光触媒塗料の効果とは?メリットデメリットを詳しく解説

光触媒塗料は太陽光で外壁の汚れを自動的に落とすことができる、次世代のミラクル塗料です。光触媒塗料にはメリットも多いですが、デメリットもいくつかあります。

今回の記事では光触媒塗料の特徴やメリット、デメリットのほか、光触媒塗料の主な商品、取り扱うときの注意点などについてお伝えしていきます。

この記事でわかること
  • 光触媒塗料とは何か
  • 光触媒塗料のメリット・デメリット
  • 光触媒塗料にかかる費用の相場
  • 光触媒塗料を扱っているメーカー
  • 光触媒塗料を扱う際の注意点など
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光触媒とは?

光触媒とは?

光触媒とはオートクリーニング機能など次世代の塗料と言われています。オートクリーニング機能のように、メリットが多いと言われる光触媒塗装とは、どんな特徴のある塗装なのでしょうか。

以下に光触媒塗装の特徴について、いくつかお伝えしていきます。

トイレで有名なTOTOが開発した技術を応用

光触媒塗装とはトイレで有名なTOTOが開発した技術を応用した塗料です。光触媒塗料といえばTOTOの製品が一般的となっています。光触媒塗料はほぼTOTOの商品がシェアの大部分を占めている状態です。

光触媒塗料には2種類がある

光触媒塗料には「紫外線型」「可視光型」という2つの種類があります

「紫外線型」の塗料は、紫外線によって光触媒の防汚作用が発揮されるものを指します。逆にいうと、紫外線がないと防汚効果が得られないので、日が当たらない場所では十分な効果が発揮できないこともあります。

そこから改良されたのが「可視光型」の塗料です。可視光型塗料とは、紫外線が直接当たらなくても、光が当たるだけで防汚作用が発揮される塗料のこと。しかし防汚作用がやや弱いのが「紫外線型」と比較した際の難点とされています。

光触媒塗料 その効果は?

光触媒塗料の効果とは?

光触媒塗料の効果はどのようなものなのでしょうか。ここでは、光触媒塗料の仕組みや効果について簡単にお伝えしていきます。

太陽の力で汚れを分解できる

太陽光

光触媒塗料は、付着した汚れを太陽光で分解するという効果を持つ塗料です。太陽光にさらされるたびに汚れが分解されるので、外壁や屋根などの塗装面が汚れにくいという特徴があります。

雨で汚れが洗い流せる

 

太陽光によって分解された汚れは、雨で洗い流されます。雨が降るたびに洗浄の効果が得られるので、外壁がほかの塗料で塗装したものよりも汚れにくいです。

空気の浄化機能がある

空気清浄機

光触媒塗料は、太陽光によって汚れを分解するだけでなく、空気を浄化する機能も持っています。塗装面で空気清浄するので、環境にも優しい塗料と言えるでしょう。

光触媒塗料のメリットとは?

次世代の塗料と言われる光触媒塗料ですが、光触媒塗料にはどんなメリットがあるのでしょうか。以下に光触媒塗料のメリットをご紹介していきます。

耐用年数が長い

時間

光触媒塗料は耐用年数が15年から20年ほどあります。他の主な外壁塗料に比べると長いので、塗り替えの作業が少なくメンテナンスの手間やコストがかかりません。

汚れにくい

光触媒塗料で塗装された面は太陽光にあたるごとに汚れを分解し、また雨が降ればその汚れが洗い流されます。そのためほかの塗料で塗装した面よりも汚れがつきにくいというメリットもあります。

光触媒塗料のデメリットとは?

セルフクリーニング機能などのメリットがある光触媒塗料ですが、光触媒塗料はデメリットもある塗料です。以下では光触媒塗料のデメリットについてお伝えしていきます。

コストが高い

コスト

光触媒塗料は材料単価が高い塗料です。1平米あたり3,500円以上で、主な外壁塗料のなかでも特に高価格です。また近年TOTOが光触媒塗料の販売を中止したため、希少価値が上がることでさらに単価が上がりつつあります。

色や艶の種類が少ない

光触媒塗料は酸化チタンという材料を使用しています。その酸化チタンという材料の性質上、カラーバリエーションが白色系の色に偏りがちです。

光触媒塗料は選べる色や艶の種類が少なく、デザインにこだわりがある人には選択肢が狭くなってしまうというデメリットがあります。

施工に手間がかかる

塗装

光触媒塗料は塗装するときに高い技術力が必要な塗料です。水のようにサラサラしているので、塗料が外壁に付着しにくく塗装しにくいという特徴があります。技術力がない経験が浅い業者に塗装を依頼すると、技術力不足で施工不良を起こす可能性も。

光触媒塗料を正しく塗装できないと、光触媒塗料の最大のメリットのひとつであるオートクリーニング効果を発揮できなくなってしまいます。光触媒塗料を塗装する際には、光触媒塗料の塗装実績が豊富な業者を選んだ方が確実です。

太陽光や雨が当たらない場所では効果が薄い

光触媒塗料は太陽光を使って汚れを分解し、その分解された汚れを雨で洗い流すことでセルフクリーニング効果を発揮します。日光が当たりにくい日蔭や、雨が当たらない軒下などではその効果が得られにくく汚れがたまりやすいというデメリットも。

太陽光が当たらず汚れを分解できない場合は、通常の外壁と同様に水洗いなどのメンテナンス作業が定期的に必要です。また雨が当たらない場所の場合も汚れが洗い流されないので、手動で水洗いをする必要があります。

土や砂などの無機質系の汚れには自浄作用が働かない

土

光触媒塗料の汚れを分解する機能は、有機質の汚れに対してのみ有効です。土や砂、錆などの汚れは無機質になるので、光触媒塗料のセルフクリーニング機能は働きません。土による汚れは通常通り水で洗い流すメンテナンス作業が必要です。

土埃が頻繁に起こる場所や、雨が少ない場所などでは光触媒塗料のオートクリーニング効果を存分に発揮できない可能性もあります。周囲の環境も考慮しながら塗料を選択することも大切です。

光触媒塗料を塗装するのにかかる費用相場は?

光触媒を塗装するのには高い技術力と経験が必要なため、塗装にかかる費用も高額になる傾向があります。

30坪程度の住宅の場合、外壁のみでも80万円から120万円かかり、外壁と同時に屋根も塗装する場合は屋根の塗料の材料代と塗装代も追加で必要です。

ちなみに光触媒の材料費のみであれば35万円から45万円ほどが相場で、1平方メートルあたりの単価は3,500円程度です。材料の単価や施工費用は他の塗料と比べると高額ですが、耐用年数も長いので長い目で見ればそれほど割高ではないでしょう。

光触媒塗装の費用相場
  • 30坪程度の住宅の場合、外壁のみでも80万円から120万円
  • 外壁と同時に屋根も塗装する場合は屋根の塗料の材料代と塗装代も追加で必要
  • 光触媒の材料費のみであれば35万円から45万円ほどが相場

光触媒を扱っているメーカーをご紹介!

光触媒塗料はTOTOが大きなシェアを持っていますが、ピアレックスやK2マスターズといったメーカーも販売しています。ここでは光触媒塗料を扱うメーカーと主な商品についてお伝えしていきます。

TOTO

TOTOは光触媒塗料の最大シェアを持つメーカーです。光触媒塗料の「ハイドロテクト」が有名ですが、現在は光触媒塗料の販売を終了しています。

ハイドロテクトの特徴は主に太陽光によるオートクリーニング機能ですが、そのほか様々な機能を持っている塗料です。ハイドロテクトの主な特徴については以下のようなものがあります。

ハイドロテクトの特徴
  • 主な使用場所としては外壁のほか、室内のエクステリア。
  • 太陽光で汚れを分解し雨で洗い流すオートクリーニング機能と、活性酸素による空気浄化作用が期待できる。
  • 室内で使用された場合は、抗菌効果や防臭効果も期待できる。
  • 塗料がほこりの付着を防ぎ、菌やウイルスの分解を促進するため、菌による悪臭を防ぐ効果も期待できる。

ピアレックス

ピアレックスは光触媒塗料の「ピュアコート」を販売しているメーカーです。ピアレックスの「ピュアコート」は、TOTOのハイドロテクトに次いで信頼性が高く、水性、溶剤系、タイル用の3種類が販売されています。

ピュアコートの主な特徴はオートクリーニング機能ですが、そのほか水性、溶剤系、タイル系の3種類があるというのも大きな特徴です。

以下はピュアコートのそのほかの特徴についてお伝えしています。

ピアレックスの特徴
  • 水性、溶剤系、タイル用の3種類が販売されている。
  • 壁面の汚れを除去するオートクリーニング機能のほか、高い耐久性、紫外線カットの効果もある。
  • 紫外線がカットできるため、塗料の色褪せを抑えることも可能。
  • 伸縮性がある塗料のため、モルタル外壁の塗装にも使用可。
  • 光触媒塗料が乾いた後にすぐ親水性が発揮されるため、施工しやすい。

K2コーティング・マスターズ

K2コーティング・マスターズは塗料ではなく光触媒塗料を使用したスレートです。塗装ではなく外壁材そのものを張り替えることで、光触媒塗料の効果を得たいときなどに活用できます。

K2コーティング・マスターズの特徴
  • 光触媒塗料を使用したスレート。
  • 塗装ではなく外壁材そのものを張り替える。
  • 塗装ではなく外壁工事で光触媒効果を得たいときに便利。

光触媒塗料で塗装するときの注意点・ポイントは?

塗装に高い技術力が必要な光触媒塗料ですが、塗装するときにはどんな点に注意したら良いのでしょうか。以下に光触媒塗料を塗装する際の、注意点やポイントについてまとめました。

光触媒の業者探しは慎重に!

パソコン

光触媒塗料は塗装するのに高い技術力が必要な塗料です。そのため、光触媒塗料の塗装経験がない業者に依頼すると、塗装を失敗して施工不良になる可能性があります。

光触媒塗料がうまく塗られていないと、光触媒塗料による外壁のセルフクリーニング機能が発揮されません。施工業者を選ぶときは、光触媒塗料の塗装実績がある業者に依頼する方が確実です。

光触媒塗料の効果は絶対ではない

光触媒塗料のオートクリーニング効果は、シェア最大と言われるTOTOの「ハイドロテクト」でも業者の間で効果が疑問視されることがあります。

太陽光で汚れを分解する素晴らしい外壁塗料のようなイメージがありますが、実際は期待したほどの効果が得られないことも。光触媒塗料を外壁に塗装する場合は、効果を期待しすぎないことも大切です。

環境や施工場所によっては、太陽光や雨が当たらない、土埃が多いなどの理由で光触媒塗料の効果が発揮しきれないこともあります。また、錆・黄砂・泥などの無機物は分解できないので、綺麗にすることはできません。

光触媒塗料を希望する場合は、塗料の効果を十分に発揮できる環境かどうかも確認しておく必要があるでしょう。

光触媒塗料を使うのなら業者選びが最重要!

光触媒塗料は太陽光で外壁について汚れを分解して雨で洗い流すという、オートクリーニング機能を持った塗料です。また空気を浄化する作用もあるため、塗料を塗装するだけでも家の周囲の空気をクリーンにする効果も期待できます。

一方単価が高くて施工費用も高額になりやすい、カラーバリエーションが少ないというデメリットも。また、光触媒塗料の効果は太陽光や雨水が必要です。太陽光が届きにくい場所や雨水が当たらない場所は、光触媒塗料の効果を発揮しにくいでしょう。

そのほか光触媒塗料は水のようにサラサラとしているなどの理由で、塗装に高い技術力が必要になります。光触媒塗料を塗装した実績がない業者の場合、技術力不足で施工不良を起こすこともあります。

正しく塗装されなかった光触媒塗料は、オートクリーニング機能を発揮できないので、業者を選ぶときは施工実績があるかどうかを確認することが大切です。

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