建物を雨から守るために、屋根の防水工事は必須です。ただし必要な防水工事は屋根の形によって違います。
今回の記事では、屋根の形状ごとに異なる防水工事の概要や補修が必要な劣化症状などについてお伝えしていきます。防水工事に興味がある方、これから防水工事を考えている方はぜひご一読ください。
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目次
屋根の種類
屋根は大きく傾斜のあるものとないものに分かれますが、傾斜のあるものとないものでは工事の方法が異なります。
傾斜のある屋根
傾斜のある屋根は様々な種類があります。主に切妻屋根(三角屋根)、片流れ屋根、寄棟屋根の三種類です。
切妻屋根(三角屋根)
切妻屋根とは、三角の形をした屋根のことです。頂点から両方に屋根が傾斜しています。
片流れ屋根
片流れ屋根とは、片方だけに傾斜している屋根です。
寄棟屋根
寄棟屋根は頂点から4方向に傾斜がある屋根です。
傾斜のない屋根
傾斜がないので屋根部分が水平になっています。
陸屋根(フラットルーフ)
傾斜のない屋根は陸屋根またはフラットルーフといいます。傾斜がないので水が流れにくく、傾斜のある屋根よりもしっかりとした防水処理が必要です。
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傾斜のある屋根に行う防水工事
傾斜のある屋根の防水工事とはどのような工事なのかをお伝えしていきます。
屋根の構造
一般的な傾斜のある屋根では、瓦、スレート等屋根材の下に、防水機能を持った防水シートが設置されています。この防水シートはルーフィングと呼ばれており、これが屋根の防水の役割を担っています。
防水工事の方法
雨漏りが発生していたり、寿命を迎えている場合には、屋根材をはがしてルーフィング自体を交換する必要があります。しかし、ルーフィング交換が必要になる前に、塗り替えや屋根材の補修などのメンテナンスを行うことも重要です。定期的なメンテナンスをすることで、防水効果をできるだけ長く保つことができます。
以下の記事は防水工事のほか、屋根の補修やメンテナンスの費用についてまとめた記事です。こちらもあわせてご覧ください。
ルーフィングの交換について
ルーフィングとは、傾斜屋根の内部に設置されている防水シートのことです。ルーフィングにはいくつか種類がありますが、主なものはアスファルトルーフィング、ゴム製ルーフィングです。
それぞれの特徴は以下のようになります。
ルーフィングの種類 | 特徴 | 耐用年数 |
アスファルトルーフィング | 厚みがあり丈夫 | 約20年 |
ゴム製ルーフィング | 施工性が高い | 約15年 |
一般的な屋根材の寿命は、日本瓦が約50年、トタン屋根が約15年、スレート瓦が約20年、ガルバリウム鋼板が約25年と言われています。ルーフィングと同時期に寿命を迎える場合は屋根材と同時に交換可能ですが、屋根よりルーフィングの寿命が短いことが多いです。その場合は屋根材の寿命を待たずに、ルーフィングの交換を行う必要がありあます。
寿命を超えたルーフィングは劣化してボロボロになります。ルーフィングが劣化していても、屋根材の防水がしっかりしていればすぐ雨漏りすることはありません。
ただし、屋根材が劣化するなどして内部に水が浸入した場合、屋根裏に雨漏りが発生してしまう危険性が高いので注意が必要です。
陸屋根(フラットルーフ)に行う防水工事
陸屋根には傾斜のある屋根と違い、定期的な防水工事のメンテナンスが必要となります。
防水工事の種類
陸屋根に施す防水工事は主に、ウレタン防水、アスファルト防水、シート防水があります。ここではそれぞれの特徴や費用などについてお伝えしていきます。
防水工法 | メリット | デメリット |
シート防水 | 工事が簡単でコストも安い | 屋根の形状が単純でないと施工できない |
アスファルト防水 | 防水性能、耐久性ともに高いので丈夫で長持ち | 工事費用が高く、施工時に臭いや煙が発生する |
ウレタン防水 | 塗料を使った防水なので複雑な形状の場所にも施工できる
費用が安い |
防水性や耐久性が他の工法に比べて劣る
塗膜が劣化するたびに塗り替えなどのメンテナンスが必要になる |
ウレタン防水
ウレタン防水とは、ウレタン塗料を使って屋上やバルコニ・ベランダーを防水する方法です。ウレタン防水の費用や工期などは以下のとおりです。
- 1平方メートルあたり7,500円
- 工期は4~5日
- 耐用年数は10年程度
.耐久性はあまり高くありませんが、複雑な形状や凹凸のある場所にも施工できるのがメリットです。
アスファルト防水
アスファルト防水とは、アスファルトを使って屋上を防水する方法です。費用や工期などは以下の通りです。
- 1平方メートルあたり8,000円
- 工期は一週間前後
- 耐用年数は15~25年
アスファルト防水は、耐久性に優れているため、頻繁なメンテナンスが困難な場合に適しています。ただし、平面の屋根で専用の機械を使うため、ある程度の広さも必要です。一般家屋よりはビルなどの大型物件向きの防水工事でしょう。
シート防水
シート防水とは、防水シートを使って屋上や屋根内部を防水する方法です。費用や工期は以下のとおりです。
- 1平方メートルあたり6,000円
- 工期は4日~5日
- 耐用年数は10~15年
シート防水を施すには、平面で四角い屋根であることが必要です。一般家屋にも適した防水方法で、多くの家屋で使用されています。また、ほかの防水方法に比べると費用も抑えることも可能です。
屋根の防水を長持ちさせる方法
屋根の防水を長持ちさせるには、何をしたら良いのかをお伝えしていきます。
定期的な塗装を行う
傾斜のある屋根の場合は、屋根塗装を約10年に一度行います。定期的な屋根塗装は屋根材を長持ちさせることにも繋がるためです。陸屋根の場合は、防水工事の際に塗るトップコートを5年に一度ほど塗り替えることで防水機能を長持ちさせることができます。
こまめに清掃を行う
陸屋根の場合、排水溝部分に落ち葉などがたまり詰まってしまうと、屋上に水がたまる原因になります。水たまりができてしまうと、どんなにしっかり防水工事がしてあっても雨漏りを起こす可能性が高くなるので要注意です。排水溝などを定期的に掃除をすることで、防水層を長持ちさせることができます。
防水工事を行うべき劣化症状
防水層に劣化症状が出てきたら、工事を行う必要があります。ここでは、防水工事を行う目安になる劣化症状についてお伝えしていきます。
主に陸屋根で防水層やトップコートの塗装がひび割れる劣化症状のことです。ひび割れが起こったら早めに塗装することが大切です。防水層までひび割れてしまっている場合は、防水層の工事の検討も必要です。
主に陸屋根で、防水層や塗膜のひび割れが進行して、剥がれてしまう劣化症状です。こちらも早急に補修を行いましょう。
塗膜が下地から剥がれ、空気が入ったように塗装が膨れてしまう劣化症状です。放置すると剥がれになるので要注意です。
雨がやんだのに防水層の上に雨水がたまってしまう症状です。主に平らな陸屋根で起こります。水たまりの箇所は劣化が早くなってしまうので、早めに補修しましょう。
シート防水に用いるシートが劣化して剥がれてしまう症状です。主に陸屋根で起こりやすく、10年ほどたつと発生することが多くなります。シートが耐用年数を迎えたら補修の検討が必要です。
シート防水の補修について詳しくはこちら
パラペットとは、主に陸屋根の屋根や屋上の端に取り付ける小さな手すりのような部位のこと。屋根と外壁の接合部の防水の役割があります。パラペットの金属部分の錆びる、つなぎ目に亀裂が入る、防水シートが劣化するなどの症状が出てきたら補修が必要です。
どのような業者に依頼する?優良業者の探し方は?
沢山の業者の中から、希望に合った施工ができる地元の業者を見つけることは素人では難しいです。
なぜなら、住宅リフォームにおいて『何でも屋さん』はいないからです。
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まとめ
屋根の防水工事のポイントをおさらいしましょう!
屋根にはどのような防水工事を行う?
屋根の傾斜によって必要な防水工事は違ってきます。屋根の形ごとに必要になる防水工事についてはコチラ。
防水機能を長持ちさせるためには?
防水機能をなるべく長く保つには、定期的な塗装とメンテナンスが大切です。防水層を長持ちさせるコツについてはコチラ。
どんな症状が表れたら再度防水工事が必要?
ひび割れや剥がれなどのほか、雨漏り、シートの剥がれなどがあります。補修が必要な劣化症状について詳しくはコチラ。
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