かつて、塗装業界には悪徳業者が多くはびこっている、と言われている時期がありました。最悪の場合では「契約書通りに施工費用を前払いしたのに、工事が行われなかった」ということもあったようです。
そういった時代と比べると現在では被害件数は減少しつつありますが、残念ながらお客様からお金を騙しとろうとする悪徳業者は後を絶ちません。
外壁塗装や屋根塗装では、お金をぼったくる、見積書通りの施工が行われない、塗料や施工法をごまかす施工不良、などが「詐欺」と見なされますが、実際はどのような手口で詐欺が行われるのかは素人にはなかなかわからないものです。
そこでこの記事では、悪徳業者の見極め方や実際の詐欺の手口などをご紹介します。まさか自分は騙されるわけがない…、と思っている方でもぜひご一読ください。
- 悪徳業者が実際に行う驚きの手口
- 詐欺を見抜く方法
- 悪徳業者に騙されない方法
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目次
外壁塗装で実際に詐欺に遭う人はいるの?
悪徳業者は基本的に騙すのがうまいため、気づかないうちに詐欺に引っかかってしまうことがあります。特に外壁塗装に関して知識がない方は要注意です。
こちらが知らないことを良いことに卑怯な手口で騙してくるため注意が必要です。
悪徳業者の訪問販売による被害件数は11,977件
実は悪徳業者の訪問販売によって、11,977件もの被害が出ているのです。ちなみにこの数字は塗装だけではなくリフォーム全般の訪問販売による相談件数です。
自分から業者を探した場合など、訪問販売以外のトラブルの相談は含まれていないため、実際はこの何倍もあると考えられます。
出典:http://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/reformtenken.html
実際に悪徳業者に引っかかった体験談を紹介!
では実際に、どのような手口で騙されるのか?今回は被害者の実際の体験談をご紹介します。もし同じようなことを言われた場合は、一度疑ってみることをおすすめします。
このように、悪徳業者は様々な手口を使ってきます。ぜひ気をつけるようにしましょう。
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外壁塗装で詐欺に引っ掛かりやすい4つの理由!
依頼する側に業者選びの知識がない
一般的に、業者選びの知識を持っている依頼主はほとんどいません。そのため、どの業者が良いのかわからないという状況になります。
また、業者に関する知識も大切です。悪評が立っている業者はもちろん避けなければなりませんが、評判が特にない業者でも、しっかり確かめてから依頼するようにしましょう。
工事の相場を知らない
工事の相場が分からないと、不当に高額の値段を提示されても気づかずにそのまま契約してしまう恐れがあります。
また、工事費用の相場がほとんど公開されていないため、目安の金額がわからないことも原因でしょう。
手抜き工事をされてもわからない
それを良いことに、高額で雑な塗装をして儲けようとする悪徳業者が後を絶ちません。手抜き工事をされるとすぐに劣化現象が起こり、また修復しないといけないため、余計に費用もかかってしまいます。
10年に1度しか工事をしないため失敗しても改善しない
一般的に外壁塗装というと、頻繁に工事するものではありません。工事頻度が少ないため失敗しても改善しようとは思わず、10年後にまた騙されてしまうのです。
次こそは大丈夫と思っているとまだ騙されることになってしまうので、油断しないよう注意しましょう。
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外壁塗装で起こる詐欺の8つの手口とは?
- いきなり自宅を訪問してきて緊急性を煽る
- すぐに契約すると特典がある
- 10万円以上の値引きをする
- 価格を極端に高くするボッタクリ
- 価格を極端に安くして手抜き工事
- 業者自身が屋根材を破壊して住人に修理をさせようとする
- 塗料を偽装する
- 塗装手順を省略する
いきなり自宅を訪問してきて緊急性を煽る
10万円以上の値引きをする
値引き自体は有料業者でも行うことがあるため、珍しくはありません。しかし、10万円以上も安くする業者は、元々の見積額を高くしているだけということになるので信用できないです。
大幅の値引きを交渉された場合は詐欺を疑うようにしましょう。
価格を極端に高くするボッタクリ
価格を極端に安くして手抜き工事
反対に、安すぎる塗装価格の場合も注意が必要です。手抜き工事によって安くなっているだけかもしれないからです。もし値段が相場よりも大幅に安い場合は、なぜ安いのかをしっかり調べてから依頼するようにしましょう。
すぐに契約すると特典がある
悪徳業者の中には、「今なら特典付き」「モニター募集」「キャンペーン」という言葉でお得感をアピールする業者もいます。しかし、これらは早く契約をさせようとするための手段なので、甘い言葉には注意が必要です。
そもそも、モニターになるだけで塗装費用が安くなるなどということは、あまり考えられないですよね…。まれに「モニター」という名目で安くすることはあるようですが、宣伝やご近所への評判を考慮して行われることがほとんど。
優良業者であれば「モニター募集」などと売り込むケースはまずありませんので注意しましょう。
また、優良業者でも「ネット割引」や「期間限定キャンペーン」などを行うこともあります。
ただし、訪問業者が1軒1軒の家を回って宣伝する場合は、悪徳業者であると言っても過言ではありません。今すぐに契約させようとするための手段である可能性が高いので、「今ならキャンペーン中なので安く塗装ができます」と言う業者には要注意です。
ただしご説明した通り、優良業者の中にもキャンペーンやモニターを行う業者もいますから、違いには十分な注意が必要です。
業者自身が屋根材を破壊して修理を強要する
「屋根を調査だけでもさせてください」といって屋根にのぼり、業者自身が破壊して「破損しているため修理が必要です」と語る業者が存在します。これはなんともひどい話ですが、実際このような詐欺被害にあった方も少なくありません。
そのため、突然やってきた訪問営業の業者に見えない部分の調査をさせるということはしないようにしましょう。
塗料の品質を偽装する
結局またすぐに塗装工事が必要となり、無駄な損失を生むことになるので、実際に塗装を始める前に事前に言われた通りの塗料を使っているか自分の目で確かめましょう。
塗装手順を省略する
外壁の洗浄や下塗りを省略して人件費などを削減しようと考える業者も存在します。必要な工程を省くと塗料がすぐに剥がれてしまう可能性があります。
作業している現場を実際みたり、手順を逐一確認するなど、手間がかかりますが詐欺に騙されないためにはきちんと確認するのがおすすめです。
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外壁塗装の詐欺に遭わないための10のチェックリスト
- 価格は高すぎたり安すぎたりしないか
- 訪問営業をしてきた業者ではないか
- こちらの質問に具体的に答えてくれているか
- 10万円以上の値引きをしていないか
- 「今すぐ工事をしなければいけない」と緊急性を煽ってこないか
- 見積書に塗料の商品名が記載されているか
- 見積書の塗装面積が「一式」ではないか
- 足場費用が無料ではないか
- 自社で工事をしているか
- 工事後の保証はあるか
価格は高すぎたり安すぎたりしないか
相場は30坪程度で70〜100万円です。屋根塗装も一緒に行うならだいたい100〜140万円かかります。もしこれより不当に高かったり反対に安すぎたりした場合、業者を再検討した方がいいかもしれません。
訪問営業をしてきた業者ではないか
訪問営業の業者は避けるのが最善です。怪しい点が無いか調べるのは時間がかかるため、訪問営業してきた業者は最初から頼まないと決めておく方がいいでしょう。
こちらの質問に具体的に答えてくれているか
回答が曖昧な業者は信用しないでください。はっきり答えられないということは、何か隠していたり嘘を付いている可能性があります。
10万円以上の値引きをしていないか
値引き自体は通常の業者でも行うため構いませんが、10万円以上の値引きはやはり危険です。よほどのことが無い限りそこまで大幅な値下げはありえないといってもいいでしょう。
もし10万以上の値引きをしている場合はしっかり値引きの理由を聞き、納得した場合のみ工事を依頼するようにしましょう。
「今すぐ工事をしなければいけない」と緊急性を煽ってこないか
優良業者であれば工事を急かさず、なぜ塗装が必要なのかをしっかりと説明してくれます。緊急性を煽ってくる業者がいたら、ぼったくりをしようとしている可能性がありますので、詐欺を疑うようにしましょう。
見積書に塗料の商品名が記載されているか
もし商品名が書かれてていない場合は、粗悪な塗料を使って施工費用を浮かそうとしている可能性があります。
見積書の塗装面積が「一式」ではないか
「一式」とは重要ではない項目に使う数量の表記方法です。外壁全体の塗装面積ではまず使わないと思っておきましょう。
見積書の重要そうな部分に「一式」と書く場合は、やましいことがありそれを隠そうとしている可能性も。業者に問い合わせても詳細を開示してもらえないという場合には、詐欺の可能性が高いですので他の業者に変えましょう。
足場費用が無料ではないか
足場費用は外壁塗装にかかる費用の中でも削減が難しい部分です。そのため、足場を無料で設置するといった場合は信用しにくいです。
足場代はそれなりの値段がしますので足場費用が無料だと費用はだいぶ安くなりますが、その分ほかの費用を削っていると考えないとつじつまがありません。おいしい話には裏があると思ってかかりましょう。
自社で工事をしているか
これは詐欺にはあたりませんが、下請け会社に作業を丸投げしている会社だと仲介料がかかるため、費用が高くなってしまいます。費用を抑えたい場合には、しっかりと自分で工事しているか確かめるようにしましょう。
工事後の保証はあるか
あとになって揉めることがないように、事前にしっかりと話し合い、保証条件などを細かくすり合わせておくことが重要です。
悪徳業者の詐欺に騙されないための注意点とは?
訪問業者は疑ってかかろう
訪問業者=悪質業者または未熟な業者と考えていた方が確実です。
前金を要求する業者は要注意
「前金」とは、施工前に支払う前払い費用のことをいいます。今の時代では、前金を要求する業者はほとんどいません。
冒頭でお伝えしたような、お金を払ったのに工事をしないといった悪質な詐欺が多かったこともあり、現在では工事後に全額払うケースが一般的です。
そのため、契約書の有無にかかわらず、施工前の前払いを要求する業者には注意するようにしてください。
工事を終えた知り合いに紹介してもらうのがベスト
実際に工事を依頼した人がいれば、その人に聞くのが1番確実です。反対に誰も評価も無い業者だと、優良業者か悪徳業者かの判断がつきにくい場合があるため詐欺に遭うリスクが高まってしまいます。
工事業者の対応をチェックする
営業担当者が親身になってくれるかどうかは重要です。話していて信用しにくい場合は依頼しないようにしましょう。また、担当者の態度も、ごまかしていないかなど、おかしいところが無いかチェックしましょう。
歴史のある業者を選ぶ
20年以上の歴史がある業者なら悪徳業者の可能性は低いです。悪徳業者は悪評が立ちやすいため10年くらいで倒産すると考えられるからです。
契約書や見積書をしっかりと確認する
契約書や見積書に記載されたことがすべてです。この内容に問題がないかは、契約時に特に確認するようにしましょう。
仮に雑な工事をされたとしても、契約を承諾したからという理由で訴えても勝てない場合があるかもしれません。そうならないためにも、契約の際は特に慎重になってください。
- 訪問業者は避けるのが無難
- 業者を選ぶ際は、20年以上歴史のある業者か知り合いに紹介してもらうのが良い
- もしもの時のために契約書や見積書はしっかり確認しておく
悪徳業者に騙されないための契約書や見積書の確認方法とは?
工期について
工期は2〜3週間が一般的です。どれほど短くても1週間はかかる。数日で終わる、あるいは1ヶ月を超える場合は怪しいので、理由を聞くようにしましょう。
その際、その理由が曖昧だったりはっきりと教えてくれない場合は他の業者に変えるようにしましょう。
工事内容について
足場設置、養生、外壁洗浄、下地調整、下塗り、中塗り、上塗り、足場解体は最低限必要な工程です。1つでも欠けていたらなぜなのか確認しましょう。
この他に、付帯部塗装もつくことが多いです。ちなみにこの部分は統一された名称はなく、業者によって工事内容の呼び方が異なります。
契約書は必ず書面で作成
口約束だとあとで「そんなこと言っていない」といったトラブルが起こりやすくなってしまいます。そのため契約書は塗る場所、使う塗料など細かいことでもすべて書面で残すことが大切です。
契約書はなくても大丈夫、特に必要ない、という業者がいたら悪徳業者の可能性大です。
実際に詐欺にあった場合の対処法
クーリングオフ
自分が業者を呼んだ場合は適用できません。訪問営業の業者に依頼して、契約から8日以内であれば適用可能という制度です。ただし、外壁塗装で8日以内だと工事が完了していないためクーリングオフを使う機会はほとんど無いのが現状です。
住まいるダイヤル
リフォーム関連のトラブルの主な相談先として有名な住まいるダイヤルに電話で相談してみる方法もあります。正式名称は「公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」といいます。
国が認めた法人で、リフォームに関する相談受付や、詐欺の症例なども記載されているため非常に役に立ちます。
詐欺にあわないためには信頼できる業者選びが重要!
いかがでしたか?今回の記事でも強調した通り、特に訪問営業は信用できません。そのため、なるべく自分で業者を探すようにしましょう。そちらの方が確実に、しっかりとした工事を受けることができます。
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