「外壁の色はどうやって決めよう?」「どんな色がおしゃれに見えるんだろう?」など外壁の色についてお悩みではありませんか?
外壁塗装の色は住宅の印象を決めるといっても過言ではないほど住宅の見た目において重要です。
そこで今回は外壁塗装の色選びにおいて、人気の色と組み合わせを徹底解説していきます。
目次
外壁塗装の人気色!
外壁塗装ではどの色が人気色なのでしょうか。ここでは、外壁塗装で人気の色をいくつかご紹介していきます。
安定の人気!ベージュ系
ベージュ系の塗装は、安定した人気があります。どんな家にも合い飽きがこない色です。
また汚れが目立ちにくいのもうれしいポイント。外壁をベージュ系にすると、あたたかみのある印象の家になります。
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清潔感の出るホワイト系
清潔感のあるホワイトはモダンにも清楚にも仕上がり、ほかの色との相性とも抜群です。
白は汚れが目立ちそうで気になりますが、最近は汚れにくい塗料も増えているので安心です。どうしても汚れが気になる方は、クリームやアイボリー系の色を使うと汚れが目立ちにくくなります。
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落ち着いた印象のグレー系
グレー系の塗料は落ち着いた印象を与えます。汚れも目立ちにくく、ツートンカラーに使ってもおしゃれにきまる人気色です。
明るいグレーならさわやかな仕上がりに、濃いグレーなら重厚感が出てシックな仕上がりになります。
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濃淡の幅広いブラウン系
ブラウンは濃淡が幅広いカラー。薄いブラウンは汚れも目立たず、景観にも合う家に仕上がります。濃いブラウンなら引き締まった印象になるでしょう。
また、ブラウン1色で濃淡を変えてツートンカラーもつくれます。ツートンカラーでもブラウン1色ならまとまりのある外観に仕上がります。
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機能性とおしゃれを兼ね備えたネイビー系
ネイビーは、機能性とおしゃれさを兼ね備えています。紫外線を吸収する効果を持っており、ブラックよりも色褪せしにくい特徴があります。
1色でも引き締まったスタイリッシュな雰囲気に仕上がりますし、他の色とも合わせやすいため、ツートンカラーにも向いています。
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スタイリッシュなブラック系
ブラック系はスタイリッシュに仕上がります。ずっしりとした重厚感のある色味が人気です。
また、木目や他のカラーとの相性もいいため、差し色として使ったり、ツートンカラーにしたりすることもできます。
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明るい印象のイエロー系
明るい印象のイエローですが、黒い汚れも白い汚れも、ともに目立ちにくいことで人気を集めています。
ビビットなイエローであれば海外風の住宅になりますし、パステルなイエローなら、爽やかで柔らかい印象の住宅にすることができます。
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爽やかなグリーン系
爽やかなイメージの強いグリーンの外壁は、欧米風の外壁にすることができます。
また、彩度を下げることで、窓のサッシやドアとの相性も良くなりますし、植物などの緑化との相性もいいのがおすすめポイントです。
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外壁の色選びでお家の汚れにくさ・色持ちが変わる!
外壁の色選びでお家の汚れにくさ・色持ちが変わります。色によってそれぞれに特性があり、汚れが目立ちにくいもの、色持ちが良いものがあるのです。そのため、色ごとの特性を抑えておくのも重要です。
汚れにくい外壁の色
汚れが目立ちにくい外壁の色はグレーやブラウンです。外壁の汚れが気になる方はグレー系やブラウン系を選べば間違いありません。
汚れが目立たない外壁にすることで、きれいな見た目を長く維持することができるので、色を選ぶときには参考にするようにしましょう。
色褪せしにくい外壁の色
色褪せしにくい外壁の色は黒や白、青です。ただし、白は汚れが目立ちやすく、黒は艶がなくなってしまうと色褪せているように見えてしまいます。汚れにくさと色褪せづらさのバランスが取れているのは青色です。
赤や黄色などの原色に近い色の塗料は含まれる顔料によって色褪せしやすいことが特徴です。
色選びは暑さの軽減にもつながる!
色選びの際、白系の明るい色を選ぶと室内の暑さ軽減につながります。黒は日光を集めやすいという特性があり、反対に白は日光を集めにくいという特性があるためです。外壁の色による差は実際に体感できるほど室内の温度に影響します。
立地条件によって日光が当たりやすい場合は明るい色で外壁を塗ることをおすすめします。ただし、日光による色褪せが発生することは避けられません。
色で価格が変わることはある?
よほど特殊な色でない限り、どの色も価格は一緒です。外壁塗装では、どの色を選んでも塗料価格が変わることはまずありません。
ただし、調合が必要なほど特殊な色には手数料がかかったり、塗装業者の在庫状況により特定の色を値下げするなどのサービスが行われている場合もあります。
外壁塗装の配色のコツ
外壁塗装の配色にはコツがあります。外壁の色は1色でも、屋根やドアなどの色もありますから、調和を考える必要があります。
さらに、ツートンなど外壁に何色も使うなら配色にはなおさら注意が必要になります。
外壁の色は3色まで
基本的に屋根は1色、外壁は3色までがおすすめです。特に外壁を2色で塗り分けるツートーン・バイカラーが人気です。
外壁をツートーンカラーにする場合は、6:4~7:3程度の割合で塗り分けるのが望ましいです。
外壁で4色を越えてしまうと統一感がなく見栄えが悪くなりやすいので注意しましょう。
ツートンカラーの人気配色
ツートンカラーの人気配色を紹介します。色の組み合わせ次第で印象が大きく変わります。
白×ブラウン
下にブラウンを持ってくると安定感と重厚感が出る組み合わせです。ベースが白でポイントでブラウン入れてもおしゃれになります。
ベージュ×ブラウン
白と組み合わせるよりもコントラストが弱く、優しい印象にできます。上品さとまとまりが出るので人気です。
白×黒
メリハリが効いたクールな外観を作ることができます。モダンなテイストの家にしたい方におすすめです。上下でも縦横でも合うので、好みの外壁にできます。
複数色使うときの色のまとめ方
外壁に複数色使う際の上手な色のまとめ方を紹介します。複数色使うのはおしゃれですが、色選びを間違うとまとまりがない印象を与えてしまうため注意しましょう。
モノトーンは無難で失敗しづらい組み合わせです。サッシやドアの色ともケンカしないため、選びやすいです。
色相環で近い色を選ぶとまとまりが良くなります。同じ色で濃淡を変えても、違和感なく馴染みます。
まとまりのある配色かはっきりした配色か、好みやイメージを明確に持つことも、理想を叶えるために重要です。
サッシ・ドア・屋根との相性が重要
外壁の色はサッシ、ドア、屋根などとの相性を考えるのも重要です。色の相性だけでなくデザイン、質感が合うように選びましょう。
特に屋根は面積が大きいので、影響が大きく、相性を考えて色選びをするのが大事です。
外壁と屋根の組み合わせ
屋根はブラックや、暗い色が人気です。外壁が薄い色なら、暗い色の屋根は見栄えが良くなるので、相性を考えると薄い色の外壁にするのがおすすめです。
軒天の色は薄めに
軒天の色は外壁より薄めの色が良いとされています。他の箇所の色の組み合わせにもよりますが、基本は薄い色のほうがバランスが良いです。白でもOKです。
理由としては、日の光が上から当たる軒天井(軒下)は、影になってしまうからです。あえて軒天上に黒い色を選ぶ方もいますが、他の部分よりも暗く見えてしまうことを考慮した上で、白や薄い色を塗装しておくと、立体感を出すことができます。
色の組み合わせにおける面積比
色の組み合わせにおいて、色ごとの面積比を考えるとバランスが良くなります。住宅(屋根も含める)の外観に使用している色が3つの場合、建物全体の約70%を占める色をベースカラー、約25%を占める色をアソートカラー、残りの約5%を占める色をアクセントカラーといいます。
名称 | 割合 | 配色場所 |
ベースカラー | 約70% | 外壁 |
アソートカラー | 約25% | 屋根や外壁(塗り分けする場合) |
アクセントカラー | 約5% | 車庫やテラス、ドア |
全体の印象がベースカラーで決まるのに対し、アクセントカラーで全体の印象を補助し、さらに個性を追加するためにアクセントカラーを使います。
これらの比率に従うことで調律の取れた色合いに仕上げることができます。
外壁の色選びは色見本を活用しよう
外壁の色選びでは、色見本を活用することで、イメージが沸いて選びやすくなります。色見本は外壁の色選びには欠かせません。色見本の特徴や使うときの注意点などをご紹介していきます。
色見本の種類
色見本には様々なものがあります。
塗料メーカーの色見本
塗料メーカーの色見本では、メーカー標準色や、対応している塗料を知ることができます。塗料メーカーが実際に販売をしている色なので、仕上りの状態に近い色を確認できます。色見本帳は施工業者に見せてもらうことができます。メーカーによってはサイトからでも色見本の一覧を確認できます。また各メーカーの塗料カタログに色見本が載っていることが多いです。
日本塗料工業会発行の色見本
日本塗料工業会発行の色見本帳では、塗料用の標準色を見ることができます。オーダーメイドでカラーを作りたい場合に参考になります。塗料用標準色の色票番号で指定すれば、日本国内のいずれのメーカー、塗料販売店、塗装店に発注しても希望の色を入手することが可能です。色にとことんこだわりたい、塗料メーカーの標準色では物足りないという方におすすめです。
日本塗料工業会発行の色見本帳は全国9か所の画材店やオンラインショップで入手可能です。外壁塗料専用ではなく、外壁に向かない色もあるためその点は注意してください。
塗り板
候補の色を2~3色程度絞って、実際に塗装する素材(塗り板)に塗ってもらい色を確認します。サンプルを確認したい状況で確認できるので、より正確に色の出方などを把握することができます。
カラーシミュレーション
WEB上でも外壁塗装の色をシミュレーションできます。塗り板と比べると色合いや質感の再現性は劣るものの、外壁を塗り替えた後の全体イメージを把握しやすいのが特徴です。
ただし、パソコンの画面を通して見る色と、実物とは大きな開きがあることもしばしばなので、あくまでも大雑把なイメージをつかむために利用した方が良いでしょう。
そのため、カラーシミュレーションを参考にしつつ、必ず色見本などで自然光の下での実際の色合いを確かめるようにしましょう。
試し塗り
業者に頼んでいくつかの塗料を自宅の外壁の一部に塗ってもらいます。実際の外壁に塗装してもらうことで、仕上がりがよりはっきりイメージできます。
色見本で外壁の色を選ぶ時の注意点
色見本を使って外壁の色を選ぶときには、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
色は塗る面積によって見え方が違う?
色は塗る面積が大きいほど明るく見えるという特徴があり、これを「面積効果」といいます。小さな色の見本だけで選んでしまうと、自分が想像していたものと完成後が違うということになりかねません。
できるだけ面積の大きい見本でチェックし、さらに仕上げたい色よりわずかに暗い色を選択することにより思った通りの仕上がりにより近くなるでしょう。
屋外でもチェック
色見本は室内だけでなく、屋外でも必ずチェックしましょう。天候や時間帯など、様々な条件下での色合いの違いを確認しておくと安心です。
室内の明かりと自然光では色の見え方は大きく変わります。また、晴れた日と雨の日、朝と夕方でも色の印象が変わります。
下地別にみる
同じ塗料を塗っていても、下地が紙と外壁では見え方が違います。また、外壁でも質感によって変わります。
自宅の外壁材と同種類の塗り板を使って、外壁に塗ったときの色味を正確に把握することが大切です。
外壁の色選びで失敗しないコツ
外壁の色選びで失敗しないためのポイントについて説明していきます。
失敗しないための重要なコツは3つです。
イメージを言語化しよう
イメージをきちんと言語化することで形にしやすくなります。家の周りの環境をよく確認することで実際にどのような仕上がりにしたいのか、外観をどのようなイメージにしたいのかなどを実際に具体的な言葉にしてみることが大切です。
また、実際に出てきた言葉からいくつかの単語に着目することで、その単語にあった色を選択するとなお良いでしょう。それぞれの単語があらわすイメージと代表的な色を紹介します。実際に出てきた単語からイメージとそれがあらわす色を探してみましょう。
イメージの分類 | 単語 | 代表的な色 |
シンプル | スマートな、爽やかな、すっきりとした、クリアな | 寒色系の色やグレー、ブラックやホワイト |
ナチュラル | フレッシュな、自然な、温かみがある、柔らかな、親しみやすい、やさしい、柔らかな | 明るめのブラウン系やグリーン系 |
カジュアル | 大らかな、元気な、鮮やかな、明るい、楽しい | 明度の高いオレンジやイエロー、明るいグリーン系の色 |
シック | 静かな、洗練された、都会的な、小洒落た | 明度の低い寒色系の色、ブラックやグレー |
モダン | 理知的な、個性的な、近代的な | トーンの低い寒色系の色、ダークブラウン、ブラックやホワイト |
フォーマル | 大人っぽい、かっちりした、格調高い、どっしりした | ダークブラウンや暗めのベージュ、ブラックやグレー |
クラシック | 風情のある、奥ゆかしい、懐かしい、懐古的な、伝統的な、味わい深い | ダークグリーンやダークブラウンなどの暗い色 |
エレガント | 上品な、おしゃれな、つややかな、優雅な | くすんだ紫やピンク、ベージュ系の色 |
ゴージャス | 華やかな、凝った、派手な、贅沢な | 高級感のあるワインレッドなどの暗めの色 |
ロマンチック | 可愛らしい、愛らしい、甘い、メルヘンな、夢のような、現実離れした | 淡い色調のピンクやベージュ |
外壁の”ツヤ”も雰囲気を大きく左右する
色合いだけでなく、外壁のツヤも雰囲気を左右します。外壁を塗り替えた後に出てしまう外壁の「テカテカ感」。実は艶を調節することでテカテカし過ぎない好みの光沢を作ることができます。
ツヤの度合いは大きく分けて艶あり、7分艶、半艶、3部艶、艶消しの5種類です。「テカテカ感」が気になる人には半艶か3分艶がおすすめです。
艶を出す際は塗料の中に添加剤を混ぜて艶の度合いを調整しています。添加剤の量が多い=艶の度合いが少ないほど塗料の性能が落ちてしまうため、艶消しを選ぶ際は注意しましょう。
街並みとの調和や立地条件を考慮する
外壁の色選びの際は、街並みとの調和や立地条件を考慮することも大切です。近所を見てみて、周囲の住環境に合わせるのか、あえて目立つようにするかを考えると良いでしょう。
街の景観を損なわないよう、建物の外観の色やデザインに制限を設けた「景観ガイドライン」が存在する市区町村もあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
さらに立地との関係を考慮するのも重要です。例えば自然が多い環境であれば、緑やベージュ、茶色といった色合いを選ぶと、周囲の木々とも調和がとれます。
また車の交通量の多い場所であれば、排気ガスによる汚れが目立ちにくい色にすると、少しメンテナンスが楽になるかもしれません。
外壁の素材を活かした3つの施工例
最後に、実際に人気のある外壁の素材を活かした3つの施工例を紹介します。
透明の塗料で「サイディング」の風合いを活かす
現在の外壁が「サイディング」の場合、クリヤー塗料というその名の通り透明な塗料を使うことで、現在の外壁の色を活かしたまま塗り替えすることができます。
しかし、塗料自体が透明であり現在のサイディング外壁の状況がそのまま仕上がりに影響してくるため、表面の風化や汚れ、傷が少ない新築から十年未満程度の住宅に効果的です。
サイディングには多彩模様塗料もおすすめ!
今のサイディングのデザインには飽きた、単色ではつまらない、高級感を出したいという方には多彩模様の塗料がおすすめです。石彫仕上げのように見え、立体感を出すことができます。ポイント使いやツートンの1色にするのも人気です。「塗り壁」で世界で1つだけの仕上がりに
左官職人の手作業により、世界に1つしかない自分だけの模様を作れる「塗り壁」仕上げ。塗り壁はシンプルでありながらも独特の風合いを演出できるのが特徴です。左官職人の塗り方次第で何通りにも仕上げかたを変えることでき、カラーバリエーションも豊富です。
塗り方やカラーだけでなく、外壁材に天然石やガラスを混ぜたり、タイルやレンガを組み合わせることもできます。自分の好きな色を使った世界で1つだけの外壁を作りたいという人におすすめです。
レンガ調の「サイディング」に2色の塗装をすること
レンガ調(レンガのような模様)のサイディングボードを塗装する際には、もともとのレンガ調の風合いを活かすようなクリヤー塗装が基本です。
しかし、レンガ調のサイディングボードのレンガ部分とレンガの間の細い部分とを二種類の塗料で塗り分けることで立体感を出すことができ、本物のレンガのような仕上がりになります。
まとめ:色選びに成功して、理想の外壁に!
家のイメージを決めるといっても過言ではない外壁塗装。大きな買い物でもあります。
色の相性や、色ごとの特性を踏まえ、理想の外壁の住宅を作りましょう。
馴染みの良い色が人気を博しています。
過ごしやすさや、メンテナンスの手軽さに注目して色を選ぶのもおすすめです。
・色は3色までにすること
・サッシやドア、屋根との相性も考えること
・軒天の色は薄めにすること
・面積比にも注意すること
の4点です。
できるだけ面積の大きいもので確認し、天気や下地の違いによる変化もチェックするのがおすすめです。