30坪の外壁塗装の価格相場は?工程・塗料別の費用の目安を紹介

4人家族を想定した30坪ほどの家。日本の一戸建てではメジャーな広さであり、特別大きな家ではありません。では、30坪の家を外壁塗装する場合、相場はどのくらいになるのでしょうか。

本記事では30坪の住宅の外壁塗装にかかる費用相場や、塗料ごとの価格の違い、お金はないが外壁塗装をしたい場合の対処法について解説します。

30坪の外壁塗装の価格相場

坪数 外壁塗装のみの
価格相場
外壁塗装と屋根塗装の
価格相場
30坪 80~110万円 110~150万円
35坪 100~130万円 130~170万円
40坪 110~150万円 140~190万円
45坪 120~170万円 150~200万円
50坪 130~180万円 160~220万円

※2022年11月現在

外壁塗装に必要な費用は、外壁の面積と使用する塗料の種類によって異なります。仮に、同じ30坪の建物の外壁を塗装するとなっても、使用する塗料で価格に差が生じます。

また、外壁だけではなく、屋根塗装を同時に行う場合は、作業工数が増加する分の費用が上乗せになります。外壁塗装業者によって扱っている塗料も異なるため、同じ坪数でも同じ価格になることはないと考えましょう。

30坪の住宅の場合、外壁塗装だけで80~110万円、屋根塗装も追加すると110~150万円という数字になっています。外壁塗装と屋根塗装を同時に行うことで、別々に依頼するよりも20~30万円ほど安くなる傾向です。

同時に依頼をしたほうが費用を抑えられるため、後々、屋根塗装も依頼しようと考えている場合は一緒に依頼するのがおすすめです。

【30坪】外壁塗装の価格の計算方法

正確な額までは計算できないものの、外壁塗装にかかる費用は、以下の計算式で求められます。

外壁塗装に費用計算方法

外壁面積×塗料の単価+足場や人件費などのその他費用
延床面積(坪数×3.3㎡)×係数(1.2倍)=外壁面積

平屋の場合は、単純に外壁面積を求めて上記の計算式を当てはめるだけで完了します。外壁面積は坪数×3.3㎡×1.2で算出できます。1.2倍にする理由は、一般的な一戸建ての外壁面積が、延床面積の1.2倍といわれているためです。

外壁面積の算出方法

例1:2階建てで各階30坪の場合
(30+30)×3.3×1.2=237.6㎡
例2:3階建てで、各階を合わせた延床面積が30坪の場合
30×3.3×1.2=118.8㎡

30坪以上の2階・3階建ての外壁面積の計算方法については、例を挙げています。外壁面積は例1の方が大きいので、単純な計算だと例1の費用が高くなるでしょう。

しかし、計算だけでは足場代や塗料代などが含まれていないため、一概に例1の方が安いとは言い切れません。同じ30坪でも、延床面積なのかワンフロアあたりなのかで外壁面積が変わることを覚えておきましょう。

ここで求めた外壁面積を用いて、使用する塗料の量を算出したり、その他で発生する費用を足したりして最終的な金額を算出します。

【30坪】外壁塗装の工事の費用目安

先述したとおり、外壁面積×塗料だけでは、外壁塗装の正確な工事費用は算出できません。塗料代や足場代など、その他の費用を上乗せしなくてはなりません。

また、最終的に加算が必要になる項目は、外壁塗装のみの場合と屋根塗装も同時に行う場合で異なります。それぞれ詳しく解説してきましょう。

外壁塗装のみ

外壁塗装のみの場合、塗料の代金のほかに以下の項目が塗装費用の総額算出に必要です。

・足場代
・飛散防止ネット
・高圧洗浄
・軒天
・雨樋
・破風板
・雨戸
・シーリング(打ち換え・増し打ち)
・現場管理費
・廃材処理費等

上記の費用が、全ての一戸建てで必要になるわけではありません。しかし、これらの項目にかかる費用がいくらなのか、相場を知っていて損をすることはないでしょう。

各項目の単価と費用目安、詳細は、下記のとおりです。なお、費用目安となる外壁面積は118.8㎡(30坪×3.3㎡×1.2)と仮定したものとしています。

工事にかかる費用一覧

外壁塗装の工事項目・費用目安
項目 単価 30坪の費用目安
足場代
(一式)
600~1,000円/㎡ 10~15万円
飛散防止ネット
(一式)
200~300円/㎡ 2~3万円
高圧洗浄 100~300円/㎡ 1~3万円
付帯塗装工事
項目 単価 30坪の費用目安
軒天 800~1,200円/㎡
雨樋 800~1,200円/㎡
破風板 650~1,200円/㎡
雨戸 2,000~5,000円/枚
シーリング
打ち替え
900~1,500円/㎡
シーリング
増し打ち
500~1,000円/㎡
諸経費
項目 単価 30坪の費用目安
現場管理費 3~5万円
廃材処理費等 1~3万円

足場代

外壁から少し空間を空けて組む必要があるため、延床面積×1.3倍で算出します。2階・3階と高くなる場合は、塗装面積の算出同様、各階の坪数を足して外壁面積を算出しなければなりません。

飛散防止ネット

塗料が外に飛ばないよう、足場の外側に掛けるネットのことです。使用する面積は、足場面積の算出方法同様、外壁面積を1.3倍にします。

高圧洗浄

塗装前に行う外壁の洗浄作業です。塗装面積の算出と同じ方法で算出できます。

付帯塗装工事

外壁や、それに近い位置に配置されているものの塗装費用です。家の構造によって長さや量、枚数が異なるため、単価を覚えておくとよいでしょう。

諸経費

外壁塗装の作業員を管理する費用と、塗装に伴って発生した廃棄物の処理費用の総称です。付帯塗装工事同様、家によって発生する料金が異なります。

それぞれの詳しい説明については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。

外壁塗装の工程を詳しく解説!日数はどのくらいかかる?

外壁塗装と屋根塗装

外壁塗装と同時に屋根塗装を実施する場合、前章の「外壁塗装のみ」で解説した工程に加えて、次の工程と費用が必要になります。

項目 単価 30坪の費用目安
足場代
(一式)
600~1,000円/㎡ 10~15万円
飛散防止ネット
(一式)
200~300円/㎡ 2~3万円
高圧洗浄 100~300円/㎡ 1~3万円

タスペーサー

屋根の劣化や雨漏りを防止するために隙間に挟む道具です。使用すると人件費を削減できるとされていますが、使用できない屋根もあります。タスペーサーが使用できない場合は、縁切りと呼ばれる方法で対処します。

下地補修

さび落としやケレン作業を指します。クラック(ひび割れ)がある場合も、この時点で補修します。

屋根塗装

外壁同様、使用する塗料の種類や屋根の大きさによって異なります。各階に独立した屋根があるかどうかも、価格を決定するうえで欠かせないポイントです。

屋根塗装にかかる日数は、外壁塗装とは別で把握しておかなければなりません。詳しくは、以下のページをご確認ください。

屋根塗装にかかる日数は?工程・手順を詳しく解説!

【塗料の種類別】30坪の外壁塗装の価格目安

ひと口に塗料と言っても、その種類はさまざまです。塗料ごとに素材が異なるのはもちろん、耐用年数や特性もそれぞれ異なります。

以下は、外壁塗装で使用される塗料の耐用年数と単価、30坪の外壁塗装を行う場合の相場をまとめたものです。なお、費用目安となる外壁面積は118.8㎡(30坪×3.3㎡×1.2)と仮定したものになります。

塗料の種類 耐用年数 単価(㎡) 30坪の外壁塗装の価格
アクリル塗料 3~5年 2,000~3,000円 約80~90万円
ウレタン塗料 5~7年 2,000~3,000円 約80~90万円
シリコン塗料 7~10年 2,500~3,500円 約90~100万円
ラジカル塗料 8~15年 2,500~4,000円 約90~110万円
フッ素塗料 15~20年 3,800~4,800円 約110~120万円
光触媒塗料 15~20年 4,200~5,500円 約115~130万円
無機塗料 20~25年 4,500~6,000円 約120~130万円
アクリル100%塗料 20~30年 4,500~6,000円 約120~130万円
ハイブリッド塗料 20~30年 4,500~6,000円 約120~130万円

アクリル塗料

発色がよく、イベントなどで使用される塗料です。ただし、耐用年数が短いため、一般住宅で使用される機会は少なくなっています。同じ価格帯の塗料であるウレタン塗料のほうが優れているため、一般住宅であえてアクリル塗料を採用するメリットは少ないでしょう。

塗料の単価(㎡) 2,000~3,000円
耐用年数 3~5年
メリット 安価で発色が良い
デザイン性に優れる
デメリット 耐久性が低い
頻繁なメンテナンスが必要
塗装費用の相場 約80~90万円

ウレタン塗料

壁面だけではなく、素材を問わず雨樋(あまどい)などにも使用できるのがウレタン塗料です。単価がアクリル塗料とほぼ同じですが、耐用年数が長いという特徴があります。

ただし、汚れが目立ちやすいのが弱点です。また、耐用年数が長いとはいえ、他の塗料よりもこまめなメンテナンスが必要になります。

塗料の単価(㎡) 2,000~3,000円
耐用年数 5~7年
メリット 光沢感がある
高密着
デメリット 汚れやすい
紫外線に弱く、変色しやすい
塗装費用の相場 約80~90万円

シリコン塗料

もっともオーソドックスな塗料が、シリコン塗料です。製品数が多く、塗装を担当する業者も独自のノウハウを持っていることが多いのが特徴です。その反面、ひび割れを起こしやすいデメリットもあるため、選択するかどうかは慎重に判断しなければなりません。

塗料の単価(㎡) 2,500~3,500円
耐用年数 7~10年
メリット 製品数が多く選択肢が多い
メーカー、業者に独自のノウハウがある
デメリット 経年劣化でひび割れしやすい
重ね塗りが難しい
塗装費用の相場 約90~100万円

ラジカル塗料

上記のシリコン塗料にラジカル制御と呼ばれる技術を施したのが、ラジカル塗料です。耐久性が高いうえに光沢の有無が選択できるため、近年注目されている塗料でもあります。

ただし、発売からまだ期間が経っていないため、耐用年数が予測でしかない点に注意しなければなりません。

塗料の単価(㎡) 2,500~4,000円
耐用年数 8~15年
メリット 光沢の有無を選択できる
幅広い下地に使える
デメリット 濃い色の選択ができない
耐用年数があいまい
塗装費用の相場 約90~110万円

フッ素塗料

フライパンや歯磨き粉にも含まれているフッ素を配合した塗料で、耐久性の高さが最大の特徴です。親水性も高いため、雨が降れば雨水と一緒に汚れを流すことができます。

しかし、外壁塗装で使用する塗料の中では高額な部類に入るほか、次回の塗り替えの際に選択できる塗料に制限がかかってしまう点に注意が必要です。

塗料の単価(㎡) 3,800~4,800円
耐用年数 15~20年
メリット 耐候性がとても高く劣化しづらい
光沢が長持ち
汚れをはじく
デメリット 比較的高額
次回の塗り替えが難しい
塗装費用の相場 約110~120万円

光触媒塗料

セルフクリーニング機能と呼ばれる、日光で汚れを分解する機能が施された塗料です。非常に高機能な塗料である一方、塗装職人の腕が必要になります。

そのため、取扱業者が少なく、費用も高額ですが、どうしてもきれいな外壁を維持したい場合は、検討する余地があるでしょう。

塗料の単価(㎡) 4,200~5,500円
耐用年数 15~20年
メリット 汚れに極めて強い
カビや藻にも強い
セルフクリーニング機能
デメリット 比較的高価
取り扱い・塗装には高度な技術がいる
塗装費用の相場 約115~130万円

無機塗料

とにかく耐久性を重視している塗料が無機塗料です。同じ家に長期間住むことを想定して作られているのが特徴です。防火性能が高い反面、ひび割れを起こしやすい欠点を抱えています。

また、光触媒塗料と同様、取り扱いが難しい塗料であることから、業者の数も少ない傾向にあります。

塗料の単価(㎡) 4,500~6,000円
耐用年数 20~25年
メリット 耐用性抜群
耐汚染性が光触媒に匹敵
不燃性
デメリット 柔軟性が無くひび割れしやすい
取り扱い・塗装には技術が必要
塗装費用の相場 約120~130万円

アクリル100%塗料

ひとつ目に解説したアクリル塗料から、不純物を取り除いた塗料です。製造元はオーストラリアで、日本に流通しているものもあります。

高い耐久性を持っていますが、そもそも日本の気候に適しているかどうかが不明で、耐用年数に対しては疑問の声もあるようです。

塗料の単価(㎡) 4,500~6,000円
耐用年数 20~30年
メリット ひび割れへの追従性が高い
耐久性が高い
デメリット 輸入品のため日本の気候に向いているか疑問が残る
塗装費用の相場 約120~130万円

ハイブリッド塗料

ハイブリッド塗料は、アクリル塗料をはじめとする有機塗料と無機塗料をミックスさせたものになります。双方の抱えている欠点を解決できる素材です。

ただし、取扱業者数が少ない、配合量が製造元によって異なるなどのデメリットも抱えています。

塗料の単価(㎡) 4,500~6,000円
耐用年数 20~30年
メリット 有機塗料より耐用年数が長い
無機塗料には無い柔軟性がある
デメリット 施工経験のある業者が少ない
配合が製造元によって異なる
塗装費用の相場 約120~130万円

外壁塗装のためのお金がないときの対策

外壁塗装を検討している人の中には、まとまったお金を用意できず、二の足を踏んでいる人もいるでしょう。資金を用意できればベストではあるものの、そろそろ塗り替えをしないとマズいと考えている人は、以下の方法を検討してみてください。

外壁塗装のためのお金がない時の対処法

  • リフォームローンの活用
  • 助成金・補助金の利用
  • 火災保険の利用
  • 複数社の見積もり依頼

上記の方法を掛け合わせることで、「お金がないから外壁塗装をできない」といった状況を打破できるかもしれません。ひとつずつ見ていきましょう。

リフォームローンの利用

リフォームローンとは、その名のとおり、リフォーム工事を行う際に組めるローンのことです。取り扱っている金融機関ごとに詳細は異なるものの、基本的には住宅ローンと同じ金融機関を選択するとよいでしょう。

リフォームローンを使用することで支払額を分割できるため、無理のない返済計画を立てつつ、外壁塗装を行うことができます。

ただし、返済時には金利が上乗せされるため、費用総額は一括で支払った場合よりも高くなってしまうことがあります。リフォームローンを使用する場合は、住宅保証株式会社の公式ページでシミュレーションが可能です。ぜひ参考にしてみましょう。

助成金・補助金の利用

地域によりますが、外壁塗装に対して助成金・補助金を用意している自治体も存在します。代表的なものでは、東京23区で実施されている、遮熱を目的とした外壁塗装に対する助成金です。

また、一般的な外壁塗装に対しても、子育て世帯や若年世帯を中心に各種助成金・補助金を用意している自治体もあります。

それほど難しい条件ではない場合がほとんどですが、なかには東京都のように、遮熱塗料のみなど限定的にしている自治体もあります。外壁塗装を検討し始めたタイミングで、お住まいの地域に対象となる制度がないか、確認しておくとよいでしょう。

火災保険の利用

外壁塗装業者の勧誘や広告で、「火災保険を利用すれば塗装費用が無料になる」と聞いたことがある人もいるでしょう。災害を3年以内に経験していたり、補修にかかる費用が火災保険の免責額を超えていると適用されます。

塗装業者への確認のほかにも、火災保険会社にも確認する必要があります。適用を受けるためには各保険会社の判断が必要になるため、こちらも外壁塗装を考え始めたころに確認しておくとよいでしょう。

複数社の見積もり依頼

もっともオーソドックスな方法として、「相見積もりの取得」があります。同じ外壁塗装でも、使用する塗料や職人の数などで、費用に微妙な差が生じます。相見積もりをする際には、同じグレードの塗料を指定し、前提条件が大きく乖離しないようにしましょう。

また、多数の業者に見積もりを作ってもらうのも、あまりよくありません。かえって比較しにくくなり、決められずに終わってしまう可能性もあるためです。3~4社程度の見積もりをもらったら、その中から決定するとよいでしょう。

まとめ:外壁塗装の費用は条件によって異なる

ひと口に30坪の外壁塗装と言っても、使用する塗料や外壁面積で最終的な価格が決定されるため、かかる費用は異なります。

外壁塗装業者の営業担当者の言うことを鵜呑みにせず、本記事を参考に適正価格かどうかを判断するとよいでしょう。決して安い費用ではありませんし、失敗すると数年~数十年後悔してしまう可能性も否定しきれません。慎重に塗装業者を選択するようにしてください。

外壁・屋根塗装の費用 を今すぐチェック▶︎▶︎
Close Bitnami banner
Bitnami