でも、外壁のリフォームって、なかなか手が出せない金額ですよね。
そこで、サイディングボードならDIYでできるかも?と考えられる方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、DIYでサイディング外壁にリフォームすることを検討されている方に、DIYでのリフォームの可否と、必要な道具やリフォーム方法について、お伝えしていきます。
DIYでリフォームしようと考えている方、行動に移す前に必読ですよ!
- サイディング外壁をDIYでリフォームしてもいい?
- DIYでのリフォームに必要なもの
- DIYでのリフォームの方法
- DIYでのリフォームの費用って?
- DIYより業者!
目次
DIYでサイディング外壁にリフォームしたい!
DIYでリフォームしたい!という方に、まずはサイディングについての基礎知識と、DIYでのリフォームの可否をお伝えしていきます。
基本的な知識や、注意点などを知らないままでは、どれだけDIYの腕に自身があろうとも、上手くはいきませんからね。しっかり確認しておきましょう。
そもそも「サイディング」とは?
そもそも、「サイディング」とはどんなものでしょうか。
サイディングとは、金属やセメントなどを使った板状の外壁材です。この、板状の外壁材を張ることで、住宅の外壁になります。
サイディングは、施工しやすいものであるため、工事期間が短く済み、コストも抑えることができます。
また、工場生産のため品質が安定していることや、デザインがバリエーション豊かであることも、サイディングを選ぶメリットです。
このようなメリットから、現在では外壁材として最も主流なものとなりました。
サイディングには、窯業系・金属系・木質系・樹脂系の4種類があり、メンテナンスの目安はおよそ10年前後となっています。窯業系・金属系・木質系・樹脂系にはそれぞれ長所と短所があり、目的に合わせて選ぶことが重要です。
窯業系サイディングは、最も主流なサイディングです。耐震性に優れており、『通気構法』という室内の湿気を外気に放出する機能があることで、耐久性と快適性を向上させているタイプのものです。
一方で、水分を吸収しやすいという性質もあります。水気を吸うと伸び、乾くと縮んでしまうため、外壁が伸縮に耐えられなくなるとひび割れ(クラック)を起こしてしまうことがあります。
デザインが幅広いのも、特徴です。
金属系サイディングは、耐震性や耐水性に優れており、非常に軽量であるのが特徴です。非常に優れた耐熱性能を持っていて、その耐熱性能はモルタルの約50倍、窯業系サイディングの約5倍もあるため、冷暖房の効きが良くなることで費用の節約も期待できます。
デザインのバリエーションは窯業系サイディングほどはありませんが、金属ならではの質感とメタルカラーで、モダンな雰囲気を演出することができます。
ですが、金属なので錆や腐食に弱いのがデメリットです。他の金属と接触することで劣化してしまう『接触腐食』に注意しておく必要があります。
木質系サイディングは、天然素材特有の味わい深いデザインと質感、年月が経つごとに変化していく木材の彩りを感じることができるため、こだわりの強い方に好まれています。
木材という性質上、木質サイディングはどうしても防火性に劣るため、防火指定地域では使用できないという時期がありました。ですが、最近では製品に不燃処理を施したものが増えたことによって、使用可能な地域も拡大しています。
樹脂系サイディングは、雨漏りしにくく、漏水しても外壁材の内側が乾燥しやすい構造になっているのが特徴です。
また、弾力性があり衝撃に強いため、もし破損してしまってもその部分だけの補修ができるというメンテナンス性の高さも樹脂系サイディングの長所です。
一方で、樹脂で出来ているので紫外線に弱いという特徴を持ち、対策として劣化防止剤を入れているメーカーもありますが、劣化を完全に防ぐことはできません。さらに、質量が軽いために音を通しやすいという性質もあるので、雨や風の音が気になるという方もいます。
デザインのバリエーションも少ないので、見た目にこだわりたいという方には物足りないかもしれません。
このようにサイディングには4つの種類があり、それぞれに特徴を持っています。また、それぞれの種類やデザイン、厚みによって価格も変わってきます。
建てたい家に合わせて特徴から選ぶことができるのも、サイディングの魅力でしょう。
サイディング材の特徴やメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。
サイディング外壁とは?種類やメリット&デメリットまで徹底解説!
サイディングのリフォームはDIYでも可能?
サイディングは施工しやすいものであると、先程お伝えしました。施工しやすいとなると、DIYでリフォームできたら…と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
素人でも、サイディングのリフォームをDIYで行うことは可能なのでしょうか?
張り替えについては、職人でなければ不可能です。サイディングの張り替えの作業というものは、素人が行うには専門性が高すぎるため、自分でというのは不可能だと思ってください。
ですが、塗装程度でしたら、素人でも可能です。塗装など、日々のメンテナンスをすることは、サイディングの耐久性を保つために重要なことでもあります。
一見して分からないような内部損傷の可能性もあるため、職人にお願いするのがベストです。
それでも、DIYでリフォームしたいという方のために、方法だけお伝えしておくこととします。
ただし、おすすめはしませんので、その点をお忘れなく。
- サイディングとは、金属やセメントを使った板状の外壁材のこと
- サイディングの張替えは素人には無理!
- サイディングの塗装程度なら素人にも可能ではある
DIYでのリフォームに必要なもの
DIYでリフォームすることの可否についてお伝えしました。
リフォームする際には、職人に頼むのがベストです。それでも、DIYで!という方に、ここからはDIYに必要なものについてお伝えしていきます。
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- サイディング材や金具、釘
まず、サイディング材や金具、釘が必要です。サイディング材は、自分の目的に合った、自分の好みのものを選びましょう。
また、サイディング材の厚みによって取り付け方法が異なります。取り付け方法にもそれぞれメリット・デメリットがあります。どんなマイホームにしたいか、何を重視したいかをあらかじめ考え、調べておきましょう。
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- 透湿防水シート
透湿防水シートとは、水は通さないけれど、湿気や水蒸気は通すという性質を持ったシートのことです。このシートは、建物外部からの雨水の浸入を防止する防水性と壁体内に生じる湿気を外部に逃がす透湿性を兼ね備えています。そのため、ほとんどの住宅で用いられており、また、水分は住宅の敵ですので、このシートは必須でしょう。
壁の中での結露をそのままにしておくと、土台・柱などの構造材が腐ってしまったり、シロアリの被害が出てしまったり、それらによって結果的に、耐震性を低下させてしまったり、断熱材の性能を落としてしまったりすることにも繋がります。
このように、水分は住宅の敵ですので、ほとんどの住宅で用いられており、このシートは必須でしょう。
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- 胴縁に使う木材
胴縁とは壁の下地材です。 壁と梁は直接留められらず、留まったとしても、風が吹いたときに壊れてしまうため、壁は梁に直接留めません。そのため、サイディングボードを留めるために胴縁が必要になります。
胴縁にはある程度の強度があり、胴縁を細かく設けて壁を留めていれば、風が吹いても壁が壊れることはありません。
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- 水切りなどの細かい部材
水切りとは、庇の先端や窓の下枠部分、基礎などに取り付けるL字型の雨仕舞用金物のことです。
枠などが出っ張っていると上げ裏に雨水が溜まりやすく、壁面に汚れを作ってしまう原因になります。また、室内に水が浸入する原因にもなり、住宅にとっては大変危険です。
水切りがあると、雨の大部分が水切りを伝って落ち、上げ裏に水分が溜まりにくくなります。そうすることによって、壁面の汚れや室内への水分の浸入を防ぐことに繋がるのです。
また、建物の土台と基礎の間の隙間に水切りを設置しないと、雨水が土台の中に浸入し、土台が腐ってしまう可能性も否定できません。
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- 電動カッター
サイディングボードを切断するためには、かなりの力が必要です。そのため、手動で切断するのは難しく、電動カッタ―を使う必要があります。
無理して手動で切断しようとして、ガタガタの断面になってしまっては、見た目も悪くなりますし、やり直す必要があればまた費用がかさむことに…。そんなことになってしまっては、困りますよね。
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- カッター台
電動カッターと同時に必要になってくるのが、カッター台です。カッター台は切断しようとするサイディングボード全体が乗るような大きさが必要となります。
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- 水平器や金槌、金バサミ
水平器を使い、平行になるようにセットしなければならない場面が何度か出てくるので、水平器も必ず必要です。平行になるように施工していかないと、見た目が残念なことになってしまったり、耐久性に不安が残る状況になってしまったりしかねません。
また、金槌も釘を打つ場面がありますので、必要になります。金バサミは、金属板など硬いものを切断する際に使うハサミです。硬いもの切る際に真っ直ぐに切れない、ということを防いでくれるハサミです。
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- シーリング
サイディング同士や、サイディングと土台と間の隙間を埋めるために使うシーリング。隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐ目的でも用います。雨水の影響は先にお伝えした通りです。
シーリングも、手を抜けない存在です。
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- 汚れてもいい服装や軍手
DIYをする方にとっては当然のことかもしれませんが、汚れてもいい服装や軍手は必須アイテムとなります。リフォームは時間もかかりますし、たいへんな作業も多いため、十分に準備をして臨みましょう。
- サイディング外壁のリフォームに必要なもの
- サイディング材や金具、釘
- 透湿防水シート
- 胴縁に使う木材
- 水切りなどの細かい部材
- 電動カッター
- カッター台
- 水平器や金槌、金バサミ
- シーリング
- 汚れてもいい服装や軍手
もちろんチェックは完全無料&匿名。
いくつかのチェック項目を入力するだけで、塗装にかかる適正価格が簡単にわかりますので、ぜひお気軽にチェックしてみてくださいね!
DIYでサイディング外壁にリフォームする方法
DIYでサイディング外壁にリフォームにする際に必要なものについてお伝えしました。
次は、いよいよ、先程お伝えしたものを使って、DIYでリフォームする方法について説明していきます。
足場の設置
外壁のリフォームで必要になるのが、足場です。足場は、素人には組むことができません。ですので、業者に依頼して足場を設置する必要があります。
下地の施工
それでは、施行に移っていきましょう。
まずは、下地です。透湿防水シートと胴縁を設置しましょう。透湿防水紙を横貼りに下から貼り、その上に胴縁を取付けます。胴縁の間隔は455mm以下で、構造体の柱、間柱に取り付けます。サイディング本体の横張り縦張りによって胴縁の向きが変わりますので、注意が必要です。
水切りの設置
次に、水平器を使って平行になるように土台部分に水切りを取り付けましょう。
スターターの取り付け(横張りのみ)
先ほど説明した水切りの上に、水平器を使い、平行になるようにスターターを取付けます。これはサイディング材を横張りにする場合のみ必要となるものですので、横張りしようと考えている方は、お忘れなきよう。
役物の取り付け
柱の上に出隅・入隅・目地のベース役物を取付けていきます。釘は、455mmの間隔で打ち付けます。次に、軒下に笠木を取付ける作業です。
この次に、サイディング材を縦張りする場合には、中間水切りを取付けます。
窓廻りには笠木を使用します。笠木セットを使用の場合は、先にベースを取り付け、サイディング施工後にキャップをかぶせましょう。サッシと笠木のすき間、笠木とサイディングのすき間にはシーリングを使用し、しっかりと隙間を埋めておくようにしてください。
サイディングの設置
いよいよ、サイディング材の設置です。縦張りと横張りに分けてお伝えしていきます。
縦張りの場合、サイディングを片側から釘止めし、張っていきます。ベース役物とサイディングとの隙間はシーリングでしっかり埋めましょう。横張りの場合、サイディングを下から張り上げ、各ベース役物とサイディングとの隙間をシーリングで埋めます。
留付に使用する釘は、縦張りの場合も横張りの場合も、下地まで届くステンレス釘(32mm以上)です。サイディング本体の上から直接釘を打つ場合の釘は、45mm以上のものです。
仕上げ
柱の上に出隅・入隅・目地のトップ役物を取り付けます。目地の取り付けは、横張りの場合にのみ行う作業です。
- 施工方法は、足場の設置く→下地の施工→水切りの設置→(スターターの取り付け)→役物の取り付け→サイディングの設置→サイディングの設置→仕上げ の順
DIYでサイディング外壁にリフォームする際の費用
DIYでサイディング外壁にリフォームする方法についてお伝えしました。
それでは、DIYでリフォームするには、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。ここからは、値段についてお伝えしていきます。それぞれの価格は、30坪での例です。
コーキング
コーキングには、10〜30万円程度かかります。
コーキングの意味や重要性については、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご一読ください。
サイディング外壁のコーキングとは?劣化症状や補修方法まとめ!
塗装
塗装には、塗料にもよりますが、70〜100万円程度かかるのが一般的です。
張り替え
サイディングボードの張り替えには、およそ150〜250万円程度かかってきます。
足場代
足場を業者に頼むと、10〜20万円程度必要となります。
- 費用は240~400万円で、意外とかかってしまう
サイディング外壁ならDIYより業者がおすすめ?
DIYは、確かに自分の思い通りに、そして少しコストを抑えてリフォームをすることができます。
ですが、サイディング外壁にかんしては、DIYよりも業者に任せることを強くおすすめします。その理由を、お伝えしましょう。
専門性が高すぎる
サイディングの塗装なら素人にも可能ですが、張替えについては専門器具が必要となるため、素人では不可能に近くなっています。
また、専門性が高いため、素人仕事では一見上手くできたように見えても、後々マイホームに大きな影響が出てくる可能性があるのです。
足場や道具を用意する必要がある
リフォームの際に、電動カッターや足場など大掛かりな道具が必要となります。それらを揃えるのも大変ですし、費用も安くはありません。
工期が長い
サイディングは、施工期間が短いと冒頭でお伝えしました。確かに、業社なら施工期間が短く、3週間程で終わる作業ですが、DIYで1人で施工することになると、半年以上かかってしまいます。
高所での作業は危険性が高い
外壁のリフォームでは、高所作業が多数あるため、人や物の落下の危険性が高くなっています。人の落下はもとより、物の落下も大変危険ですので、慣れている業者に頼む方が安心できます。
- サイディング外壁のリフォームは専門性が高く、工期の長さや危険が伴うので、DIYでの施工はおすすめしない!
リフォームはプロに任せよう!
DIYでのサイディング外壁リフォームについてお伝えしてきました。
家の外壁の施工は、家の寿命にもかかわる重要な部分です。耐久性を長く保つためには、定期的なメンテナンスと丁寧な施工がカギとなります。
見た目の美しさも、耐久性も、どちらも取れるプロの仕事にお任せするのが一番ですよ!
プロに任せた場合のサイディング外壁の費用について気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
外壁サイディングの価格を徹底比較!費用を抑えるポイントとは?
しかし、外壁塗装の「価格相場」というのはとても複雑。外壁の状態や使用する塗料によって金額が大きく変動するため、素人がその適正価格を見極めるのはとても難しいのです。
中にはその複雑さに付け込み、不当な価格を要求したり手抜き工事をする悪質な業者も…
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