「雨漏り」と聞くと、天井からポタポタと水滴が落ちてくるのを想像される方も多いのでは?特に内装の中でも天井は、室内を明るく見せるために淡い色が多く、シミが出来ると目立つもの。
天井からの雨漏りにお困りの方、天井のシミが雨漏りかも、と疑っていらっしゃる方、原因から応急処置までまとめましたので、是非ご一読ください!
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目次
天井にシミが…もしかして雨漏り?
「気づいたら天井に汚れが…。しかもだんだん大きくなってる?」こんなことがあったら要注意です!その天井の汚れやシミが雨の時に起こったことなら雨漏りかもしれません。天井の雨漏りの原因について、詳しく解説します!
雨漏りの原因①屋根の劣化
- 屋根材の隙間を埋めているシーリング材の劣化
- 屋根材に施工されている防水シートの劣化
- 水切り板金の変形、腐食
- 漆喰の崩れ
- 屋根の下地材の腐食
雨漏りの原因②屋根の破損
- 瓦の破損、ズレ
- 屋根材の変形、破損
- 谷樋の変形
- 棟板金の変形、破損
雨漏りの原因③外壁の破損
外壁の破損
- 外壁と屋根の間や軒など、隙間を埋めているシーリング材の劣化
- 外壁の下地材の腐食
- 外壁材の変形、破損
外壁からの雨漏りについて詳しく知りたい方には、以下の記事もおすすめです!
雨漏りの原因④屋上(陸屋根)の劣化
- 塗装の劣化
- 排水溝、排水機能の劣化
陸屋根の雨漏りについては、こちらの記事でも詳しくご紹介します。
- 天井の雨漏りで疑うべき場所は大きく3つ
- 「屋根」「外壁」「屋上」の劣化や破損が大きな原因となる
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天井のシミが雨漏りではない場合も
雨の日ではないのに天井にシミ…その原因は?
原因①結露
また、結露を放置していると、健康被害に繋がるかもしれません。結露によって湿気が籠り、カビの発生を促し、そのカビをエサにダニが発生します。これらによって「シックハウス症候群」を引き起こしかねません。
対策としては、防湿工事や換気工事、断熱工事があります。防湿・防水シートを取り付ける、小さな換気口を設けて湿気が籠らないようにする、断熱材を取り付ける…これらにより、結露を改善することができます。
原因②水回りの漏水
対策としては、漏水対策シートというものがありますので、それを取り付けるのが一番早いかと思われます。また、水道を止めて業者を呼ぶのが最善です。戸建てで漏水が起きている場合、近隣でも同様のことが起きていないかも確認しましょう。地震や凍結が原因で、近隣全体で同様のことが起きている場合があります。
原因③小動物
対策としては、原因となる小動物の捕獲・駆除となります。入り込んだ小動物を取り除かない限り、何度でも再発する恐れがあります。一匹だけなら罠などを設置して捕まえられるかもしれませんが、数が多い場合は専門の業者を呼び、駆除してもらいましょう。
原因④ラミネート天井の接着剤
実は経年劣化で接着剤が表面に浮かび上がり、それが雨漏りのように見えるのです。シミが直線状になる特徴があるため、普通のシミとの区別がつきやすいです。ただし、直線状でも雨漏りしていないとは言い切れないので、ちゃんと業者に見てもらいましょう。
このように様々な原因があり、雨漏りの調査を自分で行うのは困難です。こちらの記事で雨漏りの調査について情報をまとめています!是非ご覧ください。
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天井の雨漏りを放置すると?
修理費用がどんどん高くなる
天井が落下する危険性も
家の構造上、天井は他の箇所に比べ、しっかりとした固定がされているわけではありません。そのため、水分を含むことによって天井が重くなってしまうと、天井が落下する危険性があります。脅しと思われる方もいるかもしれませんが、次のような兆候が見られたら危険です。
- 天井のクロスの剥がれ
- 天井に黒いシミ、カビが発生している
- 天井の一部がパラパラと落ちてくる
- 天井の一部が膨らんでいる
電気設備の不具合
家具・家電への影響
健康被害
シロアリ発生
- 天井のシミは放置すればするほど、修理費用が高くなる
- 天井が落ちるような、命の危険もある
- 天井以外にも多大な被害を生むこともある
- 同居する家族に健康被害が出てしまうことも…
天井の雨漏りを発見したらまず確認すべきこと
雨漏りが起きているのは1階?2階?
屋根や外壁の耐用年数と照らし合わせる
天井からの雨漏りの原因として、真っ先に疑われるのが屋根、そして外壁です。新築であれば、築年数から経年劣化なのか、別の要因が疑わしいのかを判断することにも繋がります。中古住宅やリフォーム済みであれば、わかる範囲で結構です。
外観でおかしな部分がないかを確認する
チェック項目をまとめると次のようになります。
- どこに雨漏りが起きているか(何階か、ひと部屋だけかなど)
- いつ起きているか(雨が降ると起きる、雨が酷いと起きるなど)
- 家の築年数や屋根・外壁の耐用年数(建ててから何年経っているか、前回のリフォームはいつか)
- 異常はないか(屋根や外壁の破損、剥落、変形など)
これらを把握しておくと、業者が見積もりや調査で訪問した際の参考になります。
天井の雨漏りを発見した際の応急処置
屋根をブルーシートなどで覆う
注意したい点としては、素人が屋根に上がるのは大変危険だという点。特に雨風が強いとバランスを崩しやすいこと、足の踏み場を誤ってしまうと屋根材の破損に繋がること、濡れていると滑りやすいこと、これらの点に十分注意しましょう。
またブルーシートを設置した後、ブルーシートが飛ばされないようにしっかりと固定しておくことも忘れずに。
防水テープを貼る
ヒビ割れなどから雨水が浸入している場合、防水テープを貼るのも効果的です。ただ、こちらは貼り付ける箇所が濡れていると、接着力が弱まってしまいます。貼り付ける際には、水分をしっかりとふき取ってから貼り付けないと、何度も貼り直すことにも…。
バケツ、新聞紙、雑巾などで堰き止める
やってはいけない釘打ち
以下の記事では雨漏りのプロである雨漏り診断士の方が、適切な雨漏りの応急処置について解説しています。ぜひご覧ください!
天井の雨漏りは発生場所で依頼先が異なる場合も
1階と2階のどちらの天井から雨漏りが発生しているかという確認は、雨漏りの修理を依頼するうえで大変重要な作業です。
なぜなら、雨漏りが発生している場所によって、修理をお願いする業者が変わる可能性があるからです。
それでは、1階、2階の雨漏りをそれぞれどこに補修依頼を出すべきか見ていきましょう。
2階の天井からの雨漏り
2階の天井からの雨漏り、最上階の天井の雨漏りなど、気候の影響をダイレクトに受けやすい、屋根に近い部屋で雨漏りが発生している場合には、屋根からの雨漏りの可能性が高くなります。
この場合は地元の屋根業者・瓦業者に補修の相談をしましょう。
でも、地元の屋根業者や瓦業者に心あたりがないという方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、「全瓦連(ぜんがれん)」(全日本瓦工事業連盟)に登録されている業者を検討してみましょう。古くから地元に密着して施工を行っている業者が多く、信頼できる業者が登録されていますよ。
1階の天井からの雨漏り
1階の天井からの雨漏りの場合、原因は屋根以外の可能性もあります。
たとえば、壁やバルコニー、窓まわりなど雨水が侵入してくる場所は屋根以外にも複数あります。
どこから雨漏りしているのか、場所の特定が難しい場合には雨漏り補修業者に依頼しましょう。
家を建てて10年以内なら
家を建てて10年以内である場合や、雨漏り補修業者に心当たりがないという場合には、家を建てた工務店に相談してみましょう。
10年以内であれば保証の対象であることも多く、無料で補修してくれることも。
また、雨漏りの発生原因についても相談に乗ってくれますので、分からないこと、困ったことがあればまずは家を建てた工務店に。
天井の雨漏り修理方法とその費用
屋根の部分的補修
コーキング
屋根や屋根の付帯物を固定したり、隙間を埋めるために施工されているコーキングは、経年劣化で補修が必要になります。
漆喰補修
瓦屋根の場合は、瓦を固定するために漆喰が用いられています。こちらも風雨にさらされて剥落したり経年劣化するため、補修が必要になります。
防水シート
野地板と仕上げ材の間に施工されている防水シート(ルーフィング)は耐用年数が約20年です。こちらも劣化や破損で雨漏りの原因になることがあります。
谷樋
屋根の排水の要となる部分で、屋根と屋根がぶつかって谷になる部分のことを指します。谷板金と呼ばれることもあり、劣化による変形などがあった場合は交換や撤去する必要があります。
棟板板金
屋根の一番高い部分に施工されている部材です。劣化やひび割れ、浮いてできた隙間からの雨漏りなどが起こることがあり、このような場合は交換になります。
雨樋
谷樋から雨水を受けて地面や排水溝に逃がす役割ですが、破損や変形、詰まりなどが雨漏りの原因になります。こちらも交換になることが多いです。
屋根材(瓦、スレート等)の交換・補修
突風によるはがれ、変形、剥落、欠けなどが雨漏りの原因になります。症状に応じて、補修か交換かに分かれます。
これらを全てまとめると、次のようになります。
補修箇所・内容 | 費用 |
コーキング | ¥50,000~¥500,000 |
漆喰補修 | ¥180,000~¥450,000 |
防水シート | ¥80,000~¥100,000 |
谷樋 | ¥30,000~¥800,000 |
棟板板金 | ¥30,000~¥200,000 |
雨樋 | ¥3,000~¥100,000 |
屋根材(瓦、スレート等)の交換・補修 | ¥10,000~¥50,000 |
実際の家によって材料費が異なるため、正確な金額が知りたい方は業者へ見積もりを依頼しましょう。
また上記とは別に、以下の費用が必要となります。
項目 | 費用 |
足場代 | ¥100,000~¥300,000 |
高圧洗浄 | ¥25,000~¥30,000 |
諸経費 | 全体の3~7%前後 |
屋根材処分 | ¥10,000~¥20,000/㎥ |
傷み具合によっては、上記に挙げた以外の工程・費用も発生するので注意しましょう。
屋根全体の補修
カバー工法
既存の屋根の上から新しい屋根を取り付ける工法です。既存屋根と新しい屋根の間にルーフィングも施工します。施工できない場合があるので注意しましょう。
葺き替え
屋根そのものを全て付け替えてしまう工法です。カバー工法が施工できない場合や下地材にまで傷みが及んでいた場合、葺き替えとなります。
費用の一覧はこちらです。
内容 | 費用 |
カバー工法 | ¥700,000~¥1,500,000 |
葺き替え工法 | ¥800,000~¥2,500,000 |
上記以外にかかる費用としては、部分補修で挙げたものに加え、以下の項目をおさえておきましょう。
項目 | 費用 |
屋根材撤去 | ¥200,000~¥400,000 |
撤去費用はカバー工法の場合は不要なこともありますが、葺き替え工法であれば必須となります。
外壁の部分的補修
コーキングの増し打ち
コーキングや外壁のひび割れ、隙間埋めなどにはコーキングを増し打ちします。
コーキングの打ち替え
既存のコーキングを取り除いて、新たにコーキングを施工します。コーキングも経年劣化するため、傷みや剥がれが酷い場合は打ち替えとなります。
外壁塗装
経年劣化で外壁自体の防水機能が低下している場合は、再塗装で雨漏りが改善することもあります。全体か一面だけかは業者とよく相談しましょう。
それぞれの費用相場は次のようになります。
補修内容 | 費用 |
コーキング増し打ち | ¥50,000~¥100,000 |
コーキング打ち替え | ¥100,000~¥500,000 |
外壁塗装 | ¥600,000~¥1,600,000 |
また外壁の補修も、上記の費用とは別に以下の費用が発生します。足場代は2階部分の外壁施工であれば必須ですが、1階部分の補修では立地等により不要になる場合もあります。
項目 | 費用 |
足場代 | ¥100,000~¥300,000 |
高圧洗浄 | ¥25,000~¥30,000 |
諸経費 | 全体の3~7%前後 |
上記以外に塗装であれば養生などの料金が必要になることもあります。
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外壁全体の補修
カバー工法
既存の外壁の上から新たに下地材を取り付け、新しい外壁を施工します。重ね張り工法と呼ばれることもあります。既存外壁の傷みが酷い場合や施工できない外壁もあるため、興味のある方は業者に確認しましょう。
張り替え工法
既存外壁を撤去し、新たに外壁を取り付けます。既存外壁の下地にまで傷みが進行している場合などは張り替え工法になります。
外壁の全体補修の費用相場は次のようになります。
内容 | 費用 |
カバー工法 | ¥1,300,000~¥2,500,000 |
張り替え工法 | ¥1,200,000~¥3,000,000 |
また次に挙げたような費用が別途必要になります。
項目 | 費用 |
外壁材撤去・処分 | ¥100,000~¥300,000 |
屋根でも外壁でも、全体補修になるとそれ以外の玄関や窓などのリフォームも同時に行うと、それぞれの単価を抑えてお値打ちに施工できる場合があります。
雨漏りの修理費用に関しては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください!
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白アリ駆除を含む場合
広さ | 費用 |
1㎡あたり | ¥1,200~¥5,000 |
1坪あたり | ¥4,000~¥10,000 |
白アリ駆除の費用は家の大きさでほぼ決まります。費用が高すぎる、安すぎる場合は、オプションが込みになっていないか、予防工事の費用は含まれているかなどを確認するようにしましょう。
天井自体の補修
天井クロスの張り替え・塗装
既存のクロスを剥がし、新しいクロスを張ったり、塗装することで、天井の状態を雨漏り以前の状態に戻すことができます。
天井の穴・破損部分の補修
天井に穴が空いてしまっている、天井板自体が破損してしまっている場合は、穴や破損部分を補修します。小さな穴であればパテなどで埋めますが、大きくなると天井ボードを交換することになります。
天井板の交換
天井板が腐食してしまっているような場合は、天井板の交換になります。既存の天井板を撤去し、新しい天井板を取り付けることとなります。
補修内容 | 費用 |
天井クロスの張り替え・塗装 | ¥15,000~¥150,000 |
天井の穴・破損部分の補修 | ¥15,000~¥100,000 |
天井板の交換 | ¥50,000~ |
天井の補修工事中は室内に立ち入れないことも多いので、施工業者との綿密な打ち合わせが不可欠です。
- 雨漏りの原因を取り除く補修は屋根と外壁
- 木造家屋は白アリ被害にもご注意を!
- 天井の補修費用は屋根・外壁とは別途必要
天井の「雨漏り」修理を依頼する際のポイント
火災保険を適用できる場合がある
詳細はご契約されている保険の内容によりますが、台風や大雨が原因の場合は、一度保険会社に問い合わせてみることをお勧めします。ただし、同じ災害でも地震が原因の場合は、地震でも適用されるのか、地震保険に入っているのか等、火災保険とは異なる場合がありますので注意しましょう。
保険適用の目処が立つようであれば、保険会社への提出資料として業者に資料作成をお願いするケースもあります。まずはお宅の保険内容を確認してみましょう。
コチラの記事ではより詳しく条件や申請方法を解説しています。実際の事例もいくつか紹介しているのでぜひご覧ください。
住宅瑕疵担保責任保険を適用できる場合がある
こちらは住人ではなくハウスメーカーに適用される保険です。築年数が浅い家で雨漏りが起きた場合、施工不良が疑われる場合もあります。調査してもらった結果、施工不良が発覚した場合は、ハウスメーカーに届け出れば、無償修理してもらえる可能性大です。保険に限らずアフターフォローがしっかりしている業者であれば、その範囲内で対応してくれます。
築10年未満のお宅にお住まいの方で、雨漏りしてしまっている方は、まず一度ハウスメーカーとの契約内容の確認、それから発生状況の確認等をしておきましょう。
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どのような業者に依頼する?優良業者の探し方は?
沢山の業者の中から、希望に合った施工ができる地元の業者を見つけることは素人では難しいです。
なぜなら、住宅リフォームにおいて『何でも屋さん』はいないからです。
業者によって施工の得意不得意があり、対応できない施工もあります。
それを知らず近くの業者に依頼したらこんな面倒なことが起きたケースも…
しかしその業者は防水工事を扱っていなかったため、別の業者を探さなければいけなくなった。
条件にあった良い業者がなかなか見つからず、何社も相見積もりをする羽目になった。
お家の状況に合わせて、必要な施工が可能な地元の優良業者をご紹介いたします。
お客様が無用な相見積もりを行わなくてもいいようにご協力させてください!
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天井のシミを見つけたときのチェックポイントをおさらい!
「シミくらいなら何てことないだろう」と思って放置してしまうと、補修費用はどんどん膨れ上がり、下手すると建て替えなんてことにもなりかねません。雨漏り修理のポイントをおさらいしましょう!
雨漏りの原因のひとつ、屋根の劣化にはどんなものがある?
屋根材の隙間を埋めているシーリング材の劣化、屋根材に施工されている防水シートの劣化、水切り板金の変形・腐食、漆喰の崩れ、屋根の下地材の腐食などがあります。見た目がキレイでも中がスカスカなんてことがあるので調査が必要です。詳しくはコチラ
外壁が原因の雨漏りにはどのような理由があるのでしょうか?
1階の天井が雨漏りしているのであれば、原因は屋根ではない可能性の方が高いかもしれません。外壁と屋根の間や軒など、隙間を埋めているシーリング材の劣化、外壁の下地材の腐食、外壁材の変形・破損などが考えられます。詳しくはコチラ
天井のシミには雨漏りで無い場合もあるそうですが、どんなときでしょうか?
結露、水回りの漏水、小動物の侵入、ラミネールと天井の接着剤よるものなどがあります。詳しくはコチラ
屋根塗装について気になる方は、以下の記事もチェックしてみてください。
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