お住いの家に長く住もうと思ったら、定期的なメンテナンスは必要不可欠。その中でも外壁は、天候や車の排気ガスなどの屋外の環境を受けやすいにもかかわらず、メンテナンスの重要性についてきちんと認識している人は多くないようです。
この記事では外壁補修の重要性をはじめ、工事方法や費用相場、補修業者を選ぶコツなど、外壁補修全般について詳しくご紹介します。
- なぜ外壁補修は重要なの?
- 補修が必要な劣化症状とは?
- 工事の内容、費用相場や節約する方法、工期は?
- DIYで補修することは可能?
- 優良業者の見つけ方はコレ!
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目次
外壁補修の重要性
いくら家のデザインがカッコ良くても、外壁がボロボロでは素敵とは思えませんよね。外壁はもっとも人目に触れる場所なので、お住いの印象を決定する重要な部分であるといえるでしょう。
さらに外壁には、美観だけでなくプライバシー保護、外部と遮断することで住居内を快適に保つ機能性、など多くの性能が求められます。
これほどまでに重要な外壁ですが、長い年月がたてば劣化や破損は免れません。ここではまず、外壁の劣化を補修をしないで放置した場合の問題点や、適切な補修のメリットについてご紹介していきます。
外壁の耐用年数は?
外壁の耐用年数は、使用している外壁材によって異なります。外壁材にはサイディング・モルタル・タイル・ALCパネル・コンクリートなどさまざまな種類がありますが、長い間風雨や紫外線にさらされる環境のため、だいたい10年程度で劣化症状が目立つようになります。
日本の一般住宅に多く使用されているサイディングやモルタルであれば、外壁材の交換は30年程度、外壁塗装は10年を目安に塗り替えが必要になるでしょう。
しかし耐久性が低い塗料で塗装されていたり、潮風や強風が当たりやすい環境であれば、それより短い期間で劣化症状が出る可能性もあります。
また、外壁補修は外壁材の補修や交換だけではありません。外壁材の隙間を埋めるコーキングは、比較的劣化が早い傾向があります。長持ちするとされているタイルでも、コーキングが剥がれたり破損しまたりするため、10年に1度程度はコーキングの打ち替えを行う必要があるでしょう。
補修をしないと起こる問題点
外壁を補修しないまま放置しておくと、さまざまな問題が発生します。以下の3点は、一般的に挙げられる問題点です。
- ひび割れが発生しやすくなる
- 補修にかかる費用が増える
- 外壁が崩れやすくなる
・ひび割れが発生しやすくなる
日々紫外線や風雨にさらされる外壁は、劣化しやすく傷や汚れが目立ちやすい場所です。
外壁の表面には塗料が塗られていますが、塗料が乾燥するときに「塗膜」という保護膜ができます。塗膜は、紫外線や雨風、排気ガスなどから外壁を守る役割がありますが、塗膜が劣化すると表面が剥がれたりひび割れができてしまいます。
塗膜の劣化を放置すれば、剥がれやひび割れが深く大きく広がって、外壁材がむき出しになり建物自体の劣化につながります。さらに外壁材自体にひび割れができると、雨が降ったときに雨水が浸入して、鉄骨や木材を腐食させたり雨漏りの原因になってしまうでしょう。
・補修にかかる費用が増える
塗膜表面の劣化の段階で塗装補修を行っていれば、手間や材料が少なくて済み費用も安く抑えることができます。
しかし劣化症状を補修せずそのままにすると、状態が悪化して補修工事も大掛かりなものになってしまいます。全面補修が必要になれば、足場を組まなければいけなくなるためより費用も高くなるでしょう。
・外壁が崩れやすくなる
外壁のひび割れを放置すると、地震や台風などで強い衝撃を受けたときに崩れやすくなり大変危険です。最悪の場合、家に住めない状態になってしまうかもしれません。
補修をするメリット
快適なお住いは、定期的な点検や早期の補修なしでは成り立ちません。劣化症状が軽度なうちに補修をすることには、さまざまなメリットがあるのです。
ここでは、どのようなメリットがあるかを具体的に見ていきましょう。
・見た目が良くなる
外壁塗装による補修をすれば、同時に外壁を塗り直すことになるので、見た目がきれいになります。新しく塗り直された家に住むのは気持ちがいいですし、ご近所からも「家のお手入れに気をつけているご家庭だな」と、良い印象を持ってもらえるでしょう。
逆に、ひび割れなどをそのままにしておくと、見栄えの悪い状態を放置し続けることになります。落下などの危険性がある場合は近隣の迷惑になることもありますし、何より「家が壊れていても気にしないお宅」と、評判が落ちてしまうかもしれませんね。
・雨漏りを防止しやすくなる
外壁のひび割れや欠損を補修をすれば、雨風などの浸入経路を断つことになります。これにより、雨や雪の多い時期でも水や風の浸入を防ぐことができるため、雨漏りなどをしっかり防止してくれるのです。
・将来的に外壁の補修費用が抑えられる
定期的な外壁補修にはたくさんのメリットがあります。
劣化症状が軽い段階で問題点を発見できますし、劣化が少なければ最小限の補修で済むことでしょう。劣化が広がり外壁材にダメージを与える前に補修してしまえば、次回の補修費用を抑えることにもつながります。
・遮熱効果などの新しい機能をつけられる
外壁工事は塗り直しや破損箇所を直すだけではなく、追加機能を与えることでより住みやすい環境にするチャンスでもあります。
近年では室温の上昇を抑える「遮熱塗料」や「断熱塗料」など、快適な環境づくりに適した塗料が普及しています。外壁補修のタイミングで新機能を取り入れれば、ご家庭の状況やお好みに合わせたお住いに近づけることができるでしょう。
- 塗装補修は10年に1度が目安。コーキングも補修が必要
- 劣化が軽度のうちに補修しないと、ひび割れが発生し雨漏りの原因になる
- 劣化を放置すると次回の補修費用が増えたり、地震で外壁が崩れる恐れがある
- 補修をすることで家屋の外観が良くなり、雨漏りや隙間風を防止できる
- 早めの補修を行うことで、次回の補修費用を安く抑えることが可能
- 補修のタイミングで追加機能を検討すれば、お住いをより快適にアレンジできる
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外壁補修が必要な劣化症状とは?
外壁補修の重要性をご覧いただいたところで、次は、外壁補修が必要となるサインを見てみましょう。
ここでは、具体的な劣化症状を深刻度別にまとめてみました。深刻度のレベルと、主な劣化症状は以下の通りです。
- 深刻度1:カビやコケの繁殖、チョーキング
- 深刻度2:ひび割れ、塗膜の膨れ
- 深刻度3:塗膜剥離(とまくはくり)、錆
- 深刻度4:外壁の欠損、外壁材の反り
カビやコケの繁殖
深刻度が軽めの劣化症状に、外壁にカビやコケが発生するケースがあります。今すぐに対応が必要というわけではありませんが、そろそろ補修を考えるサインです。
カビやコケの繁殖は、外壁塗装の劣化、湿気が多い、表面に凸凹が多い、自然が近くてコケの胞子が多い環境であることなどが原因です。業者に依頼して外壁洗浄をするか、外壁を塗り替えることが主な補修方法となります。
チョーキング
あまり耳慣れない言葉ですが、「チョーキング」とは外壁に触るとチョークのような粉末状になる現象のこと。こちらも緊急性はありませんが、チョーキングが多く見られるようになったら補修のタイミングが近いと考えましょう。
チョーキングは塗料が劣化し、「顔料」と呼ばれる着色剤が露出するために発生する症状です。補修には外壁を塗り替える必要があります。
ひび割れ
外装の塗装や、外壁材に亀裂が入る「ひび割れ」現象が見られるようになったら、劣化が進んでいると見て間違いありません。補修を考えるタイミングであると認識しましょう。
塗装や外壁材の劣化が主な原因で、補修方法はひび割れを補填材で埋めること。しかしそれだけでは見栄えが悪くなるため、修復した部分は塗装もするケースが多いようです。
塗膜の膨れ
塗膜の膨れは、外壁の塗膜(塗装の膜)が膨れている現象です。そこだけぷっくりと盛り上がっているので、すぐに目についてしまいます。
塗膜が膨れる原因は、塗装の劣化による内部での剥離や、漏水などによって塗膜のすき間に水が入り込んだために発生します。基本的な補修方法は、膨れた部分を剥がして外装塗装することです。
塗膜剥離(とまくはくり)
劣化を放置しておくことでさらに深刻化が進むと塗膜剥離が発生します。外壁の塗膜が剥がれ、下塗り材や外壁材が露出する現象で、見た目が損なわれることは免れません。
塗膜剥離の原因としては紫外線や雨による塗膜の劣化、さらに工事業者の施工不良によって発生することも。塗装で補修をするのが一般的です。
錆
劣化が進んだ症状に、金属材が錆びる現象があります。表面が変色したりザラついた見た目になったりと、家屋全体の印象にも悪影響を与えかねない現象です。
錆は長い期間、紫外線や雨にさらされて劣化したことが原因です。補修には、錆を剥がしてから塗装する方法があります。しかし、錆で外壁材自体が破損している場合は塗装では直すことができないため、部材の交換が必要です。
外壁の欠損
サイディングやモルタルといった外壁材が欠けたり、破損している状態はかなり深刻な状態です。劣化した外壁を長い間放置したり雨や湿気による腐食などで発生し、さらに放置が長引けば、すき間から雨漏りを引き起こす危険性も高くなります。
軽度ならばモルタルなどで補修が可能ですが、重度の欠損であれば外壁材を交換することになるでしょう。
外壁材の反り
外壁材であるサイディング素材が反り返っている状態も、劣化がそうとう進んだ状態といえます。主な原因はサイディング素材の寿命がすぎていること。放置すると、反りのすき間から雨が入り、雨漏りを引き起こすこともあります。
この段階になると、サイディング素材の交換が必要です。さらに、反るほどサイディング素材が劣化しているということは、外壁の他の部分も寿命である可能性も高いでしょう。そのため反りが発生していたら、外壁全体の張り替えが必要となるケースも多いようです。
- 経年劣化の影響が大きいが、放置は禁物。症状が軽いうちに対処を!
- 塗装の種類によっては、工事業者による施工不良の可能性も
- 重度の錆・破損・反りなどのケースでは、外壁全体の張り替えが必要
外壁の補修方法と費用相場【部分補修】
外壁の補修には、破損した部分だけを補修する「部分補修」、外装全体を塗装・張り替える「全面補修」があります。
また補修以外の手間と出費の可能性として、全面補修だけでなく部分補修でも足場が必要となるケースも考えられます。たとえば、高所作業がある場合や補修範囲が広い場合では、足場がなければ作業ができません。足場を組む場合は、1㎡あたり700〜1,000円が追加で必要となります。
それではまず「部分補修」のタイプや補修方法、費用相場、工期について詳しく見ていきましょう。
クラックの部分補修
「クラック」とは深いひび割れのこと。この作業は、外壁材における重度のひび割れに対応します。
クラックを補修するには、モルタルやコーキングで埋める作業が必要です。モルタル外壁で深い症状の場合は、ひび割れ部分を先に削ることもあります。
費用は1箇所、あるいは1㎡あたり1〜2万円が相場です。工期は1箇所だけで塗装がないなら1〜2日。塗装が必要だったり、補修箇所が多い場合は1週間程度かかることもあるでしょう。
錆取り・錆止め補修
金属外壁・屋根の錆に対応する補修方法です。錆を剥がして、錆止めを含めた塗装をします。
錆の状況によりますが、費用は1㎡あたり1万円以下となることがほとんど。外壁材が錆びて破損している場合は交換が必要となりますから、材質によって1箇所あたり1〜10万円程度の費用がかかることもあります。
コーキングの増し打ち
サイディングを使用した際、目地(継ぎ目)部分を充填することを「コーキング」といいます。すでにあるコーキング材が軽度に劣化した場合は、既存の材料を撤去せず新しいコーティング材を打ち増す作業を行います。
費用は㎡あたり500〜1,000円程度、工期は1〜3日程度が目安です。
コーキングの打ち替え
サイディング目地のコーキングがひどく劣化している場合には、既存の材料を撤去して新しく別のコーキング材を打つ作業を行います。
費用は1㎡あたり1,000〜2,000円程度、工期は1日〜2週間程度です。
雨漏りの補修
費用は1箇所あたり5万円程度ですが、検査の有無や雨漏りの状況によって変動する可能性もあります。工期は1日〜1週間程度が目安となります。
以下は、費用と工期の一覧表です。
補修のタイプ | 費用 |
クラックの部分補修 | 1箇所、または1㎡あたり1〜2万円程度 |
錆取り・錆止め補修 | 1㎡あたり1万円以下が多い。材質によって1箇所あたり1〜10万円になることも |
コーキングの増し打ち | 1㎡あたり500〜1,000円程度 |
コーキングの打ち替え | 1㎡あたり1,000〜2,000円程度 |
雨漏りの補修 | 1箇所あたり5万円程度。検査の有無や雨漏りの状況によっては変動の可能性も |
- 「部分補修」には主に5種類がある
- 単価は高額ではないものの、材質や劣化の状況、検査の有無によっては変動する可能性がある
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外壁の補修方法と費用相場【全面補修】
「部分補修」についてご覧いただきましたが、次は「全面補修」のタイプや補修方法、費用相場、工期についてご説明します。
「全面補修」には3種類ありますが、劣化の原因や程度によって適した工事が違ってきます。
補修のタイプ | 劣化の原因・程度 |
外装塗装 | カビ・コケ、チョーキング、軽度のひび割れ・錆、膨れ、塗膜剥離 |
外装重ね張り(カバー工法) | 重度のひび割れ・錆、外壁材の破損・反り |
外壁張り替え | 重度のひび割れ・錆、外壁材の破損・反り |
それでは、ひとつずつ特徴を見ていきましょう。お住いのメンテナンスを考えている方は、どちらの補修がご自宅に適しているかの参考にしてください。
外壁塗装
全面補修の中ではもっとも安い値段ですが、外壁内部の劣化を直すことはできません。
費用は30坪の住宅で70〜100万円程度が相場で、屋根も塗装する場合は100〜140万円です。工期は12〜15日程度が目安になります。
外壁重ね張り(カバー工法)
重度のひび割れ、重度の錆、外壁材の破損、外壁材の反りの補修の工法です。既存の外壁材に新しい外壁材を重ねる工法で、既存の外壁材の内部が劣化していてもカバーできるのがメリットです。
軽量な材料でなくてはならないため、新しい材料には金属系サイディングか窯業系サイディングのみに適用が可能。また、すでにカバー工法を実施している外壁には使用することができません。
費用は30坪の住宅で180〜240万円程度、工期は10〜14日程度で、全面補修ではもっとも短い工期となっています。
外壁張り替え
外壁重ね張り同様、重度のひび割れ、重度の錆、外壁材の破損、外壁材の反りの補修に適しています。しかし、こちらは既存の外壁剤を剥がしてから新しい外壁材を張り付けるのがポイント。既存の外壁材を撤去するため、外壁内部の劣化の補修も同時に行えるのがメリットです。
新しい外壁材はサイディング素材なら何でも利用可能なので、補修工事のタイミングで外壁デザインを変えることもできます。
費用は30坪の住宅で200〜260万円程度、工期は12〜17日程度が目安です。
相場の費用を、補修のタイプ別に一覧表にしたものがこちら。
補修のタイプ | 費用 |
外装塗装 | 30坪の住宅で70〜100万円程度。屋根も塗装する場合は100〜140万円程度 |
外壁重ね張り(カバー工法) | 30坪の住宅で180〜240万円程度 |
外壁張り替え | 30坪の住宅で200〜260万円程度 |
- 全面補修の中でもっとも安価なのは「外装塗装」
- もっとも短期間で完成するのは「外壁重ね張り(カバー工法)」
- 外壁内部の劣化も補修できるのは「外壁張り替え」
外壁塗装の費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
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外壁の補修にかかる施工期間は?
すでに解説していますが、外壁の補修にかかる工期をまとめました。
補修のタイプ | 工期 |
クラックの部分補修 | 1〜2日 |
錆取りや錆止め | 3日〜1週間 |
コーキングの増し打ち | 1〜3日 |
コーキングの打ち替え | 1日〜2週間 |
雨漏りの補修 | 1日〜1週間 |
全面的な外壁塗装 | 12〜15日 |
全面的な外壁重ね張り | 10〜14日 |
全面的な外壁張り替え | 12〜17日 |
外壁の補修はDIYでできる?
結論からいえば、「軽い症状なら可能だが、失敗する可能性が高い」ということになります。
近年、DIYで家の補修をする人が増えましたが、専門知識や技術が必要なケースも少なくありません。特に家の外壁のように重要度が高い補修の場合は、DIYによる小さな失敗が、のちに大きな問題を引き起こす原因となることもあるでしょう。
劣化のタイプや症状の度合いによっては、最初から専門業者に任せた方が良いものもあるので、安易に取り掛からないよう注意が必要です。
DIYで行える劣化症状の種類
「やってはいけない補修」とは、言い換えればDIYで「失敗しやすい補修」のことで、これに手を出してしまうと高い確率で失敗し、最終的に業者に依頼することになります。そうすると当然、費用も時間もさらにかかってしまうでしょう。
DIYでやっても失敗しにくい補修はこちら!
ひび割れ補修とコーキングの増し打ちは、専門知識と本格的な技術が必要です。もし失敗すれば症状の悪化や、雨漏りやすきま風などを引き起こす原因となったり、最悪の場合は外壁材を傷つけてしまうことも。そのため、必ずプロの業者に依頼するようにしましょう!
DIYで行う際気をつけることとは?
最近では、家の補修方法もインターネットで簡単に検索することが可能です。しかし、ネットの情報は間違いも多いため、作業をするなら専門業者の意見を聞いたり書籍で確認するなどして、インターネットの情報だけで作業しないよう注意しましょう。
また、DIYというと費用を節約できるイメージがありますが、専用の道具や材料をそろえるにはお金がかかります。そのため、業者に依頼する金額の半額程度の費用がかかることも珍しくありません。
また、失敗すれば、業者に依頼してやり直してもらうことになります。そのためDIYで補修しようとすると、業者に依頼するよりも費用が増えるリスクもあることを認識しましょう。
さらに、業者の場合は、平日は毎日フルタイムで2〜3人で作業するところを、DIYでは1人で1日2〜3時間程度の作業時間になることが多いようです。そのため、工期は業者に依頼するより3〜6倍はかかることを覚悟しておきましょう。
気をつけることをまとめると、次のようになります。
- インターネットの情報だけで作業しない
- DIYでも材料費や必要経費がかかるため、業者の半額程度の出費がかかる。また、失敗すれば、最初から業者に依頼するより費用がかかることも覚悟しておく
- DIYで行うと、業者の3〜6倍の工期がかかる
業者に頼んだ方がいい劣化症状
上記でご紹介した「深刻度3」以上の場合、つまり塗膜剥離・錆・外壁の欠損・外壁材の反りのケースでは、最初から業者に依頼するようにしましょう。
これらの補修はプロの業者でも難しい作業なので、成功させるには専門的な知識とある程度の経験が必要です。今の症状を悪化させる危険性もあるので、絶対に手を出さないようにしましょう。
劣化症状が「深刻度2」以下の場合、つまりカビやコケ・チョーキング・ひび割れ・塗膜の膨れの補修でも、DIYだと失敗するリスクが高いです。万全を期すならばやはり業者に依頼することをおすすめします。
迷ったら業者に頼む方が確実
劣化症状の深刻度が低いからといっても、補修が簡単というわけではありません。DIYで補修しようとして、失敗した例も数多くあります。
また、塗装の際に塗料が近隣の住宅や車に飛び散って、他人に迷惑をかけたりトラブルとなるケースも珍しくありません。場合によっては数十万円の賠償請求をされることもあり、そうなると業者に依頼した以上の費用がかかることになります。このようなリスクを避けたい方は、最初から業者に依頼する方が安心ですね。
節約のためにDIYで補修するつもりでも、失敗してしまえば元も子もありません。「業者に頼めば確実なのは分かっているけど、費用が高そうで不安…」という方は、まずは見積もりだけでも依頼してみてはいかがでしょうか。自社施工の優良業者に依頼すれば、適正価格で施工を行ってもらうことができるでしょう。
外壁補修に火災保険が活用できる場合も?
台風・豪雨・大雪などの影響で家が破損したり雨漏りした場合の補修では、火災保険の「風災」の補償対象となることもあります。
ここでは火災保険について詳しく解説していきます。
火災保険が適用できるケースは?
火災保険の「風災」はあくまで「自然災害で起こった被害に対しての補償」です。たとえば台風や豪雨で飛ばされてきたものが外壁に当たり、壁の一部に穴が開いたり剥がれりするケースなどが該当します。
耐用年数を過ぎて劣化した外壁の補修には適用されないので注意してください。適用されるのは屋根であるケースがほとんどですが、適用基準は保険会社の審査で決まるため、場合によっては外壁補修でも適用されるケースもあるようです。
補償を受けるには、申請時に下記の条件を満たしている必要があります。
- 強風の条件:最大瞬間風速が秒速20m以上の被害および損害によるもの
- 工事費用:外壁の補修費用が20万円以上であること
- 申請可能期間:風災による被害や事故から3年以内。すでに工事を行っている場合でも、3年以内なら申請可能
火災保険の申請方法は?
火災保険の申請には適切な手段を踏まなくてはならないのですが、個人で申請するのは困難なため、保険の適用実績がある外壁補修業者に依頼するのがおすすめです。
業者の中には「お客様の場合は火災保険で修理代が出るので、修理費用が高くなっても大丈夫です」などと営業してくる業者もいますが、優良業者はこのようなアピールはしません。強気で営業してくる業者はのちのちトラブルの元になる可能性もあるため、避けた方がよいでしょう。
以下に、一般的な申請手順をまとめてみました。
- 加入している保険会社から、申請書類を入手する
- 補償工事を依頼する外壁補修業者と、補修工事の契約を交わす(相見積もりした場合は1社を選ぶ)。この時に、火災保険の申請の代行を依頼することも可能。その場合は、同時に「代行契約」も交わす
- 申請時に必要となる修理費用の見積書・調査報告書・被害箇所の写真などの必要書類をそろえる
- ③を保険会社に提出する
②で代行契約を結べば、③と④は代行会社が行ってくれます。煩わしい申請手続きを避けたければ、代行申請を利用するのもおすすめです。
注意点としては、適応可能条件や申請に必要な書類は変更・追加される可能性もあります。申請前に必ず、申請する保険会社、または申請を代行する補修業者に確認してください。
申請後は、保険会社が事実確認と見積書の適合性を確かめるために、損害保険鑑定人に被害現場の調査を依頼。そこで鑑定された補修費用が、実際に保険会社から支払われる金額となります。
コチラの記事ではより詳しく条件や申請方法を解説しています。実際の事例もいくつか紹介しているのでぜひご覧ください。
外壁補修を依頼する業者の探し方
相見積もりをする
「相見積もり」とは、複数の業者に同じ工事条件で見積もりを依頼すること。少なくとも3社以上の業者で見積もりを出してもらいましょう。その中で比較することによって、費用が飛び抜けて高かったり、必要ない工事をすすめてくる業者があれば、詐欺業者である可能性が高いです。
このような業者に依頼すると、故意に破損して工事を追加したり、補修工事を頻繁にさせるために劣悪な工事をすることがあります。相見積もりで納得できないことがあれば、その業者には依頼しない方が賢明でしょう。
訪問営業の業者は危険
訪問営業する業者の中には「今すぐ工事をしないと危ない」などと不安を煽ったり、「見積もりだけでもさせてほしい」としつこく売り込む人もいますが、本当の優良業者はこのような営業をしません。
そもそも評判の良い優良業者なら、仕事に困らないため個人住宅を訪問営業などする必要がないのです。訪問営業しないといけないということは、仕事ぶりや評判が芳しくなく、お客様の訪問を待っているだけでは仕事がないということ。悪徳業者である危険性が高いため、どんなに喰い下がられても、毅然とした態度で断りましょう。
火災保険の適用実績があるか確認
火災保険の適用実績のある業者に依頼すれば、火災保険で補償工事を行う時に有益な情報を得られることも。また、すでにお伝えしたように、安心して保険申請の代行を任せることができます。
火災保険の適用実績のある業者だと手続きにも慣れていますし、火災保険の適用が認められれば費用を安く抑えることができるでしょう。
10万円以上の値引きをする業者は避ける
見積もりを取った業者の中で、簡単に10万円以上もの値引きをする業者も避けた方が無難です。一見、お得なように見えますが、冷静に考えればありえないことだと思いませんか? 実はこのような業者は、当初の見積もりを高くしていた危険性があります。
値引きをするということは、その分、業者の利益が少なくなるということです。自社の利益を圧迫することが分かっていながら10万円もの値引きをするような業者は、どこか怪しくはないでしょうか? このような業者に、大切なお住いの補修工事を安心して任せられますか? 簡単に値引きするような業者も避けた方が良さそうです。
自社施工の会社を選ぶ
具体的に補修業者を選ぶ場合、もっともおすすめなのは自社施工の業者を選ぶことです。その主な理由は下の3つです。
業者の中には依頼だけ受けて、実際の補修工事は下請け会社にすべて任せてしまう業者も存在します。そのような業者の場合だと、下請け会社への仲介料が費用に加算されるため、割高になる傾向があるようです。
同じ工事内容でも自社で施工できる業者に依頼すれば、下請け業者への仲介料を取られることはありません。そのため、自社施工にこだわって業者を探せば、費用を抑えやすくなるでしょう。
他にも、自社施工の補修業者だと、実際作業する職人が見積もりに同行することがあります。そのため、工事内容の説明を詳しく受けることができますし、またお客様の要望も反映やすくなるというメリットもあるようです。
- 業者探しには、必ず「相見積もり」をする
- 訪問営業の業者や、簡単に大幅値下げする業者は避ける
- 火災保険の適用実績のある業者だと、費用を安く抑えらえる可能性も
- 自社施工の業者なら仲介料なし!
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外壁の補修は業者が重要!
外壁補修についてご覧いただきました。
外壁補修は、劣化症状が軽い時に補修する方が良いコンディションを保ちやすく、また長い目で見た時の費用の節約にもなることをお分りいただけたでしょうか。外壁に劣化のサインを見つけたり違和感を感じた時に、気軽に相談できる業者がいると心強いですね。
外壁に問題があった時、適切な補修ができるかは業者によって決まると言っても過言ではありません。補修業者選びには、この記事でご紹介した探し方をぜひ参考にしてみてください。優良業者が見つかれば、お住いにぴったりな補修方法を提案してくれるはずです。
今のお住いに長く快適に住むためにも、時間をかけて納得のいく優良業者を見つけてください!
サイディング材について気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
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