修すれば良いのかご存知ですか? 小さい穴ならばご自分で直してしまいたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、外壁の穴の種類や原因、DIYでの補修方法について解説します。さらに業者に依頼する症状の目安や、費用、補修方法についてもまとめてみました。
外壁の穴にお悩みの方、DIYでの補修をお考えの方はぜひご一読くださいね。
- 外壁の穴の種類と原因
- 業者に頼む場合とDIYで行う場合の補修方法
- 外壁の穴の補修を業者に頼む場合の費用と工期
目次
外壁の穴は原因別に対処しよう!
どれも似たように見える外壁の穴ですが、同じ穴ではありません。それぞれの穴をすべて同じものとみなして補修を行ってしまうと、悪化したり破損が広がったりと逆効果になることも。
外壁の穴は、原因別に対処することが重要なのです。
次の章では、外壁の穴の種類について詳しく解説していきます。
外壁にあいた穴の種類とその原因
普段、外壁に穴の開いている家を目にすることはありませんよね? 実際、外壁に穴が開くことはそれほど頻繁に起こることではありません。
つまり穴が開いた外壁には、それが生じた原因があるのです。
この章では、外壁の穴の中でも起こりやすいとされる原因を3つ集めてみました。それぞれの穴の種類と、生じた原因を解説していきます。
ピンホール
「ピンホール」とは、針でついた程度の大きさの穴のこと。1つ2つなら分かりにくですが、密集してできていたり100個ぐらいできていることもあるようです。
ピンホールが生じる原因は、業者の施工不良によるものがほとんど。適切な気象条件で、正しい手順で作業を行えばピンホールが生じる可能性はほとんどありません。しかし作業時の気温や使用する道具が適切でない場合は、ピンホールができてしまうこともあるのです。
ピンホールは小さい穴なのでDIYで直せそうにも見えますが、適切な業者に塗装してもらうことをおすすめします。
施工後すぐに発見した場合は、施工業者に再塗装を依頼しましょう。簡単そうに思えるピンホールの穴埋めですが、下地に原因がある場合も考えられます。素人では原因を特定することができないので、確実性を求めるなら業者に依頼した方が良いでしょう。
ビス穴など意図的に開けたが塞ぎたい穴
エアコンの室外機の設置などで、意図的に外壁に穴を開けることもあるでしょう。しかし事情が変わりそれらを取り外した時には、ぽっかり穴だけが壁に残ってしまいます。そんな壁の穴を放置しておけば見た目は悪いし、穴から雨や風が入り込み建物に悪影響を与えることも。
このような意図的に開けた場合の穴は、穴のサイズによって対処法が変わります。
大人の指が入らない程度の大きさならば、コーキングで塞ぐのが一般的。コーキング剤を穴に注射した後、しばらくすると穴が埋まります。
穴のサイズがそれより大きな場合は、パテで埋めて塞ぎます。穴にパテを塗り込んで、しばらく時間をおくだけでOK。パテには「木工パテ」や「壁用パテ」などさまざまな種類があるので、こちらも外壁材に合ったパテを選ぶようにしてください。
サイディングの割れなど大きな穴
「サイディング」とは、日本でよく使用されている外壁材の一種です。サイディング材が割れた場合は、コーキングやパテでの補修では不十分。サイディングに限らず、破損部分が大きければ素材自体の交換が必要となることが多いようです。
素材に原因がある場合以外でも、地震や台風で物が当たった衝撃で穴が開くことも考えられます。素材を交換する場合は、既存の外壁材と同じものを選ぶのが基本。もし同じものが手に入らなければ、既存の素材と相性の良いものを選ぶようにしましょう。
外壁の穴の原因が破損などによる場合は、下地材もダメージを受けた可能性があります。DIYでは対処できないので、業者に依頼して点検・素材の交換を行ってもらいましょう。
サイディング外壁の補修については、以下の記事もぜひ参考にしてください。
サイディングのメンテナンス時期はいつ?方法や費用も詳しく解説!
- ピンホールの原因は業者の施工不良。下地に問題があることも考えられるので施工した業者に補修を依頼する
- 小さな穴はコーキングで対処が可能。ビスや室外機の穴はパテで塞ぐ
- 自然災害で外壁が破損することもある。大きな穴は外壁材の交換が必要
壁の穴を放置するとどうなる?
「外壁の穴」と一口で言っても、大小さまざまなサイズがあります。ピンホールのような小さな穴なら補修しなくても何の問題もなさそうに思えますが、それらの穴を放置しておくとどのようなことになるのでしょうか?
ここでは、放置した際に起こるリスクをご紹介します。
劣化が進む
経年劣化、ピンホール、意図的に開けた場合と、穴の原因はさまざまですが、外壁に穴が開いたままの状態を放置すると、外観が悪くなるだけでなく構造にも悪影響を与えます。
穴から浸入した雨水などが塗装の内部に入り込むと、塗膜が剥がれやすくなります。さらに外壁材の腐食にもつながり、それも放置したままにすると建物内部の建材や構造にも問題が生じるでしょう。最悪の場合、部材の修理や交換といった大掛かりな工事が必要になることも。
小さな穴だからと放置せず、早めに補修するようにしましょう。
建物自体の寿命が短くなる
外壁材は数多く存在しますが、それぞれの素材ごとに耐久年数が異なります。
しかしいくら耐久年数が長くても、外壁材自体に問題があれば話は別です。外壁に穴が開いていて腐食し始めている、などといった場合は耐久年数よりもはるかに短い期間しか保たないこともあるでしょう。そうなると、外壁の一部に問題が生じたために建物全体の寿命が縮んでしまった、ということになりかねません。
快適なお住いを長く楽しむためにはメンテナンスは必須です。穴の大小に関わらず、専門業者に依頼して適切な処置を行ってもらうようにしましょう。
もちろんチェックは完全無料&匿名。
いくつかのチェック項目を入力するだけで、塗装にかかる適正価格が簡単にわかりますので、ぜひお気軽にチェックしてみてくださいね!
外壁の穴は業者に補修してもらうべき?
お住いの外壁に穴が開いた場合、業者に依頼しますか? それともDIYで補修しますか?
穴の大きさや原因によってはご自分で補修できる場合もありますが、ここではまず業者に補修してもらう場合のメリットについてまとめました。
DIYをお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、業者に依頼する際の利点も見逃せませんよ! DIYの前にぜひご覧ください。
施工不良の再塗装なら無料の場合も
「ピンホールぐらいならDIYの方が安くつく」とお考えの方がいらっしゃるかもしれませんが、もしかしたら業者に依頼した方が費用がかからずに済むかもしれませんよ?
ピンホールの原因は、施工不良である場合がほとんど。施工後すぐにピンホールを見つけた場合は、まず施工した業者に相談しましょう。業者によっては、施工不良が原因であれば無料で再塗装してくれるケースもあるようです。
そもそもピンホールの補修は素人にはおすすめではありません。ピンホールの原因として、下地に問題がある可能性もあるためです。外観を良くするためにDIYでピンホールを埋めても、根本的な下地の問題がそのままならば再発したり悪化することも考えられます。
ピンホールの補修は必ず業者に依頼するようにしましょう。
補修の完成度が高い
専門の業者に依頼するのですから、当然といえば当然ですね。熟練の職人が直してくれれば、素人の仕上がりとの違いは一目瞭然。
外壁の補修は、色・形・ツヤが揃うほど完成度が高いと言われています。補修部分が周囲の外壁表面に溶け込んで、違和感がない仕上がりを求めるのならば、業者に補修してもらう方が高い満足感を得られるでしょう。
業者に依頼する場合は、外壁材や下地の状態もチェックしてもらうことができるのがメリット。穴が開いた部分周辺の劣化度や、穴が外壁材や建物に与える影響なども相談できるので、業者に依頼すれば安心ですね。
保険が適応される可能性がある
強風によって外壁に穴が開いた場合は、火災保険の「風災」が適応される可能性もあります。
しかし、保険金で穴の補修をするには、補修業者による見積もりが必要です。DIYで補修しても適応される可能性はほぼゼロので注意しましょう。
また、風災の対象になるには損害の原因や補修費用、申請期間など条件があります。火災保険を適用した工事の実績が豊富な業者を選べば、相談に乗ってくれて心強いでしょう。
DIYで外壁の穴を補修する方法
DIYで補修する場合の工程は、大きく分けて次の3ステップです。
- ほこりや汚れを落とす
- プライマーを塗って、コーキング剤を入れる
- 乾燥させて、塗装する
まず始めに、補修する部位のほこりや汚れを落とします。これはコーキングが剥がれないようにするための大事な作業です。丁寧にほこりや汚れを落としましょう。
次に、プライマーを塗ってコーキング剤を穴に充填します。「プライマー」とはコーキング用の下塗り剤のこと。プライマーの塗布は完成に大きな影響を与えるため、丁寧に作業しましょう。コーキング剤は、「コーキングガン」と呼ばれる道具を使って埋め込みます。コーキング剤やコーキングガンは、ホームセンターなどで入手が可能です。
最後に塗装です。コーキング剤が十分に乾燥したのを確認したら、塗装をします。外壁の塗装は3回塗りが基本です。1回目の塗装を「下塗り」、2回目の塗装を「中塗り」、3回目の塗装を「上塗り」といいます。この3回塗りによって塗装を長持ちさせやすくなるのです。
また、業者が使うような「パテ」は、DIYでの使用はおすすめではありません。パテは技術がなければ剥がれやすいため、素人が使うと悪化してしまうこともあるようです。
DIYで外壁塗装を行う際は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
外壁塗装をDIYで行う方法|やり方の手順から費用まで徹底解説!
業者に依頼した場合の補修方法は?
外壁の穴を確実に塞ぐには業者に依頼するのがベストです。
業者が外壁を直す際は、穴のサイズだけでなく外壁材によっても補修法は異なります。ここでは日本の外壁材でよく使用されているサイディング材・モルタル材の補修方法についてご紹介します。
外壁の穴が小さい場合:サイディング材
業者に外壁の穴の修理を依頼した場合、ビス穴などの小さい穴ならコーキング剤を充填して補修するのが一般的。コーキング剤が乾燥した後、必要であれば塗装で見栄えを良くしてもらうことも可能です。
ちなみにDIYで補修する際と手順は同じです。
穴のサイズが大きい場合:サイディング材
「サイディング材」とは、板状になった外壁材の一種。サイディングボードと呼ばれることもあります。
サイディングの外壁に、ビス穴よりも大きな穴が開いた場合の業者の補修法は以下の通り。
- サイディングの欠けた断面をカットし、削る。こうすることで次の工程でパテが密着しやすくなる。
- パテを使って欠けた部分を埋め、元通りの形に整える。
- 完全に乾燥したら、上から塗装を施す。
また、穴が開いた状態で長期間放置されていたら、下地が破損したり腐食している可能性もあります。その場合は、下地の修理や交換も必要になるでしょう。
外壁の穴が小さい場合:モルタル材
「モルタル材」は、セメント、水、砂を混ぜ合わせて施工された塗り壁のこと。モルタル外壁は、他の外壁材と比べると穴やひび割れが起きやすい性質を持っています。
ビスの穴程度の小さな穴であれば、穴が開いた部分の汚れを取り除いてから、パテで埋めて最後に塗装をします。この際、パテが完全に乾燥してから塗装をすることが重要です。
最近ではパテの代わりにスプレーで充填することもあるようです。
穴のサイズが大きい場合:モルタル材
モルタル材の場合、穴が大きいと補修の工程も時間もかかります。
具体的な工程を見ていきましょう。
- 穴の周辺を高圧洗浄で清掃する。
- 下地とシーリング材を施工し、完全に乾くまで待つ。
- 下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りで塗装を行う。
2. で下地に問題がなければシーリング材を充填するだけでOKですが、全工程を行えば少なくても1週間はかかると見てよいでしょう。
モルタル外壁の穴が大きかったり破損していれば、外壁全体のリフォームが必要です。破損したモルタル材を剥がしてから新しい素材を張り直す、または対象部位をカットしてモルタルを塗り直すことになります。
外壁一面を張り直すケースでは、足場を組んだり養生を施してからの施工となるため、さらに時間と費用がかかるでしょう。
修理を業者に頼んだ場合の費用・工期は?
外壁の穴の修理を業者に依頼した場合、いったいどのくらいの費用や施工日数がかかるのかが気になりますね。
この章では、およその費用と工事期間についてまとめました。
業者に依頼した場合の費用は?
外壁の穴の修理を業者に依頼する場合、穴の大きさや状況にもよりますが一般的には1ヶ所につき3,000〜10,000円が相場と考えられています。
また、穴の補修ではなく外壁材自体の交換になれば、サイディング材で1㎡あたり20,000〜50,000円が相場。より高度な技術と専門知識が必要となるため、穴の補修よりも補修費用が高くなるようです。
業者に依頼した場合の工期は?
外壁の穴を埋めるだけの補修ならば、工期は1〜2日が一般的です。
しかし高所での作業や外壁素材の交換、塗装作業が必要となる場合は、下地材や塗料の乾燥にも時間がかかるため3日以上となることもあります。
外壁穴の補修は経験豊富な業者に依頼しよう!
外壁に開いた穴を埋める際は、応急処置やよほど簡単なケースを除いては業者に依頼するのがおすすめです。
補修業者はどのような業者を選んでも良いというわけではありません。良くない業者に依頼してしまうと、補修に不備が出たり外壁の状態が悪化してしまう可能性があります。
そのようなことを避けるためには、補修実績の豊富な業者を選ぶようにしましょう。
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外壁を補修したことのある人の感想やご近所の口コミ、さらにネットの情報などを日頃からチェックし、信頼できる業者を見つけてくださいね!
外壁塗装の費用について気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
外壁塗装の費用相場が全てわかる!リフォーム価格の計算方法&注意点
しかし、外壁塗装の「価格相場」というのはとても複雑。外壁の状態や使用する塗料によって金額が大きく変動するため、素人がその適正価格を見極めるのはとても難しいのです。
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