スレート屋根とは、屋根に使用する薄い板状の建材です。使いやすい建材なので多くの住宅で使われています。
スレート屋根が破損したときには、どのような補修が必要なのでしょうか。今回の記事ではスレート屋根の補修についてお伝えしていきます。
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目次
そもそも「スレート屋根」とは?
スレート屋根とは屋根材の一種ですが、どんな材料で作られどんな特徴を持っている屋根材なのでしょうか。以下にスレート屋根の主な原料や特徴などについて簡単にご説明します。
スレート屋根とは
スレート材という呼び方の他にも、「カラーベスト」や「コロニアル」という呼び方もあります。
スレート屋根の特徴
スレート屋根の特徴はいくつかありますが、主な特徴は価格が安いため施工費用を抑えることができるということです。またデザイン性が高く、様々なデザインがあるため好みのタイプの屋根を作りやすいという特徴や、軽量なので建物の耐震性がアップするという特徴も。
しかし薄くて軽い板のため劣化しやすく、メンテナンスの回数が多くなります。定期的にメンテナンスをしないと耐用年数が減ってしまうので、メンテナンスはこまめに行う必要があるでしょう。
スレート屋根の特徴については、以下の記事で詳しくご紹介しています。こちらの記事もあわせてご覧ください。
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【症状別】スレート屋根の修理方法と費用
スレート屋根のメンテナンスにはどれぐらいの費用が必要なのでしょうか。以下にスレート屋根のメンテナンスにかかる一般的な費用を、塗り替え、カバー工法、葺き替えの3パターンでご紹介していきます。
色褪せやコケ・カビの発生
塗装の色褪せやコケやカビが発生している場合は塗り替えが必要です。費用は30坪程度の住宅で40万から60万円ほど。工期は12日から15日ほどかかります。
ひび割れや反り
スレートにひび割れや反りが出た場合は、屋根の部分補修が必要です。ひび割れの場合はコーキング補修、反りの場合は交換になります。
補修内容 | 費用の目安 |
ひび割れ補修 | 1枚5,000円から6,000円 |
スレートの交換 | 1枚8,000円から10,000円 |
棟板金の交換 | 7万から9万 |
いずれの補修も工期は1日以上で、補修内容や範囲によって変動します。屋根の塗装と同時に行うことが多いですが、台風で壊れてしまったなど、部分補修だけで行う場合は上記のような費用になります。
屋根材の全体的な劣化・耐用年数を過ぎた
屋根材が全体的に劣化した、耐用年数を過ぎたといった場合も補修が必要です。30坪程度の住宅で費用は160万円から250万円程度、工期は7日から11日程度かかります。
屋根の部分補修でおさまらない場合や、屋根材の耐用年数を過ぎた場合はカバー工法が必要です。カバー工法を行うと、一般的に耐用年数は30年ほどになります。
カバー工法で上からかぶせる屋根材としては、軽い金属屋根(ガルバリウム鋼板)が一般的です。ガルバリウム鋼板は軽いので屋根に重ねても建物への負担が少なく済みます。
屋根内部に及ぶ劣化
屋根内部の下地や防水シートにまで劣化が及んでいる場合は葺き替えが必須です。葺き替えとは、古い屋根を剥がして新しい屋根を設置する工事で、30坪ほどの住宅では150万から240万円程度かかります。工期は6日から10日ほどです。
スレート屋根を修理せずに放置すると…
ここでは、スレート屋根の補修を怠った場合に起こることをお伝えしていきます。
雨漏りが起こる
スレートは基本的に塗装が必要な建材です。長期間劣化した塗装を放置しておくと、内部の建材にも雨などが浸水する可能性があります。
また、ひび割れなどの破損も放置しておくと雨水が侵入し雨漏りが起こります。
破損しやすくなる
スレートは塗装によって紫外線や雨から保護されています。そのため、塗装が劣化したら塗り直しが必要です。塗り替えをしないでそのままにしておくと、外部のダメージから建材が守られず壊れやすくなります。
補修費用が増える
スレートが劣化した状態で長期間放置していると、補修が必要な箇所が増えていくため、その分補修の費用も増加しやすくなります。
スレート屋根修理を依頼する前に!火災保険を要チェック
スレート屋根の補修は火災保険が適用になることもあります。工事に保険が適用されるかどうかチェックすることも大切です。
入っているつもりでもうっかり満期を迎えて契約が切れていることも
火災保険の適用条件に該当するか、契約書をチェックしたり工事業者に確認する
屋根修理は風災と認定されれば火災保険が受け取れることが多い
必要な書類などの準備を整えて保険会社に申請する
無事に申請が通ったら保険金を受け取り、工事を依頼
火災保険については、以下の記事でもお伝えしています。こちらもあわせてご覧ください。
定期的なメンテナンスが肝心!
補修が増えると手間も費用がかさみます。ですが定期的なメンテナンスをすることで、大掛かりな補修を防ぎ工事費用を節約できます。
また適度なメンテナンスで、屋根を長持ちさせることも可能です。ここでは定期的に必要なメンテナンスについてお伝えしていきます。
屋根塗装
屋根塗装は7年から10年に1度行うのが一般的です。メンテナンスに必要な費用は、30坪程度の住宅の場合、40万円から90万円程度が目安となります。
塗装の費用は使用する塗料のグレードによっても変化します。屋根塗装に使われる塗料の単価目安は以下の表を参考にしてください。
塗料の種類 | 単価の目安 |
シリコン塗料 | 2,700〜4,100円/平方メートル |
フッ素塗料 | 3,700〜4,700円/平方メートル |
屋根塗装の際に合わせてひび割れや反りかえりがある箇所の部分補修も行うと、足場代などの節約になります。
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屋根塗装を定期的に行うメリット
屋根塗装を定期的に行うと何が良いのでしょうか。屋根塗装の主なメリットは、以下です。
- 葺き替えにくらべて費用が半額以下ですむ
- 紫外線や雨風から保護できる
- 美しい外観を維持できる
定期的に塗装をすることで、紫外線や風雨から建材を保護。スレートの劣化防ぎ、葺き替えまでの期間を長く保つことができます。
また、同時に屋根の部分補修もできるので屋根全体の損傷も抑えられます。定期的に塗り替えるので、美しい外観を維持することも可能です。
屋根の塗装費用の相場についての記事はこちら、塗装に最適な時期についての記事はこちらです。
スレート屋根を補修する際の注意点
スレート屋根の塗装は比較的難易度の低い塗装工事です。しかし塗装の際には注意するべきこともいくつかあります。以下にスレート屋根を塗装する際に気を付けるべきことをご紹介していきます。
スレート屋根の補修はDIYでもできる?
防水テープを使った補修
防水テープを使ってスレート屋根を補修することは、DIYでも可能です。しかしあくまでも応急処置として行ってください。二階建ての屋根は落下の危険があるのでやめておきましょう。
塗装
自分で塗装するのもおすすめできません。高所の場合は落下の危険がありますし、自分で塗装すると施工不良を起こして短期間ではがれてしまうことも。
また足場は業者に依頼する必要があるほか、塗料やはけなどの道具も自分で買いそろえなくてはいけません。
葺き替え工事・やカバー工法
葺き替えやカバー工法は、自分で行うことはできません。業者に依頼する必要があります。
屋根のDIY補修はリスクが大きいので、基本的には業者に依頼しましょう。
正しい補修をしてくれる業者を選ぶ
スレートは幅広く使われており、塗り替え工事も多く行われていますが、その分間違った屋根補修を行う業者もいるのが現状です。
塗装の補修の例をあげれば、塗装の基本は、「塗る部分を綺麗にして乾燥させる」、「適切な下塗り材を使って中塗りと上塗りの密着率を上げる」、「中塗りと上塗りで仕上げる」の3つです。
この基本に加えて、スレート屋根では水を屋根内部に侵入させないための「縁切り」という作業が重要になります。スレート屋根には雨水などをスレートの隙間から内側に流し、屋根材の内部まで水を浸透させない仕組みがあります。
塗装をするとこのスレートの隙間を塗りつぶしてしまうため、「縁切り」をして隙間をふさがないようにする作業が必要です。
これらの作業をしっかりやってくれる業者かどうかが業者選びのポイントです。
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訪問営業の業者に騙されない
塗装業者の中には訪問営業をしてきて無料で屋根診断を行い、必要のない工事まで進めてきたり「今すぐ工事しないと危険だ」と危機感を煽り契約を迫ってくる業者もいます。
危険性を過度に強調したり、「すぐに工事が必要」と言ってくる訪問業者はほぼ悪徳業者だと思っても良いでしょう。後で高額な請求をされる、施工不良で工事し直す必要が出てくるといったことも多いので、訪問業者には依頼をしない方が安全です。
自社施工の会社に依頼して費用を抑える
そういった業者は仲介料を取るので工事費用が余分に高額になります。消費者にとって何のメリットもない仲介料金を節約するためにも、施工を自社で行う自社施工の業者に工事を依頼するようにしましょう。
まとめ
スレート屋根の修理が必要な症状は?
色褪せ、カビやコケ、ひび割れや欠けが見られるときには補修が必要です。
特に、大きく破損していたり、全体的に劣化が見られる場合には早急に補修しないと屋根の内部まで傷んでしまいます。劣化症状について詳しくはコチラ
スレート屋根の修理方法は?
塗装したり、部分的な交換、補修などをしますが、症状がひどい場合には葺き替えが必要になります。費用についてはコチラ
修理せずに放置するとどうなる?
雨漏りが発生して室内にまで被害が及んだり、補修費用がかさむ原因になります。詳しくはコチラ
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